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「フロマージュ・ド・ブリー公爵令嬢! 貴様との婚約は、今この時をもって破棄する!」
王城の大広間。
シャンデリアが煌々と輝く華やかな夜会の最中、その怒号はファンファーレのように響き渡った。
音楽が止まり、ざわめきが波のように広がる。
色とりどりのドレスを纏った貴族たちが、蜘蛛の子を散らすように道を開けた。
その中心に立つのは、我が国の第一王子アレックス。
金髪碧眼、絵に描いたような王子様。
ただし、その顔は怒りで真っ赤に染まり、隣には小柄な少女を庇うように寄り添わせている。
そして、彼に指を突きつけられているのが、私、フロマージュ・ド・ブリーだ。
「……殿下、今なんと?」
私は持っていた扇子をゆっくりと閉じた。
内心で、こみ上げてくる笑いを必死に噛み殺しながら。
(キタあァァァァァーーッ!! 婚約破棄! ついに来たわ!)
表情筋を総動員して「驚きと悲しみ」の仮面を作る。
けれど、私の脳内ではすでに勝利の宴が開催されていた。
メインディッシュはもちろん、熟成期間二十四ヶ月のコンテチーズだ。
「聞こえなかったのか! 婚約破棄だと言ったのだ! 貴様のような性悪女に、この国の王妃となる資格はない!」
アレックス殿下は、自分の声に陶酔しているかのように朗々と叫んだ。
隣にいる男爵令嬢、ミナが怯えたように彼の腕にしがみつく。
「ひどいです、アレックス様……。フロマージュ様にも、何かお考えがあってのことかもしれませんし……」
「ミナ、君は優しすぎる。それが君の美徳だが、この女には通用しないのだよ」
殿下はミナの頭をよしよしと撫でている。
見ているだけで胸焼けがしそうな光景だ。
あんな甘ったるいだけの関係、カビ一つ生えないプロセスチーズみたいで面白みがない。
「して、殿下。私が性悪とは、具体的にどのような?」
私は首を傾げてみせた。
これは重要な確認作業だ。
難癖をつけてくるなら、それ相応の「対価」を請求しなければならないから。
「しらばっくれるな! ミナに対する数々の嫌がらせ、知らぬとは言わせんぞ!」
「嫌がらせ、でございますか」
「そうだ! 先日の茶会では、ミナのドレスに異臭を放つ白い粉をかけたそうだな! あれは毒か何かか!?」
会場中の視線が私に突き刺さる。
「毒なんて恐ろしい」「やはり悪役令嬢だ」なんて囁き声が聞こえてくる。
私はため息をつきたくなるのを堪え、冷静に返した。
「殿下、訂正させていただきます。あれは毒などという無粋な代物ではありません」
「言い訳をするな!」
「パルミジャーノ・レッジャーノです」
「は?」
殿下の口が半開きになる。
間の抜けた顔だ。
「最高級のパルミジャーノを、削りたての状態で提供しようとしたのです。ですが、ミナ様が急に動かれたため、手元が狂ってドレスにかかってしまっただけの話。むしろ、あのドレスはチーズの芳醇な香りを纏えて光栄だったはずです」
「な……っ、何を訳のわからぬことを!」
「訳などわかりません。あの一欠片で、平民の生活費一ヶ月分に相当するのですよ? それを『異臭』などと……ああ、思い出しただけで勿体なくて涙が出そうです」
私はハンカチを目元に当てた。
嘘泣きではない。
床に落ちたチーズを思い出すと、本当に胸が痛むのだ。
「ふざけるな! では、先週の園遊会はどうだ! ミナの靴の中に、ドロドロとした何かを仕込んだだろう!」
「ああ、あれはカマンベールの中身です」
「だから何なのだ、それは!」
「靴擦れをされているようでしたので、クッション代わりに最高に適した粘度のチーズを詰めて差し上げたのです。保湿効果も期待できますのに」
「靴の中に食べ物を入れる奴があるか!」
「食べ物ではありません。チーズは芸術であり、万能薬です」
きっぱりと言い切ると、殿下は顔を真っ赤にして絶句した。
周囲の貴族たちも、呆れと困惑がない交ぜになったような顔をしている。
理解できないのなら仕方がない。
凡人にチーズの深淵は覗けないのだから。
「ええい、もうよい! 貴様のその奇行にはもう耐えられん! ミナへの仕打ちはもちろん、王族である私への不敬な態度! これ以上、貴様を婚約者として置いておくわけにはいかん!」
殿下が再び声を張り上げる。
待っていました、その言葉。
「つまり、私の有責による婚約破棄、ということでよろしいですね?」
「そうだ! 今すぐここから立ち去れ!」
「わかりました。謹んでお受けいたします」
私は優雅にカーテシー(礼)をした。
あまりの潔さに、殿下が一瞬怯んだのがわかる。
いつもなら「お待ちください」とすがりつくと思っていたのだろう。
