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いきなり試験に突入です?!
やっちゃいました……(汗)
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本当に行われるのかどうかもわからない実技試験だけれど、実はそろそろ、わたしの気は緩んでダレていた。
だって、いつまで経ってもはじまらないじゃない?
校長先生から話を聞かされた月曜日から丸二日、授業中も気を張っていたのに、ついにわたしは油断をしてしまった。
「木下さん」
うっかり黒板から視線を外していたときに、名前を呼ばれた。
慌てて前を向いたけれど、もう遅い。
一時間目の数Ⅰの担当である宮城先生が、口もとに笑みを浮かべながらも、眼鏡の奥から鋭くわたしを睨みつけていた。
「五月も半ばだもの、そろそろ気が緩む季節かしらねぇ?」
スタイルの良い長身で、かなり身体のラインが出る服装を好んでいる。
もちろん男子生徒の視線を釘づけにするけれど、いかにも厳しそうな空気をまとった先生で、差し棒をこれ見よがしに手に持って、威嚇するようにピシピシと黒板を叩く。
ドラマに出てくるような迫力のある女教師、そのままだ。
「このクラスの学級委員長! 次の二時間目はなんの教科かしら?」
急に宮城先生は、クラス委員の男子へと視線を向ける。
どきまぎしながら立ちあがった彼は、小さな声で返事をする。
「次の現国は、先生が用事のために自習だと言われていて、ぼくがプリントを預かってます」
「あら、そうなの」
宮城先生は口もとに笑みを浮かべると、クラス中を見渡しながら告げた。
「木下さん、あなたは二時間目にひとりで自習室へいらっしゃい。現国の先生には私のほうから、木下さんのプリント提出ができなかった理由を伝えておきます! ほかの皆さんは、予定通り自習プリントをすること」
そして、わたしへ冷やかな一瞥をくれたあと、黒板へと視線を向けた。
宮城先生に、目をつけられちゃった!
わたしは凍りつき、本当に手足の指先が冷たくなった。
このあとの先生の言葉が、全然頭に入ってこなくなる。
「――桂ちゃん、大丈夫?」
先生の目を盗んで、隣の晴香が心配そうに声をかけてくる。
力なくうなずくわたしへ、晴香はささやいた。
「先生の言うことなんか、気にしない気にしない。自習室へはついていけないけれど、それに、どんなお仕置きかわからないけれど。桂ちゃん、頑張って!」
無邪気な晴香の言葉を聞いて、ますますわたしは不安になった。
だって、いつまで経ってもはじまらないじゃない?
校長先生から話を聞かされた月曜日から丸二日、授業中も気を張っていたのに、ついにわたしは油断をしてしまった。
「木下さん」
うっかり黒板から視線を外していたときに、名前を呼ばれた。
慌てて前を向いたけれど、もう遅い。
一時間目の数Ⅰの担当である宮城先生が、口もとに笑みを浮かべながらも、眼鏡の奥から鋭くわたしを睨みつけていた。
「五月も半ばだもの、そろそろ気が緩む季節かしらねぇ?」
スタイルの良い長身で、かなり身体のラインが出る服装を好んでいる。
もちろん男子生徒の視線を釘づけにするけれど、いかにも厳しそうな空気をまとった先生で、差し棒をこれ見よがしに手に持って、威嚇するようにピシピシと黒板を叩く。
ドラマに出てくるような迫力のある女教師、そのままだ。
「このクラスの学級委員長! 次の二時間目はなんの教科かしら?」
急に宮城先生は、クラス委員の男子へと視線を向ける。
どきまぎしながら立ちあがった彼は、小さな声で返事をする。
「次の現国は、先生が用事のために自習だと言われていて、ぼくがプリントを預かってます」
「あら、そうなの」
宮城先生は口もとに笑みを浮かべると、クラス中を見渡しながら告げた。
「木下さん、あなたは二時間目にひとりで自習室へいらっしゃい。現国の先生には私のほうから、木下さんのプリント提出ができなかった理由を伝えておきます! ほかの皆さんは、予定通り自習プリントをすること」
そして、わたしへ冷やかな一瞥をくれたあと、黒板へと視線を向けた。
宮城先生に、目をつけられちゃった!
わたしは凍りつき、本当に手足の指先が冷たくなった。
このあとの先生の言葉が、全然頭に入ってこなくなる。
「――桂ちゃん、大丈夫?」
先生の目を盗んで、隣の晴香が心配そうに声をかけてくる。
力なくうなずくわたしへ、晴香はささやいた。
「先生の言うことなんか、気にしない気にしない。自習室へはついていけないけれど、それに、どんなお仕置きかわからないけれど。桂ちゃん、頑張って!」
無邪気な晴香の言葉を聞いて、ますますわたしは不安になった。
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