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嫌な感じ
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正規冒険者登用を目指しカーリースターで15回を消化したイチは残り半分である15回を受け持ってくれるパーティーの斡旋をギルドに頼みにいく。
一つのパーティーでまとめて30回をこなすと馴れ合いが生まれ不正が起きたりする為に15回×2回で30回2つのパーティーを経験するようギルドは指定している。
今回のパーティーの斡旋に関してイチは知らないがカーリースターからギルドへの報告でイチの魔法と刃物を使った格闘術それに加えマチアの剣を鍛冶・研磨しその能力を大幅に向上させた報告にギルドマスターは驚きイチの評価を新たにした。
ならばさらにカーリースターより上のパーティーに参加させれないかと手を回しているのだ。
イチはセレファイスの町で上位にあるパーティーであるクリティカルブラストに参加する事になる。
クリティカルブラストはB級のパーティーであと一歩でA級に到達できるのではないかと期待されている。
イチを受け入れるのに難色を示したが、ギルドの評価を上げる為にはこういう公益事業を受ける事も大事だとギルドマスターに説得され渋々とイチをパーティーに入れた。
渋々であるから『それなりの対応』をされる事になり。
イチは顔合わせの食事さえされず一度目のクエスト参加まで名前さえ知らなかった。
「おはようございます!これから15回のクエストでお世話になりますイチです!よろしくおねがいします!」
イチの言葉にクリティカルブラストは一瞬目を向けるがすぐに無視をして今日のクエストの概要を話し合っている。
ーーームカつくな
そう思い、ギルドから事前に渡されていたパーティー概要が書かれた木板を見る。
リーダーはイオン
赤髪の男で剣士職。身長はこの世界では一般的な高さで地球で言うと175センチぐらいだろうか。
目つきは悪く無いがこちらに向き合う気配はない。
次は男性騎士のビリー
長い槍… ロングスピアを持ち重そうな鎧を着込んでいる。
身長は高く金色の長い髪は美しく整った顔をしている。嫌々という気配をイチに向けている。
男性魔法使いのセス
老翁であり身長は低い。あまり格好を気にしないのか服は使い古した黒いローブを着ている。白い長い髭をはやしている。
薬剤と女魔道具使いのバネット
若々しいドワーフの娘で身長は低く人間が見ても可愛いと思える容姿をしている。鞄をイチに投げ捨てアゴで持っておけと早速に指示をしてきたねが彼女である。
そう望まれぬ参加者であるイチに心底嫌がっていると分かる最悪のスタートだった。
クエスト15回と言っても15日で終わる訳ではなく日を跨いだりは当然で長い日を過ごすと思うだけで憂鬱になる。
もちろんクエスト中も扱いは酷くワザと混戦している魔物の中で放置しようとしたりする。本当の新人なら恐らく殺されていただろうという行為だ。
もちろんイチのステータスなら一撃で倒せるのだが実力を発揮するのもバカバカしくモタモタと相手をしていたのだがそれがまたクリティカルブラストのメンバーに下に見られる結果になる。
メンバーに死なれては冒険者本採用事に困るので戦闘中クリティカルブラストの連携に穴があったならば都度に手を出してサポートもしてた。
「邪魔しやがって」
と憎憎しく騎士のビリーに言われ、他のメンバーもそうだそうだと頷く。
「邪魔したんだからキャンプで装備品の整備はあんたがしなさいよ」と侮蔑した笑みでバネットが蔑む。
カーリースターのように武器に執着が無いのも鍛冶好きなイチにはたまらなく嫌だったが、装備に罪はないとせっせと整備をした。
「わしゃ腹が減った。装備の整備は夜中やればよいまずはメシを作らんかい」
セスの毎度の指示で暖かいご飯を作り、残り物を食べ夜中に整備をする。
これが常態化していた。
5回目のクエストに参加した頃からクリティカルブラストのメンバーのクエスト完遂クオリティが良くなってきた。
イチの汗がついた賢者の石の能力が載った武器・防具、暖かい夕食、クリティカルブラストより強いイチによる戦闘中のサポート、そして愚痴を吐き捨てられるストレス発散できるイチという子供…
武器はイチの汗がついただけなのでカーリースターのマチアの剣程の強化はないがその日使う分には賢者の石の付与が付く恐ろしい武器になっていた。
武器防具だけでもステータスの底上げは凄まじいのだから、いつもなら辛勝していた敵にも余裕を持って勝てるようになり比例してイチの献身のおかげと気付かないクリティカルブラストはイチがいなければもっと手早くクエストを終えるのではないかと勘違いをしていた。
