16 / 55
転生した子供部屋悪役令嬢は、悠々快適溺愛ライフを満喫したい!
第16話「扉を開けた先に広がるのは、宝石のようなきらめき」
しおりを挟む
どれくらい歩いただろう。
エドが立ち止まり、扉に手をかける。
ぎぃ……と大きな扉を押し開けた瞬間、思わず息を呑んだ。
天井までそびえる書棚、赤い絨毯を真っ二つに分ける階段。
窓から差し込む光がステンドグラスを透かし、床に色とりどりの模様を落とす。
その光の粒子が宙を漂い、空気そのものが物語の香りを帯びているようだった。
「……わぁぁ!!」
思わず声が漏れる。
足を踏み入れた瞬間、視界いっぱいに広がるのは辺り一面の本。本。本。
夢の中に迷い込んだみたい。いや、夢以上かも。
指先が勝手に伸び、革装丁の背表紙をなぞる。
ぱらりと開けば、インクの匂いがふわりと鼻先をくすぐり、胸が震えた。
気づけば次から次へと手が伸びる。魔導書、歴史書、古語の詩集……
でも、どこか心に引っかかる。うーん、なんか違うんだよなぁ。
そう思いながら棚を移動して、ふと目に入った一角に目が釘付けになった。
そこはどう見ても『真面目な文学棚』とは違う。
恋愛小説とドタバタ冒険譚が、まるで押し込まれた玩具箱みたいにごちゃ混ぜに並んでいた。
『影の権力者になりたくて』
『聖女の魔力は完璧です』
表紙はやたらキラキラしていて、タイトルからして恋やら冒険の匂いしかしない。
「なにこれ……ずるい……!」
胸の奥がぎゅんっと鳴り、顔が一瞬で真っ赤になる。
ページを閉じても頭の中で反芻してしまい、思わず頬を押さえた。
けれどその隣には……
『この素晴らしい世界に乾杯を!』
『僕は親友ができない』
『私の弟がこんなに可愛いわけがない』
思わず二度見。いや三度見。
文学ってどこ行った!?ってツッコミを入れたくなるカオス棚だった。
「ぷっ。なにこれ!?タイトルの出オチ感だけでお腹いっぱいなんですけど!!」
本を抱え込みながら、思わず吹き出しそうになる。
『悪役令嬢は帝国の皇太子に溺愛される』のページをめくれば、お約束の断罪婚約破棄!
「……最高!全部最高!!」
それなのに、妙に胸をドキドキさせるリアリティがあり、ページをめくる手が止まらない。
「うわぁぁ。こういうの大好き……!」
目がキラキラ輝き、気づけば立ち読み状態。
夢中になっている間に、時間の感覚がすっかり消えていた。
「え~~どれ買おうか迷う~~」
振り返った瞬間、両腕いっぱいに抱えた本を悠々と持つエドが目に入った。
しかも涼しい顔で、まるで当然のように。
「え……それ、ひょっとして私が手に取ったやつ、全部?」
「全部、君が嬉しそうに読んでいたからね」
「え!?全部!!?」
「構わないよ」
にっこり微笑むその顔。……おい、本棚の中の恋する黒騎士とか霞むんだけど!?
これじゃ、ずるい。ずるすぎる。
「そろそろ、どこかで昼食にしようか」
……昼?言われて初めて気づく。
ステンドグラスの光はすでに角度を変え、床の模様を染め直していた。
「……っ……」
夢中で気づかなかったけど、ちょっと……いや、ものすごく楽しいかもしれない。
胸の奥がほんの少し苦しくなる。
会計を済ませたエドが、軽く指を動かすと……店の隅から、音もなく従者が現れた。
恭しく本の山を受け取り、そのまま気配を消すように姿を消す。
「……え?だ、誰??」
驚く私の反応を他所に、エドはさも当然の顔で答える。
「護衛だよ」
「護衛!?いたの!?いつから!?いやいやいや、気配ゼロだったんですけど!?」
「君が気づかないくらいでちょうどいい。優秀だからね」
屋敷の護衛もこれくらい優秀なら、何度も襲撃されることなかっただろうに!!
