職場が悪役令嬢化した~後輩が職場を乗っ取ってお局化した話~

コールセンター子

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3 悪役令嬢化前 急変

サワラさんの退職

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サワラさんが「退職します」と宣言してから、職場が地獄と化した。
私に仕事が集中したのだ。

正直、サワラさんの退職は痛手だったが、サワラさんは毎日イライラしていて敏感な私はついそういうのを拾ってしまうので、ちょっと救われた面があった。
それなのに、サワラさんは、私に仕事を移動した途端、毎日ニコニコと笑うようになった。
この職場は、人が安定しなかった影響で、一番の古株に仕事が集中するシステムになっていたのだ。
そこから解放されて、サワラさんは本当にうれしそうだった。

なぜ、そんなに古株に仕事が集中するのか。
実は、上司タチウオさんは、しっかりと研修をしたいタイプで電話デビューに3ヶ月ほどかける。
3ヶ月たつと一番簡単な電話に出るようになり、電話に出ながらも研修は3ヶ月続く。
研修を終えるのに、半年がかかる計算になる。
研修期間が長い理由は内容があるからではない。
タチウオさんしか教えることができず、忙しい仕事の合間をぬって教えているから、研修に時間がとれないのだ。
1日に1時間ぐらい研修時間があったらいい方だった。
その間新人は暇を持て余す。
入社して半年の私もやっと完全デビューしたばかりだった。
当然まだシラコちゃんの研修は終わっていない。
というか始まったばかりだ。
サワラさんがやめたら、実質派遣で動けるのは私だけになった。

しかも私を追い詰める条件はもうひとつあった。
私は事務が苦手だ。
新卒で一年だけ事務をやってみたが、事務がツラくて進まず別の仕事でごまかしていた。
そんな私が接客業だと体力が追いつかなくなり、コールセンターならできるかもしれないと職種を変え、苦手な事務が回ってきてしまった。
頼みの綱は、新卒のときに覚えたエクセルだ。
私は、回ってくる仕事を全てエクセルで簡素化した。
関数を学び直し、少しでも苦手な私でもできるように組み替えた。


そうやって「工夫して少しでも多くこなせるように」と努力し続ける私を地獄に落としたのは、シラコちゃんだった。
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