「邪魔だな」
「邪魔ね。早く15回終わらないかしら」
その聞こえる陰口がクリティカルブラストの口癖になっていった。
一つのパーティーでまとめて30回をこなすと馴れ合いが生まれ不正が起きたりする為に15回×2回で30回2つのパーティーを経験するようギルドは指定している。
今回のパーティーの斡旋に関してイチは知らないがカーリースターからギルドへの報告でイチの魔法と刃物を使った格闘術それに加えマチアの剣を鍛冶・研磨しその能力を大幅に向上させた報告にギルドマスターは驚きイチの評価を新たにした。
ならばさらにカーリースターより上のパーティーに参加させれないかと手を回しているのだ。
イチはセレファイスの町で上位にあるパーティーであるクリティカルブラストに参加する事になる。
クリティカルブラストはB級のパーティーであと一歩でA級に到達できるのではないかと期待されている。
イチを受け入れるのに難色を示したが、ギルドの評価を上げる為にはこういう公益事業を受ける事も大事だとギルドマスターに説得され渋々とイチをパーティーに入れた。
渋々であるから『それなりの対応』をされる事になり。
イチは顔合わせの食事さえされず一度目のクエスト参加まで名前さえ知らなかった。
「おはようございます!これから15回のクエストでお世話になりますイチです!よろしくおねがいします!」
イチの言葉にクリティカルブラストは一瞬目を向けるがすぐに無視をして今日のクエストの概要を話し合っている。
ーーームカつくな
そう思い、ギルドから事前に渡されていたパーティー概要が書かれた木板を見る。
リーダーはイオン
赤髪の男で剣士職。身長はこの世界では一般的な高さで地球で言うと175センチぐらいだろうか。
目つきは悪く無いがこちらに向き合う気配はない。
次は男性騎士のビリー
長い槍… ロングスピアを持ち重そうな鎧を着込んでいる。
身長は高く金色の長い髪は美しく整った顔をしている。嫌々という気配をイチに向けている。
男性魔法使いのセス
老翁であり身長は低い。あまり格好を気にしないのか服は使い古した黒いローブを着ている。白い長い髭をはやしている。
薬剤と女魔道具使いのバネット
若々しいドワーフの娘で身長は低く人間が見ても可愛いと思える容姿をしている。鞄をイチに投げ捨てアゴで持っておけと早速に指示をしてきたねが彼女である。
そう望まれぬ参加者であるイチに心底嫌がっていると分かる最悪のスタートだった。
クエスト15回と言っても15日で終わる訳ではなく日を跨いだりは当然で長い日を過ごすと思うだけで憂鬱になる。
もちろんクエスト中も扱いは酷くワザと混戦している魔物の中で放置しようとしたりする。本当の新人なら恐らく殺されていただろうという行為だ。
もちろんイチのステータスなら一撃で倒せるのだが実力を発揮するのもバカバカしくモタモタと相手をしていたのだがそれがまたクリティカルブラストのメンバーに下に見られる結果になる。
メンバーに死なれては冒険者本採用事に困るので戦闘中クリティカルブラストの連携に穴があったならば都度に手を出してサポートもしてた。
「邪魔しやがって」
と憎憎しく騎士のビリーに言われ、他のメンバーもそうだそうだと頷く。
「邪魔したんだからキャンプで装備品の整備はあんたがしなさいよ」と侮蔑した笑みでバネットが蔑む。
カーリースターのように武器に執着が無いのも鍛冶好きなイチにはたまらなく嫌だったが、装備に罪はないとせっせと整備をした。
「わしゃ腹が減った。装備の整備は夜中やればよいまずはメシを作らんかい」
セスの毎度の指示で暖かいご飯を作り、残り物を食べ夜中に整備をする。
これが常態化していた。
5回目のクエストに参加した頃からクリティカルブラストのメンバーのクエスト完遂クオリティが良くなってきた。
イチの汗がついた賢者の石の能力が載った武器・防具、暖かい夕食、クリティカルブラストより強いイチによる戦闘中のサポート、そして愚痴を吐き捨てられるストレス発散できるイチという子供…
武器はイチの汗がついただけなのでカーリースターのマチアの剣程の強化はないがその日使う分には賢者の石の付与が付く恐ろしい武器になっていた。
武器防具だけでもステータスの底上げは凄まじいのだから、いつもなら辛勝していた敵にも余裕を持って勝てるようになり比例してイチの献身のおかげと気付かないクリティカルブラストはイチがいなければもっと手早くクエストを終えるのではないかと勘違いをしていた。
「邪魔だな」
「邪魔ね。早く15回終わらないかしら」
その聞こえる陰口がクリティカルブラストの口癖になっていった。
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