内心で全力ツッコミしながら、伸ばされた手に導かれるまま本屋を後にした。
屋台の並ぶ通りに足を踏み入れると、香ばしい匂いと煙でむせ返る。
炭火の煙、油のはぜる音、香草の刺激臭、果物の甘い香り……五感が一気に押し寄せてきた。
「え、なにそれ!その茶色いの!絶対お酒が進むやつ!」
「辛いから気をつけて」
串を受け取り、がぶりと齧りつく。
「んっ!やわらか……!これ酒無しで食べるの、逆に拷問では?」
「拷問は物騒だな」
エドが笑みを浮かべ、指先で口元を指す。
「……ここ」
「あ、え、ついてる?」
すっと差し出されたハンカチが頬に触れ、思わず肩が跳ねる。
「火傷はしていない?」
「だ、大丈夫……」
背徳感しかない濃すぎる味付け。
スパイスの刺激に舌が痺れるけど、止まらない。
内臓の煮込みは見た目で一瞬ひるむけれど、一口で「うまっ……」と沈黙。
「だろう?」
くすっと笑うエドの横顔は、普段の王子ではなく、ただの男の子みたいだった。
……さてはこいつ、屋台慣れてるな?
市政調査って名目は絶対口実だろ。
周囲の視線に気づき、ふと我に返る。
この世界では男女が人前で腕を組むなんてほとんど無い。
今の私たち、どう見えてるんだろう。
「良かったら、市場も行ってみようか?」
「市場!!??行ってみたい!!」
市場は屋台以上に、人と声と色と匂いの洪水だった。
魚が並ぶ氷からは生臭さと冷気が漂い、香辛料の山からは鼻がむずむずするような刺激臭が押し寄せる。
果物屋台の横を通ると、一瞬で空気が甘酸っぱく変わる。
「見て、これ!小さな青い実、食べられるの?」
「甘酸っぱい。皮ごと齧るといい」
促されるまま一粒を口に入れた瞬間、頬がきゅっとすぼむ。
「……っ!ブルーベリみたい!?これ好き!」
「たくさん買うといい」
「そんなに?いや、でも持てない……」
気づけば袋は、自然に護衛の手に収まっていた。
護衛さん、仕事が速い。さすがシゴデキ過ぎる……
軽率に侵入者を許しちゃう屋敷のポンコツ護衛たち、マジで見習ってくれ。
歩くたびに、目に入るもの全部が欲しくなる。
色とりどりの布が棚から溢れていて、光を受けてきらめく。
「エド!見て!この布、すっごい柔らかい!!」
両手で頬にすり寄せると、するりと肌に吸いつくような心地よさ。
ちょっとシルクっぽい?いや、もっと素朴なのに軽い。
「似合うな」
「え!?ちょっと当てただけだよ!?」
横からさらっと言われ、心臓がひとつ跳ねる。
頬の赤みを誤魔化すように、慌てて別の布に顔を突っ込んだ。
雑貨屋の前では、木彫りの小物がずらりと並んでいた。
小さな鳥、花、動物の置物。
ひとつ手に取ってみると、木の香りがふわりと鼻をくすぐる。
「かわいい!これとかワンワンそっくり!」
一つ二つと夢中で並べていると……
「全部包んでくれ」
エドの声がさらりと重なった。
「ちょっと待った!?なんで全部!?」
「君が気に入っていたから」
この王子、財布の紐緩過ぎじゃないか……。
これ全部並べたら机どころか部屋が木彫り動物園になるわ!!
