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3 悪役令嬢化前 急変
シラコちゃんの信頼勝ち取り方法
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「プライベートには干渉できない」
「ツラいなら自分に仕事を振ってくれ」
と言われてから私の気持ちは少し落ち着いたものの、シラコちゃんは横暴を続けた。
たちが悪いのは、キャバクラをやって本当に風邪を引いてくること。
昼を休んでもキャバクラは出勤していることだった。
昼職と違い、キャバクラはペナルティを払わないと休めないから仕方ないと思っていたようだった。
本当に体調を崩して出勤することでタチウオさんの「体弱い」という考えは強固になっていった。
それだけでなく、シラコちゃんは本来の相性のよさとキャバクラテクで、タチウオさんを魅了していった。
もちろん、そこには恋愛感情はない。
「不倫する」という概念がお互いないから健全な関係だった。
タチウオさんは、「不倫をする意味が分からない」と言うぐらい嫌悪感を持っているので、シラコちゃんに恋愛臭がしていたらあしらっていたかもしれない。
シラコちゃんは、娘ポジションを勝ち取っていた。
シラコちゃんの名前はタチウオさんの子供に似ていて、性格も似ているため、タチウオさんは、小学校1年生の娘が大人になった姿で話しているような気分になっているようだった。
けれど、毎日平均1時間雑談している姿はキャバクラかスナックにしか見えず、雑談した分残業が生まれる。
私が奥さんでここにいたら完全にキレるな、と密かに思っていた。
タチウオさんを魅了する理由はほかにもあった。
シラコちゃんは、タチウオさんの指示を再現することが上手だったのだ。
このコールセンターでは、電話をタチウオさんがモニターして指示を出すのだが、私は電話をしながら指示を聞くことが苦痛で苦手だった。
それに対し、シラコちゃんはタチウオさんの意思を汲み、流暢な言葉でまとめあげて相手に伝えていた。
辞めてしまったサワラさんでさえ、タチウオさんの指示をそこまで反映できていなかったので、タチウオさんは本当にうれしそうで手放しで褒めていた。
シラコちゃんが電話デビューしてから、タチウオさんはどんどんほがらがになっていった。
その横で、私は苦しみ続けた。
シラコちゃんが電話デビューしても私の仕事はいっこうに減らず、シラコちゃんが休んだ分の負担は全部私に乗っかってきた。
工夫しても工夫しても休んだ分の負担でかき消されてしまう。
私は、なるべくタチウオさんの仕事を減らしてあげたいと思っていたので、回ってきたシラコちゃんの仕事をなるべく自分でやるようにしていた。
出勤してきても、あまり負担が変わらないことも追い打ちをかけた。
私はどんなに件数が続いても処理することができたが、シラコちゃんは件数が少しでも続くと「代わって欲しい」と言い出した。
電話は時間が集中することが多いので、私が代わる分、シラコちゃんはすぐ暇になる。
シラコちゃんに振られた仕事を終え、自分の仕事に手をつけながら暇で寝ているシラコちゃんを見ることは本当にツラかった。
ある日、とうとう私はキレた。
風邪で調子が悪いシラコちゃんに帰りのバスで説教を続けた。
「このままだと、人減らされてもおかしくないの分かってるのか」
「お願いだから、午後休んでもいいから電話が集中する午前中だけでもこれないのか」
とまくし立てた。
仕事がない時間帯に来て、雑談だけして帰る姿はストレス以外のナニモノでもなかった。
本当は、「ちゃんと仕事に来ることは基本じゃないのか」と言いたかったが、それは言えなかった。
シラコちゃん出勤問題は、「私が仕事をタチウオさんにお願いできるかどうか」の問題にすり替わってしまったからだ。
その後、少しだけシラコちゃんの出勤はマシになった。
「ツラいなら自分に仕事を振ってくれ」
と言われてから私の気持ちは少し落ち着いたものの、シラコちゃんは横暴を続けた。
たちが悪いのは、キャバクラをやって本当に風邪を引いてくること。
昼を休んでもキャバクラは出勤していることだった。
昼職と違い、キャバクラはペナルティを払わないと休めないから仕方ないと思っていたようだった。
本当に体調を崩して出勤することでタチウオさんの「体弱い」という考えは強固になっていった。
それだけでなく、シラコちゃんは本来の相性のよさとキャバクラテクで、タチウオさんを魅了していった。
もちろん、そこには恋愛感情はない。
「不倫する」という概念がお互いないから健全な関係だった。
タチウオさんは、「不倫をする意味が分からない」と言うぐらい嫌悪感を持っているので、シラコちゃんに恋愛臭がしていたらあしらっていたかもしれない。
シラコちゃんは、娘ポジションを勝ち取っていた。
シラコちゃんの名前はタチウオさんの子供に似ていて、性格も似ているため、タチウオさんは、小学校1年生の娘が大人になった姿で話しているような気分になっているようだった。
けれど、毎日平均1時間雑談している姿はキャバクラかスナックにしか見えず、雑談した分残業が生まれる。
私が奥さんでここにいたら完全にキレるな、と密かに思っていた。
タチウオさんを魅了する理由はほかにもあった。
シラコちゃんは、タチウオさんの指示を再現することが上手だったのだ。
このコールセンターでは、電話をタチウオさんがモニターして指示を出すのだが、私は電話をしながら指示を聞くことが苦痛で苦手だった。
それに対し、シラコちゃんはタチウオさんの意思を汲み、流暢な言葉でまとめあげて相手に伝えていた。
辞めてしまったサワラさんでさえ、タチウオさんの指示をそこまで反映できていなかったので、タチウオさんは本当にうれしそうで手放しで褒めていた。
シラコちゃんが電話デビューしてから、タチウオさんはどんどんほがらがになっていった。
その横で、私は苦しみ続けた。
シラコちゃんが電話デビューしても私の仕事はいっこうに減らず、シラコちゃんが休んだ分の負担は全部私に乗っかってきた。
工夫しても工夫しても休んだ分の負担でかき消されてしまう。
私は、なるべくタチウオさんの仕事を減らしてあげたいと思っていたので、回ってきたシラコちゃんの仕事をなるべく自分でやるようにしていた。
出勤してきても、あまり負担が変わらないことも追い打ちをかけた。
私はどんなに件数が続いても処理することができたが、シラコちゃんは件数が少しでも続くと「代わって欲しい」と言い出した。
電話は時間が集中することが多いので、私が代わる分、シラコちゃんはすぐ暇になる。
シラコちゃんに振られた仕事を終え、自分の仕事に手をつけながら暇で寝ているシラコちゃんを見ることは本当にツラかった。
ある日、とうとう私はキレた。
風邪で調子が悪いシラコちゃんに帰りのバスで説教を続けた。
「このままだと、人減らされてもおかしくないの分かってるのか」
「お願いだから、午後休んでもいいから電話が集中する午前中だけでもこれないのか」
とまくし立てた。
仕事がない時間帯に来て、雑談だけして帰る姿はストレス以外のナニモノでもなかった。
本当は、「ちゃんと仕事に来ることは基本じゃないのか」と言いたかったが、それは言えなかった。
シラコちゃん出勤問題は、「私が仕事をタチウオさんにお願いできるかどうか」の問題にすり替わってしまったからだ。
その後、少しだけシラコちゃんの出勤はマシになった。
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