残念だったな、王子。
私はこの日を、熟成庫の温度管理よりも厳密にシミュレーションしてきたのだ。
「では、婚約破棄の成立ですね。……つきましては、お話がございます」
「な、なんだ。命乞いでもするか?」
「いいえ。慰謝料のお話です」
「慰謝料だと?」
「ええ。正式な婚約破棄には、それ相応の手続きが必要です。ましてや、公爵家と王家の婚姻。私の『有責』ということにされるのであれば、我が家への風評被害も計り知れません」
私は扇子を開き、口元を隠してニヤリと笑った。
「ですが、私は寛大です。金銭での支払いは求めません」
「……ならば、何を望む」
殿下が警戒したように身構える。
私は広間を見渡し、よく通る声で宣言した。
「北の辺境、ローヌ地方にある未開拓地。あそこの土地権利書をいただきたいのです」
会場がざわめいた。
ローヌ地方といえば、魔獣が出ると噂される極寒の地。
作物は育たず、人も住まない不毛の大地だ。
「は? あんな岩と草しかない場所をか?」
「ええ。あそこなら、誰にも邪魔されず……いえ、静かに反省の日々を送れると思いまして」
嘘である。
あそこは、極上の乳牛を育てるのに最適な冷涼な気候と、広大な牧草地が広がっているのだ。
王都の狭苦しい屋敷では不可能だった、大規模なチーズ工房を作る夢の土地。
それを手に入れるチャンスを、ずっと狙っていた。
「ふん、勝手にしろ。あんなゴミ溜めのような土地、くれてやるわ!」
「言質、いただきましたわよ」
「ああ! 二度とその顔を見せるな!」
「ありがとうございます、殿下! 心より感謝申し上げます!」
私は満面の笑みを浮かべ、深々と頭を下げた。
これほど心のこもった礼を彼にしたのは、生まれて初めてかもしれない。
(やった……やったわ! これで自由よ!)
もう、興味のないドレス選びや、中身のないお茶会に付き合う必要はない。
王妃教育という名の拷問(ダンスレッスン)からも解放される。
これからは、朝から晩まで牛の世話をして、チーズの発酵を見守るだけの日々が待っているのだ。
「ミナ様、どうかお幸せに。パンがお好きだと伺いましたわ」
私は呆然としているミナに声をかけた。
「は、はい……」
「パンにはチーズが合います。ですが、貴女にはまだ早いかもしれませんね。せいぜい、ジャムでも塗って甘い夢を見ていてください」
捨て台詞のように言い残し、私は踵を返した。
背後で殿下が何か喚いているが、もう耳には入らない。
出口へ向かう私の足取りは、まるでスキップを踏み出しそうなほど軽かった。
大広間の扉を衛兵が開ける。
流れ込んでくる夜風が、私の頬を撫でた。
それは自由の香りであり、微かに……いや、これは気のせいではない。
「……ん?」
扉の外、廊下の向こうから歩いてくる人影があった。
黒い軍服に、漆黒のマント。
大柄な体躯は、熊か何かのように威圧感を放っている。
すれ違いざま、その男がふと足を止めた。
「……チーズの匂いがする」
低く、地を這うような声。
私は思わず立ち止まり、その男を見上げた。
乱れた黒髪の間から覗く、鋭い眼光。
「北の魔王」と恐れられる、カマン・ベール辺境伯その人だった。
(あら、顔が怖い……けど)
私は彼の顔ではなく、そのマントに釘付けになった。
黒と白の斑点模様。
どう見ても、ホルスタイン柄の裏地が見えている。
「辺境伯様、そのマント……」
「……なんだ」
彼は不機嫌そうに私を睨み下ろした。
普通の令嬢なら悲鳴を上げて気絶するところだ。
だが、私は違った。
「素晴らしいセンスですわ! 乳牛へのリスペクトを感じます!」
「……は?」
「では、ごきげんよう! 急ぎますので!」
私はドレスの裾を翻し、呆気にとられる「魔王」を置き去りにして走り出した。
早く屋敷に帰って荷造りをしなければ。
牛乳瓶と、レンネット(凝乳酵素)と、温度計を詰め込まなくてはならない。
私の「おいしい」第二の人生は、今まさに発酵を始めたのだ。
王城の大広間。
シャンデリアが煌々と輝く華やかな夜会の最中、その怒号はファンファーレのように響き渡った。
音楽が止まり、ざわめきが波のように広がる。
色とりどりのドレスを纏った貴族たちが、蜘蛛の子を散らすように道を開けた。
その中心に立つのは、我が国の第一王子アレックス。
金髪碧眼、絵に描いたような王子様。
ただし、その顔は怒りで真っ赤に染まり、隣には小柄な少女を庇うように寄り添わせている。
そして、彼に指を突きつけられているのが、私、フロマージュ・ド・ブリーだ。
「……殿下、今なんと?」
私は持っていた扇子をゆっくりと閉じた。
内心で、こみ上げてくる笑いを必死に噛み殺しながら。
(キタあァァァァァーーッ!! 婚約破棄! ついに来たわ!)