「ちょ、ちょっとは選んでよ!!」
「選べないだろう?」
「いやまぁ、全部可愛いけど!!」
結局、護衛の腕に新しい包みが追加された。
エドが立ち止まり、扉に手をかける。
ぎぃ……と大きな扉を押し開けた瞬間、思わず息を呑んだ。
天井までそびえる書棚、赤い絨毯を真っ二つに分ける階段。
窓から差し込む光がステンドグラスを透かし、床に色とりどりの模様を落とす。
その光の粒子が宙を漂い、空気そのものが物語の香りを帯びているようだった。
「……わぁぁ!!」
思わず声が漏れる。
足を踏み入れた瞬間、視界いっぱいに広がるのは辺り一面の本。本。本。
夢の中に迷い込んだみたい。いや、夢以上かも。
指先が勝手に伸び、革装丁の背表紙をなぞる。
ぱらりと開けば、インクの匂いがふわりと鼻先をくすぐり、胸が震えた。
気づけば次から次へと手が伸びる。魔導書、歴史書、古語の詩集……
でも、どこか心に引っかかる。うーん、なんか違うんだよなぁ。
そう思いながら棚を移動して、ふと目に入った一角に目が釘付けになった。
そこはどう見ても『真面目な文学棚』とは違う。
恋愛小説とドタバタ冒険譚が、まるで押し込まれた玩具箱みたいにごちゃ混ぜに並んでいた。
『影の権力者になりたくて』
『聖女の魔力は完璧です』
表紙はやたらキラキラしていて、タイトルからして恋やら冒険の匂いしかしない。
「なにこれ……ずるい……!」
胸の奥がぎゅんっと鳴り、顔が一瞬で真っ赤になる。
ページを閉じても頭の中で反芻してしまい、思わず頬を押さえた。
けれどその隣には……
『この素晴らしい世界に乾杯を!』
『僕は親友ができない』
『私の弟がこんなに可愛いわけがない』
思わず二度見。いや三度見。
文学ってどこ行った!?ってツッコミを入れたくなるカオス棚だった。
「ぷっ。なにこれ!?タイトルの出オチ感だけでお腹いっぱいなんですけど!!」
本を抱え込みながら、思わず吹き出しそうになる。
『悪役令嬢は帝国の皇太子に溺愛される』のページをめくれば、お約束の断罪婚約破棄!
「……最高!全部最高!!」
それなのに、妙に胸をドキドキさせるリアリティがあり、ページをめくる手が止まらない。
「うわぁぁ。こういうの大好き……!」
目がキラキラ輝き、気づけば立ち読み状態。
夢中になっている間に、時間の感覚がすっかり消えていた。
「え~~どれ買おうか迷う~~」
振り返った瞬間、両腕いっぱいに抱えた本を悠々と持つエドが目に入った。
しかも涼しい顔で、まるで当然のように。
「え……それ、ひょっとして私が手に取ったやつ、全部?」
「全部、君が嬉しそうに読んでいたからね」
「え!?全部!!?」
「構わないよ」
にっこり微笑むその顔。……おい、本棚の中の恋する黒騎士とか霞むんだけど!?
これじゃ、ずるい。ずるすぎる。
「そろそろ、どこかで昼食にしようか」
……昼?言われて初めて気づく。
ステンドグラスの光はすでに角度を変え、床の模様を染め直していた。
「……っ……」
夢中で気づかなかったけど、ちょっと……いや、ものすごく楽しいかもしれない。
胸の奥がほんの少し苦しくなる。
会計を済ませたエドが、軽く指を動かすと……店の隅から、音もなく従者が現れた。
恭しく本の山を受け取り、そのまま気配を消すように姿を消す。
「……え?だ、誰??」
驚く私の反応を他所に、エドはさも当然の顔で答える。
「護衛だよ」
「護衛!?いたの!?いつから!?いやいやいや、気配ゼロだったんですけど!?」
「君が気づかないくらいでちょうどいい。優秀だからね」
屋敷の護衛もこれくらい優秀なら、何度も襲撃されることなかっただろうに!!
内心で全力ツッコミしながら、伸ばされた手に導かれるまま本屋を後にした。
屋台の並ぶ通りに足を踏み入れると、香ばしい匂いと煙でむせ返る。
炭火の煙、油のはぜる音、香草の刺激臭、果物の甘い香り……五感が一気に押し寄せてきた。
「え、なにそれ!その茶色いの!絶対お酒が進むやつ!」
「辛いから気をつけて」
串を受け取り、がぶりと齧りつく。
「んっ!やわらか……!これ酒無しで食べるの、逆に拷問では?」
「拷問は物騒だな」
エドが笑みを浮かべ、指先で口元を指す。
「……ここ」
「あ、え、ついてる?」
すっと差し出されたハンカチが頬に触れ、思わず肩が跳ねる。
「火傷はしていない?」
「だ、大丈夫……」
背徳感しかない濃すぎる味付け。
スパイスの刺激に舌が痺れるけど、止まらない。
内臓の煮込みは見た目で一瞬ひるむけれど、一口で「うまっ……」と沈黙。
「だろう?」
くすっと笑うエドの横顔は、普段の王子ではなく、ただの男の子みたいだった。
……さてはこいつ、屋台慣れてるな?
