異世界転生 内気な青年に与えられた能力は死に戻り

KOKE

文字の大きさ
18 / 77
二章

18話 アルファ

しおりを挟む
 光の壁がジワジワと消える
「え!!」
 堺が思わず声を上げた
 目の前に広がったのは全体的に明るい空間
 空間内はとても広く、まるで外にいるかのように天井が高い
 壁には高層ビルのような建造物がズラーっと並んでおり、空間内を囲んでいる
 その他にも形がそれぞれな建物があり、人が多く賑わっている
「さぁ、堺さんついてきてください」
 シュベルツは歩き出す、床を踏むたびにカツ、カツという音が聞こえる
「あ、前田さん!帰られたんですね!お疲れ様です!」
 そこらを歩いていた男性が元気に話しかける
 シュベルツは歩きながら優しい笑顔で軽くお辞儀をした
 (前田さん、、信頼されているんだなぁ、)
 堺はホヤーンとシュベルツ、前田の後ろ姿を見ていた
 カツカツ、
 建物が並んである場所を2人は歩く
 そこに建っている建物は一つ一つが鮮やかに輝いていた
 屋根や看板、扉さえもが明るい色で光っている
 看板には武器、服、飯、宿などとシンプルな文字が書かれていた
「おぉ、すげー、大阪の街みたいだぁ、、」
 堺はホワァーと感動しながら建物を見る
 周りの人はシュベルツ、前田をチラッと見ると、何かを察したようにお辞儀や会釈をしていた
 (一体どこにいくんだろう、、家?)
 堺は「え、えーっと、」と声を頑張ってあげていたが、声量はあまりにも小さかった
 建物の間を通り続けると、急に目の前が開けた
 正面には大型ショッピングモールを何十個も合体させたような巨大な建物が堂々と建てられていた
 今度の建物はピカピカと光っているわけではなく、要塞のような、灰色にあい色を足したような色合いであった
 ところどころに白い光があり、宇宙船のようだな、と堺は感じた
「さぁ、ついてきてください」
 堺はあまりのスケールに口を半開きにして固まっていたが、声をかけられたことで我に帰り、前田に早足でついて行く
 コツコツ、
 建物の前まで来た、目の前に扉があり、その横に高速道路の料金を受け取るような場所がある
 そこに白いスーツを着た人が立っており、前田が話しかけに行く
「お忙しいところ申し訳ありません、入居権の申請を頼みます」
 窓越しから話しかける
「あ、え、、わかりました!でしたらお手数ですが、こちらに利き手をかざしてください」
 相手は何かバレたかのようにオドオドとしている
 (サボってたんだ~)
 堺の口角が少し上がる
 前田は彼が出してきたiPadのような黒いガラスに手をかざす
 数秒後、「はい!確認しました!」
 ガチャン!!ウィーン
 頑丈そうな金属の扉がゆっくりスライドする
 ウィーン、ガチャ!
 前田は軽くお辞儀をした後に建物内に入っていく
 堺は歩きながらお辞儀をしてスタスタと後を追う
 受付をしていた彼は前田に向けて深々と礼をしていた
 建物内に入った2人、中は広く、吹き抜けになっている
 受付をする場所があり、数多くの扉、階段があった
 周りでは白いスーツを着た人や、私服のような姿で歩く人、子供がワイワイとしていたりと賑やかであった
 堺は歩きながらクルクルと周りを見渡した
 (すっげー、みんな楽しそう、、いいなぁ、)
 前田は人が行き交う場所の邪魔にならないよう、端っこを歩いて奥に向かう
 堺は金魚のフンのように前田を追いかける
 そのまましばらく歩く、すると、前田が止まった
 正面にはスモークのかかったガラスがあり、その上に入居権と書かれている
 前田がさらに一歩踏み込むと、ウィン!と扉がスライドした
 (おぉ、、ハイテク)
 内装がハイテクな空間だったためにここではあまり驚かない堺であった
 室内を見渡す、そこは通路になっており、その奥にまた扉がある
 扉までの通路の右側に、横に長い机が置いてあり、プラスチックのような容器に紙がたくさん入っていた
 (あー、なんか書くんだな、めんどくさいなぁ)
 堺から笑顔が消える
 すると、何も話さなかった前田がこちらを振り向き口を開く
「堺さん、、私のせいで色々と酷い目に遭わせてしまいました、本当に申し訳なかったです、」
 そう言い終わると深く体を倒した
「え!?あ、大丈夫ですよ!大丈夫です!!!」
 (え!急に謝る!?なんで?え、もしかしてダルそうにしてたから??どゆこと??あ、学園!?まぁ、、仕方ないよね、、)
 堺の言葉に前田はもう一度頭を下げてから話し出す
「今からそちらある用紙に記入をしていただきます、そしたら中に入って手続きを済ませてください、色々質問されますが、入居権だけをもらいにきたと言ってください」
「えっと、、、入居権だけと言えばいいんですね」
 念のために再度確認をとる
「はい、そうです、普通は入居権を手に入れた後はそれを維持するためにお金を払わないといけないのですが、そのための働き口を探すための質問があります、ですがお金に関しては私がなんとかしますので安心してください」
 (なるほど、、、ニート生活をさせてくれるってわけか、)
 ニヤッと口角が少し上がる
「あ、ありがとうございます、、」
 堺はもっと話したい、質問したいという感情が芽生えていたが、どう切り出せば良いのかわからなかった
「では、用紙の記入をお願いします」
 前田はそう言って左手を用紙が置いてあるところに向けた
 堺は用紙を一枚とる、用紙がまとめられている近くにペン立てが置いてあったので、その中からボールペンのようなものを一本取り出す
 カチッ
 (どれどれ~、名前に、住所、学歴と職業、アピールポイント、、なんか、履歴書みたいだなぁ)
 堺はバイトで提出した履歴書を思い出す
 (堺、誠(さかいまこと)と、後は住所、広島県と、高校は中退でいいのか??、まぁいいか、アピールポイント、、)
 前田がこちらをみていないか確認する、前田は気を遣ってか、先ほど入った扉をじっと見つめていた
 (アピールポイントは優しいところ、、でいいかな、、、)
 うーんと首を悩ませたりして考え、終わったと同時にハッと笑顔になる、ちょっとした達成感が込み上げてきたからである
「か、書きました!」
 前田はこちらを振りかえり、「はい!でしたら扉の奥に向かわれてください」とワントーン高い声で答える
「わかりました!」と堺は元気に答え、扉の奥に進む
 その扉は先ほどのスモークのかかった物とは違い、銀の縁がある金属の扉であった
 ウィン!
 重たそうな見た目に反して素早くスライドする扉に驚きながら室内を見た
 
