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第二十九章 勇者と伝わった想い
しおりを挟むボクは必要とされていないんだとずっと思ってきた。
親にも棄てられた。誰にも必要としてもらえない存在。
馬鹿で鈍間で愚図で不器用で。そんなボクには出来ることが何もなかったから。だから、誰も必要としてくれないんだって、そう思っていた。
ずっとずっと、笑っていた。それがボクに出来る唯一のことだと思っていたから。そうしていれば、きっとボクも"愛して"もらえると思っていた。
泣いていたら面倒臭いから。怒っていたら厄介だから。だから、嫌われてしまう。嫌われてしまうのが怖くて、ボクは自分の感情をいつもいつも殺してきた。
―― だけど、違ったんだね。
結局のところボクは、皆を信じることが出来ていなかったんだ。
それなのに、みんなはボクのために本気で心配してくれた。ボクのために本気で怒ってくれた。
ごめんね。信じることが出来なくて、ごめんね。
……そんなボクのことを"仲間"と呼んでくれて、本当にありがとう。
***
ゆっくりと、目を開ける。眩しい光にゆっくりと瞬きをした。海色と薔薇色の瞳に映るのは、ベッドサイドで剣を磨いている勇者の姿。ぱちぱちと暖炉の薪が爆ぜる音がする。
「……リオ」
掠れた声で名を呼べば、一度肩を揺らして少年は振り向いた。そして、一瞬驚いたように目を丸くした後、笑う。
「おはよう、ロレンス」
優しい声でそう言った彼は剣を置いて、ゆっくりと近づいてくる。そして柔らかなロレンスの髪を指先で撫でた。
緩く首を傾げ、彼は問いかける。
「体調はどうだ?」
そう問われて、ゆっくりと瞬きをする。随分長く眠ってしまっていたらしく、微かに頭痛はするけれど、それだけだ。不調らしい不調はない。
「ん、大丈夫」
リオニスの問いかけに頷いて、ロレンスはベッドの上に体を起こす。ぎしぎしと軋むベッドは随分と硬く、埃っぽい。ヘッドボードに凭れ掛かって座ったロレンスが他の仲間を視線で探すと同時、ドアが開く音がして、賑やかな声が響いた。
「お、ロレンス起きたかー!」
明るい、シュライクの声。
「丁度、夕飯の支度が出来たんですよ」
柔らかく微笑む、ユスティニア。
「食べられそうか?」
少し心配そうに首を傾げるオズワルド。
「部屋の中で料理ができないからって皆んな外で支度してたんだ。ロレンスも一緒に食べられそうなら食べよう?」
リオニスもそう言って笑う。ロレンスはそんな彼らに頷いて見せた。至極幸福そうな笑みを浮かべて。
***
ユスティニアが用意してくれたらしいスープを口に運び、ロレンスは目を細めた。
「ん、美味しい。ありがとう、ユスティ」
腹が減った、と言う感覚は全くなかったが、彼が作ってくれたスープを飲み込めば、体の中からじんわりと温まる感覚に包まれる。まだ体が疲れているだろうからと言う理由で消化に良い物を、とユスティニアが考えて用意してくれたのだと説明してくれたのはオズワルドだった。そうした細やかな気遣いが出来るのはユスティニアの美徳だと、ロレンスも思う。
彼の素直な感謝の言葉にユスティニアは少し照れ臭そうに色の白い頬を紅潮させた。
「良かったです。あ、食事が終わったら足の傷の手当てをさせてくださいね」
そう言われてロレンスはぱちりと瞬いた。そして不思議そうに首を傾げる。
「足の傷?」
「えぇ。枷が擦れて傷になっていて……」
ユスティニアはそう言いながら溜息を吐き出す。ロレンスは彼の言葉を聞いて、自分の足を見た。なるほど、確かに擦り傷のようになっている。そう自覚すると、微かにひりひりとするような痛みを感じた。
「足枷は外したんだけど……せっかく薄くなってきてたのにな」
シュライクはそう言いながら眉を寄せている。かつて、雪華劇団にいたときにつけられていた枷の痕は、最近になって幾らか薄くなってきていたのだが、またそこに傷がついてしまった。それをシュライクは気にしているようだった。
そうして気遣ってくれる仲間を見て、ロレンスは少し嬉しそうに表情を綻ばせた。
「大丈夫。すぐにきっと、治るよ」
そう言いながらロレンスはそっと自分の足首を摩った。微かに痛みはするけれど、どうと言うことはない。傷は癒えるものだから、とロレンスはいう。それを聞いた仲間たちは穏やかに微笑んだ。