表情筋を総動員して「驚きと悲しみ」の仮面を作る。
けれど、私の脳内ではすでに勝利の宴が開催されていた。
メインディッシュはもちろん、熟成期間二十四ヶ月のコンテチーズだ。
「聞こえなかったのか! 婚約破棄だと言ったのだ! 貴様のような性悪女に、この国の王妃となる資格はない!」
アレックス殿下は、自分の声に陶酔しているかのように朗々と叫んだ。
隣にいる男爵令嬢、ミナが怯えたように彼の腕にしがみつく。
「ひどいです、アレックス様……。フロマージュ様にも、何かお考えがあってのことかもしれませんし……」
「ミナ、君は優しすぎる。それが君の美徳だが、この女には通用しないのだよ」
殿下はミナの頭をよしよしと撫でている。
見ているだけで胸焼けがしそうな光景だ。
あんな甘ったるいだけの関係、カビ一つ生えないプロセスチーズみたいで面白みがない。
「して、殿下。私が性悪とは、具体的にどのような?」
私は首を傾げてみせた。
これは重要な確認作業だ。
難癖をつけてくるなら、それ相応の「対価」を請求しなければならないから。
「しらばっくれるな! ミナに対する数々の嫌がらせ、知らぬとは言わせんぞ!」
「嫌がらせ、でございますか」
「そうだ! 先日の茶会では、ミナのドレスに異臭を放つ白い粉をかけたそうだな! あれは毒か何かか!?」
会場中の視線が私に突き刺さる。
「毒なんて恐ろしい」「やはり悪役令嬢だ」なんて囁き声が聞こえてくる。
私はため息をつきたくなるのを堪え、冷静に返した。
「殿下、訂正させていただきます。あれは毒などという無粋な代物ではありません」
「言い訳をするな!」
「パルミジャーノ・レッジャーノです」
「は?」
殿下の口が半開きになる。
間の抜けた顔だ。
「最高級のパルミジャーノを、削りたての状態で提供しようとしたのです。ですが、ミナ様が急に動かれたため、手元が狂ってドレスにかかってしまっただけの話。むしろ、あのドレスはチーズの芳醇な香りを纏えて光栄だったはずです」
「な……っ、何を訳のわからぬことを!」
「訳などわかりません。あの一欠片で、平民の生活費一ヶ月分に相当するのですよ? それを『異臭』などと……ああ、思い出しただけで勿体なくて涙が出そうです」
私はハンカチを目元に当てた。
嘘泣きではない。
床に落ちたチーズを思い出すと、本当に胸が痛むのだ。
「ふざけるな! では、先週の園遊会はどうだ! ミナの靴の中に、ドロドロとした何かを仕込んだだろう!」
「ああ、あれはカマンベールの中身です」
「だから何なのだ、それは!」
「靴擦れをされているようでしたので、クッション代わりに最高に適した粘度のチーズを詰めて差し上げたのです。保湿効果も期待できますのに」
「靴の中に食べ物を入れる奴があるか!」
「食べ物ではありません。チーズは芸術であり、万能薬です」
きっぱりと言い切ると、殿下は顔を真っ赤にして絶句した。
周囲の貴族たちも、呆れと困惑がない交ぜになったような顔をしている。
理解できないのなら仕方がない。
凡人にチーズの深淵は覗けないのだから。
「ええい、もうよい! 貴様のその奇行にはもう耐えられん! ミナへの仕打ちはもちろん、王族である私への不敬な態度! これ以上、貴様を婚約者として置いておくわけにはいかん!」
殿下が再び声を張り上げる。
待っていました、その言葉。
「つまり、私の有責による婚約破棄、ということでよろしいですね?」
「そうだ! 今すぐここから立ち去れ!」
「わかりました。謹んでお受けいたします」
私は優雅にカーテシー(礼)をした。
あまりの潔さに、殿下が一瞬怯んだのがわかる。
いつもなら「お待ちください」とすがりつくと思っていたのだろう。
残念だったな、王子。
私はこの日を、熟成庫の温度管理よりも厳密にシミュレーションしてきたのだ。
