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二匹のくま吉
「クマ~?」
「グマー!」
「クマクマ、クマ!」
「グマ! グマグマー!」
目の前で小さな「くま吉」が二匹戯れている。
まるでようやく巡り会えた恋人同士のように、手と手を合わせて宙を飛びながらクルクル回り、エメラルドの瞳をした「くま吉」がサファイアの瞳の「くま吉」を抱きしめる。
小さいものがわちゃわちゃしている姿ってどうしてこうも可愛いのだろう。
「むぎゅむぎゅ」という効果音が今にも聞こえてきそうな気がする。
その様子を私とランズベルト様は、ぷるぷる震えながら口を押さえて必死に叫ぶのを耐えながら見守っている。
まさに異様な光景である。
ちなみにヘルマンは外の御者台で御者さんと二人並んで座っている。
馬車という密室の中に二人きり(厳密には二人と二匹)のはずだけれど、もう隣に座るお互いを意識している余裕などない。
「ロ、ロベリア嬢……あの、私は……もうこれ以上は……」
「ランズベルト様……そんな、私も、もう……」
ランズベルト様は、向かいの抱きしめ合う小さな「くま吉」たちを眺めながら、重い口を開くと俯いていた顔を上げる。
「ああもう、無理ーーー!!! 無理よ、無理なのよ~~!! こんなの可愛すぎよぉ~~~!!! なんなの、もう一体なんなの!? 私をどうしたいの!? こんなの我慢しろっていう方が無理なのよぉ~~~!!!! ギルティよ、ギルティ! ああもう、なんって可愛いのーー!!!!」
ついに我慢の限界を超えたランズベルト様が、叫び出す。
それに釣られた私も全力で合意の声を上げる。
「ですよね!! もうもうこんな可愛いもの、愛でるなっていう方がおかしいわ!! ああもう、どうして目の前にこんな可愛い光景があるというのに、我慢なんて考えたのかしらってくらい、私ももう無理です!! 可愛い~~~!!」
二人そろって目をハートマークにした状態で、二匹のじゃれあう姿を愛でる。
そんな私たちの姿を不思議に思ったのか、「くま吉」たちが抱き合ったままこちらを振り向き、頭をかしげる。
「グマ~?」
「ああああああ~~~~~~! もう、その姿がダメよ! ダメなのよ!! なんってかわいらしいの! ああもう、そんなに可愛く傾げちゃダメよ! しかも、もう一匹を抱きしめて放さないままとか、あなたたちは私を一体どうしたいの!? 見ているだけで心臓の高鳴りが止まらないし、今にも張り裂けそうになるじゃないの! やっぱりギルティ! ギルティよぉ~~~~!!!!」
あまりの可愛さに、悶え指数が限界突破してしまったランズベルト様は、泣きながら叫んでいる。
私はランズベルト様よりはマシだと思っているけれど、さすがにこの二匹を前に冷静さを保っていられる自信はない。
「ああ、どうしてこの世界にはカメラもスマホもないの!? これを残しておけないなんて悔いしか残らないじゃない!! 目や心に焼き付けるといっても、限界があるわよ! 前世の文明の力が恋しすぎる……!」
そんなやるせない思いに打ちひしがれていると、隣のランズベルト様は、まさかの氷魔法で「くま吉」たちの氷像を作ろうとせっせと手の中に魔力を集中させている。
思うことは皆同じである。
そう思ったら笑いが込み上げてくるのと同時に、羨ましくさえ思えてきた。
「ふっ……ランズベルト様、ズルいです!!」
(光属性の魔法じゃ、何も具現化できないじゃない……)
すると「くま吉」たちを見つめたまま、ランズベルト様が悲痛な声をあげる。
「ロベリア嬢……!! もうどうしましょう!? 私の魔法じゃあんな可愛く再現できないわ!」
「私はランズベルト様の氷魔法が羨ましいです……!!」
そう言って手伝おうと思った刹那、ふと思い出す。
「あっ! ランズベルト様! 確か、ルイーゼ様が映像の記録用魔道具をお持ちでしたよね??」
「それよ~~~~!!!!!!! 何で思いつかなかったのかしら! まあでも、こんな心臓に悪いものが目の前にあったら、目の前のモノでいっぱいいっぱいで、そんなこと考える余裕なんてないわよね……」