市政調査って名目は絶対口実だろ。
周囲の視線に気づき、ふと我に返る。
この世界では男女が人前で腕を組むなんてほとんど無い。
今の私たち、どう見えてるんだろう。
「良かったら、市場も行ってみようか?」
「市場!!??行ってみたい!!」
市場は屋台以上に、人と声と色と匂いの洪水だった。
魚が並ぶ氷からは生臭さと冷気が漂い、香辛料の山からは鼻がむずむずするような刺激臭が押し寄せる。
果物屋台の横を通ると、一瞬で空気が甘酸っぱく変わる。
「見て、これ!小さな青い実、食べられるの?」
「甘酸っぱい。皮ごと齧るといい」
促されるまま一粒を口に入れた瞬間、頬がきゅっとすぼむ。
「……っ!ブルーベリみたい!?これ好き!」
「たくさん買うといい」
「そんなに?いや、でも持てない……」
気づけば袋は、自然に護衛の手に収まっていた。
護衛さん、仕事が速い。さすがシゴデキ過ぎる……
軽率に侵入者を許しちゃう屋敷のポンコツ護衛たち、マジで見習ってくれ。
歩くたびに、目に入るもの全部が欲しくなる。
色とりどりの布が棚から溢れていて、光を受けてきらめく。
「エド!見て!この布、すっごい柔らかい!!」
両手で頬にすり寄せると、するりと肌に吸いつくような心地よさ。
ちょっとシルクっぽい?いや、もっと素朴なのに軽い。
「似合うな」
「え!?ちょっと当てただけだよ!?」
横からさらっと言われ、心臓がひとつ跳ねる。
頬の赤みを誤魔化すように、慌てて別の布に顔を突っ込んだ。
雑貨屋の前では、木彫りの小物がずらりと並んでいた。
小さな鳥、花、動物の置物。
ひとつ手に取ってみると、木の香りがふわりと鼻をくすぐる。
「かわいい!これとかワンワンそっくり!」
一つ二つと夢中で並べていると……
「全部包んでくれ」
エドの声がさらりと重なった。
「ちょっと待った!?なんで全部!?」
「君が気に入っていたから」
この王子、財布の紐緩過ぎじゃないか……。
これ全部並べたら机どころか部屋が木彫り動物園になるわ!!
「ちょ、ちょっとは選んでよ!!」
「選べないだろう?」
「いやまぁ、全部可愛いけど!!」
結局、護衛の腕に新しい包みが追加された。
87
あなたにおすすめの小説
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
虐殺者の称号を持つ戦士が元公爵令嬢に雇われました
オオノギ
ファンタジー
【虐殺者《スレイヤー》】の汚名を着せられた王国戦士エリクと、
【才姫《プリンセス》】と帝国内で謳われる公爵令嬢アリア。
互いに理由は違いながらも国から追われた先で出会い、
戦士エリクはアリアの護衛として雇われる事となった。
そして安寧の地を求めて二人で旅を繰り広げる。
暴走気味の前向き美少女アリアに振り回される戦士エリクと、
不器用で愚直なエリクに呆れながらも付き合う元公爵令嬢アリア。
凸凹コンビが織り成し紡ぐ異世界を巡るファンタジー作品です。
【完結】アラサー喪女が転生したら悪役令嬢だった件。断罪からはじまる悪役令嬢は、回避不能なヤンデレ様に溺愛を確約されても困ります!
