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3章
1話 商人からの不穏な情報
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砂漠の国アヴァロンを後にしたルリィ達はアヴァロンから西に数キロ程進んだ道にいた。
「ラルフが言うには、俺たちの足で3日程で港町ウォルスに着くらしいな」
「うん、でもなんで先に西に向かえって言ったんだろう? 新しい力ってなんだろうね、アトラ」
そう話しながら2人は歩みを進めていった。
しばらく歩いていくと旅商人のキャラバンに出会った。そこは山から続く川辺で、皆が水の補給と休憩に使っている野営地だった。
「うわー、綺麗な水! ちょうど水も少なくなってきたし、補給がてら休憩しましょう」
「そうだな、ルリィ、今日はここで休もうか」
休憩している2人に、旅慣れていそうな親しみやすい中年の男性が話しかけてきた。
「嬢ちゃん達もこのラモール山脈で採れると言う噂の宝石の原石が目当てかい? 俺はライドスって言うんだ」
「いいえ、私達はこの先のウォルスっていう港町へ向かっているのよ」
そうルリィが答えるとライドスは真剣な顔になった。
「ウォルスか...あの辺の海辺には最近になって見たことの無い獣の群れが出たって話を聞いたぜ」
「見たことの無い獣!? アトラ、どう思う? 私すごく興味ある!」
「またルリィの悪い癖がはじまった」
ライドスは驚いた顔をして言った。
「嬢ちゃん達只者じゃ無いなー、普通は怖がるものだぜ。そうだ、向こうにウォルスから来たっていう商人がいたから話を聞いてみるのもいいかもな」
「教えてくれてありがとう、さっそく聞いてみます」
ルリィ達は男性にお礼を言ってその場を後にすると、その商人を探した。
しばらくすると、その旅商人らしき男を見つけることが出来た。
「すいません、ウォルスから来た商人さんてあなたですか」
「ああ、確かに俺はウォルスから来たところだよ。 お嬢さんはウォルスに向かうところかい?」
「はい、でもさっきウォルスで不思議な獣が出るって話を聞いて...詳しく聞きたいと思ったの」
商人は納得したように頷くと、話しはじめた。
「ウォルスからここまでは街道もあるし安全だよ。
ただ、俺がウォルスから出発した時は、その獣の討伐を冒険者に募っていたところだったな。なんでもその獣は”かの島”の魔獣らしい。俺がいた時はまだ被害は出ていなかったけれど...今はどうだろう」
「”かの島”の魔獣!?」
ルリィとアトラは驚いて顔を見合わせた。
「被害が出る前に急いで行かないと」
ウォルスにも”かの島”の影響が出ていることを知ったルリィ達は、足取りを早めるのだった。
「ラルフが言うには、俺たちの足で3日程で港町ウォルスに着くらしいな」
「うん、でもなんで先に西に向かえって言ったんだろう? 新しい力ってなんだろうね、アトラ」
そう話しながら2人は歩みを進めていった。
しばらく歩いていくと旅商人のキャラバンに出会った。そこは山から続く川辺で、皆が水の補給と休憩に使っている野営地だった。
「うわー、綺麗な水! ちょうど水も少なくなってきたし、補給がてら休憩しましょう」
「そうだな、ルリィ、今日はここで休もうか」
休憩している2人に、旅慣れていそうな親しみやすい中年の男性が話しかけてきた。
「嬢ちゃん達もこのラモール山脈で採れると言う噂の宝石の原石が目当てかい? 俺はライドスって言うんだ」
「いいえ、私達はこの先のウォルスっていう港町へ向かっているのよ」
そうルリィが答えるとライドスは真剣な顔になった。
「ウォルスか...あの辺の海辺には最近になって見たことの無い獣の群れが出たって話を聞いたぜ」
「見たことの無い獣!? アトラ、どう思う? 私すごく興味ある!」
「またルリィの悪い癖がはじまった」
ライドスは驚いた顔をして言った。
「嬢ちゃん達只者じゃ無いなー、普通は怖がるものだぜ。そうだ、向こうにウォルスから来たっていう商人がいたから話を聞いてみるのもいいかもな」
「教えてくれてありがとう、さっそく聞いてみます」
ルリィ達は男性にお礼を言ってその場を後にすると、その商人を探した。
しばらくすると、その旅商人らしき男を見つけることが出来た。
「すいません、ウォルスから来た商人さんてあなたですか」
「ああ、確かに俺はウォルスから来たところだよ。 お嬢さんはウォルスに向かうところかい?」
「はい、でもさっきウォルスで不思議な獣が出るって話を聞いて...詳しく聞きたいと思ったの」
商人は納得したように頷くと、話しはじめた。
「ウォルスからここまでは街道もあるし安全だよ。
ただ、俺がウォルスから出発した時は、その獣の討伐を冒険者に募っていたところだったな。なんでもその獣は”かの島”の魔獣らしい。俺がいた時はまだ被害は出ていなかったけれど...今はどうだろう」
「”かの島”の魔獣!?」
ルリィとアトラは驚いて顔を見合わせた。
「被害が出る前に急いで行かないと」
ウォルスにも”かの島”の影響が出ていることを知ったルリィ達は、足取りを早めるのだった。
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