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どうやら歓迎されていないようです
ホラーな展開、勘弁して!
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教室へと入ったわたしは、自然と手をのばして入り口の壁にある電気のスイッチを探して押した。
明るくなったことで、わたしは無意識にためていた息をホッとつき、ドアを開け放したまま教室の真ん中へと向かって歩きだす。
けれど。
――なぜだか妙な感覚に襲われ、ざわりと鳥肌がたった。
いまは朝の八時半ごろだ。
日が暮れているわけでもないのに、教室の四隅からじわりと闇が迫ってくる気がして、思わず両手で二の腕をさすりながら辺りを見回す。
そのわたしの目が、教室の一番後ろの壁にかかっていた時計へ向いたときに、ぎくりととまった。
慌てて視線を自分の腕時計に移して、心臓が凍りつくような恐怖が電流のように身体の芯を貫く。
――教室の時計も自分の腕時計も、両方の秒針がとまっている。
わたしは、動くものがなにもない教室の中を見渡した。
どういうこと?
まさか、この世界の時間が止まっているのだろうか?
あるいは、時計だけ?
でも、教室の中の時計と自分が身につけている時計、そのふたつが同時に止まるなんてことがあるのだろうか。
自分の呼吸の音もたてることがためらわれるほど、静かだった。
そして、その瞬間。
教室の電気が、突然消えた。
暗闇の恐怖で、声にならない悲鳴をあげたわたしはパニックになったまま、教室から飛びだそうとドアのほうへ顔を向けたとき。
ブンという音が教室内で響き渡り、一斉にすべてのコンピューターの画面が光を放った。
腰が抜けたように、その場でわたしは、へなへなと床の上に座りこむ。
まるでホラー映画のシーンのようだ。
このあとは、主人公が何者かに襲われるんだ!
明るくなったことで、わたしは無意識にためていた息をホッとつき、ドアを開け放したまま教室の真ん中へと向かって歩きだす。
けれど。
――なぜだか妙な感覚に襲われ、ざわりと鳥肌がたった。
いまは朝の八時半ごろだ。
日が暮れているわけでもないのに、教室の四隅からじわりと闇が迫ってくる気がして、思わず両手で二の腕をさすりながら辺りを見回す。
そのわたしの目が、教室の一番後ろの壁にかかっていた時計へ向いたときに、ぎくりととまった。
慌てて視線を自分の腕時計に移して、心臓が凍りつくような恐怖が電流のように身体の芯を貫く。
――教室の時計も自分の腕時計も、両方の秒針がとまっている。
わたしは、動くものがなにもない教室の中を見渡した。
どういうこと?
まさか、この世界の時間が止まっているのだろうか?
あるいは、時計だけ?
でも、教室の中の時計と自分が身につけている時計、そのふたつが同時に止まるなんてことがあるのだろうか。
自分の呼吸の音もたてることがためらわれるほど、静かだった。
そして、その瞬間。
教室の電気が、突然消えた。
暗闇の恐怖で、声にならない悲鳴をあげたわたしはパニックになったまま、教室から飛びだそうとドアのほうへ顔を向けたとき。
ブンという音が教室内で響き渡り、一斉にすべてのコンピューターの画面が光を放った。
腰が抜けたように、その場でわたしは、へなへなと床の上に座りこむ。
まるでホラー映画のシーンのようだ。
このあとは、主人公が何者かに襲われるんだ!
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