転生しても、皆んなで楽しく過ごしたいだけなんですけど。

馳 影輝

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第二章 魔王と勇者と、時々覚醒。

第8話 勇者回廊へ。最強から最弱へ、でも、諦めない。

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勇者回廊はどの世界にも存在する。
勇者だけが行くことのできる場所。
その世界によって場所も違う。
珠洲音の神眼は勇者回廊の場所を映し出す。
遥か東の孤島。
何も無い自然に溢れた場所を指している。
飛行スキルを使って珠洲音は向かった。
フゼンにも、セリザワ、セラフィにも止められた。
それでも、真の勇者になる事でこの世界が救える一端になるのであればと、珠洲音は迷う事は無かった。

東の孤島に到着すると、再び神眼で回廊の位置を確認した。
回廊の入り口は勇者の到来と共に開くと聞いている。

島の少し開けた草原に降り立つと、草原の真ん中に光り輝くゲートが現れた。

珠洲音はゆっくりとそれに近づいた。
そして、光の中に入ろうとした時。
珠洲音の後ろの空間からフゼンが現れて、珠洲音の手を掴んだ。

「待てよ。どうしても行くのか?」

「うん。行くよ。もう決めたから。」

「俺を選べ。大切な誰かを犠牲にすれば真の勇者の力が手に入るのだろう。
ならば、俺を選べ。
お前は親友や友を選べないだろう。
お前のために、この命使えるので有れば、悔いはない。」

珠洲音の手をフゼンはギュッと掴んでいた。
しかし、珠洲音は背を向けたまま振り返らなかった。

「ダメだよ。フゼンは私の大切な人。誰も犠牲にしないし、させない。
そんなもので手に入れた力なんて何の価値も無いし、意味がない。」

「馬鹿野郎。お前が死んだらそもそも意味がないだろう。」

「負けないよ。そして絶対に戻るから。」

珠洲音は振り返った。
その目からは涙が溢れていた。
顔を真っ赤にして、声を押し殺していたのだ。
だが、瞳の奥には強い決意が輝いている。
強い瞳だった。

「俺は、お前を失いたく無い。」

「もう、縁起でもないことを言わないでよ。
私は死なない。
絶対に戻ってくる。
その時は今の言葉の意味教えてね。」

フゼンの手をバッと振り払うと珠洲音は光の中に入っていった。

「珠洲音~!うぉ~!」

大きな声でフゼンは叫んでいる。
誰も居なくなった草原で膝を地に落として叫び続けた。

そんなフゼンの様子を知るはずも無く。
珠洲音は光の中を進んでいた。
光の先に広い空間があり、洞窟の様な岩肌の空間に出た。

そこには1人の賢者が立っていた。
賢者の後ろには洞窟が見えている。
珠洲音はゆっくり歩いて賢者の側まで来た。

「勇者よ。真の力を望むのか?」

「はい。」

「ならば、選ぶが良い。お前が最も大切にする者を1人。その者の命と引き換えに力を授けよう。」

「選びません。誰かを犠牲にして得たいとは思っていません。」

「そうか。ならば、この後ろの道を選ぶのだな?」

「はい。」

「わかった。もう選択は変えられない。変えれば直ちに死を持って償う事になる。」

「変える気はありません。」

「良かろう。進むが良い。
だが、この先に進めばお前のスキルは全て使えない。
レベルも最低レベルの1になる。
装備は今着けているものを持って行けるが、その他の道具は3つまで許そう。
何を持っていく。」

この事はフェリス神から聞いて、真剣に考えた。
何日もアイテムを自分で錬金して作り、最善で最高の物を作って来た。

「アイテムは、身代わりの腕輪、転送盤と転送の指輪、エリクサーを持っていきます。」

「転送盤と指輪はセットアイテムか、良かろう。それで良いのだな?」

「はい。」

身代わりの腕輪は何回か錬金して身代わり石を何個付けれるか試したが、3個が限界だった。
なので、即死や死亡した時、3回までは生き返れる。
転送盤と指輪は短い距離で有れば、何回でも転送可能だと盤を投げてその盤の位置まで一瞬で移動できる。
簡易的な転送が可能だ。
エリクサーは完全回復薬だ。
ヒールも使えないのでどうしてもの時様だ。

そして、珠洲音はもう一つ隠し球を用意していた。
それは賭けだった。
賢者が気付くか、それとも気付かれないか。

「では、行くが良い。」

賢者の横を通り抜けてその先の洞窟に入った。
入った瞬間全てのスキルは使えなくなった。
ステータスも確認できなくなっている。
普通の人間、女子高生だった頃の力に戻ってしまったのだ。
恐らく最弱へ。
剣と防具はこの世に存在するどんな物より強固で切れ味は良い。
それがかなりの救いとなる。

暫く歩いて行くと開けた空間に出た。
ダンジョン形式の様だ。

目の前には早速魔物が群れでいる。
ゴブリン、オーク、ナーガなど低レベルの魔物ではあるが、今の珠洲音には強敵レベルだ。

だが、珠洲音には隠し球がある。
それは。

魔物達が珠洲音に気が付いた。
一斉に襲いかかって来た。
そして、剣を抜くとスッと魔物の間を早いスピードで通り抜けた。

そう、珠洲音の隠し球は防具と剣に作った時に付与したスキルだった。

そして、一瞬で魔物は消滅してしまった。

珠洲音は賭けだった。
防具や剣を作った時にスキルを付与したが、自分のスキルが上位だった為相殺されていて、全く意味がなかった。
だが、今全てのスキルを失った為、防具や剣のスキルが発動したのだ。

アイテムの効果は反映されると聞いていたので、珠洲音としてもスキルが発動するかは賭けだった。
髪飾りに付与していた幸運値MAXアップの効果はスキルでは無くアイテムの効果の為、消されない。
幸運値がMAXが効いたのか、防具や剣のスキルが発動している。
のかも知れない。
それは正直分からない。

防具に付与したスキルは
身体部分に毒耐性と痛覚耐性と気絶耐性。
腕には重量軽減と超剣技。
超剣技はグレートスキルの為合計2つしか付与出来なかった。
腰には冷熱耐性と睡眠耐性と精神耐性。
足には超速と地面耐性。
超速もグレートスキルだった為、合計2つしか付けれない。
そして、剣には聖属性とドラゴンキラー。
ドラゴンキラーもグレートスキルだった為2つになった。

中級位の冒険者にはなっている。
状態異常耐性にしようか迷ったが、耐性値が低い為、個々の耐性の方が高いので個々にする事にした。
あとはアンデット用に聖属性。
ドラゴンタイプの魔物はかなり厄介なので、ドラゴン族に大ダメージがあるドラゴンキラー。

これで少しはまともに戦えるスキルになっていた。

最初の空間から先に洞窟があるので進んでいく、少しづつではあるが、敵が強くなって来たが、1時間くらい歩いた所まで来れた。

何せレベルは1だ。
強い敵の攻撃を受ければ即死だろう。
超速と超剣技は重宝する。

そして、今までとは明らかに違う気配がこの先に感じていた。
まだ、身代わりの腕輪は発動する様な危険な事は無かった。
だが、明らかに危険な気配がしている。

開けた空間に出た。
今までで一番広い空間だ。
この空間の中央にはドラゴンが居座っている。

「やっぱりドラゴンか~、勇者=ドラゴンだよね。」

珠洲音にドラゴンはあり得ないほどの覇気を放っている。

「こんなのレベル1で倒せる相手じゃないでしょう。
もう少し考えてよね。」

そんな珠洲音が考えている時に。
大陸の北でその様を隠し見る存在があった。
その存在は魔王イスラ。
全てが謎の魔王。

「舞台を面白くして差し上げよう。」

イスラが手を翳すと黒いオーラが溢れ出して、地面に溢れて行く。

洞窟の空間に突如異様な気配を珠洲音は感じた。
この場所は神の影響も受けない筈。

ドラゴンの足元に黒い魔法陣が浮かび上がり、その中にドラゴンは飲み込まれた。
黒い魔法陣はグツグツと黒いヘドロの様な物を噴き上げている。

そして、飲み込まれたドラゴンが再び現れた。
だが、その姿は3つの頭と大きな羽、体格は一回り大きくなっている。
そして、ダークグリーンの鱗が黒い鱗に変わっている。
その覇気は先程のドラゴンよりも遥かに強力だ。

「さあ、舞台の始まりだ。」

洞窟の空間は暗い異空間に包まれるとドラゴンと珠洲音の2人だけの果てない空間に強制的に転送された様だ。

幸いにも珠洲音のスキルも復活している。
最弱から最強へ戻っている。

「よし、これなら」

いつもの感覚だ。
事情は分からなかったが、戦える身体に力が湧いてくる。

素早くドラゴンの目の前に神速で移動。
"蒼炎魔斬"
珠洲音の剣はドラゴンを一瞬で斬り払った。

だが、次の瞬間。
力なく珠洲音の剣は真っ二つに折れてしまった。

「!。」

世界最強強度のアルティマ鉱石が折れてしまって、珠洲音は驚いている。

剣を素早く修復すると鞘に収めた。

「斬撃や打撃に何かのカウンターが仕込まれてる。」

"メテオストライク"

無数の聖属性と火属性の光弾群がドラゴンを一瞬で直撃した。

しかし、炎には包まれているが、全くダメージらしいものを受けていない。
包まれている炎も弾き返すと、その巨体とは無縁なスピードで珠洲音の目の前には現れると尻尾で弾き飛ばされる。

あらゆる無効化されているにも関わらず、全身が痺れる様な苦痛を与えてくる。
腕で受け止めたが、防具はバラバラに割れてしまった。

防具は直ぐに修復可能だが、身体ダメージは少なからず残る。

「このドラゴン。それ程ステータスが高い訳でも無いのに何故か攻撃が弱くされているような。」

珠洲音は剣を抜くと、地属性の魔法を付与した。

神速で移動しつつ、ドラゴンを斬りつけた。
力を強く入れるというよりは、軽くダメージを与える様な感覚で。

攻撃は特に効果を与えなかった。

次々と属性を変えて付与していく。

だが、結果は同じ、特に付与した属性が効いている感じがしない。

攻撃するのと同時に珠洲音もドラゴンの攻撃を受けてしまうので、防具も身体も限界に近づいている。

「もしかして。」

珠洲音は何かに気がついた。

"ダークソニック"
風属性と闇属性の複合技。
黒い刃を連続で撃ちながら、飛行スキルで高速移動をしつつ、剣で同時攻撃をした。

すると、剣による攻撃でドラゴンの鱗を切り裂いた。

「やっぱり。」

その要領で攻撃を加えていく。
ドラゴンも再生はするが、それよりも早く神速の攻撃でダメージを与えていく。
このドラゴンには属性耐性が防御として変動して弱くされてしまうのを珠洲音は気がついた。

ドラゴンは力尽きて光の粒となり消滅した。

珠洲音は体力もダメージも限界に近く。

「危なかった。」

空間は元通りに戻っていく。
そして、その先には光り輝く祭壇が見えている。

珠洲音はその祭壇の前にある階段を登ると。
後ろには何かの気配を感じた。

「おめでとうございます。」

そこに立っていたのは、男性だった。
見た事はない人物だったが、珠洲音が感じるのは底なしの悪意だ。
男は白い髪に黒い服。
目は切れ長で、細身の30代くらいに見える。

「誰?」

「私の名は、イスラ。魔王をさせて頂いております。」

「イスラ!どうやってこの空間に!」

「あ、それは後程説明するとして、そのプレートに手を翳すと真の勇者の力が覚醒しますよ。
どうぞ、やってください。」

イスラを警戒しながら、プレートに手を翳すと身体の中で何かが変化した。

「終わりましたね。あ~、まだ正確には覚醒は終わってませんが、儀式としては終わりましたよ。後はこの空間を出れば真の覚醒が始まりますよ。」

「何故あなたがそんな事まで知っているの?」

「そんなに焦らないで。少し私と剣を交えましょうか?
あ、ちなみに今あなたの見ている私は思念体です。」

珠洲音は剣を抜くとスッと斬りつけた。
イスラはサッと後ろには飛んで交わすと、空間から剣を取り出し、2人は剣技で打ち合った。

「何しに来たの?」

「気になりますか?
私は、勇者がどの様な方なのか、気になりまして。」

剣のスキルがあるとは言え、珠洲音の方がこの空間では不利になりつつあった。
イスラは剣技スキルを有している様子で、珠洲音の攻撃も難無く受け流される。
斬り込んでは逆に斬撃を入れられて、致命的なダメージにはならない程度で斬られる事を繰り返す、まるで遊ばれているようだった。
腰に着けていた道具袋もいつの間にか落ちてしまっていた。
そして、疲れてきた珠洲音が剣を振り下ろした瞬間、両手首を掴まれて、そのまま壁に押し付けられると掴まれた両手首をグッと頭の上に挙げられた。
この空間では、いつもの力が出せなくてイスラの手を振り払えなかった。
そして、イスラは手を押さえている反対の左手に黒い輪のエネルギー体を押さえている珠洲音の手首に押し当てると、珠洲音の手首は黒い輪で壁に固定されてしまい。
剣を持ったまま頭の上で、手が動けなくなってしまった。
素早くイスラの脇腹に蹴りを入れたが、難無く受け止められると、両足も黒い輪で壁に固定され、お腹の所も黒い輪で固定されると、珠洲音は全く動けなくなってしまった。

「あらあら、とてもお似合いの姿ですよ。」

「ちょっと、何よこれ。」

「まあ、楽しみましょうよ」

そう言うとイスラは珠洲音の髪を触ると感触を楽しんでいる。

「ちょっと、触らないで。」

「さて、どうして私がこの空間に思念体を送れるのか?
先程のドラゴンを強化出来たのか?
知りたいですか?」

イスラは指で腕から胸、そのまま這う様にお腹を触り、腰から足へと滑らせると、珠洲音の肌の感触を楽しんでいる。

「ちょっと、や、やめて。」
表情を歪めて、身体をくねらせて珠洲音は反応していた。

「良いですねその反応。
とても良いですよ。
あ~そうでした。
思念体もドラゴン強化も私の能力によるものですよ。」

身体を触るイスラに珠洲音はグッと睨みつけた。

「今もこの空間は私が固定しているのですよ。だから、もう少し遊びましょうか。」

「この世界にやって来たのは何が目的なの?」

「ふふふ、良い質問ですね。
それは内緒です。
と、言っても貴女はここで死んでもらいますよ。
折角、真の勇者に覚醒したと言うのにここで死んでしまったら、苦労も水の泡ですね。」

剣を珠洲音の前にチラつかせていた。

「必ずあなたを倒すからね。」

「そうですか。もう少し面白い反応が見たかったのですが、私は恐怖に震える顔が大好きな物でね。」

「この変態。」

「良いですね。それではゆっくり切り刻んで行きますか。何処が良いかな?」

と、イスラが剣を珠洲音に向けると、壁に磔にされていた珠洲音はパッと消えて、イスラの背後に現れると、そのまま剣でイスラの思念体を真っ二つに斬り裂いた。
イスラと交戦しているときに、落ちた道具袋の中に転送盤が入っていたのだ。
そして、息つく暇もなく連続で斬りつけると、イスラの身体をバラバラに斬り裂いた。

「油断しましたね。」

思念体はポツリと言葉を発すると光の粒になり消え去ってしまった。

「あ~、気持ち悪い。」

身体を触られた事を思い出すと鳥肌が立つ想いだった。

空間は元通りになったのか、珠洲音はいつの間にか入り口の賢者の前に転移していた。

「よくぞ戻った。
今まででこの奥に進んで力を得たものは一人として居なかった。
お前は真の勇者の力を得た。
獲得したスキルは勇者スキル
勇者覇気。
これはあらゆる物の効果を無効化し、真実の姿を見抜く力。
そして、魔物を屈服させる効果もある。

真の一撃
勇者の攻撃は必ず改心の一撃となる。

そして、今回特別に深層にたどり着いたお前だけが取得できたスキルがある。
勇者スキル以外のゴッドスキルを含む、全てのスキルは。
アブソリュートスキル 天衣無縫に統合され覚醒。
天衣無縫【アマテラス】
全ての能力が限界を超えて覚醒する限界突破能力。
取得しているスキルは全て統合される。
それにより。
ゴッドスキル 無尽蔵の魂。
あらゆる無効効果を得る。
ゴッドスキル 森羅万象の輝き。
魔法は神撃魔法になる。
神撃魔法は魔法無効の効果を受けない。
ゴッドスキル 冬天の裁き
恐れを成し戦意を失いし強者の心を凍らせる事が出来る。
この効果を受けた者は身体も心も凍りつき術者に生と死を握られる。
ゴッドスキル 遍く勇者
勇者スキルを有する。
無限の見切りにより、一度見た事は全て理解する。

以上だ。

下界に戻った瞬間より覚醒が始まる。


その声と共に珠洲音は草原に立った。

そして、自分の身体が眩く光り始めて大きな球体に包まれる。
覚醒が始まった。
数分で覚醒は終わり、再び草原に現れると。

「珠洲音。」

「フゼン。お待たせ。」

「ふっ!無事で何よりだ。」

「心配して、泣いてた?」

「さあな!」

風が珠洲音の髪を靡かせるとフゼンには珠洲音が輝いている様に見えた。
珠洲音はフゼンの顔を覗き込んでいる。
怪訝そうにフゼンは顔を背けているが、少し微笑んだ様に珠洲音には見えた。

「そうそう、魔王のイスラが現れて、私危なかったんだよ。」

「魔王イスラだと、殺されそうになったのか!」

「あ~、そうね。ちょっといろいろされたけど……。」

「なんだ、いろいろって。」

「あ~、それは恥ずかしいから言いたく無い。」

「恥ずかしい?」

「あ、もう、それ以上掘らないで。」

ある意味純粋なのだろう、フゼンにはよくわかっていない様子だ。

「さあ、帰りましょう。」

「そうだな。」

珠洲音とフゼンはバラン-カランに戻って来た。
町に戻るとガルドゥールのいる居城に向かうことにした。
珠洲音はガルドゥールに予め、シャネルぜ王国奪還の作戦について、ある程度話し合いを進めておく様にお願いをしていた。

「ガルドゥールさん、戻りました。」

「おお、珠洲音殿、無事に。」

「はい。真の勇者の力を得ました。」

「無事で何よりだ。」


早速作戦会議が始まった。
集まったのは、珠洲音、フゼン、セリザワ、セラフィ、ガルドゥール、バラン-カラン軍隊長竜人族のリューク、商業ギルド長ドワーフのハスミット、バラン-カラン冒険者ギルド長竜人族のアッガス、エルフ族族長フレイル、都市防衛団長竜人族のドラネスと10人によって進められることになった。
ガルドゥールの話によるとグランポリスでは珠洲音達が指名手配されているため、迂闊には近づけないと言う事だった。
王国奪還が第一目標と掲げられる事になった。
そして、この会議が今後世界の情勢を大きく変えていく事になる。
珠洲音達の戦いは、魔王達と世界の人々との戦いへと変化を遂げようとしていた。


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