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「これより、アラン・ド・ロイヤル殿下主催、特別料理対決を開催する!」
王宮の大広場に設置された特設ステージ。
ファンファーレが高らかに鳴り響き、何百人もの観衆が固唾を呑んで見守っていた。
中央には二つのキッチンスタジアム。
片方には、威厳あるコックコートに身を包んだ初老の男――王宮筆頭料理長、ジャンが立っている。
そしてもう片方には。
フリルのついた可愛らしいエプロンを着け、頭に三角巾ではなく「『肉』と書かれた鉢巻」を締めた令嬢、メモリーが立っていた。
「ふふふ……アラン殿下。後悔させて差し上げますわ」
メモリーは包丁を片手に、不敵な笑みを浮かべている。
その視線の先、審査員席にはアラン王子、リリナ、そして特別審査員として招かれたシズルが座っている。
「ふん! 虚勢を張るのも今のうちだ!」
アラン王子がマイク(拡声魔法)を使って叫ぶ。
「ジャンは料理歴40年の巨匠だ! 貴様のような小娘が勝てる相手ではない! さあジャン、メニューの発表を!」
料理長ジャンが重々しく頷く。
「私が作るのは……『金鶏(キンケイ)の卵と黒トリュフのロワイヤル~キャビアを添えて~』でございます」
おおぉぉぉ……!
会場からどよめきが起きる。
金鶏の卵といえば、一つで金貨10枚はくだらない超高級食材。
それにトリュフとキャビアを合わせるなど、まさに王族のための料理だ。
「対するメモリー! 貴様は何を作るつもりだ!」
「私ですか?」
メモリーは手元のカゴを掲げた。
そこに入っているのは、何の変哲もない普通の茶色い卵と、冷やご飯、そしてチーズとベーコンだ。
「私のメニューは……『究極のTKG(卵かけご飯)風・カルボナーラリゾット』です!」
「はぁ? てぃーけーじー……? なんだその貧乏くさい名前は!」
王子が鼻で笑う。
会場からも「リゾット?」「庶民の料理じゃないか」という失笑が漏れる。
しかし、シズルだけは面白そうに口元を歪めていた。
「(……カルボナーラリゾット、か。メモリーのことだ、ただの雑炊を作るわけがない)」
「では、調理開始!」
ゴングが鳴る。
まずはジャン。
洗練された手つきで卵を割り、裏ごしし、高級なブイヨンと合わせる。
その動きには一切の無駄がない。まさに芸術だ。
漂ってくるのは、上品で繊細なトリュフの香り。
「素晴らしい! これぞ王宮料理だ!」
王子が拍手喝采を送る。
一方、メモリー。
「まずは……ニンニク!!」
彼女がフライパンに投入したのは、みじん切りのニンニクと、厚切りのベーコンだった。
ジュワァァァァァァァ!!!!
強烈な音が響く。
と同時に、オリーブオイルで炒められたニンニクの暴力的な香りが、爆風のように会場へ広がった。
「くさっ!? なんだこの匂いは!」
リリナが鼻をつまむ。
しかし、観衆の反応は違った。
「くんくん……いい匂いだ……」
「なんだ? 腹が減る匂いだぞ……」
上品なトリュフの香りを、野生的なニンニクとベーコンの脂の香りが駆逐していく。
「ふふふ、人間という生き物はね、上品な香りよりも『脂とニンニク』の匂いに抗えないようにできているのです!」
メモリーはフライパンを豪快に振る。
ベーコンがカリカリになり、脂が透き通る。
そこへ冷やご飯を投入!
「ここでお米にベーコンの旨味脂を吸わせます! 一粒たりとも逃しません!」
パラパラと炒められたご飯に、コンソメスープを注ぎ、少し煮込む。
そして、ここからが真骨頂だ。
「チーズ! もっと! もっとですわ!」
山盛りのパルメザンチーズを、これでもかと削り入れる。
さらにチェダーチーズも追加。
フライパンの中は、とろとろの黄金色の海と化していた。
「あんなに入れたら味が濃すぎるぞ! 馬鹿なのか!」
王子が叫ぶが、メモリーは無視だ。
彼女は最後に火を止め、深呼吸をした。
「仕上げです。……卵、入ります!」
ボウルに溶いた卵(全卵3個分)を一気に流し込む。
余熱だけで火を通す、絶妙なテクニック。
かき混ぜるたびに、トロトロ、フワフワとリゾットが艶を帯びていく。
「完成です! ……いえ、まだですわね」
メモリーは皿に盛り付けると、中央に窪みを作った。
そして、そこに――。
「黄身だけを……乗せる!!」
ぷるんッ。
オレンジ色に輝く濃厚な卵黄が、リゾットの頂上に鎮座した。
さらに黒胡椒をガリガリと挽き、パセリを散らす。
「出来上がりです! 『背徳の半熟卵リゾット』!」
ドンッ!
