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学院の中庭、噴水のせせらぎが聞こえる特等席。
そこには、いつにも増して「悲劇のヒロイン」オーラを全開にしたミーナ様が、小さなバスケットを抱えて待っていました。
「……あ、カタリナ様! 来てくださって嬉しいですわ」
私が姿を現すと、彼女はパッと顔を輝かせました。その足元には、すっかり彼女の「騎士」気取りのエドワード様も控えています。
「まあ、ミーナ様。私を呼び出すなんて珍しいことですわね。何か御用かしら?」
「はい。あの、昨日のことは本当に申し訳なくて……。私、カタリナ様とどうしても仲直りがしたくて、一生懸命クッキーを焼いてきたんです」
ミーナ様は、震える手でバスケットの蓋を開けました。中には、可愛らしくラッピングされた、甘い香りの漂うクッキーが並んでいます。
「……手作り、ですの?」
「はい! 不格好ですけれど、お味には自信がありますの。カタリナ様に、ぜひ食べていただきたくて……」
私は、セバスチャンと視線を交わしました。セバスチャンの眼鏡が、一瞬だけ鋭く光ります。
(……なるほど。これが例の『一滴で馬をも眠らせる麻痺毒』入りの特製クッキーですわね)
スパイにしては、あまりにも古典的で直球な攻撃。私は思わず、扇子で口元を隠して笑いを噛み殺しました。
「まあ、なんて嬉しいこと! ミーナ様が私のために、そんなに心を込めてくださるなんて。感激して涙が出そうですわ」
「そ、れなら、さあ! 一つ召し上がってみてくださいな。今、ここで!」
ミーナ様が身を乗り出して、クッキーを差し出してきます。その瞳の奥には、「早く食べろ」というどす黒い期待が渦巻いていますわ。
「ええ、もちろんいただきますわ。……でも、その前に。エドワード様?」
私は、隣で鼻の下を伸ばしてクッキーを見つめている王子に、最高の微笑みを向けました。
「な、なんだい? カタリナ」
「殿下は、ミーナ様のこの素晴らしい努力をご覧になりましたか? 彼女、私のために指を火傷してまで焼いてくださったそうですわよ。……ねえ、殿下。これほどまでの真心、私一人で独占するのはあまりにも勿体ないとは思いません?」
「えっ……。ああ、確かに。ミーナは本当に優しい子だね」
「ですから、エドワード様。まずは貴方が、彼女の『愛の結晶』を一番に味わって差し上げるべきですわ。婚約者である私からの、譲歩ですの」
私はクッキーを一つ摘み上げると、それをエドワード様の口元へ運びました。
「さあ、殿下。あーん、なさって?」
「えっ、ちょ、ちょっと待って!? それはカタリナ様に……!」
ミーナ様が血相を変えて割って入ろうとしましたが、私はそれを華麗なステップで回避しました。
「あら、ミーナ様。殿下には食べさせたくないとおっしゃるの? それとも、このクッキーに何か……殿下が食べてはマズいものでも入っているのかしら?」
「そ、そんなわけないじゃないですか! でも、それは……」
「では、問題ありませんわね。……さあ、殿下。彼女の真心、無下になさるおつもり?」
「……いや。カタリナがそう言ってくれるなら、ありがたく頂くよ。ミーナ、君のクッキー、楽しみだよ」
エドワード様は、疑うことを知らない純粋(という名の無知)な笑顔で、私の差し出したクッキーをパクンと一口で食べました。
「……あ」
ミーナ様が、絶望に染まった顔で固まりました。
「……モグモグ……。ん、これ、すごく美味しいよ! 少し変わった香草の香りがするけれど、クセになる味だ」
「そうでしょう、そうでしょう! セバスチャン、殿下にお茶を。喉に詰まらせてはいけませんもの」
「かしこまりました。こちら、消化を促進する特製のブレンドティーでございます」
セバスチャンが、慇懃に王子にカップを差し出しました。
(……ふふ。これで完璧ですわ。麻痺毒はセバスチャンが事前に『無害化』して、代わりに『超強力な放屁薬』を仕込んでおきましたもの)
すると、数分もしないうちに、エドワード様の顔色がみるみるうちに青白くなって……いえ、正確には「黄色く」なっていきました。
「……あ、あれ? なんだか急に、お腹が……」
「エドワード様!? 大丈夫ですか!?」
ミーナ様が慌てて駆け寄りますが、エドワード様は苦悶の表情で自分のお腹を押さえました。
「ぐっ……、なんだ、この急激な……、中から何かが、爆発しそうな……!」
「あら、大変! ミーナ様の愛情が強すぎて、殿下の胃腸が驚いてしまったのかしら? ……あ、来ますわよ」
静まり返った中庭に――。
ブゥゥゥゥゥゥーーーーーーッッッ!!!!!
