名探偵ミツコ

研田千響

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第七話

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名探偵ミツコ    神隠し編    後編



  その日のネットは大騒ぎであった。誰でも書き込みができる巨大掲示板は人が一人死んだというのにお祭り騒ぎで文字が躍るようだった。
  《梨島、もう売れないミュージシャン、オワコンとしての代表格に昇格してたのに真逆の娘に殺されて死亡WWWWWWWWWWW》
  《可哀想にな、あんな父親じゃあ娘の半グレになっちゃおかしくねえよな》
  《グレてたんか?そこんとこKWSK》
  《グレてるだろう~、おっと顔写真掲載―》
  そこにはニコリとも笑わない卒業写真風味の制服を着た女の子が晒されていた。
  黒髪に長髪でいかにも優等生を匂わせる容姿。目もぱっちり見開いていて唇も桜色で潤っている。
  《おひょー、この制服、実傑女子学院高校じゃねえか!名門だねえ、さぞかしパパも娘がこんな有名どころに通ってて嬉しかっただろうねえ←その娘に殺され死亡》
  《瑠璃風氏のインタビューによると、娘も自分と音楽の才能があるので高卒後はミュージシャンになると豪語していたそうだじぇー。でも実傑に通ってたんじゃあ音楽する暇も無かったと思うじょ》
  この後もスラングは次々と上がっていき、沢山の書き込みが増え続けた。
  最も酷かったのは写真だ。どこから入手してきたんだとツッコミを入れたくなるぐらいプライベートなものが次々流出した。
  「ただこれは、一般人が捜査できるような代物じゃあないなー」
  パソコンの前で呟いた暖花。朝食を急いで平らげ、パソコンを起動しテキトーに掲示板を開いた。
  ここまで大きな事件となれば警察主導で全てが動いてしまう。一般人が介入する隙などありはしないだろう。それに仮に事件関係者に取材をしたとしても事件関係者はそういうハエのような輩にいちいち真面目に答えられるほど心に余裕がない。精神がかなり疲弊していてゴミのように扱われるのがオチだ。
  集君だったら、どうするか。
  きっと自分なりに情報を集めて、頭脳明晰な集君なら捜査などしなくても犯人を簡単に見つけられるだろう。
  私も彼ほどではないけれど。
  やってみる価値は、あるのかな。
  先ずは情報収集から。
 タグを新しく開き、ミルジチャットのチヒホーズの事件から追っていく。
  流石に今回の事件とミルジチャットが無関係とは思えない。宣告されてから次の日にその宣告された人間が大罪を冒した。これで関係性がないという方がおかしいだろう。幸い二つの出来事がリンクしていると思っている輩はいないようだ。ここで静かに自分が終わらせられればいいんだけれど。
  やはりネット管理人とは暇なのだろうかミルジチャットについても記事はいくらでもあった。取り敢えず一番上にカーソルを合わせる。少しだけ朝よりは動悸が落ち着いていた。
  【ミルジチャットで神隠しされた人を紹介!有名人の御子息ばかりで警察も目をつけ始めたか!?】 
  下へ下へと記事を見ていくとそこには六人目までの被害者の顔写真と名前、簡単なプロフィールが掲載されていた。
  読み終わるのは5ふんも掛からなかった。
  結果、わかったこと。
  ・有名人の御子息であることは絶対。
  ・有名進学校の人たちばかり。
  ・有名人と言っても一昔前の話でオワコンのコンテンツとしてネット上でイジられている人の割合が多い。

  共通点はこれぐらいだった。
  あとは個人の性格などはバラバラなのだが、一つだけ共有点としてあげてもいいかどうか迷ったものがある。それは。
  写真の中の人間が全く笑っていないのだった。
  証明写真や真顔で映らなければならない写真は笑わないのが普通だろう。だが明らかにそういう系統ではない写真、家族写真や学校行事の写真などは口角が上がっていないのだ。
  どこか暗い影を落としている。だがそれはたまたまそういう写真が集まってきたのだろうと勝手に解釈した。
  次に梨島湯緒の事件を開いた。まだ発生からそんなに時間は経っていないので、それに比例しめぼしきじょうほうが上がっていないのが当然だった。事件の動機については未だに捜査中。これらをどう捜査していくのかだが、、、。
  「、、、、よし、久しぶりに行くか」
  前述した通り今事件関係者の近辺を歩き回るとなると絶対に追い払われる。これは必須事項。だから行ったら無駄足なのだがもう一つ豊富な情報が出回る場所が一つだけある。
  警視庁。
  昔の顔馴染みに頼み込んだら、半々、、いや6:4の割合で情報をくれる。本来刑事が一般人に捜査情報を漏らすことは御法度なのだが、もしかしたらあの悪友達はルール違反でも事件が解決するなら力を貸してくれるかもしれない。
  今自分が欲しい情報は一つだけ。
  今の捜査の進捗情報はどれくらいなのか。そして事件の概要だ。