ふと、ロレンスは室内を見渡す。そしてふと気がついたことを問うた。
「此処は?」
先日までいた村とは雰囲気が違う気がする。ロレンスがそういうと、仲間たちは顔を見合わせた。
「ん、森を抜けたところにあった小屋だよ」
シュライクがそう答えて、ふんと鼻を鳴らす。彼の態度にロレンスが不思議そうに顔を傾げるのを見て、リオニスが言葉を続けた。
「流石にあの村に留まろうって気にはいろんな意味でならなかったからさ」
そう言ってリオニスは眉を寄せる。
村人たちは眠っているロレンスを連れて村を出ようとするリオニス達に必死に詫びた。しかしその謝罪は心から申し訳ないと思ってのものというよりは、世界を救うと言われる勇者を怒らせてしまったという焦りから来ているように思えてならなかった。
今度こそ心からの歓待を、との申し出をリオニスは断った。到底信じることは出来ないし、そうした行為で彼らのしたことを帳消しにするつもりもなかった。
村の周辺の魔獣の巣や群れは討伐しておいた。そうしないと、また彼らが"同じようなこと"を起こすのではないかと言う心配があったからだ。二度とあんなことはしないという誓いを立てさせたが、どの程度守られるかはわからない。幾ら自分たちが与り知らぬ場で起きることとは言っても、誰かが傷つくような事態は万が一にも起きてほしくなかったのだ。
「放っておいたらオズが焼き払いそうだったもんな」
暗くなった雰囲気を払うかのように、冗談めかした声音でシュライクが言う。唐突に話を振られたオズワルドは一瞬スープを口に運ぶ手を止めた。そして、ついとそっぽを向きながら言う。
「……そんなことはしない」
少し決まり悪そうな顔をしているオズワルドを見てシュライクはくつくつと笑う。そしてひらりと手を振ると、軽くウィンクをしてみせた。
「冗談だよ」
「でもそれくらい本気で怒っていましたよね、オズワルド」
くすくすと笑いながらユスティニアもオズワルドを揶揄う。しかし、その揶揄いもあながち間違いではないのだ。
ロレンスを救出しても尚、オズワルドの敵意は消えなかった。その証に、彼の傍ではぱちぱちと小さな炎が燻り続け、何度も何度もユスティニアが宥めて漸く落ち着いたくらいなのだから。それほどに、怒りを感じていたのだろう。ロレンスを贄とし、自分たちが助かろうとしていたあの村人たちに。それは、他の仲間達も理解している。
オズワルドは小さく咳払いをして、じとりとした視線をユスティニアに向けた。
「……ユスティニアも怒っていただろう」
「あの状況で怒りを感じないはずがないでしょう」
やり返すつもりで言ったらしいオズワルドだったが、ユスティニアはあっさりとその言葉を肯定する。ほんの少しだけ拗ねたような顔をしているオズワルドを見て、ロレンスは小さく噴き出した。
「あはは」
笑い声が零れる。いつも大人びているオズワルドが子供のように拗ねているのが何だか可笑しくて。
そんなロレンスの姿を見て、仲間達はほんの少し驚いたように目を丸くする。
「ロレンスが笑ってる」
そう呟いたのはリオニスだった。こんな風に声を上げて笑うロレンスを見たのは初めてだったから。しかしその驚きはすぐに安堵に変わる。
―― 嗚呼、ちゃんと彼には届いたのだ。
自分たちの言葉が、想いが。だからこそ彼は感情を隠すことなく、こうして晒してくれている。それが嬉しくて、リオニスは表情を綻ばせた。
「そうやって笑ってる方がロレンスは可愛くて綺麗だぞ」
そう言いながら、シュライクも無邪気に笑う。愛おし気に細められるネモフィラの瞳。それを見据えたロレンスはぱちりと瞬いた後、頬を薄紅に染めた。
「……なんか、真向からそう言われると、照れるね」
"価値として"の美しさを褒められたことはあれど、"可愛い"と褒められたことはない。それも、こんな風に……心の底からそう思う、と言う声音で言われたことは。
「本当のこと言っただけなんだけどな?」
きょとんとして首を傾げるシュライク。特別変わったことを言ったつもりはないのだけれど、と言いたげな彼を見て、リオニスは苦笑を漏らす。
「シュライクは人たらしだよなぁ」
さらっとそういうこと言うんだから。リオニスがそういうと、シュライクは不服そうに頬を膨らませた。
「リオには言われたくねぇ」
お前も似たようなものだ、と彼は言う。そうか? と首を傾げているリオニス。そんな二人の様子を見て、オズワルドがふっと破顔した。
「どっちもどっちだな」
「ふふ、ですね」
ユスティニアもオズワルドの言葉に同調する。リオニスもシュライクも、とても優しく勇ましく、人たらしだ。彼らに救われ、彼らの眩しさに惹かれて旅に出ることを決めたのはユスティニアもオズワルドも同じなのだから。
「……ねぇ」
そんな彼らのやり取りを見つめていたロレンスが口を開く。きゃんきゃんと小競り合いをしていたリオニスとシュライクが同時に自分の方を見るのを見て、彼はまた小さく笑う。それから、穏やかな声で言った。
「ありがとう」
その一言には、たくさんの感情が込められていた。それを感じ取って、リオニスとシュライクは顔を見合せる。そして少し困ったように笑いながら、リオニスは首を振る。
「礼を言われるようなことじゃあないんだけど」
単純に、自分たちが赦せなくて動いただけだ。ロレンスに感謝されるほどの何をした訳ではない。リオニスはそう言って苦笑する。しかしロレンスはゆるゆると首を振った。そして仲間を一人一人見つめて、幸福そうに目を細めながら、言った。
「ううん。ボクが、こうして皆と一緒に居られるのは、皆のお蔭だから」
だから、ありがとう。そう言って微笑むロレンスの瞳が、微かに潤む。慌てたような顔をして自分に触れる仲間達の温もりに、ロレンスの瞳からは涙が止まることなく零れ落ちる。まるで宝石のような瞳を濡らし、零れ落ちるそれもまるで宝石のように美しい。
―― 仲間と呼んでくれて、大切にしてくれてありがとう。
ロレンスは泣き笑いの表情でその言葉を仲間達に伝えたのだった。
***
一人で静かに、空を見上げる。澄んだ空気の中、天鵞絨のような夜空に散らばる星々を見上げて、星読みの魔法使いはそっと祈りを捧げる。今日も一日無事に過ごすことが出来た感謝と、仲間達への加護を祈った。吹き抜ける夜風が、柔らかいプラチナブロンドを揺らしていった。
当たり前のように続けている習慣。けれど、仲間が皆眠りについてしんと静まり返った夜中にこうして祈るのは、随分と久しぶりだった。
いつも、周りが賑やかだから……少し寂しく感じてしまう。
「ユスティ」
呼ばれて、はっとしたようにユスティニアは振り向く。そこに居たのは夜着の上からローブを羽織ったロレンスだった。ほんの少し眠たそうな彼はこてりと首を傾げ、問いかけた。
「眠れないの?」
そんな彼の問いかけに、ユスティニアは少し視線を揺るがせた。少し困ったように微笑んで、彼は頷く。
「……えぇ、少しだけ目が冴えてしまって」
ユスティニアはそっと溜息を吐き出した。そのまま、夜空を見上げる。"星読み"と呼ばれ育った彼にとって、やはり星の光と言うものは見ていて落ち着くものだ。
ロレンスは逡巡した後、静かに彼の隣に座る。何を言うでもなく、促すでもなく、ただ寄り添うように。そんな彼の様子に、ユスティニアは安堵したように橄欖石色の瞳を細める。そして、独り言のように呟いた。
「……わかり切ったことではあったのですが……他者を害してでも自分たちが助かろうとする、弱い人間が居ることを久しく忘れていたので」
そっと魔道具でもあるロザリオを握りしめ、彼はそっと息を吐き出した。静かに目を閉じて、ぽつぽつと言葉を紡ぐ。
「オズワルドの師であったというキサナ様も、僕たちを守ろうとしたロレンスも……とても、とても優しく美しい心の持ち主でしたから」
弟子であるオズワルドを守るために自ら悪人となったキサナ。仲間を傷つけたくない、そうなる未来を見るくらいならば村を一つ救って消えてしまいたいと自ら贄となる道を選びかけたロレンス。選んだ道が正しかったかどうかは別として、そんな彼らの在り方はどちらも優しく、美しいものだとユスティニアは思っている。彼らだけではない。仲間であるリオニスも、シュライクも、オズワルドも、皆真っ直ぐで美しい心の持ち主だ。
「だからこそ、今回の一件やロレンスを囲っていた劇団の方々を想うと……少し、気が塞いでしまうというか」
そう言って、ユスティニアはふうと一つ息を吐き出した。
久しぶりに、良くも悪くも"人間らしい"感情に触れた。自分たちの利のためにロレンスを蔑ろにして利用し続けた劇団の人々。自分たちの村を救うためと言う理由でロレンスを贄にしようとした村人たち。一方的に彼らの弱さを否定し糾弾できるほど自分が正しく強い存在であるとは言い切れないけれど……それでもやはり、あの在り方は、行動は間違っていると思うのだ。そう言ってユスティニアは困ったように笑った。
