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軍事編
第15話 side エリナ2
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私がシュヴェリーンへと戻って来た頃には、既にレオルドが作った仕掛けが爆発し、領民達は一丸となって働いていた。
何せ、商人達の本拠地や集積所は全てハーンブルク領内にあるのだ。これがどういう意味であるのか、私は正しく理解していなかったと言わざるを得ない。
レオルドがガイドラインを作成し、実行してからというもの、ハーンブルク領内に本拠地を構える商会が増え、ガイドラインは商人の間で、7つの制約に基づいて作られているので『セブン・アイズ』と呼ばれるようになった。
これまでは王都や他の貴族の領地に本拠地を構えていたという者や、本拠地を構えずに商売を行なっていた者などが多く移り住んで来た。
理由はもちろん、ハーンブルク領に本拠地がないと、他の商会に太刀打ちができないからだ。
商会は基本、売る物と売る人がいないと話にならない。そして、売る物と売る人を確保するには大きな都市が必要になるわけだが、大小様々な商会がハーンブルク領に集まった結果、国内最大級の市場となったシュヴェリーンやテラトスタでの取引が当たり前となった。
人が集まる所に商人が集まり、商人が集まる所に人が集まる。
度重なる移民政策や強制移住によって増えた人口は、労働力としても各商会に期待された。
特に、シュヴェリーン郊外にある子供兵舎出身の子供達を多くの商会が雇い入れた。
子供兵舎では読み書きに加え、数学もみっちりと教育し、一部の者達は数学会の革命とも言える微分積分を理解する者も出てきた。
そんな彼らに計算をさせたり、ハーンブルク領内の情報を得たりしていた。
噂を聞きつけた商人の1人が、自分の子供を子供兵舎に入れてくれと頼み込んで来たほどだ。
そして、何よりの恩恵は安全性である。
商人にとって海賊や山賊は天敵だ。たいていの場合は用心棒などを高いお金を払って雇うのだが、彼らとて自分の命を優先するので負けそうになったら任務を放棄して逃げる。これは冗談ではなく、被害を受けた商人は多い。
だが、黒船と呼ばれる大型の輸送船を3隻も持っている(先日判明)ハーンブルク領に喧嘩を売ろうとする海賊はおらず、SHSから逃れる事が出来た山賊はいなかった。
SHSの存在は、今や有名な物となっていた。
領民にとって、サッカー選手と並んで憧れの的であった。
「報告いたします、輸出入をした物資の量は前年度の5倍ほどで、関税による税収も前年度の4倍を超える勢いです。」
「そうですか、各種産業の方はどうなっていますか?」
「それが、先日制定された戦時特別法によって、規模が急速に拡大しております。」
「こちらもレオルドの予想通りですか。」
戦争が始まる前、SHSから近々戦争が起きるかもしれないという情報を得たレオルドは、『戦時特別法』を制定した。
無制限の徴兵や軍事物資の一部輸出許可、関税の引き下げ、最低賃金の引き下げを行う代わりに、各商会に対して戦争への協力を求めた。
具体的には、軍事物資の前線への輸送や食料の無償提供など、領民が一丸となって働いてもらえるような仕掛けをいくつも用意した。
例えば中止したサッカーのリーグ戦の代わりに、1週間に一度、各スタジアムでエキシビジョンマッチが行われる事となった。
ほぼいつものリーグ戦と変わらない気もするが、こうする事によって今戦争をしているんだという自覚を持たせた。
他にも、道の整備をしたり募金を募ったりして領民を扇動する。
正直財政面は、この上ないほど儲けているので、募金など必要ないが、結構集まるものだ。
前線で頑張っている兵隊達にこれを差し入れてくれと、毛布を提供したり食料を提供する人が増えた。
「それにしても驚きですな、20年前の教国との戦争とは大違いであります。」
「そうですね。もう私の知る戦争とは違う物になってきているのかもしれません。」
自分の机で大量に溜まった書類の山を片付けながら、エリナは応える。
エリナやシュヴェリーンに残った文官達のイメージでは、戦争とは互いに兵を率いて正面からぶつかり合うものだ。
実際、世界各国の認識はそうだろう。
しかし私の直感は、兵力差が10倍以上であってもハーンブルク軍が負ける事はないと言っていた。
しかし、レオルドの本当に恐ろしいのはそこではない。
ある時、私はレオルドに「戦争で1番得をするのって誰だと思いますか?」と、聞かれた。私はすぐに「戦争で勝利した国」と答えた。
だってそうだ、戦争は勝つためにやっていて、勝った方が全てを得るというもの、停戦を行う事もあるが、それは稀だ。
すると、レオルドは笑いながら答えた。
「お母様、それは違いますよ。」