「では、婚約破棄の成立ですね。……つきましては、お話がございます」
「な、なんだ。命乞いでもするか?」
「いいえ。慰謝料のお話です」
「慰謝料だと?」
「ええ。正式な婚約破棄には、それ相応の手続きが必要です。ましてや、公爵家と王家の婚姻。私の『有責』ということにされるのであれば、我が家への風評被害も計り知れません」
私は扇子を開き、口元を隠してニヤリと笑った。
「ですが、私は寛大です。金銭での支払いは求めません」
「……ならば、何を望む」
殿下が警戒したように身構える。
私は広間を見渡し、よく通る声で宣言した。
「北の辺境、ローヌ地方にある未開拓地。あそこの土地権利書をいただきたいのです」
会場がざわめいた。
ローヌ地方といえば、魔獣が出ると噂される極寒の地。
作物は育たず、人も住まない不毛の大地だ。
「は? あんな岩と草しかない場所をか?」
「ええ。あそこなら、誰にも邪魔されず……いえ、静かに反省の日々を送れると思いまして」
嘘である。
あそこは、極上の乳牛を育てるのに最適な冷涼な気候と、広大な牧草地が広がっているのだ。
王都の狭苦しい屋敷では不可能だった、大規模なチーズ工房を作る夢の土地。
それを手に入れるチャンスを、ずっと狙っていた。
「ふん、勝手にしろ。あんなゴミ溜めのような土地、くれてやるわ!」
「言質、いただきましたわよ」
「ああ! 二度とその顔を見せるな!」
「ありがとうございます、殿下! 心より感謝申し上げます!」
私は満面の笑みを浮かべ、深々と頭を下げた。
これほど心のこもった礼を彼にしたのは、生まれて初めてかもしれない。
(やった……やったわ! これで自由よ!)
もう、興味のないドレス選びや、中身のないお茶会に付き合う必要はない。
王妃教育という名の拷問(ダンスレッスン)からも解放される。
これからは、朝から晩まで牛の世話をして、チーズの発酵を見守るだけの日々が待っているのだ。
「ミナ様、どうかお幸せに。パンがお好きだと伺いましたわ」
私は呆然としているミナに声をかけた。
「は、はい……」
「パンにはチーズが合います。ですが、貴女にはまだ早いかもしれませんね。せいぜい、ジャムでも塗って甘い夢を見ていてください」
捨て台詞のように言い残し、私は踵を返した。
背後で殿下が何か喚いているが、もう耳には入らない。
出口へ向かう私の足取りは、まるでスキップを踏み出しそうなほど軽かった。
大広間の扉を衛兵が開ける。
流れ込んでくる夜風が、私の頬を撫でた。
それは自由の香りであり、微かに……いや、これは気のせいではない。
「……ん?」
扉の外、廊下の向こうから歩いてくる人影があった。
黒い軍服に、漆黒のマント。
大柄な体躯は、熊か何かのように威圧感を放っている。
すれ違いざま、その男がふと足を止めた。
「……チーズの匂いがする」
低く、地を這うような声。
私は思わず立ち止まり、その男を見上げた。
乱れた黒髪の間から覗く、鋭い眼光。
「北の魔王」と恐れられる、カマン・ベール辺境伯その人だった。
(あら、顔が怖い……けど)
私は彼の顔ではなく、そのマントに釘付けになった。
黒と白の斑点模様。
どう見ても、ホルスタイン柄の裏地が見えている。
「辺境伯様、そのマント……」
「……なんだ」
彼は不機嫌そうに私を睨み下ろした。
普通の令嬢なら悲鳴を上げて気絶するところだ。
だが、私は違った。
「素晴らしいセンスですわ! 乳牛へのリスペクトを感じます!」
「……は?」
「では、ごきげんよう! 急ぎますので!」
私はドレスの裾を翻し、呆気にとられる「魔王」を置き去りにして走り出した。
早く屋敷に帰って荷造りをしなければ。
牛乳瓶と、レンネット(凝乳酵素)と、温度計を詰め込まなくてはならない。
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