と置かれた皿からは、チーズと焦がしベーコンの香りが立ち上り、頂上の卵黄は「早く私を崩して」と誘惑している。
「で、では実食に移る!」
まずはジャンの料理から。
「ロワイヤル」は、茶碗蒸しのような滑らかな口当たり。
「美味い! さすがジャンだ。トリュフの香りが鼻に抜ける!」
アラン王子は絶賛。リリナも「お上品な味ですぅ」と微笑む。
シズルも一口食べ、「……技術は確かだ。洗練されている」と評価した。
ジャンの勝利かと思われた空気が流れる。
「では次! メモリーの料理だ!」
目の前に置かれたリゾット。
見た目は茶色と黄色。正直、映えはない。
「ふん、こんな脂っこそうなもの……」
王子がスプーンを手に取る。
「食べ方は自由ですが、おすすめは『黄身崩し』です」
メモリーのアドバイスに従い、王子はスプーンの先で卵黄を突いた。
とろ~り……。
濃厚な黄身が決壊し、チーズリゾットに絡みついていく。
その破壊力満点のビジュアルに、会場からゴクリと喉を鳴らす音が聞こえた。
王子は、黄身とリゾットを絡めて口へ運ぶ。
「……!」
カッッッ!!!
王子の目が限界まで見開かれた。
濃厚。
あまりにも濃厚。
チーズのコク、ベーコンの塩気、ニンニクのパンチ。
それら全てを、卵のまろやかさが包み込んでいる。
口の中で旨味の爆弾が爆発したかのような衝撃。
「な、なんだこれは……!」
スプーンが止まらない。
一口でやめるつもりだったのに、二口、三口と手が勝手に動く。
「しょっぱい! でも甘い! 卵が……卵が米の一粒一粒に絡みついて……!」
隣のリリナも豹変していた。
「カロリー高そう……」と嫌がっていたはずが、一口食べた瞬間、目の色が変わり、無言でガツガツと食べ始めたのだ。
「美味しい……! なんなのこれ、止まらない……! 飲み物みたいにするする入るわ!」
そして、シズル。
彼は一口食べると、ふっと笑い、メモリーを見た。
「……卑怯だな」
「え?」
「人間の本能に直接訴えかける味だ。上品さやマナーなどどうでもよくなる。……ただ『美味い』という感情しか残らない」
シズルは完食し、皿に残ったソースまでパンで拭って食べた。
「判定を!!」
司会者が叫ぶ。
審査員は3名。
挙がった札は――。
「勝者、メモリー・ガストロ!!」
「「「うおおおおおおおお!!!」」」
観衆から歓声が上がる。
匂いにやられていた彼らは、「俺たちにも食わせろ!」と暴動寸前だ。
「ば、馬鹿な……。私の最高級ロワイヤルが、あんな雑な料理に……」
ジャンが膝から崩れ落ちる。
メモリーは彼の元へ歩み寄り、優しく声をかけた。
「ジャンさん。貴方の料理は素晴らしかったです。ただ、一つだけ足りなかった」
「な、何が……」
「『中毒性』です」
メモリーはニヤリと笑った。
「綺麗な料理は、一度見れば満足します。でも、本当に美味しい料理は、食べた瞬間に『明日の朝もまた食べたい』と思わせるのです。……カロリーと脂は、裏切らないのですよ」
「……ま、参りました」
ジャンが頭を下げる。
完全勝利だ。
「くっ……くそぉぉぉ!!」
アラン王子がテーブルを叩くが、その口元には米粒がついている。
完食してしまった悔しさが、彼をさらに惨めにさせていた。
「では、約束通り!」
メモリーはシズルの方へ……ではなく、王子の側近の方へ駆け寄った。
「鍵! 食糧庫の鍵をください!! 今すぐ!!」
「え、あ、はい……こちらです」
渡された古びた鍵。
それを握りしめたメモリーは、今日一番の笑顔で天に掲げた。
「獲ったどぉぉぉぉ!!!」
「……メモリー。一応、私のところにも戻ってきてくれないか?」
置き去りにされたシズルが、苦笑しながら手招きする。
こうして、料理対決はメモリーの圧勝で幕を閉じた。
彼女の手には「王宮の食材へのフリーパス」が。
そしてシズルの心には、「やはりこの女は手放せない」という確信が、深く刻まれたのである。
王宮の大広場に設置された特設ステージ。
ファンファーレが高らかに鳴り響き、何百人もの観衆が固唾を呑んで見守っていた。
中央には二つのキッチンスタジアム。
片方には、威厳あるコックコートに身を包んだ初老の男――王宮筆頭料理長、ジャンが立っている。
そしてもう片方には。
フリルのついた可愛らしいエプロンを着け、頭に三角巾ではなく「『肉』と書かれた鉢巻」を締めた令嬢、メモリーが立っていた。
「ふふふ……アラン殿下。後悔させて差し上げますわ」
メモリーは包丁を片手に、不敵な笑みを浮かべている。
その視線の先、審査員席にはアラン王子、リリナ、そして特別審査員として招かれたシズルが座っている。
「ふん! 虚勢を張るのも今のうちだ!」
アラン王子がマイク(拡声魔法)を使って叫ぶ。
「ジャンは料理歴40年の巨匠だ! 貴様のような小娘が勝てる相手ではない! さあジャン、メニューの発表を!」
料理長ジャンが重々しく頷く。
「私が作るのは……『金鶏(キンケイ)の卵と黒トリュフのロワイヤル~キャビアを添えて~』でございます」
おおぉぉぉ……!
会場からどよめきが起きる。
金鶏の卵といえば、一つで金貨10枚はくだらない超高級食材。
それにトリュフとキャビアを合わせるなど、まさに王族のための料理だ。
「対するメモリー! 貴様は何を作るつもりだ!」
「私ですか?」
メモリーは手元のカゴを掲げた。
そこに入っているのは、何の変哲もない普通の茶色い卵と、冷やご飯、そしてチーズとベーコンだ。
「私のメニューは……『究極のTKG(卵かけご飯)風・カルボナーラリゾット』です!」
「はぁ? てぃーけーじー……? なんだその貧乏くさい名前は!」
王子が鼻で笑う。
会場からも「リゾット?」「庶民の料理じゃないか」という失笑が漏れる。
しかし、シズルだけは面白そうに口元を歪めていた。
「(……カルボナーラリゾット、か。メモリーのことだ、ただの雑炊を作るわけがない)」
「では、調理開始!」
ゴングが鳴る。
まずはジャン。
洗練された手つきで卵を割り、裏ごしし、高級なブイヨンと合わせる。
その動きには一切の無駄がない。まさに芸術だ。
漂ってくるのは、上品で繊細なトリュフの香り。
「素晴らしい! これぞ王宮料理だ!」
王子が拍手喝采を送る。
一方、メモリー。
「まずは……ニンニク!!」
彼女がフライパンに投入したのは、みじん切りのニンニクと、厚切りのベーコンだった。
ジュワァァァァァァァ!!!!
強烈な音が響く。
と同時に、オリーブオイルで炒められたニンニクの暴力的な香りが、爆風のように会場へ広がった。
「くさっ!? なんだこの匂いは!」
リリナが鼻をつまむ。
しかし、観衆の反応は違った。
「くんくん……いい匂いだ……」
「なんだ? 腹が減る匂いだぞ……」
上品なトリュフの香りを、野生的なニンニクとベーコンの脂の香りが駆逐していく。
「ふふふ、人間という生き物はね、上品な香りよりも『脂とニンニク』の匂いに抗えないようにできているのです!」
メモリーはフライパンを豪快に振る。
ベーコンがカリカリになり、脂が透き通る。
そこへ冷やご飯を投入!
「ここでお米にベーコンの旨味脂を吸わせます! 一粒たりとも逃しません!」
パラパラと炒められたご飯に、コンソメスープを注ぎ、少し煮込む。
そして、ここからが真骨頂だ。
「チーズ! もっと! もっとですわ!」
山盛りのパルメザンチーズを、これでもかと削り入れる。
さらにチェダーチーズも追加。
フライパンの中は、とろとろの黄金色の海と化していた。
「あんなに入れたら味が濃すぎるぞ! 馬鹿なのか!」
王子が叫ぶが、メモリーは無視だ。
彼女は最後に火を止め、深呼吸をした。
「仕上げです。……卵、入ります!」
ボウルに溶いた卵(全卵3個分)を一気に流し込む。
余熱だけで火を通す、絶妙なテクニック。
かき混ぜるたびに、トロトロ、フワフワとリゾットが艶を帯びていく。
「完成です! ……いえ、まだですわね」
メモリーは皿に盛り付けると、中央に窪みを作った。
そして、そこに――。
「黄身だけを……乗せる!!」
ぷるんッ。
オレンジ色に輝く濃厚な卵黄が、リゾットの頂上に鎮座した。
さらに黒胡椒をガリガリと挽き、パセリを散らす。
「出来上がりです! 『背徳の半熟卵リゾット』!」
ドンッ!
と置かれた皿からは、チーズと焦がしベーコンの香りが立ち上り、頂上の卵黄は「早く私を崩して」と誘惑している。
「で、では実食に移る!」
まずはジャンの料理から。
「ロワイヤル」は、茶碗蒸しのような滑らかな口当たり。
「美味い! さすがジャンだ。トリュフの香りが鼻に抜ける!」
アラン王子は絶賛。リリナも「お上品な味ですぅ」と微笑む。
シズルも一口食べ、「……技術は確かだ。洗練されている」と評価した。
ジャンの勝利かと思われた空気が流れる。
「では次! メモリーの料理だ!」
目の前に置かれたリゾット。
見た目は茶色と黄色。正直、映えはない。
「ふん、こんな脂っこそうなもの……」
王子がスプーンを手に取る。
「食べ方は自由ですが、おすすめは『黄身崩し』です」
メモリーのアドバイスに従い、王子はスプーンの先で卵黄を突いた。
とろ~り……。
濃厚な黄身が決壊し、チーズリゾットに絡みついていく。
その破壊力満点のビジュアルに、会場からゴクリと喉を鳴らす音が聞こえた。
王子は、黄身とリゾットを絡めて口へ運ぶ。
「……!」
カッッッ!!!
王子の目が限界まで見開かれた。
濃厚。
あまりにも濃厚。
チーズのコク、ベーコンの塩気、ニンニクのパンチ。
それら全てを、卵のまろやかさが包み込んでいる。
口の中で旨味の爆弾が爆発したかのような衝撃。
「な、なんだこれは……!」
スプーンが止まらない。
一口でやめるつもりだったのに、二口、三口と手が勝手に動く。
「しょっぱい! でも甘い! 卵が……卵が米の一粒一粒に絡みついて……!」
隣のリリナも豹変していた。
「カロリー高そう……」と嫌がっていたはずが、一口食べた瞬間、目の色が変わり、無言でガツガツと食べ始めたのだ。
「美味しい……! なんなのこれ、止まらない……! 飲み物みたいにするする入るわ!」
そして、シズル。
彼は一口食べると、ふっと笑い、メモリーを見た。
「……卑怯だな」
「え?」
「人間の本能に直接訴えかける味だ。上品さやマナーなどどうでもよくなる。……ただ『美味い』という感情しか残らない」
シズルは完食し、皿に残ったソースまでパンで拭って食べた。
「判定を!!」
司会者が叫ぶ。
審査員は3名。
挙がった札は――。
「勝者、メモリー・ガストロ!!」
「「「うおおおおおおおお!!!」」」
観衆から歓声が上がる。
匂いにやられていた彼らは、「俺たちにも食わせろ!」と暴動寸前だ。
「ば、馬鹿な……。私の最高級ロワイヤルが、あんな雑な料理に……」
ジャンが膝から崩れ落ちる。
メモリーは彼の元へ歩み寄り、優しく声をかけた。
「ジャンさん。貴方の料理は素晴らしかったです。ただ、一つだけ足りなかった」
「な、何が……」
「『中毒性』です」
メモリーはニヤリと笑った。
「綺麗な料理は、一度見れば満足します。でも、本当に美味しい料理は、食べた瞬間に『明日の朝もまた食べたい』と思わせるのです。……カロリーと脂は、裏切らないのですよ」
「……ま、参りました」
ジャンが頭を下げる。
完全勝利だ。
「くっ……くそぉぉぉ!!」
アラン王子がテーブルを叩くが、その口元には米粒がついている。
完食してしまった悔しさが、彼をさらに惨めにさせていた。
「では、約束通り!」
メモリーはシズルの方へ……ではなく、王子の側近の方へ駆け寄った。
「鍵! 食糧庫の鍵をください!! 今すぐ!!」
「え、あ、はい……こちらです」
渡された古びた鍵。
それを握りしめたメモリーは、今日一番の笑顔で天に掲げた。
「獲ったどぉぉぉぉ!!!」
「……メモリー。一応、私のところにも戻ってきてくれないか?」
置き去りにされたシズルが、苦笑しながら手招きする。
こうして、料理対決はメモリーの圧勝で幕を閉じた。
彼女の手には「王宮の食材へのフリーパス」が。
そしてシズルの心には、「やはりこの女は手放せない」という確信が、深く刻まれたのである。
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