美杉日和。(旧美杉。)
恋愛
『ルド様……あなたが愛した人は私ですか? それともこの体のアーシエなのですか?』
そんな風に簡単に聞くことが出来たら、どれだけ良かっただろう。
目が覚めた瞬間、私は今置かれた現状に絶望した。
なにせ牢屋に繋がれた金髪縦ロールの令嬢になっていたのだから。
元々は社畜で喪女。挙句にオタクで、恋をすることもないままの死亡エンドだったようで、この世界に転生をしてきてしあったらしい。
ただまったく転生前のこの令嬢の記憶がなく、ただ状況から断罪シーンと私は推測した。
いきなり生き返って死亡エンドはないでしょう。さすがにこれは神様恨みますとばかりに、私はその場で断罪を行おうとする王太子ルドと対峙する。
なんとしても回避したい。そう思い行動をした私は、なぜか回避するどころか王太子であるルドとのヤンデレルートに突入してしまう。
このままヤンデレルートでの死亡エンドなんて絶対に嫌だ。なんとしても、ヤンデレルートを溺愛ルートへ移行させようと模索する。
悪役令嬢は誰なのか。私は誰なのか。
ルドの溺愛が加速するごとに、彼の愛する人が本当は誰なのかと、だんだん苦しくなっていく――
気付けば名も知らぬ悪役令嬢に憑依して、見知らぬヒロインに手をあげていました
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
私が憑依した身体の持ちは不幸のどん底に置かれた悪役令嬢でした
ある日、妹の部屋で見つけた不思議な指輪。その指輪をはめた途端、私は見知らぬ少女の前に立っていた。目の前には赤く腫れた頬で涙ぐみ、こちらをじっと見つめる可憐な美少女。そして何故か右手の平が痛む私。もしかして・・今私、この少女を引っ叩いたの?!そして何故か頭の中で響き渡る謎の声の人物と心と体を共存することになってしまう。憑依した身体の持ち主はいじめられっ娘の上に悪役令嬢のポジションに置かれている。見るに見かねた私は彼女を幸せにする為、そして自分の快適な生活を手に入れる為に自ら身体を張って奮闘する事にした―。
※ 「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています。
『お前の顔は見飽きた!』内心ガッツポーズで辺境へ
夏乃みのり
恋愛
「リーナ・フォン・アトラス! 貴様との婚約を破棄する!」
華やかな王宮の夜会で、第一王子ジュリアンに突きつけられた非情な宣告。冤罪を被せられ、冷酷な悪役令嬢として追放を言い渡されたリーナだったが、彼女の内心は……「やったーーー! これでやっとトレーニングに専念できるわ!」と歓喜に震えていた!
断罪の準備は完璧です!国外追放が楽しみすぎてボロが出る
黒猫かの
恋愛
「ミモリ・フォン・ラングレイ! 貴様との婚約を破棄し、国外追放に処す!」
パルマ王国の卒業パーティー。第一王子アリオスから突きつけられた非情な断罪に、公爵令嬢ミモリは……内心でガッツポーズを決めていた。
(ついにきたわ! これで堅苦しい王妃教育も、無能な婚約者の世話も、全部おさらばですわ!)
幼馴染みが描いた悪役令嬢ものの世界に「メイド」として転生したので、6年後の断罪イベントをどうにか回避したい
ゆずまめ鯉
恋愛
通勤途中、猫好きではないのに轢かれそうな黒猫をうっかり助けてしまい、死んでしまった主人公──水縞あいり(26)
鳥の囀りで目を覚ますとそこは天国……ではなく知らない天井だった。
狭い個室にはメイド服がかかっている。
とりあえず着替えて備えつけの鏡を見ると、そこには十代前半くらいの子どもの姿があった。
「この顔……どこか見覚えが……」
幼馴染みで漫画家、ミツルギサイチ(御剣才知)が描く、人気漫画「悪役令嬢が断罪されるまで」の登場人物だということに気がつく。
名前はミレア・ホルダー(本名はミレア・ウィン・ティルベリー)
没落貴族の令嬢で、現在、仕えているフランドル侯爵によって領地と洋館を奪われ、復讐のために、フランドル侯爵の長女イザベラが悪役令嬢になるのを止めず、むしろ後押しして見事断罪されてしまうキャラだった。
原作は未完だが、相談を受けていたのでどういう結末を迎えるのか知っている。
「二期アニメもまだ見てないし、どうせ転生するなら村人Aとかヒロインの母親がよかった……!!」
幼馴染みの描く世界に転生してしまった水縞あいり=ミレアが、フランドル侯爵家で断罪回避するべく、イザベラをどうにかお淑やかな女性になるように導いている途中。
病弱で原作だと生死不明になる、イザベラの腹違いの兄エミールに、協力してもらっているうちに求愛されていることに気づいてしまい──。
エミール・ディ・フランドル(20)×ミレア・ウィン・ティルベリー(18)
全30話の予定で現在、執筆中です。2月下旬に完結予定です。
タイトルや内容が変更になる場合もあります。ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる