1 / 1
あの日…
しおりを挟む
あの日のことは忘れない。
それは、10年前…
今日は友達、雄太に会うということで俺は浮かれていた。
雄太は中学の時からの仲で俺が唯一仲良くしていた男子だ。
俺は中学の時いわゆる「ひきこもり」とやらをしていた。
そして、雄太は学級委員で、俺の家によくプリントを届けてくれていた。
はじめはウザイヤツだと思っていたが、だんだんウザイと思わなくなってきた。
そして、俺を学校に戻してくれ、俺に居場所をくれたヤツだ。
そんなやつに今日は会いに行くのだ。浮かれるのは当然だ。
待ち合わせ10分前に待ち合わせ場所に着いた。まだ雄太は来ていない。
俺はコンビニで、5分程待った。
その時、メールが届いた。
「すまないが、今日は無理になった。もし泊まるのだったら○×公園の近くのホテルに行けばいいさそこに俺が泊まってるから。」
こう書いてあった。仕事が忙しいのかな。
せっかく教えてくれたからそこに泊まって帰ろう。
○×公園はすぐに見つかった。
だが、そこにホテルがないのだ。
わかりにくいところにあるんだ。
そう思い、公園にいたおばあさんに聞いてみた。
「この近くにホテルがあると聞いたのですが、どう行けば良いのでしょうか。」
おばあさんは、顔を強ばらせ、そして話した。
「そのホテルは、5年前に若い男性が首をつり、その後怪奇現象が起こるということで、潰されたんだよ。」
潰された?さっき、雄太が泊まってるって言ってたじゃないか。
あいつ、嘘ついてたんだな。
俺は雄太への怒りでいっぱいで家に帰ってそのホテルのことを調べてみた。
そのホテルの事件はすぐに見つかった。
『○×公園前で自殺か。 20××年10月24日、ホテルで若い男性が死亡。その男性は、大阪府に住んでいる高浜雄太さん(23)。死因は、首をつったことによる窒息死。高浜さんは、金銭トラブルにあっていたようです。』
あいつが金銭トラブル?
いや、その前に、なんで今まで俺とメール出来たんだ?
あいつ亡くなっているんだぞ?俺は、寒気がした。
俺は幽霊とメールしていたのだ。
この記事ほんとなのか?俺は雄太の親に会おうと、大阪府へ向かった。
引越していなければいいのだが…
俺は昔の記憶を思い出しながら、雄太の家に向かった。
案外、引越していなかったので、雄太の親に会うことができた。
「あの、雄太くんと同級生の高田幸男です。雄太くんに会いたいのですが。」
もしかしたら同姓同名の人かもしれない。
そうおもいながら、俺は雄太の親の言葉を待った。
それは、残酷な話だった。
「雄太は、高校を卒業してから、大学にも行かずふさぎこんでしまっていたんだ。だが、しばらくするとよく出かけるようになっていたので、心配しなかったが、突然東京に行くと言って消えてしまったんだ。それから再会したのは雄太が死んでからだ。あいつ、金銭トラブルに巻き込まれていたらしい。」
俺は何も言えなかった。
そうか、俺は幽霊とメールをしていたのだ。
何故か、納得している俺が怖かった。
その夜、俺は幽霊のあいつに会いたいと願った。
あいつに会って話したい、
そう願ってた時だった。
俺は、たっていられないほどのめまいを起こし、気を失いかけた。
そのめまいが収まった時、俺の名前を呼ぶ声がした。
「幸男、幸男」だれだよ、俺の部屋に誰もいないはずだぞ。
「幸男、幸男、後ろだよ。」
そう聞こえて、後ろを向くと雄太がたっていた。
「雄太、おまえ、やっぱり生きていたじゃねーか。」
そう言うと彼は静かに首をふった。そして、言った。
「ごめん、俺は生きていないんだ。お前はもう知ってるよな。あの首吊り事件。あれを、もう一度調べて欲しい。俺は決して自殺なんかしていないんだ。あの日のことを今からメールで送る。俺にはもう時間が無いんだ。あと少ししかここにはいれないんだ。」
そう言うと消えてしまった。
そして、一通のメール。
そこには、雄太のその日の行動、関係者の名前が書いてあった。
そこには、雄太が中学の時から仲良くしてる男子ふたりの名前が書いてあった。
竹内明人、多磨 大地。
この2人に話を聞こう。
そう思い、俺はその2人に会いに行こうと出掛けた。
まずは、竹内明人の家に向かった。だが、明人の家には誰もいなかった。
仕事だろうか。時間が無いのだ。
そう思い、俺は多磨大地の家に行くことにした。
幸い、大地は家にいたため話を聞くことが出来た。
あの日、雄太は、泊まっていたホテルに大地を呼び出した。
そして、呼び出された大地は、ホテルに向かい、彼の部屋のドアをノックした。
だが、返事もなく、彼は帰ったらしい。
つぎは、明人の話を聞こう。
あまり、収穫を得れなかった俺は明人の家に再び向かった。
しかし、やはり、誰もいない。いや、そう思っていた。
その日、俺は仕方なく帰った。
そして、数日後の新聞で俺は知った。
明人は、あの日の俺が帰った後、死体となって見つかったのだ。
明人の死亡推定日は、俺が会いに行った日の午前。
そう、俺がまず初めに明人に会いに行った頃だった。
それは偶然だと思っていた。
まさか、次の日あんなことが起こるまでは。
次の日、俺は再び大地の元へと向かった。
この前会ったとき、何かを隠してるようだったので、再び聞こうと思ったのだ。
だが、それはできなかった。
俺が大地の家に行くと、大地の家の前にパトカーが止まっていた。
そして、俺が近くにいた人に聞いてみると、大地は、昨日の夜、訪ねてきた何者かに殺されたのだ。
俺は、寒気を感じた。2人が殺された、まるで口止めされたように。
もう、調べることなんて出来ないじゃないか。
いや、まだできる。雄太の足取りをたどるんだ。
そう思い、おれはすぐに行動にうつした。
あいつの足取りをたどるうちにあいつに借金があることが分かった。
そして、あいつは会社を立ち上げていた。
だが、人を多く雇えるほどの余裕はなかったのだ。
社員は3人ほど。
そして、その会社が潰れたとき、あいつはなにもできなかった。
つまり、恨みを買っていたのだ。
あいつに恨みがあるのはだれだろうか、たくさんいるのかも知れない。
そう考えているうちに、時間が経った。
そして、2年の時間がたち、犯人が捕まった。自首してきたのだ。
その犯人、それは、俺の姉だった。
俺は、姉とは仲が悪く、
姉が家を出た後は、どうしてるかなんて知らなかった。
家を出た後姉は、雄太の会社に就職していたのだ。
その時に姉は雄太と恋人関係となっていたのだ。
しかし、雄太は社内恋愛禁止というルールを作っていた。
そのため、バレたら雄太は立場が危うくなる可能性があり、俺の姉、由紀子に別れを告げたのだ。
だが、そんなこと姉は納得しない。
そのうえ、雄太は、由紀子に向かって俺の悪口ばかり言っていたらしい。
雄太は、由紀子が俺の姉だと知らなかったようだ。
由紀子は、俺の悪口を言い、突然の別れを切り出した雄太をホテル内で殺してしまったのだ。
その時、ドアがノックされたのだ。
誰もいない風にやり過ごしたが、殺した時の音を聞かれたかもしれない。
だが、ノックした相手が分からなかった。
そんな時に俺にきたメールをたまたま実家で見てしまったのだ。
姉は慌てて2人を口止めするために殺しに行ったのだ。
2人とも由紀子が俺の姉だと知っていたようで、警戒心がなかったのだ。
こうして、俺の姉は3人の人間の命を奪ったのだ。
俺は、姉が犯罪者という経歴を持ちながらも自分がひきこもりとなった中学の教師となりひきこもりの心のケアをしている。
それは、10年前…
今日は友達、雄太に会うということで俺は浮かれていた。
雄太は中学の時からの仲で俺が唯一仲良くしていた男子だ。
俺は中学の時いわゆる「ひきこもり」とやらをしていた。
そして、雄太は学級委員で、俺の家によくプリントを届けてくれていた。
はじめはウザイヤツだと思っていたが、だんだんウザイと思わなくなってきた。
そして、俺を学校に戻してくれ、俺に居場所をくれたヤツだ。
そんなやつに今日は会いに行くのだ。浮かれるのは当然だ。
待ち合わせ10分前に待ち合わせ場所に着いた。まだ雄太は来ていない。
俺はコンビニで、5分程待った。
その時、メールが届いた。
「すまないが、今日は無理になった。もし泊まるのだったら○×公園の近くのホテルに行けばいいさそこに俺が泊まってるから。」
こう書いてあった。仕事が忙しいのかな。
せっかく教えてくれたからそこに泊まって帰ろう。
○×公園はすぐに見つかった。
だが、そこにホテルがないのだ。
わかりにくいところにあるんだ。
そう思い、公園にいたおばあさんに聞いてみた。
「この近くにホテルがあると聞いたのですが、どう行けば良いのでしょうか。」
おばあさんは、顔を強ばらせ、そして話した。
「そのホテルは、5年前に若い男性が首をつり、その後怪奇現象が起こるということで、潰されたんだよ。」
潰された?さっき、雄太が泊まってるって言ってたじゃないか。
あいつ、嘘ついてたんだな。
俺は雄太への怒りでいっぱいで家に帰ってそのホテルのことを調べてみた。
そのホテルの事件はすぐに見つかった。
『○×公園前で自殺か。 20××年10月24日、ホテルで若い男性が死亡。その男性は、大阪府に住んでいる高浜雄太さん(23)。死因は、首をつったことによる窒息死。高浜さんは、金銭トラブルにあっていたようです。』
あいつが金銭トラブル?
いや、その前に、なんで今まで俺とメール出来たんだ?
あいつ亡くなっているんだぞ?俺は、寒気がした。
俺は幽霊とメールしていたのだ。
この記事ほんとなのか?俺は雄太の親に会おうと、大阪府へ向かった。
引越していなければいいのだが…
俺は昔の記憶を思い出しながら、雄太の家に向かった。
案外、引越していなかったので、雄太の親に会うことができた。
「あの、雄太くんと同級生の高田幸男です。雄太くんに会いたいのですが。」
もしかしたら同姓同名の人かもしれない。
そうおもいながら、俺は雄太の親の言葉を待った。
それは、残酷な話だった。
「雄太は、高校を卒業してから、大学にも行かずふさぎこんでしまっていたんだ。だが、しばらくするとよく出かけるようになっていたので、心配しなかったが、突然東京に行くと言って消えてしまったんだ。それから再会したのは雄太が死んでからだ。あいつ、金銭トラブルに巻き込まれていたらしい。」
俺は何も言えなかった。
そうか、俺は幽霊とメールをしていたのだ。
何故か、納得している俺が怖かった。
その夜、俺は幽霊のあいつに会いたいと願った。
あいつに会って話したい、
そう願ってた時だった。
俺は、たっていられないほどのめまいを起こし、気を失いかけた。
そのめまいが収まった時、俺の名前を呼ぶ声がした。
「幸男、幸男」だれだよ、俺の部屋に誰もいないはずだぞ。
「幸男、幸男、後ろだよ。」
そう聞こえて、後ろを向くと雄太がたっていた。
「雄太、おまえ、やっぱり生きていたじゃねーか。」
そう言うと彼は静かに首をふった。そして、言った。
「ごめん、俺は生きていないんだ。お前はもう知ってるよな。あの首吊り事件。あれを、もう一度調べて欲しい。俺は決して自殺なんかしていないんだ。あの日のことを今からメールで送る。俺にはもう時間が無いんだ。あと少ししかここにはいれないんだ。」
そう言うと消えてしまった。
そして、一通のメール。
そこには、雄太のその日の行動、関係者の名前が書いてあった。
そこには、雄太が中学の時から仲良くしてる男子ふたりの名前が書いてあった。
竹内明人、多磨 大地。
この2人に話を聞こう。
そう思い、俺はその2人に会いに行こうと出掛けた。
まずは、竹内明人の家に向かった。だが、明人の家には誰もいなかった。
仕事だろうか。時間が無いのだ。
そう思い、俺は多磨大地の家に行くことにした。