という、雷鳴のような、それでいて非常に情けない音が響き渡りました。
「……え?」
ミーナ様が、石像のように固まりました。
「ブッ、ブフォッ! ブヒィィィーーーーーーッッ!!」
「て、殿下……? その、今のは……」
エドワード様は、真っ赤……を通り越して紫色の顔になり、必死で口を抑えましたが、下からの攻撃は止まりません。
「す、すまない! なんだか分からないが、止まらないんだ! 失礼するッ!!」
王子は、断続的に爆発音を奏でながら、脱兎のごとくトイレへと走り去っていきました。
残されたのは、あまりの衝撃に言葉を失ったミーナ様と、優雅に紅茶を啜る私だけ。
「……ミーナ様。貴女のクッキー、本当に『破壊力』抜群でしたわね。おーっほっほっほ!」
「……っ、カタリナ・フォン・公爵令嬢……! 貴女、何をしたの……!」
ミーナ様が、これまでにない憎しみを込めた瞳で私を睨みつけました。
「何をした、ですって? 私はただ、贈り物を適切な人に届けただけですわ。……さて。殿下のあのお姿、すぐに学院中に広まってしまうでしょうね。明日の新聞の表題は『放屁王子と毒クッキーの令嬢』かしら?」
「……ふざけないでっ!」
ミーナ様はバスケットを地面に叩きつけ、泣き叫びながら走り去っていきました。
私は、地面に転がったクッキーをセバスチャンに片付けさせ、空を見上げました。
「セバスチャン。今日のお茶会は、実り多いものでしたわね」
「左様でございますな。殿下の尊厳が少々削れましたが、国家の安全に比べれば安いものでございます」
「全くだわ。……さあ、次は何を『片付けて』差し上げようかしら?」
私の笑い声が、平和な中庭にいつまでも響いていました。
そこには、いつにも増して「悲劇のヒロイン」オーラを全開にしたミーナ様が、小さなバスケットを抱えて待っていました。
「……あ、カタリナ様! 来てくださって嬉しいですわ」
私が姿を現すと、彼女はパッと顔を輝かせました。その足元には、すっかり彼女の「騎士」気取りのエドワード様も控えています。
「まあ、ミーナ様。私を呼び出すなんて珍しいことですわね。何か御用かしら?」
「はい。あの、昨日のことは本当に申し訳なくて……。私、カタリナ様とどうしても仲直りがしたくて、一生懸命クッキーを焼いてきたんです」
ミーナ様は、震える手でバスケットの蓋を開けました。中には、可愛らしくラッピングされた、甘い香りの漂うクッキーが並んでいます。
「……手作り、ですの?」
「はい! 不格好ですけれど、お味には自信がありますの。カタリナ様に、ぜひ食べていただきたくて……」
私は、セバスチャンと視線を交わしました。セバスチャンの眼鏡が、一瞬だけ鋭く光ります。
(……なるほど。これが例の『一滴で馬をも眠らせる麻痺毒』入りの特製クッキーですわね)
スパイにしては、あまりにも古典的で直球な攻撃。私は思わず、扇子で口元を隠して笑いを噛み殺しました。
「まあ、なんて嬉しいこと! ミーナ様が私のために、そんなに心を込めてくださるなんて。感激して涙が出そうですわ」
「そ、れなら、さあ! 一つ召し上がってみてくださいな。今、ここで!」
ミーナ様が身を乗り出して、クッキーを差し出してきます。その瞳の奥には、「早く食べろ」というどす黒い期待が渦巻いていますわ。
「ええ、もちろんいただきますわ。……でも、その前に。エドワード様?」
私は、隣で鼻の下を伸ばしてクッキーを見つめている王子に、最高の微笑みを向けました。
「な、なんだい? カタリナ」
「殿下は、ミーナ様のこの素晴らしい努力をご覧になりましたか? 彼女、私のために指を火傷してまで焼いてくださったそうですわよ。……ねえ、殿下。これほどまでの真心、私一人で独占するのはあまりにも勿体ないとは思いません?」
「えっ……。ああ、確かに。ミーナは本当に優しい子だね」
「ですから、エドワード様。まずは貴方が、彼女の『愛の結晶』を一番に味わって差し上げるべきですわ。婚約者である私からの、譲歩ですの」