  「駄目です」
  電車を乗り継いでやっとこさ着いた警視庁。一般人パスを受付でもらい超久しぶりに捜査一課のオフィスへと向かったのだが、昔の同僚達は心を開いてくれなかった。
  「ただでさえこっちは梨島さんの事件で忙しいんです。知っているでしょう?瑠璃風さんが実の娘に殺された事件。それなのになんで一ヶ月以上前に起こっている失踪事件の詳細を一般人に教えないといけないんですか。ぜっっっったいにい、や、だ」
  自分が入った瞬間捜査一課の雰囲気がざわっとカイジに出てくるような不穏な空気に包まれていた。ほとんどメンツは変わっていなかったので知り合いばかりだったが汚物でもみるような目であった。きっと私が原因不明の辞職をしたからあまり良いように思われていないのだろう。刺さるような視線は少し心が痛かった。
  かつて一緒に操作を共にした刑事、宿刈 甘人が最初、私を見つけたときは切なそうな顔をして「南郷さんっ」と胸を押さえて迎えてくれたのだが、私がこの空気の中で事件の詳細を教えてほしいというと苦虫を噛み潰したような表情を露わにした。
  「僕達に全てを押し付けた裏切り者、しかも一般人にくれてやる情報なんてありませんよ。帰ってください、ここは一般人が来るところではありません」
  一般人を強調するように咳払いをしながら追い払おうとする。
  「頼むよ、それさえ教えてくれた、それはもしかしたらある事件の解決の鍵になるかもしれないんだ。そうなったら一石一鳥じゃあないかい。お互い秘密にすれば、、」
  「へえ、秘密にしていいんだったら犯罪なんて横行していますよ!これだから一般人はチョッチ頼めばなんでんかんでんしてくれるって思ってるんですよ!さあ帰った帰った、早く新しい就職先へ帰ってくださいよ!!」
   ここまで怒鳴られると嫌でも足が帰路へと向いてしまう。喪失感が身に染みて、捜査一課を背にした。
  「あなた、ちょっと」
  エレベーターを待っていると、顔を見たことないスーツ姿の男から話しかけられた。他の課だろうか、私のさっきの悲劇を見ていたのか。
  当たり障りのないように作り笑顔でなんでしょう、と微笑みかける。
  男は少しばかりお姉え口調で「あなたも居ってるのね」とミルジチャットで誘拐された人の一人の男子の写真をチラつかせた。
  「、、、、、ええ。あなたも?」
  するとにっこり笑って「あたしは警視庁記者倶楽部の乙女といいます。何かお困りなら匡助になるわよ」
  これにのっからないてはない。「その話詳しく」と呟き、通路の端へと連れて行かれた。
  「さっき前を通りかかったらあなたが情報を嘆願しているところを見てね。多分梨島の事件かなあと思ったんだけど、話を盗み聞くにちがって、しかもあたしと同じ事件を追ってて。しかもタメ口で刑事と面しているんだから只者じゃないんだなあと思ったの。それで?あなたが欲しい情報ならいくらでもあげれるけど、、、」
  「何が、欲しいんですか?」
  情報をただで上げる記者などいない。これには必ず見返りが求められるはずだ。
  「あたし達記者達を舐めないで欲しいわ。貴女が誰とどう繋がっているなんてわかっている。それに関しての情報が欲しいの」
  銀華のことか?だがあれは超上層部でしか認知されていない秘密の組織だったはずだが?
  「貴女の妹が公安警察ってこと。家族間で共有されているレベルのお話でいいから、面白い話欲しいな♡」
  案外簡単だった。
  


 乙女から受け取った情報はかなり多く、この時代スマホが発達していてよかったなあと思わせるようであった。これを紙に換算すると縦一メートルくらいは必要かもしれない。
  軽い足取りで家に戻り、早速データをパソコンに移して閲覧する。
  「一人目、細川澄之。大物演歌歌手細川朗の一人息子でらさーる高校在学中。高校三年生で細川氏によると東帝大学を目指し日々修行中だった。特に細川氏は京帝大学出身で自分が東京の有名大学に行けなかったことをかなり気に病んでいて息子にはかなりの教育をしていたらしい。性格は穏やかでクラスメートとも衝突したりせずいつも隅でニコニコ笑っているような物静かな男の子だったらしい。失踪届が出されたのはXX月3日。その日澄之君は塾に行っていたけれどいつもなら帰ってくる時間帯になってもなかなか帰ってこなかったので心配した親が塾に連絡。塾講師によると、その日はそもそも澄之君は塾にさえきていなかったらしく、学校の友達の証言によるといつも通り挨拶を交わし帰ったという。その時の表情などはいつもと変わらなかった。まあそこまでは既にネットに書いてあることなんだが、、。えー鹿児島県警は細川朗氏の御子息ということで当初はかなりの人員を費やして捜索していたが、見つからず。で、ここは極秘情報なんだ、、。、、、家の近くの駅のホームの防犯カメラに澄之君が転んだところが捉えられていてその時は学校帰りや近くで祭りがあった帰りだったので人がごった返して、転んでから一向に足取りが掴めていない?人混みに紛れて何処かへ神隠しされた、と、、。写真はこれか。学校の友人らによると澄之君はらさーる中学からの内部生でその頃の性格から一変したと言っている。中学の時は今よりは光があった、と、、。結局操作は難航し今でも創作は行われているが精力的だった頃に比べると淋しい、か。これによって細川朗氏はかなり落胆した様子ではあるが地道に活動を続けている、とのこと。
  二人目、水川酸語さん。芸名 薔薇水沙知子さん、本名水川みゅうさんの娘で次女。薔薇水さんはグラビアやアイドル、女優などマルチな活躍を見せた可愛い小動物系女子として売り出していたが二十年前に結婚。それからは完全に女優としての道を歩き始め、子供も三人孕った。ただ結婚後の生活は順調ではなかったらしく一般人である夫が実は反社会勢力であったことが判明、そして長女のAさん(当時14歳)が売春で警察に書類送検された。また、酸語さんはそんな家族や薔薇水さんに似た優れた容姿であったため、地元中学に通っていたが壮絶ないじめを受けたらしい。薔薇水さんはそんな現状をなんとかしようと有名私立女子校に入れようとして三葉系列の福岡三葉女子学院中学に編入成功。そこでかなり穏やかな生活を送ることができて、順風満帆な四年目だった。XX月8日。酸語さんと友人が天神で遊び終わり帰路に着いた時、それが酸語さんが最後に目撃された姿であった。みゅうさんは娘が遊びに行っていることは知っていたので午後8時まではなんとも思っていなかったのだが流石に9時になると不審に思い始め携帯に連絡。中々繋がらないので捜索に出たが頭を冷やし翌日まで待つことにした。翌日も帰ってこなかったため朝一番で行方不明者届を提出。ただでさえ姉のことや父親のことがあるのまたいじめられたり現実が嫌になって自殺をしたかと考えられ教育委員会が福岡三葉女子学院に調査に入ったがそんな実態はなくむしろ楽しい学校生活を謳歌していた、と。澄之さんとは違い最後の姿は防犯カメラなどに映ってはおらず、手がかりが一向に掴めていない。また、酸語さんの友人の話では学年に上がるにつれ酸語さんの言動がおかしくなっていったという。一人でいるときに暗い表情で何かに怯えるように突然ぶつぶつ呟き出したり「私がもっとちゃんとしないと」、が口癖になっていたという。
  三人目は轟渚左君。元文部科学大臣轟右京氏の息子で戸籍上では男ではあるが性同一性障がいを持っている。右京氏はそれをあまり快く思っておらずSNSでもLGBTQ反対運動など捲し立て各所から反感を買って炎上の嵐。渚左君自身は性マイノリティーに理解があり神学校である有作駅高校に通い、日々女子の格好をして仲間に認められ父親との関係以外で言えば順調な日々であった。今年高校二年生となった渚左君だったが父親から有作駅からの転向を言い渡されショックから学校を休みがちになったという。警察関係者もそれが原因の理由として家出事件として行方を追っている。失踪したとされるのはXX月15日。コンビニに行ってくると家にいる女中に言い残してそれから帰らぬ身に。因みに母親は渚左君の言動に関して猛反対しておりそれが理由で別居。右京氏との専用愛家を作り右京氏も殆どそこで生活している。だから行方不明者届を出したのは女中ということになる。有作駅高校では人気者の部類に入っていたらしく、女子生徒からは女子以上の女子であると評されメイクや服装などを教えてもらうためによく遊びに出掛けていたらしい。男子からもモテて、しかし図にのらず真面目で優しいパーフェクトヒューマンだった。コンビニに行ってくると言っていたもののコンビニの防犯カメラに姿は映っていたものの何も買わずに店を出る。その時間はわずか5分。渚左君が失踪したことでかなりのショックを受けたクラスメートは懸命にチラシを配ったり捜索を手伝うも未だに足取りは掴めていない。ただ一つだけクラスメートが引っかかるものがあり、今年の修学旅行の話で盛り上がっていた時、「このままずっと修学旅行行って帰ってこなければいいのにね」と寂しげな表情で語っていたという。
 四人目、、、、、。ってもうキリないわ!!!」
  乙女からもらった情報は文字だけではなく写真もかなり精巧でたくさん挟まれてあり、一人を見るだけでもかなり時間がかかった。そして一回一回両親の情報も検索機にかけかなりの時間を要したので暖花の疲れも限界に来ていた。
  一旦、休憩を入れるとするか。既に飲み干したマグカップに新しいカフェオレを並々注ぐ。
  少しだけ、共通点がわかった気がする。
  全員何かに不満を持っていた。これに関しては普段の人間関係をシル人物ではないとわからないことだったのでネットにも情報が出回っていなかったから乙女との交渉はかなり有益だったようだ。
  ここまでの情報からもう一つの可能性が見えてきた。
  誘拐ではなく、狂言失踪。謂わば家出だ。
  だがしかしこの被害者たちの繋がりがあったかどうかなんて書かれていない。今の時代スマホさえあれば日本、いや世界の誰とでも仲良くなれる。念のため親同士のつながりも考えてみようと検索をかけてみたがダメであった。
  、、、、いや。それはあるのか。
  数年前に起こった事件で死にたい少女達が集まり結局他の男が殺してしまった、事例があった。
  家出したい、消えたい。
  そんな可愛げもない文面が集まりみんなで失踪しようの会なんて立ち上げられてたら、、、?
  では何故ミルジチャットで予告なんかがあったのだろうか。
  、、、、、それの発端がミルジチャットであったら?
  確かミルジチャットのログは消えない設定になっていた。初期の初期まで遡れば自ずと事件解明に繋がるのではないか?
  パソコンで一気に熱くなった指先で検索する。
  これはログを一回一回前に捲るのがめんどくさいので昔円架が作っていたログ速読チャットを使用して一番最初のログを開く。
  するとそこに書いてあった文面は期待通りのものであった。
  『消えたい人、死にたい人、集まって一緒にあの世へ逝きましょう』
  ミルジチャットは元々このような名前だったのか。
  年はちょうど一年前。時系列的にも一致する。
  ログはちゃんと残っていたので読んでいくが各々が辛い辛いと大合唱をしているだけであまり読んでいて楽しかった代物ではなかった。しかしある時が過ぎてからその内容が一変する。かなり具体的に嫌な気持ちやその原因、どのような不安で不満で消えたいのかなどが描かれるようになっていた。主要メンバーと思われるのは八人。そして丁度三ヶ月前まで到達できた。そこには今回の事件の発端となると思われる文言が浮かんでいた。
  神隠し《じゃあみんなで消えちゃおっか》
  そこには賛同の嵐が待っていた。
  賛成、賛成。まるで画面の向こう側で発言者達が笑顔でいるのがわかるようだ。
  そこからこのチャットはストップする。きっと、今は名前を変えてしまったチヒホーズの部屋、だろう。
  ここまで終え、暖花はため息をついた。ここまでこの子達は追い詰められていたのか。
  神隠しをゲルマン語で訳すとチヒホーズになる。
  今回の黒幕はこいつで決まりだな。
  あっけない幕開けとなったが暖花はどうすることもできなかった。これがわかったところで警察に話そうとも思えなかったし何か自分がしなければならない義務があったわけではなかた。
  これは自分の胸中に沈めよう。
  初めての探偵としての事件解決は不思議な終わり方であった。
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