真の欲望

ザナスト

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プロローグ

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ある1人の白衣を着た人物がテレビに映し出された

『諸君、我々は新たなゲームを作り出した』

その人物は堂々と高らかに語り始めた

『我々は人の欲望がどれほどの物なのかが知りたいのだ!』

テレビを見ている殆どの者が疑問を抱いたであろう

『欲しいものがない?やりたいことが無い?そんな事はあるはずが無い!我々は人なのだ!動物なのだ!動物から人となる過程で理性を手に入れたからこそこの様な言葉が生まれてしまう』

その人物は力の籠った演説をしている

『この世の成功者も犯罪者もその実は欲望を解放したものである!だがしかし、それは小さな欲望でしかない!ならば、さらに大きな強い欲望を解放したらどうなるのであろう?我々はそれが知りたい!だから我々はこのゲームを作ったのだ!』

この演説のようなCMにどれほどのものが突き動かされたであろうか

『さあ、我々に君達の欲望を見せてくれ!我々はこの世界で待っている!』

その言葉でCM演説が終わった

それと同時にこれを見ていた暗い部屋にいる男が笑いだした

「ああ、面白そうだ…面白くなりそうだ…精々楽しませてくれよ」

これは人の欲望の物語

その幕が開かれたのである
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