レオルドに否定され、私は考える。戦争をしたのだ、どう考えても勝った者が得をするに決まっている。
そこで、何かが引っかかった。
レオルドの質問は、誰がであって、どちらがではない。
という事はまさか・・・・・・
「まさか・・・・・・」
「はい、そのまさかです。戦争で1番得をするのは、戦争に参加していない人達です。理由は大きく分けて3つあります。1つ目は、武器や食料が飛ぶように売れるからです。戦争をすれば、人、物、お金の3つが減っていき、武器を生産しようにも、人とお金がないので生産できません。つまり、戦争が長く続けば続くほど、物資は枯渇します。そうなった時、外国から多少高くても売ってくれるという話があれば借金をしてでも間違いなく飛びつくでしょう。」
「・・・・・・確かにその通りですね。」
言われて納得する。20年前の戦争は本当に泥沼の戦いであった。
貴族達に扇動されて始まった教国との戦争は、実に2年近く続いた。
両国とも軍人だけでなく農民からも多数徴兵し、剣を片手に殴り合った。
結果として、剣の本数や食料が足りなくなり停戦する事となり、その間に両国合わせて40万人近くが亡くなったと聞いた事がある。
「そして2つ目は、恩を売れる事です。軍人は武器を喜びますが、国民は食料を喜びます。戦争によって食料を没収され、ひもじい思いをしていた所に、食料を与えてくれる者たちが現れたら、どうなりますか?」
まさに救いだ。多くの農民は迷わずに飛びつくだろう。そして、仕事と生活が保障されるなら、と移民を希望する者は激増するだろう。
「うまくいけばハーンブルク領の領民になってくれるかもしれませんね。」
「はい。そして、最大の要因は戦争を意図的に長期化する事ができるからです。戦争に参加した国への武器や食料の輸出量を調節し、互いの戦力が拮抗するような状況に持っていくのです。」
「・・・・・・」
レオルドの説明を聞きながら、私は思わず言葉を失っていた。
特に最後の意見、とても7歳の子供が考えたとは思えない。
戦争を意図的に長期化させるなど、誰が考えようか。確かに、武器を売ればその性能が評価されて輸出を求める声は大きくなるだろう。
私は、そんな昔話を思い出しながら、作業を再開した。
今まさに、レオルドの計画通りに物事が進んでいる。
ならば私は母親として、愛する息子を全力で支える。
「リバスタを除く、ハーンブルク領に所属している全商会を招集して下さい。」
「了解っ。」
____________________________________________________
どうでもいい話
実際米国は、第一次大戦で大儲けしました。
何せ、商人達の本拠地や集積所は全てハーンブルク領内にあるのだ。これがどういう意味であるのか、私は正しく理解していなかったと言わざるを得ない。
レオルドがガイドラインを作成し、実行してからというもの、ハーンブルク領内に本拠地を構える商会が増え、ガイドラインは商人の間で、7つの制約に基づいて作られているので『セブン・アイズ』と呼ばれるようになった。
これまでは王都や他の貴族の領地に本拠地を構えていたという者や、本拠地を構えずに商売を行なっていた者などが多く移り住んで来た。
理由はもちろん、ハーンブルク領に本拠地がないと、他の商会に太刀打ちができないからだ。
商会は基本、売る物と売る人がいないと話にならない。そして、売る物と売る人を確保するには大きな都市が必要になるわけだが、大小様々な商会がハーンブルク領に集まった結果、国内最大級の市場となったシュヴェリーンやテラトスタでの取引が当たり前となった。
人が集まる所に商人が集まり、商人が集まる所に人が集まる。
度重なる移民政策や強制移住によって増えた人口は、労働力としても各商会に期待された。
特に、シュヴェリーン郊外にある子供兵舎出身の子供達を多くの商会が雇い入れた。
子供兵舎では読み書きに加え、数学もみっちりと教育し、一部の者達は数学会の革命とも言える微分積分を理解する者も出てきた。
そんな彼らに計算をさせたり、ハーンブルク領内の情報を得たりしていた。
噂を聞きつけた商人の1人が、自分の子供を子供兵舎に入れてくれと頼み込んで来たほどだ。
そして、何よりの恩恵は安全性である。
商人にとって海賊や山賊は天敵だ。たいていの場合は用心棒などを高いお金を払って雇うのだが、彼らとて自分の命を優先するので負けそうになったら任務を放棄して逃げる。これは冗談ではなく、被害を受けた商人は多い。
だが、黒船と呼ばれる大型の輸送船を3隻も持っている(先日判明)ハーンブルク領に喧嘩を売ろうとする海賊はおらず、SHSから逃れる事が出来た山賊はいなかった。
SHSの存在は、今や有名な物となっていた。
領民にとって、サッカー選手と並んで憧れの的であった。