「仕方のないことだとわかってはいるのですけどね」
この世に生きる全ての人間が善人であるはずがない。もしそうならば、自分の両親は死なずに済んだだろう。自分がずっと"教主様"と慕っていた人間も結局は保身のために悪魔と契約を交わした弱い人間だった。リオニスとシュライクが来てくれなかったらきっと自分はあのまま彼に飼われ続け、最終的には悪魔のための贄となっていたのだろう。そう思いながら彼は苦笑を浮かべた。
「弱い人間が居るのは当然で、そうした人々が誤った道とわかりながらも悪に手を伸ばしてしまうこともわかっているんです。でも、やはり……悲しいな、と思ってしまって。……駄目ですね、結局そうした人々を赦すことが出来ない僕はまだまだ未熟なのでしょう」
恥ずかしいですね、と言って肩を竦めるユスティニア。彼をじっと見つめていたロレンスはそっと、その頬に触れた。彼の行動に少し驚いて見開かれる若草ような色の瞳。それを見つめて、ロレンスは言う。
「ユスティも、優しくて素敵な人だよ。でも」
優しく、頬を撫でられる。その指先が濡れた。自分が泣いているのだと、ユスティニアはそれを見て理解した。
「あんまり、全部を背負おうとしたら、駄目。潰れてしまうよ」
緩く首を振って、彼は言葉を紡ぐ。
「リオが言ってくれた。感情は、想いは、自分のものだって。だから、背負い過ぎても駄目。ボクが悲しいと思ったことも辛いと思ったことも、ボクのものだ。キミが背負うべきものじゃあない。あんまり他人のことばっかり考えすぎちゃ駄目だよ」
―― キミはとびきり気が利いて優しいから、心配。
そう言って、ロレンスは微笑んだ。一度、二度と瞬きをして、ユスティニアも表情を綻ばせる。しかしすぐにその表情を引き締めて、言った。
「ロレンスもですよ。第一、僕は怒っているんです」
そんな彼の言葉にロレンスは少し、驚いたように瞬く。ユスティニアは彼の額を一度軽く小突いて、頬を膨らませて見せた。
「貴方が自分のことを疎かにしたこと。僕は、怒っているんですよ」
そう言いながら、彼はそっと自分の服のポケットに手を入れる。そしてロレンスを見つめながら、言った。
「手を出してください、ロレンス」
そう言われて、ロレンスは恐る恐る手を差し出す。まるで叱られる寸前の子供のように。ユスティニアはそんな彼の掌にそっと、小さなものを置いた。僅かにユスティニアの温もりが移ったそれを見て、ロレンスは大きく目を見開く。
「! これ……」
それは、ロレンスがあの村で落としたラピスラズリのブローチだった。ユスティニアが拾って持っていたのである。それをそっとロレンスの手に握らせながら、ユスティニアは真剣な声音で言った。
「仲間のことも自分のことも大切にすると……もうあんな無茶はしないと約束してください」
暖かな、仲間の手の熱。それを感じながらロレンスはそっと目を閉じる。そしてゆっくりと頷くと、目を開けて眼前の魔法使いを見つめた。
「うん。約束、するよ。今度こそ、大切にするね」
もう、間違えない。そう誓うように言葉を紡ぐロレンス。ユスティニアは彼の美しい二色の瞳を見つめて、微笑んだ。
「そうしてください」
そう言った彼はもう一度、星空を見上げる。ロレンスも釣られたように顔を上げて、ほうっと息を吐いた。
「綺麗だね」
「えぇ、とても」
穏やかに目を細めるユスティニアを見て、ロレンスは少し迷いながら、問いかけた。
「僕も傍に居て良い?」
お祈りの邪魔にはならないかな。そう問いかけるロレンスの方を見て、ユスティニアは微笑みながら、頷く。
「勿論です。でも、少し冷えますから……温かい飲み物でも淹れてきましょうか」
「ふふ、良いね」
嬉しそうに目を細めたロレンスはそっと息を吐く。そして、呟くような声音で言った。
「ボク、夜って怖くて嫌いだったんだけど……こういう夜は、好きになれそうだ」
そう言いながら、ロレンスは空を見上げる。
きらきらとまたたく美しい星々。それを共に見上げる仲間がすぐ傍に居る。それが嬉しくて、ロレンスは穏やかに微笑んだのだった。
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