そう言いながらも、ランズベルト様の視線は「くま吉」たちにロックオンされたまま離れることはない。
「さあ、もっと早く、急いで屋敷に帰るわよ!!!」
それからすぐに窓を一瞬だけ開き、ヘルマンにもっと急ぐようにと指示を出す。
スピードが上がると同時に、馬車の揺れが酷くなる。
宙に浮いている「くま吉」たちには何の影響もないけれど、「くま吉」たちを見ることに必死で、きちんと座っていなかった私は、揺れによって大きくバランスを崩す。
「わっ!?」
床に転がる! と目を瞑った次の瞬間、私はたくましい腕の中にいた。
「ロベリア嬢! 大丈夫ですか!?」
(え!? ランズベルト様……オネエモードだったはずなのに……)
抱きかかえられた状態で、呆然としていると、二匹の「くま吉」が私を心配してか、抱き合ったままこちらに飛んでくる。
そして、私の顔を覗き込む。
「クマクマ?」
「グマ~?」
まるで「大丈夫?」と心配してくれているような二匹に目を細めていると、なぜか体がふるふると震えている。
不思議に思っていると、どうやら私を支えているランズベルト様が二匹のあまりの可愛さに震えているようで、そのうち、私を抱きかかえたまま声が上がる。
「ああああああああああ~~~~~~~~~~~~~!!!!! もう、ほんっと可愛すぎて無理!!!!!! 可愛い上に優しいって何なのよ!! しかも、心配されてるロベリア嬢も可愛いすぎよ!!! 私的に最高すぎる組み合わせで本当に心臓が痛いわ!!! ギルティすぎよぉ~~!! でも……私、今このまま死んでも本望よ!!!」
「ランズベルト様!? ……今、私が可愛いと……おっしゃいましたか……?」
「!?」
驚いた顔をして目を見開きながらどんどん赤面していくランズベルト様。
私もつられてどんどん顔がほてっていく。
けれど、どんな状態でも、私を放そうとしないところが、エメラルドの「くま吉」とそっくりで、顔を赤くしながら思わず笑ってしまう。
そんな私を見て困ったように笑うランズベルト様に胸がいっぱいになってしまった。
――結局私は公爵邸に着くまで、赤面したランズベルト様に抱きかかえられたままだった。
「グマー!」
「クマクマ、クマ!」
「グマ! グマグマー!」
目の前で小さな「くま吉」が二匹戯れている。
まるでようやく巡り会えた恋人同士のように、手と手を合わせて宙を飛びながらクルクル回り、エメラルドの瞳をした「くま吉」がサファイアの瞳の「くま吉」を抱きしめる。
小さいものがわちゃわちゃしている姿ってどうしてこうも可愛いのだろう。
「むぎゅむぎゅ」という効果音が今にも聞こえてきそうな気がする。
その様子を私とランズベルト様は、ぷるぷる震えながら口を押さえて必死に叫ぶのを耐えながら見守っている。
まさに異様な光景である。
ちなみにヘルマンは外の御者台で御者さんと二人並んで座っている。
馬車という密室の中に二人きり(厳密には二人と二匹)のはずだけれど、もう隣に座るお互いを意識している余裕などない。
「ロ、ロベリア嬢……あの、私は……もうこれ以上は……」
「ランズベルト様……そんな、私も、もう……」
ランズベルト様は、向かいの抱きしめ合う小さな「くま吉」たちを眺めながら、重い口を開くと俯いていた顔を上げる。
「ああもう、無理ーーー!!! 無理よ、無理なのよ~~!! こんなの可愛すぎよぉ~~~!!! なんなの、もう一体なんなの!? 私をどうしたいの!? こんなの我慢しろっていう方が無理なのよぉ~~~!!!! ギルティよ、ギルティ! ああもう、なんって可愛いのーー!!!!」
ついに我慢の限界を超えたランズベルト様が、叫び出す。
それに釣られた私も全力で合意の声を上げる。
「ですよね!! もうもうこんな可愛いもの、愛でるなっていう方がおかしいわ!! ああもう、どうして目の前にこんな可愛い光景があるというのに、我慢なんて考えたのかしらってくらい、私ももう無理です!! 可愛い~~~!!」
二人そろって目をハートマークにした状態で、二匹のじゃれあう姿を愛でる。
そんな私たちの姿を不思議に思ったのか、「くま吉」たちが抱き合ったままこちらを振り向き、頭をかしげる。
「グマ~?」
