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昼下がりの廃屋敷に、地響きのような音が近づいてきた。
ポタージュが何事かと玄関へ出ると、そこには圧巻の光景が広がっていた。
「……何かの侵略かしら?」
目の前には、十台以上の大型馬車が列をなして停まっていた。
荷台には木箱が山積みされ、屈強な男たちが忙しなく動き回っている。
先頭の馬車から降りてきたのは、グラッセ公爵家の執事と思われる初老の男性だった。
「ポタージュ・ブイヨン様でいらっしゃいますか? 主(あるじ)より『至急、北の離宮へ物資を搬入せよ』との命を受けて参りました」
「あ、はい。伺っておりますが……これ、全部ですか?」
「はい。第一陣です」
第一陣。
その言葉にポタージュは戦慄した。
執事は懐からリストを取り出し、淡々と読み上げ始めた。
「まず、厨房設備の改修資材。最新式の魔導コンロ、大型保冷庫、浄水魔道具一式。続いて食材ですが、北の港から直送された魚介類、オマール海老、タラ、ムール貝、アサリ……計一トン。その他、野菜、香辛料、調味料各種。あ、それと当面の生活用品と家具もございます」
ポタージュの目が、カネの音を聞いた商人のように輝いた。
「素晴らしい……! 夢じゃないのね!」
彼女はドレスの裾を摘んで駆け出した。
向かう先はもちろん、食材を積んだ馬車だ。
「見て! この立派なオマール海老! まだ動いているわ! こっちのタラも身が締まっていて最高!」
ポタージュは生きの良い海老を鷲掴みにし、頬ずりせんばかりに喜んだ。
周囲の作業員たちが「このお嬢さん、海老と会話してるぞ……」と引いているが、彼女には関係ない。
「すぐに厨房へ! 鮮度が命よ! あ、その保冷庫はあっちの角に設置して! コンロはここ! 動線が大事なのよ!」
ポタージュは現場監督さながらに指示を飛ばし始めた。
当初はおっかなびっくりだった作業員たちも、彼女の的確かつ熱意あふれる指示に感化され、「へい、姐さん!」とキビキビ動き出す。
こうして、廃墟同然だった厨房は、わずか半日で王宮の調理場にも匹敵する最新鋭のキッチンへと生まれ変わったのである。
◇
日は傾き、夕暮れ時。
新しくなった厨房で、ポタージュは「約束の夕食」作りに没頭していた。
メニューは、シルヴィスが熱望した『黄金のブイヤベース』。
南方の港町発祥のこの料理は、魚介の旨味をこれでもかと凝縮したスープ料理の王様だ。
「まずはスープのベース(スープ・ド・ポワソン)作りね」
ポタージュは大鍋にオリーブオイルを熱し、香味野菜と、あえて小骨の多い小魚や海老の殻を炒める。
これらは後で裏ごしするため、形が崩れるほど徹底的に炒め潰すのがポイントだ。
「旨味よ、出ろ。全て出し尽くせ」
呪文のように呟きながら、白ワインと水を加え、サフランを投入する。
黄金色の素となるサフランが入ると、厨房が一気に華やかな香りに包まれた。
グツグツと煮込むこと一時間。
ドロドロになったスープを、専用の調理器具(ムーラン)を使って力一杯裏ごしする。
骨も殻もすり潰し、濃厚なエキスだけを抽出するこの作業は重労働だが、ポタージュにとっては至福の時間だ。
「できた……これが『黄金のスープ』」
ボウルに溜まったのは、夕陽のように鮮やかなオレンジ色の液体。
一口味見をする。
「んっ……濃い!」
脳天を突き抜けるような魚介のパンチ力。
だが、まだ完成ではない。
これを鍋に戻し、メインの具材――オマール海老、タラ、ムール貝などを投入して火を通す。
具材からさらに出汁が出て、スープと一体化する。
仕上げにアイオリソース(ニンニクと卵黄のマヨネーズ風ソース)を添えたバゲットを準備すれば、完璧だ。
その時。
玄関ホールの方から、バタン! と扉が開く音がした。
「ただいま戻った!」
シルヴィスの声だ。
足音が廊下を駆け抜けてくる。