「報告いたします、輸出入をした物資の量は前年度の5倍ほどで、関税による税収も前年度の4倍を超える勢いです。」
「そうですか、各種産業の方はどうなっていますか?」
「それが、先日制定された戦時特別法によって、規模が急速に拡大しております。」
「こちらもレオルドの予想通りですか。」
戦争が始まる前、SHSから近々戦争が起きるかもしれないという情報を得たレオルドは、『戦時特別法』を制定した。
無制限の徴兵や軍事物資の一部輸出許可、関税の引き下げ、最低賃金の引き下げを行う代わりに、各商会に対して戦争への協力を求めた。
具体的には、軍事物資の前線への輸送や食料の無償提供など、領民が一丸となって働いてもらえるような仕掛けをいくつも用意した。
例えば中止したサッカーのリーグ戦の代わりに、1週間に一度、各スタジアムでエキシビジョンマッチが行われる事となった。
ほぼいつものリーグ戦と変わらない気もするが、こうする事によって今戦争をしているんだという自覚を持たせた。
他にも、道の整備をしたり募金を募ったりして領民を扇動する。
正直財政面は、この上ないほど儲けているので、募金など必要ないが、結構集まるものだ。
前線で頑張っている兵隊達にこれを差し入れてくれと、毛布を提供したり食料を提供する人が増えた。
「それにしても驚きですな、20年前の教国との戦争とは大違いであります。」
「そうですね。もう私の知る戦争とは違う物になってきているのかもしれません。」
自分の机で大量に溜まった書類の山を片付けながら、エリナは応える。
エリナやシュヴェリーンに残った文官達のイメージでは、戦争とは互いに兵を率いて正面からぶつかり合うものだ。
実際、世界各国の認識はそうだろう。
しかし私の直感は、兵力差が10倍以上であってもハーンブルク軍が負ける事はないと言っていた。
しかし、レオルドの本当に恐ろしいのはそこではない。
ある時、私はレオルドに「戦争で1番得をするのって誰だと思いますか?」と、聞かれた。私はすぐに「戦争で勝利した国」と答えた。
だってそうだ、戦争は勝つためにやっていて、勝った方が全てを得るというもの、停戦を行う事もあるが、それは稀だ。
すると、レオルドは笑いながら答えた。
「お母様、それは違いますよ。」
レオルドに否定され、私は考える。戦争をしたのだ、どう考えても勝った者が得をするに決まっている。
そこで、何かが引っかかった。
レオルドの質問は、誰がであって、どちらがではない。
という事はまさか・・・・・・
「まさか・・・・・・」
「はい、そのまさかです。戦争で1番得をするのは、戦争に参加していない人達です。理由は大きく分けて3つあります。1つ目は、武器や食料が飛ぶように売れるからです。戦争をすれば、人、物、お金の3つが減っていき、武器を生産しようにも、人とお金がないので生産できません。つまり、戦争が長く続けば続くほど、物資は枯渇します。そうなった時、外国から多少高くても売ってくれるという話があれば借金をしてでも間違いなく飛びつくでしょう。」
「・・・・・・確かにその通りですね。」
言われて納得する。20年前の戦争は本当に泥沼の戦いであった。
貴族達に扇動されて始まった教国との戦争は、実に2年近く続いた。
両国とも軍人だけでなく農民からも多数徴兵し、剣を片手に殴り合った。
結果として、剣の本数や食料が足りなくなり停戦する事となり、その間に両国合わせて40万人近くが亡くなったと聞いた事がある。
「そして2つ目は、恩を売れる事です。軍人は武器を喜びますが、国民は食料を喜びます。戦争によって食料を没収され、ひもじい思いをしていた所に、食料を与えてくれる者たちが現れたら、どうなりますか?」
まさに救いだ。多くの農民は迷わずに飛びつくだろう。そして、仕事と生活が保障されるなら、と移民を希望する者は激増するだろう。
「うまくいけばハーンブルク領の領民になってくれるかもしれませんね。」
「はい。そして、最大の要因は戦争を意図的に長期化する事ができるからです。戦争に参加した国への武器や食料の輸出量を調節し、互いの戦力が拮抗するような状況に持っていくのです。」
「・・・・・・」
レオルドの説明を聞きながら、私は思わず言葉を失っていた。
特に最後の意見、とても7歳の子供が考えたとは思えない。
戦争を意図的に長期化させるなど、誰が考えようか。確かに、武器を売ればその性能が評価されて輸出を求める声は大きくなるだろう。
私は、そんな昔話を思い出しながら、作業を再開した。
今まさに、レオルドの計画通りに物事が進んでいる。
ならば私は母親として、愛する息子を全力で支える。
「リバスタを除く、ハーンブルク領に所属している全商会を招集して下さい。」
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