「ああああああ~~~~~~! もう、その姿がダメよ! ダメなのよ!! なんってかわいらしいの! ああもう、そんなに可愛く傾げちゃダメよ! しかも、もう一匹を抱きしめて放さないままとか、あなたたちは私を一体どうしたいの!? 見ているだけで心臓の高鳴りが止まらないし、今にも張り裂けそうになるじゃないの! やっぱりギルティ! ギルティよぉ~~~~!!!!」
あまりの可愛さに、悶え指数が限界突破してしまったランズベルト様は、泣きながら叫んでいる。
私はランズベルト様よりはマシだと思っているけれど、さすがにこの二匹を前に冷静さを保っていられる自信はない。
「ああ、どうしてこの世界にはカメラもスマホもないの!? これを残しておけないなんて悔いしか残らないじゃない!! 目や心に焼き付けるといっても、限界があるわよ! 前世の文明の力が恋しすぎる……!」
そんなやるせない思いに打ちひしがれていると、隣のランズベルト様は、まさかの氷魔法で「くま吉」たちの氷像を作ろうとせっせと手の中に魔力を集中させている。
思うことは皆同じである。
そう思ったら笑いが込み上げてくるのと同時に、羨ましくさえ思えてきた。
「ふっ……ランズベルト様、ズルいです!!」
(光属性の魔法じゃ、何も具現化できないじゃない……)
すると「くま吉」たちを見つめたまま、ランズベルト様が悲痛な声をあげる。
「ロベリア嬢……!! もうどうしましょう!? 私の魔法じゃあんな可愛く再現できないわ!」
「私はランズベルト様の氷魔法が羨ましいです……!!」
そう言って手伝おうと思った刹那、ふと思い出す。
「あっ! ランズベルト様! 確か、ルイーゼ様が映像の記録用魔道具をお持ちでしたよね??」
「それよ~~~~!!!!!!! 何で思いつかなかったのかしら! まあでも、こんな心臓に悪いものが目の前にあったら、目の前のモノでいっぱいいっぱいで、そんなこと考える余裕なんてないわよね……」
そう言いながらも、ランズベルト様の視線は「くま吉」たちにロックオンされたまま離れることはない。
「さあ、もっと早く、急いで屋敷に帰るわよ!!!」
それからすぐに窓を一瞬だけ開き、ヘルマンにもっと急ぐようにと指示を出す。
スピードが上がると同時に、馬車の揺れが酷くなる。
宙に浮いている「くま吉」たちには何の影響もないけれど、「くま吉」たちを見ることに必死で、きちんと座っていなかった私は、揺れによって大きくバランスを崩す。
「わっ!?」
床に転がる! と目を瞑った次の瞬間、私はたくましい腕の中にいた。
「ロベリア嬢! 大丈夫ですか!?」
(え!? ランズベルト様……オネエモードだったはずなのに……)
抱きかかえられた状態で、呆然としていると、二匹の「くま吉」が私を心配してか、抱き合ったままこちらに飛んでくる。
そして、私の顔を覗き込む。
「クマクマ?」
「グマ~?」
まるで「大丈夫?」と心配してくれているような二匹に目を細めていると、なぜか体がふるふると震えている。
不思議に思っていると、どうやら私を支えているランズベルト様が二匹のあまりの可愛さに震えているようで、そのうち、私を抱きかかえたまま声が上がる。
「ああああああああああ~~~~~~~~~~~~~!!!!! もう、ほんっと可愛すぎて無理!!!!!! 可愛い上に優しいって何なのよ!! しかも、心配されてるロベリア嬢も可愛いすぎよ!!! 私的に最高すぎる組み合わせで本当に心臓が痛いわ!!! ギルティすぎよぉ~~!! でも……私、今このまま死んでも本望よ!!!」
「ランズベルト様!? ……今、私が可愛いと……おっしゃいましたか……?」
「!?」
驚いた顔をして目を見開きながらどんどん赤面していくランズベルト様。
私もつられてどんどん顔がほてっていく。
けれど、どんな状態でも、私を放そうとしないところが、エメラルドの「くま吉」とそっくりで、顔を赤くしながら思わず笑ってしまう。
そんな私を見て困ったように笑うランズベルト様に胸がいっぱいになってしまった。
――結局私は公爵邸に着くまで、赤面したランズベルト様に抱きかかえられたままだった。
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