ポタージュが振り返る間もなく、厨房の入り口に彼が姿を現した。
「はぁ、はぁ……」
彼は息を切らしていた。
朝と同じ服装だが、ネクタイは緩み、髪も少し乱れている。
よほど急いで帰ってきたのだろう。
「お帰りなさいませ、閣下。随分とお早いですね。まだ定時を少し過ぎたばかりでは?」
「……今日の仕事量は通常の三倍だったが、全て終わらせた。会議も五分で切り上げた。部下には『鬼気迫る形相で書類を裁く閣下が怖すぎる』と言われたが、知ったことではない」
シルヴィスは鼻をクンクンと動かし、恍惚の表情を浮かべた。
「この香り……間違いない。海だ。この部屋に海がある」
「詩人ですね。さあ、ちょうど出来上がりましたよ」
ポタージュは熱々のブイヤベースを皿によそい、テーブルへ運んだ。
豪華な具材が山のように盛られ、黄金色のスープが湯気を立てている。
シルヴィスは上着を放り投げ、席に着いた。
そして、祈るように手を組む。
「いただきます」
まずはスープだけを一口。
「――――ッ!!」
言葉にならない呻き声が漏れた。
「……濃密だ。口の中が魚介の奔流で溺れそうだ。サフランの香りが鼻腔をくすぐり、後から追いかけてくるトマトの酸味とニンニクの風味がたまらない」
次は、アイオリソースを塗ったバゲットをスープに浸して食べる。
「反則だ……。こんなの、無限に食べられるじゃないか」
シルヴィスの理性が音を立てて崩壊していくのが分かった。
彼は無言で、しかし凄まじい勢いで食べ進める。
殻付きの海老も、ナイフとフォークを器用に使って身を取り出し、スープを絡めて口へ運ぶ。
「美味い。美味すぎる。王宮の晩餐会で出るブイヤベースなど、これに比べればただのお湯だ」
「お褒めにあずかり光栄です。新鮮な素材を届けてくださったおかげですよ」
「いや、素材だけではない。君の『抽出』の技術だ。魚の臭みを完全に消し去り、旨味だけを残す……これは錬金術に近い」
シルヴィスはあっという間に完食し、皿に残ったスープもバゲットで綺麗に拭って食べた。
そして、真剣な眼差しでポタージュを見た。
「おかわりはあるか?」
「ええ、鍋いっぱいに」
「……鍋ごとくれ」
「はい?」
「よそう時間がもどかしい。鍋ごとここに持ってきてくれ。私が直に掬って飲む」
「お行儀が悪いですよ、宰相閣下」
ポタージュは呆れながらも、小さな鍋に取り分けて持ってきた。
シルヴィスはそれを抱え込むようにして食べ始めた。
「幸せだ……。今ならカレル殿下の愚行さえ許せる気がする。彼が君を捨ててくれたおかげで、私はこのスープに出会えたのだから」
「それは良かったです。私も、味の分かる方に食べていただけて本望です」
ポタージュは自分もスープを味わいながら、ふと思った。
この生活、悪くないかもしれない。
好きなだけ料理をして、それを絶賛して食べてくれる相手がいる。
材料費の心配も、後片付けの手間(最新の魔導食洗機が導入された)もない。
「ところでポタージュ嬢。明日の予定は?」
三杯目を食べ終えたシルヴィスが聞いてきた。
「明日は、いただいた食材の整理と、保存食作りですね。魚介類は足が早いですから、燻製やオイル漬けにしないと」
「手伝おう」
「……閣下が?」
「ああ。明日は休日だ。いや、休日ということにした。私がここにいれば、万が一の侵入者からも君を守れるし、何より……出来立ての燻製がつまみ食いできる」
シルヴィスはニヤリと笑った。
その顔は、冷徹な「氷の宰相」ではなく、ただの食いしん坊な少年のようだった。
「つまみ食いは労働の対価として認めましょう。では、明日はスモークサーモンと、ムール貝の白ワイン蒸しを作りましょうか」
「最高だ。君は私の女神だ」
こうして、廃屋敷での奇妙な同棲生活は、スープの香りと共に本格的にスタートした。
外の世界では「宰相が謎の失踪(引きこもり)をした」と大騒ぎになっていることなど、二人は知る由もなかった。
窓の外では星が瞬いている。
しかし、二人にとっては、目の前のスープの輝きこそが一番星であった。
ポタージュが何事かと玄関へ出ると、そこには圧巻の光景が広がっていた。
「……何かの侵略かしら?」
目の前には、十台以上の大型馬車が列をなして停まっていた。
荷台には木箱が山積みされ、屈強な男たちが忙しなく動き回っている。
先頭の馬車から降りてきたのは、グラッセ公爵家の執事と思われる初老の男性だった。
「ポタージュ・ブイヨン様でいらっしゃいますか? 主(あるじ)より『至急、北の離宮へ物資を搬入せよ』との命を受けて参りました」
「あ、はい。伺っておりますが……これ、全部ですか?」
「はい。第一陣です」
第一陣。
その言葉にポタージュは戦慄した。
執事は懐からリストを取り出し、淡々と読み上げ始めた。
「まず、厨房設備の改修資材。最新式の魔導コンロ、大型保冷庫、浄水魔道具一式。続いて食材ですが、北の港から直送された魚介類、オマール海老、タラ、ムール貝、アサリ……計一トン。その他、野菜、香辛料、調味料各種。あ、それと当面の生活用品と家具もございます」
ポタージュの目が、カネの音を聞いた商人のように輝いた。
「素晴らしい……! 夢じゃないのね!」
彼女はドレスの裾を摘んで駆け出した。
向かう先はもちろん、食材を積んだ馬車だ。
「見て! この立派なオマール海老! まだ動いているわ! こっちのタラも身が締まっていて最高!」
ポタージュは生きの良い海老を鷲掴みにし、頬ずりせんばかりに喜んだ。
周囲の作業員たちが「このお嬢さん、海老と会話してるぞ……」と引いているが、彼女には関係ない。
「すぐに厨房へ! 鮮度が命よ! あ、その保冷庫はあっちの角に設置して! コンロはここ! 動線が大事なのよ!」
ポタージュは現場監督さながらに指示を飛ばし始めた。
当初はおっかなびっくりだった作業員たちも、彼女の的確かつ熱意あふれる指示に感化され、「へい、姐さん!」とキビキビ動き出す。
こうして、廃墟同然だった厨房は、わずか半日で王宮の調理場にも匹敵する最新鋭のキッチンへと生まれ変わったのである。
◇
日は傾き、夕暮れ時。
新しくなった厨房で、ポタージュは「約束の夕食」作りに没頭していた。
メニューは、シルヴィスが熱望した『黄金のブイヤベース』。
南方の港町発祥のこの料理は、魚介の旨味をこれでもかと凝縮したスープ料理の王様だ。
「まずはスープのベース(スープ・ド・ポワソン)作りね」
ポタージュは大鍋にオリーブオイルを熱し、香味野菜と、あえて小骨の多い小魚や海老の殻を炒める。
これらは後で裏ごしするため、形が崩れるほど徹底的に炒め潰すのがポイントだ。
「旨味よ、出ろ。全て出し尽くせ」
呪文のように呟きながら、白ワインと水を加え、サフランを投入する。
黄金色の素となるサフランが入ると、厨房が一気に華やかな香りに包まれた。
グツグツと煮込むこと一時間。
ドロドロになったスープを、専用の調理器具(ムーラン)を使って力一杯裏ごしする。
骨も殻もすり潰し、濃厚なエキスだけを抽出するこの作業は重労働だが、ポタージュにとっては至福の時間だ。
「できた……これが『黄金のスープ』」
ボウルに溜まったのは、夕陽のように鮮やかなオレンジ色の液体。
一口味見をする。
「んっ……濃い!」
脳天を突き抜けるような魚介のパンチ力。
だが、まだ完成ではない。
これを鍋に戻し、メインの具材――オマール海老、タラ、ムール貝などを投入して火を通す。
具材からさらに出汁が出て、スープと一体化する。
仕上げにアイオリソース(ニンニクと卵黄のマヨネーズ風ソース)を添えたバゲットを準備すれば、完璧だ。
その時。
玄関ホールの方から、バタン! と扉が開く音がした。
「ただいま戻った!」
シルヴィスの声だ。
足音が廊下を駆け抜けてくる。
ポタージュが振り返る間もなく、厨房の入り口に彼が姿を現した。
「はぁ、はぁ……」
彼は息を切らしていた。
朝と同じ服装だが、ネクタイは緩み、髪も少し乱れている。
よほど急いで帰ってきたのだろう。
「お帰りなさいませ、閣下。随分とお早いですね。まだ定時を少し過ぎたばかりでは?」
「……今日の仕事量は通常の三倍だったが、全て終わらせた。会議も五分で切り上げた。部下には『鬼気迫る形相で書類を裁く閣下が怖すぎる』と言われたが、知ったことではない」
シルヴィスは鼻をクンクンと動かし、恍惚の表情を浮かべた。
「この香り……間違いない。海だ。この部屋に海がある」
「詩人ですね。さあ、ちょうど出来上がりましたよ」
ポタージュは熱々のブイヤベースを皿によそい、テーブルへ運んだ。
豪華な具材が山のように盛られ、黄金色のスープが湯気を立てている。
シルヴィスは上着を放り投げ、席に着いた。
そして、祈るように手を組む。
「いただきます」
まずはスープだけを一口。
「――――ッ!!」
言葉にならない呻き声が漏れた。
「……濃密だ。口の中が魚介の奔流で溺れそうだ。サフランの香りが鼻腔をくすぐり、後から追いかけてくるトマトの酸味とニンニクの風味がたまらない」
次は、アイオリソースを塗ったバゲットをスープに浸して食べる。
「反則だ……。こんなの、無限に食べられるじゃないか」
シルヴィスの理性が音を立てて崩壊していくのが分かった。
彼は無言で、しかし凄まじい勢いで食べ進める。
殻付きの海老も、ナイフとフォークを器用に使って身を取り出し、スープを絡めて口へ運ぶ。
「美味い。美味すぎる。王宮の晩餐会で出るブイヤベースなど、これに比べればただのお湯だ」
「お褒めにあずかり光栄です。新鮮な素材を届けてくださったおかげですよ」
「いや、素材だけではない。君の『抽出』の技術だ。魚の臭みを完全に消し去り、旨味だけを残す……これは錬金術に近い」
シルヴィスはあっという間に完食し、皿に残ったスープもバゲットで綺麗に拭って食べた。
そして、真剣な眼差しでポタージュを見た。
「おかわりはあるか?」
「ええ、鍋いっぱいに」
「……鍋ごとくれ」
「はい?」
「よそう時間がもどかしい。鍋ごとここに持ってきてくれ。私が直に掬って飲む」
「お行儀が悪いですよ、宰相閣下」
ポタージュは呆れながらも、小さな鍋に取り分けて持ってきた。
シルヴィスはそれを抱え込むようにして食べ始めた。
「幸せだ……。今ならカレル殿下の愚行さえ許せる気がする。彼が君を捨ててくれたおかげで、私はこのスープに出会えたのだから」
「それは良かったです。私も、味の分かる方に食べていただけて本望です」
ポタージュは自分もスープを味わいながら、ふと思った。
この生活、悪くないかもしれない。
好きなだけ料理をして、それを絶賛して食べてくれる相手がいる。
材料費の心配も、後片付けの手間(最新の魔導食洗機が導入された)もない。
「ところでポタージュ嬢。明日の予定は?」
三杯目を食べ終えたシルヴィスが聞いてきた。
「明日は、いただいた食材の整理と、保存食作りですね。魚介類は足が早いですから、燻製やオイル漬けにしないと」
「手伝おう」
「……閣下が?」
「ああ。明日は休日だ。いや、休日ということにした。私がここにいれば、万が一の侵入者からも君を守れるし、何より……出来立ての燻製がつまみ食いできる」
シルヴィスはニヤリと笑った。
その顔は、冷徹な「氷の宰相」ではなく、ただの食いしん坊な少年のようだった。
「つまみ食いは労働の対価として認めましょう。では、明日はスモークサーモンと、ムール貝の白ワイン蒸しを作りましょうか」
「最高だ。君は私の女神だ」
こうして、廃屋敷での奇妙な同棲生活は、スープの香りと共に本格的にスタートした。
外の世界では「宰相が謎の失踪(引きこもり)をした」と大騒ぎになっていることなど、二人は知る由もなかった。
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