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そして立ちはだかる敵の影
土下座の気持ちで謝りましたっ!
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「昨夜は実に面白い体験をさせてもらったよ」
次の朝、紘一先輩と留城也先輩が、ふたりそろって校門の前で待ち構えていた。
なぜか紘一先輩の楽しげにも思える笑顔が、逆に怖い。
紘一先輩は見た目にも怪我はなさそうで、ホッとしながら、わたしは土下座をせんばかりに謝った。
あのあと、結局すぐに助けを求める連絡を凪先輩にして、紘一先輩を乗せたトラックを捜索してもらう大事態になったのだ。
考える前に突き飛ばすという動きをしてしまったわたしの思考を読みきれず、紘一先輩はあっさりとわたしの不意打ちを食らったことになる。
「アンタは謝らなくていい。どうせ紘一が余計なことをしたんだろう? いい気味だ」
不機嫌そうな表情で、横から留城也先輩が口をだす。
そんなふたりが校門で待ち構えていたことで、わたしはおそるおそる気になることを訊いてみた。
「それで、あの。おふたりがここにいらっしゃる理由は……?」
朝一番にわたしの謝罪を紘一先輩が受けるためかなと、単純に思っていたのだけれど。
紘一先輩は笑顔のままで、わたしの質問に答えてくれる。
「桂ちゃんが登校したら、すぐに生徒会室へ連れてくるようにって、凪先輩に言われていたからだよ」
それって、やっぱり迷惑をかけたから、怒られるために呼びだされたんだろうな。
でも、先輩をふたりもつけなくても。
逃げだしたりしないのに。
もっとも、悪いのは自分だとわかっている。
なので、あきらめのため息をついたとき、留城也先輩が面倒くさそうに言葉を続けた。
「俺らふたりがそろっているのは、昨日、脅迫状がロッカーに入っていたんだろう? ウチの制服を着た部外者か、あるいは実際に校内にいるかもしれない不審人物がアンタに接触してこないように護衛だ」
「――でも、それって矛盾していますよね」
思わずわたしの口から言葉が飛びだした。
次の朝、紘一先輩と留城也先輩が、ふたりそろって校門の前で待ち構えていた。
なぜか紘一先輩の楽しげにも思える笑顔が、逆に怖い。
紘一先輩は見た目にも怪我はなさそうで、ホッとしながら、わたしは土下座をせんばかりに謝った。
あのあと、結局すぐに助けを求める連絡を凪先輩にして、紘一先輩を乗せたトラックを捜索してもらう大事態になったのだ。
考える前に突き飛ばすという動きをしてしまったわたしの思考を読みきれず、紘一先輩はあっさりとわたしの不意打ちを食らったことになる。
「アンタは謝らなくていい。どうせ紘一が余計なことをしたんだろう? いい気味だ」
不機嫌そうな表情で、横から留城也先輩が口をだす。
そんなふたりが校門で待ち構えていたことで、わたしはおそるおそる気になることを訊いてみた。
「それで、あの。おふたりがここにいらっしゃる理由は……?」
朝一番にわたしの謝罪を紘一先輩が受けるためかなと、単純に思っていたのだけれど。
紘一先輩は笑顔のままで、わたしの質問に答えてくれる。
「桂ちゃんが登校したら、すぐに生徒会室へ連れてくるようにって、凪先輩に言われていたからだよ」
それって、やっぱり迷惑をかけたから、怒られるために呼びだされたんだろうな。
でも、先輩をふたりもつけなくても。
逃げだしたりしないのに。
もっとも、悪いのは自分だとわかっている。
なので、あきらめのため息をついたとき、留城也先輩が面倒くさそうに言葉を続けた。
「俺らふたりがそろっているのは、昨日、脅迫状がロッカーに入っていたんだろう? ウチの制服を着た部外者か、あるいは実際に校内にいるかもしれない不審人物がアンタに接触してこないように護衛だ」
「――でも、それって矛盾していますよね」
思わずわたしの口から言葉が飛びだした。
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