私はクッキーを一つ摘み上げると、それをエドワード様の口元へ運びました。
「さあ、殿下。あーん、なさって?」
「えっ、ちょ、ちょっと待って!? それはカタリナ様に……!」
ミーナ様が血相を変えて割って入ろうとしましたが、私はそれを華麗なステップで回避しました。
「あら、ミーナ様。殿下には食べさせたくないとおっしゃるの? それとも、このクッキーに何か……殿下が食べてはマズいものでも入っているのかしら?」
「そ、そんなわけないじゃないですか! でも、それは……」
「では、問題ありませんわね。……さあ、殿下。彼女の真心、無下になさるおつもり?」
「……いや。カタリナがそう言ってくれるなら、ありがたく頂くよ。ミーナ、君のクッキー、楽しみだよ」
エドワード様は、疑うことを知らない純粋(という名の無知)な笑顔で、私の差し出したクッキーをパクンと一口で食べました。
「……あ」
ミーナ様が、絶望に染まった顔で固まりました。
「……モグモグ……。ん、これ、すごく美味しいよ! 少し変わった香草の香りがするけれど、クセになる味だ」
「そうでしょう、そうでしょう! セバスチャン、殿下にお茶を。喉に詰まらせてはいけませんもの」
「かしこまりました。こちら、消化を促進する特製のブレンドティーでございます」
セバスチャンが、慇懃に王子にカップを差し出しました。
(……ふふ。これで完璧ですわ。麻痺毒はセバスチャンが事前に『無害化』して、代わりに『超強力な放屁薬』を仕込んでおきましたもの)
すると、数分もしないうちに、エドワード様の顔色がみるみるうちに青白くなって……いえ、正確には「黄色く」なっていきました。
「……あ、あれ? なんだか急に、お腹が……」
「エドワード様!? 大丈夫ですか!?」
ミーナ様が慌てて駆け寄りますが、エドワード様は苦悶の表情で自分のお腹を押さえました。
「ぐっ……、なんだ、この急激な……、中から何かが、爆発しそうな……!」
「あら、大変! ミーナ様の愛情が強すぎて、殿下の胃腸が驚いてしまったのかしら? ……あ、来ますわよ」
静まり返った中庭に――。
ブゥゥゥゥゥゥーーーーーーッッッ!!!!!
という、雷鳴のような、それでいて非常に情けない音が響き渡りました。
「……え?」
ミーナ様が、石像のように固まりました。
「ブッ、ブフォッ! ブヒィィィーーーーーーッッ!!」
「て、殿下……? その、今のは……」
エドワード様は、真っ赤……を通り越して紫色の顔になり、必死で口を抑えましたが、下からの攻撃は止まりません。
「す、すまない! なんだか分からないが、止まらないんだ! 失礼するッ!!」
王子は、断続的に爆発音を奏でながら、脱兎のごとくトイレへと走り去っていきました。
残されたのは、あまりの衝撃に言葉を失ったミーナ様と、優雅に紅茶を啜る私だけ。
「……ミーナ様。貴女のクッキー、本当に『破壊力』抜群でしたわね。おーっほっほっほ!」
「……っ、カタリナ・フォン・公爵令嬢……! 貴女、何をしたの……!」
ミーナ様が、これまでにない憎しみを込めた瞳で私を睨みつけました。
「何をした、ですって? 私はただ、贈り物を適切な人に届けただけですわ。……さて。殿下のあのお姿、すぐに学院中に広まってしまうでしょうね。明日の新聞の表題は『放屁王子と毒クッキーの令嬢』かしら?」
「……ふざけないでっ!」
ミーナ様はバスケットを地面に叩きつけ、泣き叫びながら走り去っていきました。
私は、地面に転がったクッキーをセバスチャンに片付けさせ、空を見上げました。
「セバスチャン。今日のお茶会は、実り多いものでしたわね」
「左様でございますな。殿下の尊厳が少々削れましたが、国家の安全に比べれば安いものでございます」
「全くだわ。……さあ、次は何を『片付けて』差し上げようかしら?」
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