 
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

構造理解で始めるゼロからの文明開拓

TEKTO
ファンタジー
ブラック企業勤めのサラリーマン・シュウが転生したのは、人間も街も存在しない「完全未開の大陸」だった。 ​適当な神から与えられたのは、戦闘力ゼロ、魔法適性ゼロのゴミスキル《構造理解》。 だが、物の仕組みを「作れるレベル」で把握できるその力は、現代知識を持つ俺にとっては、最強の「文明構築ツール」だった――! ​――これは、ゴミと呼ばれたスキルとガラクタと呼ばれた石で、世界を切り拓く男の物語。

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する

カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、 23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。 急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。 完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。 そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。 最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。 すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。 どうやら本当にレベルアップしている模様。 「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」 最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。 他サイトにも掲載しています。

荷物持ちを追放したら、酷い目にあった件について。

しばたろう
ファンタジー
無能だと思い込み、荷物持ちのレンジャーを追放した戦士アレクス。 しかし―― 彼が切り捨てた仲間こそが、 実はパーティを陰で支えていたレアスキル持ちだった。 事実に気づいた時にはもう遅い。 道に迷い、魔獣に襲われ、些細な任務すらまともにこなせない。 “荷物持ちがいなくなった瞬間”から、 アレクスの日常は静かに崩壊していく。 短絡的な判断で、かけがえのない存在を手放した戦士。 そんな彼と再び肩を並べることになったのは―― 美しいのに中二が暴走する魔法使い ノー天気で鈍感な僧侶 そして天性の才を秘めた愛くるしい弟子レンジャー かつての仲間たちと共に、アレクスはもう一度歩き出す。 自らの愚かさと向き合い、後悔し、懺悔し、それでも進むために。 これは、 “間違いを犯した男が、仲間と共に再び立ち上がる” 再生の物語である。 《小説家になろうにも投稿しています》

ギルドの片隅で飲んだくれてるおっさん冒険者

哀上
ファンタジー
チートを貰い転生した。 何も成し遂げることなく35年…… ついに前世の年齢を超えた。 ※ 第5回次世代ファンタジーカップにて“超個性的キャラクター賞”を受賞。 ※この小説は他サイトにも投稿しています。

【完結】うさぎ転生 〜女子高生の私、交通事故で死んだと思ったら、気づけば現代ダンジョンの最弱モンスターに!?最強目指して生き延びる〜

旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
 女子高生の篠崎カレンは、交通事故に遭って命を落とした……はずが、目覚めるとそこはモンスターあふれる現代ダンジョン。しかも身体はウサギになっていた!  HPはわずか5、攻撃力もゼロに等しい「最弱モンスター」扱いの白うさぎ。それでもスライムやコボルトにおびえながら、なんとか生き延びる日々。唯一の救いは、ダンジョン特有の“スキル”を磨けば強くなれるということ。  跳躍蹴りでスライムを倒し、小動物の悲鳴でコボルトを怯ませ、少しずつ経験値を積んでいくうちに、カレンは手応えを感じ始める。 「このままじゃ終わらない。私、もっと強くなっていつか……」  最弱からの“首刈りウサギ”進化を目指して、ウサギの身体で奮闘するカレン。彼女はこの危険だらけのダンジョンで、生き延びるだけでなく“人間へ戻る術(すべ)”を探し当てられるのか? それとも新たなモンスターとしての道を歩むのか?最弱うさぎの成り上がりサバイバルが、いま幕を開ける!

【第一部完結】転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!

DAI
ファンタジー
【第一部完結!】 99回のさよならを越えた、究極の『ただいま』 99回転生した最強エルフは、のんびり暮らしたいだけなのに――なぜか家族が増えていく。 99回も転生したエルフの魔法使いフィーネは、 もう世界を救うことにも、英雄になることにも飽きていた。 今世の望みはただひとつ。 ――森の奥の丸太小屋で、静かにのんびり暮らすこと。 しかしその願いは、 **前世が日本人の少女・リリィ(12歳)**を拾ったことで、あっさり崩れ去る。 女神の力を秘めた転生少女、 水竜の神・ハク、 精霊神アイリス、 訳ありの戦士たち、 さらには―― 猫だと思って連れ帰ったら王女だった少女まで加わり、 丸太小屋はいつの間にか“大所帯”に!? 一方その裏で、 魔神教は「女神の魂」と「特別な血」を狙い、 世界を揺るがす陰謀を進めていた。 のんびり暮らしたいだけなのに、 なぜか神々と魔王と魔神教に囲まれていくエルフ。 「……面倒くさい」 そう呟きながらも、 大切な家族を守るためなら―― 99回分の経験と最強の魔法で、容赦はしない。 これは、 最強だけど戦いたくないエルフと、 転生1回目の少女、 そして増え続ける“家族”が紡ぐ、 癒しと激闘の異世界スローライフファンタジー。 ◽️第二部はこちらから https://www.alphapolis.co.jp/novel/664600893/865028992

貞操逆転世界に転生したのに…男女比一対一って…

美鈴
ファンタジー
俺は隼 豊和(はやぶさ とよかず)。年齢は15歳。今年から高校生になるんだけど、何を隠そう俺には前世の記憶があるんだ。前世の記憶があるということは亡くなって生まれ変わったという事なんだろうけど、生まれ変わった世界はなんと貞操逆転世界だった。これはモテると喜んだのも束の間…その世界の男女比の差は全く無く、男性が優遇される世界ではなかった…寧ろ…。とにかく他にも色々とおかしい、そんな世界で俺にどうしろと!?また誰とも付き合えないのかっ!?そんなお話です…。 ※カクヨム様にも投稿しております。内容は異なります。 ※イラストはAI生成です

処理中です...