幸い、大地は家にいたため話を聞くことが出来た。
あの日、雄太は、泊まっていたホテルに大地を呼び出した。
そして、呼び出された大地は、ホテルに向かい、彼の部屋のドアをノックした。
だが、返事もなく、彼は帰ったらしい。
つぎは、明人の話を聞こう。
あまり、収穫を得れなかった俺は明人の家に再び向かった。
しかし、やはり、誰もいない。いや、そう思っていた。
その日、俺は仕方なく帰った。
そして、数日後の新聞で俺は知った。
明人は、あの日の俺が帰った後、死体となって見つかったのだ。
明人の死亡推定日は、俺が会いに行った日の午前。
そう、俺がまず初めに明人に会いに行った頃だった。
それは偶然だと思っていた。
まさか、次の日あんなことが起こるまでは。
次の日、俺は再び大地の元へと向かった。
この前会ったとき、何かを隠してるようだったので、再び聞こうと思ったのだ。
だが、それはできなかった。
俺が大地の家に行くと、大地の家の前にパトカーが止まっていた。
そして、俺が近くにいた人に聞いてみると、大地は、昨日の夜、訪ねてきた何者かに殺されたのだ。
俺は、寒気を感じた。2人が殺された、まるで口止めされたように。
もう、調べることなんて出来ないじゃないか。
いや、まだできる。雄太の足取りをたどるんだ。
そう思い、おれはすぐに行動にうつした。
あいつの足取りをたどるうちにあいつに借金があることが分かった。
そして、あいつは会社を立ち上げていた。
だが、人を多く雇えるほどの余裕はなかったのだ。
社員は3人ほど。
そして、その会社が潰れたとき、あいつはなにもできなかった。
つまり、恨みを買っていたのだ。
あいつに恨みがあるのはだれだろうか、たくさんいるのかも知れない。
そう考えているうちに、時間が経った。
そして、2年の時間がたち、犯人が捕まった。自首してきたのだ。
その犯人、それは、俺の姉だった。
俺は、姉とは仲が悪く、
姉が家を出た後は、どうしてるかなんて知らなかった。
家を出た後姉は、雄太の会社に就職していたのだ。
その時に姉は雄太と恋人関係となっていたのだ。
しかし、雄太は社内恋愛禁止というルールを作っていた。
そのため、バレたら雄太は立場が危うくなる可能性があり、俺の姉、由紀子に別れを告げたのだ。
だが、そんなこと姉は納得しない。
そのうえ、雄太は、由紀子に向かって俺の悪口ばかり言っていたらしい。
雄太は、由紀子が俺の姉だと知らなかったようだ。
由紀子は、俺の悪口を言い、突然の別れを切り出した雄太をホテル内で殺してしまったのだ。
その時、ドアがノックされたのだ。
誰もいない風にやり過ごしたが、殺した時の音を聞かれたかもしれない。
だが、ノックした相手が分からなかった。
そんな時に俺にきたメールをたまたま実家で見てしまったのだ。
姉は慌てて2人を口止めするために殺しに行ったのだ。
2人とも由紀子が俺の姉だと知っていたようで、警戒心がなかったのだ。
こうして、俺の姉は3人の人間の命を奪ったのだ。
俺は、姉が犯罪者という経歴を持ちながらも自分がひきこもりとなった中学の教師となりひきこもりの心のケアをしている。
0
この作品の感想を投稿する
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
久々に幼なじみの家に遊びに行ったら、寝ている間に…
しゅうじつ
BL
俺の隣の家に住んでいる有沢は幼なじみだ。
高校に入ってからは、学校で話したり遊んだりするくらいの仲だったが、今日数人の友達と彼の家に遊びに行くことになった。
数年ぶりの幼なじみの家を懐かしんでいる中、いつの間にか友人たちは帰っており、幼なじみと2人きりに。
そこで俺は彼の部屋であるものを見つけてしまい、部屋に来た有沢に咄嗟に寝たフリをするが…
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる