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第二章 魔王と勇者
第十一話 制服が可愛い魔王と勇者ロディアス
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ギルド勤務初日
朝の光が差し込むギルド正面玄関。
ティア・クレメントは新調した制服に身を包み、受付カウンターへ向かった。
白いブラウスにネイビーのショートジャケット、膝上のプリーツミニスカート。足元は白いハイソックスに黒のパンプス、その甲には銀色のギルド紋章が輝いている。
彼女の動きは控えめで品があるが、所作の一つひとつに計算が潜んでいた。
(受付嬢は、全冒険者の依頼履歴、能力、出入り情報……そして彼らの人脈まで把握できる。
街の裏表を見抜くには、最高の立場ですわ)
「ティア、新人さんね?」
先輩受付嬢が笑顔で声をかけてくる。
「はい、本日から配属されました。
よろしくお願いします」
柔らかな口調で頭を下げながら、ティアの視線は自然にカウンター越しの依頼掲示板、さらにそれを覗く冒険者たちへと滑っていく。
⸻
一方、その同じ時間――別室では四人の臣下が冒険者登録を受けていた。
セリアは金色の髪を高く結い、淡い鎧姿。
手際よく書類を記入する姿は、他の冒険者からも「できる女」として一目置かれる。
カインは必要最低限の受け答えのみで登録を終え、腰の剣を軽く叩くと人混みから離れた壁際に立った。
リシェルとルシェルの双子は、同じ淡緑色の軽装を身に纏い、まるで舞台役者のように息の合った動きで書類を記入する。
二人の視線は常に人々の反応を拾い、耳は街の噂を逃さない。
(彼らは外で動く。酒場や路地裏、遠征先……人間の素顔は外でこそ見えるもの。
私は内側から、彼らは外側から。
包囲網を組み立てる)
ティアはカウンター奥から、その光景を静かに見つめていた。
⸻
配置と役割
• ティア(ユスティティア):ギルドの受付嬢として全情報を収集。
冒険者や依頼人、街役人の出入りまで監視可能。
• セリア:主力戦闘担当。
依頼を通じて教団の戦力や戦術を探る。
• カイン:護衛兼潜入要員。
依頼で辺境や地下遺跡を調査。
• リシェル&ルシェル:情報収集専門。
酒場や市内での噂話、商人や旅人からの情報を網羅。
⸻
夕刻、業務を終えたティアはギルドが用意してくれた自室で制服のジャケットを脱ぎ、窓際で軽く伸びをした。
「……これで、街の情報は私たちの掌に流れ込みますね。」
その呟きに、戻ってきたセリアが少し呆れた笑みを向ける。
「やっぱり……制服だけが理由じゃなかったんですね」
「もちろん、可愛い制服はお気に入りだけれど」
そう言ってティアは小さく笑みを浮かべた。
その笑顔は受付嬢らしい柔らかさを保ちつつも、魔王としての冷たい輝きを隠しきれないものだった。
セリアの任務
セリアは街の外れ、廃工場のような建物の地下へと忍び込んでいた。
中は薄暗く、空気は鼻を突く甘ったるい匂いで満ちている。
棚には紫色の粉末が詰まった瓶がずらりと並び、奥ではローブ姿の男たちが怪しげな器具を操っていた。
(……間違いない。
邪神教団の資金源のひとつ、最近地上で秘密裏に取引されている麻薬ドラッグね。
怪しい奴らを尾行してきたら、こんな所で作られていたなんて。)
セリアは物音を立てないよう、ゆっくりと後ずさりする。
外に出ると、夜風が肺の中の淀んだ空気を洗い流す。
「どうするべきか、主様に報告しなければ……。
証拠を押さえるのは、それからですわ」
⸻
カインの任務
カインは小さな村に立ち寄り、村長から依頼を受けた。
「最近、森の魔物が……おかしいんだ。牙が伸び、目が赤く光って……」
森へ入ると、異様に大きな狼の変異体が現れた。
「……これが噂の変異か」
カインは拳を叩き込み、一瞬でその巨体を倒す。
倒れた魔物の体表には黒い斑点と、異様な魔力の痕跡があった。
「……普通の魔物じゃねぇな。
何者かによって凶暴化させられたようだな。
これも教団が絡んでいるかもしれない。
主様に知らせたほうがいい」
⸻
双子の任務
リシェルとルシェルは、別の街で宿を取っていた。
その夜、路地裏から女性の悲鳴が響く。
「助けて!」
駆けつけると、黒尽くめの男たちが若い女性を縛り捕らえていた。
「お兄さんたち、夜道での散歩にしては趣味が悪すぎない?」
リシェルが皮肉を飛ばす。
「悪いけど、その娘は返してもらうわ」
ルシェルが杖を構える。
黒尽くめたちは短剣を抜いたが、瞬きする間もなく全員が地面に転がっていた。
助けた女性を安全な所まで送り届けた後、姉妹は視線を交わす。
「やっぱり、噂は本当みたいね」
「最近、若い女性を攫う集団がいる……主様に報告しましょう」
翌日、ティアはギルドのカウンターで依頼書を整理していた。
扉が勢いよく開き、屈託のない笑顔の青年が現れる。
「おーっす! 新顔の受付嬢さんだな?」
鍛えられた体、背中に背負う大剣、そして異様に眩しい笑顔。
「俺はロディアス・クラウンだ。」
「……いらっしゃいませ。
声量はもう少し控えめにしてくださると助かります。」
「ははっ、悪い悪い!
でも声はデカい方が元気が出るだろ?」
ティアは内心でため息をつきながらも、依頼書を受け取る。
だが、ロディアスの瞳が一瞬だけ鋭く細まった。
「……あんた、何か……変わった気配がするな」
「まぁ、変わってるのは性格くらいですわ」
ティアは涼しい顔で返し、その場をやり過ごした。
ーーなんだ、この人…ーー
その日の夜、ギルド裏の静かな部屋に臣下が集まる。
ユスティティアはギルドの地下に秘密裏に部屋を作ったのだ。
双子が先に口を開いた。
「訪れた街で黒尽くめの男たちが若い女性を攫っていました。
最近、巷で若くて綺麗で可愛い女性を拉致する集団が横行していると噂になっていました。」
「黒尽くめの男達を倒して少し調べたんですけど、教団の人間みたいです。
その後到着した警備隊の者達が話しているのを聞いちゃいました。」
ティアは顎に指を当て、静かに頷く。
「2人とも良くやったわ。
……ならば、内部から探るのが早いですわね」
「まさか、主様……」
セリアが声を上げる。
「ええ。私が囮になります。
若くて綺麗で可愛いなんて!
私が適任よね?」
「……。」
⸻
ある日の深夜。
ティアは仕事を終え、石畳の路地を歩いていた。
その影から、黒尽くめの男たちが滑り出る。
「……さあ、大人しくしてくれよ。」
背後にも二人。逃げ場はない。
「……待ってましたわ。」
小さく呟く。
ティアの口元の口角は少しあがった。
手際よく手を取られると
荒々しく縛られ、布で口を塞がれる。
ーー手際がいい、慣れてるようねーー
彼らは何も知らない――自らが捕えたのが、魔王であることを。
冷たい鉄の感触が手首に食い込み、動くたびに鎖が小さく鳴った。
ティアは薄暗い地下室の壁に両手を繋がれ、足首にも枷をつけられていた。湿った石の匂いが鼻を刺し、奥では女たちのすすり泣く声が響く。
その部屋には、十数人の若い女性たちが同じように鎖で繋がれていた。肌には鞭の跡や痣があり、怯えた瞳がこちらを伺っている。
「へへっ……新入りか。ずいぶんと可愛い顔してんなぁ」
扉を開けて入ってきた黒尽くめの男が、下卑た笑みを浮かべる。
ティアは一瞬で男の弱点を探りながら、わざと怯えた表情を作った。
「……お願い、私……何も悪いことしてないの。お家に帰りたい……」
小さく震える声に、男はにやつきながら近づく。
「安心しな、お前はすぐにいい旦那の元へ――いや、いい客の元へ送ってやるよ」
その言葉を、ティアは心の中で冷静に反芻する。(……人身売買。資金源はこれですわね)
⸻
数日後。
ティアは弱々しい被害者を演じながら、男たちの会話を注意深く拾っていた。
数日が過ぎる頃には、二つの確信を得ていた。
一つ――この拠点では攫った若い女性を奴隷として売り捌き、巨額の資金を得ている。
二つ――それと並行して、近く行われる「邪神復活の儀」に大量の女性を生贄として捧げる計画が進んでいる。
(……やはり、奴らはただの人攫いではありませんわね)
ティアの唇に、鎖の影に隠れるような微笑が浮かんだ。
⸻
勇者パーティー、突入
その夜、地上から地鳴りのような衝撃音が響いた。
「な、なんだ!?」
拠点の男たちが慌てて外へ飛び出す。次の瞬間、鉄の扉が爆音と共に吹き飛び、土埃の中から大柄な人影が現れた。
「おらぁぁぁ! 今日からここは閉店だぁ!」
豪快な声と共に飛び込んできたのは、あの男――勇者ロディアス・クラウン。背中の大剣を片手で振り回し、黒尽くめの男たちを次々と吹き飛ばす。
「ロディアス! 奥にも敵がいます!」
天真爛漫な魔法使いアリスが火球を放ち、通路を制圧する。
「はいよ! マイク、そっちの通路頼む!」
「おう、任せとけ!」槍を構えたマイクが笑いながら突進する。
「まったく……若いのは元気じゃな」バレスティーが呟き、詠唱の杖から結界を張る。
混乱の中、ティアの前にロディアスが立ち、鎖を一撃で叩き切った。
「大丈夫か、お嬢さん!」
ティアは驚いたふりをして小さく頷く。
「……ありがとう、ございます……」
だがその瞳の奥には、次の一手を描く冷静な光が宿っていた。
朝の光が差し込むギルド正面玄関。
ティア・クレメントは新調した制服に身を包み、受付カウンターへ向かった。
白いブラウスにネイビーのショートジャケット、膝上のプリーツミニスカート。足元は白いハイソックスに黒のパンプス、その甲には銀色のギルド紋章が輝いている。
彼女の動きは控えめで品があるが、所作の一つひとつに計算が潜んでいた。
(受付嬢は、全冒険者の依頼履歴、能力、出入り情報……そして彼らの人脈まで把握できる。
街の裏表を見抜くには、最高の立場ですわ)
「ティア、新人さんね?」
先輩受付嬢が笑顔で声をかけてくる。
「はい、本日から配属されました。
よろしくお願いします」
柔らかな口調で頭を下げながら、ティアの視線は自然にカウンター越しの依頼掲示板、さらにそれを覗く冒険者たちへと滑っていく。
⸻
一方、その同じ時間――別室では四人の臣下が冒険者登録を受けていた。
セリアは金色の髪を高く結い、淡い鎧姿。
手際よく書類を記入する姿は、他の冒険者からも「できる女」として一目置かれる。
カインは必要最低限の受け答えのみで登録を終え、腰の剣を軽く叩くと人混みから離れた壁際に立った。
リシェルとルシェルの双子は、同じ淡緑色の軽装を身に纏い、まるで舞台役者のように息の合った動きで書類を記入する。
二人の視線は常に人々の反応を拾い、耳は街の噂を逃さない。
(彼らは外で動く。酒場や路地裏、遠征先……人間の素顔は外でこそ見えるもの。
私は内側から、彼らは外側から。
包囲網を組み立てる)
ティアはカウンター奥から、その光景を静かに見つめていた。
⸻
配置と役割
• ティア(ユスティティア):ギルドの受付嬢として全情報を収集。
冒険者や依頼人、街役人の出入りまで監視可能。
• セリア:主力戦闘担当。
依頼を通じて教団の戦力や戦術を探る。
• カイン:護衛兼潜入要員。
依頼で辺境や地下遺跡を調査。
• リシェル&ルシェル:情報収集専門。
酒場や市内での噂話、商人や旅人からの情報を網羅。
⸻
夕刻、業務を終えたティアはギルドが用意してくれた自室で制服のジャケットを脱ぎ、窓際で軽く伸びをした。
「……これで、街の情報は私たちの掌に流れ込みますね。」
その呟きに、戻ってきたセリアが少し呆れた笑みを向ける。
「やっぱり……制服だけが理由じゃなかったんですね」
「もちろん、可愛い制服はお気に入りだけれど」
そう言ってティアは小さく笑みを浮かべた。
その笑顔は受付嬢らしい柔らかさを保ちつつも、魔王としての冷たい輝きを隠しきれないものだった。
セリアの任務
セリアは街の外れ、廃工場のような建物の地下へと忍び込んでいた。
中は薄暗く、空気は鼻を突く甘ったるい匂いで満ちている。
棚には紫色の粉末が詰まった瓶がずらりと並び、奥ではローブ姿の男たちが怪しげな器具を操っていた。
(……間違いない。
邪神教団の資金源のひとつ、最近地上で秘密裏に取引されている麻薬ドラッグね。
怪しい奴らを尾行してきたら、こんな所で作られていたなんて。)
セリアは物音を立てないよう、ゆっくりと後ずさりする。
外に出ると、夜風が肺の中の淀んだ空気を洗い流す。
「どうするべきか、主様に報告しなければ……。
証拠を押さえるのは、それからですわ」
⸻
カインの任務
カインは小さな村に立ち寄り、村長から依頼を受けた。
「最近、森の魔物が……おかしいんだ。牙が伸び、目が赤く光って……」
森へ入ると、異様に大きな狼の変異体が現れた。
「……これが噂の変異か」
カインは拳を叩き込み、一瞬でその巨体を倒す。
倒れた魔物の体表には黒い斑点と、異様な魔力の痕跡があった。
「……普通の魔物じゃねぇな。
何者かによって凶暴化させられたようだな。
これも教団が絡んでいるかもしれない。
主様に知らせたほうがいい」
⸻
双子の任務
リシェルとルシェルは、別の街で宿を取っていた。
その夜、路地裏から女性の悲鳴が響く。
「助けて!」
駆けつけると、黒尽くめの男たちが若い女性を縛り捕らえていた。
「お兄さんたち、夜道での散歩にしては趣味が悪すぎない?」
リシェルが皮肉を飛ばす。
「悪いけど、その娘は返してもらうわ」
ルシェルが杖を構える。
黒尽くめたちは短剣を抜いたが、瞬きする間もなく全員が地面に転がっていた。
助けた女性を安全な所まで送り届けた後、姉妹は視線を交わす。
「やっぱり、噂は本当みたいね」
「最近、若い女性を攫う集団がいる……主様に報告しましょう」
翌日、ティアはギルドのカウンターで依頼書を整理していた。
扉が勢いよく開き、屈託のない笑顔の青年が現れる。
「おーっす! 新顔の受付嬢さんだな?」
鍛えられた体、背中に背負う大剣、そして異様に眩しい笑顔。
「俺はロディアス・クラウンだ。」
「……いらっしゃいませ。
声量はもう少し控えめにしてくださると助かります。」
「ははっ、悪い悪い!
でも声はデカい方が元気が出るだろ?」
ティアは内心でため息をつきながらも、依頼書を受け取る。
だが、ロディアスの瞳が一瞬だけ鋭く細まった。
「……あんた、何か……変わった気配がするな」
「まぁ、変わってるのは性格くらいですわ」
ティアは涼しい顔で返し、その場をやり過ごした。
ーーなんだ、この人…ーー
その日の夜、ギルド裏の静かな部屋に臣下が集まる。
ユスティティアはギルドの地下に秘密裏に部屋を作ったのだ。
双子が先に口を開いた。
「訪れた街で黒尽くめの男たちが若い女性を攫っていました。
最近、巷で若くて綺麗で可愛い女性を拉致する集団が横行していると噂になっていました。」
「黒尽くめの男達を倒して少し調べたんですけど、教団の人間みたいです。
その後到着した警備隊の者達が話しているのを聞いちゃいました。」
ティアは顎に指を当て、静かに頷く。
「2人とも良くやったわ。
……ならば、内部から探るのが早いですわね」
「まさか、主様……」
セリアが声を上げる。
「ええ。私が囮になります。
若くて綺麗で可愛いなんて!
私が適任よね?」
「……。」
⸻
ある日の深夜。
ティアは仕事を終え、石畳の路地を歩いていた。
その影から、黒尽くめの男たちが滑り出る。
「……さあ、大人しくしてくれよ。」
背後にも二人。逃げ場はない。
「……待ってましたわ。」
小さく呟く。
ティアの口元の口角は少しあがった。
手際よく手を取られると
荒々しく縛られ、布で口を塞がれる。
ーー手際がいい、慣れてるようねーー
彼らは何も知らない――自らが捕えたのが、魔王であることを。
冷たい鉄の感触が手首に食い込み、動くたびに鎖が小さく鳴った。
ティアは薄暗い地下室の壁に両手を繋がれ、足首にも枷をつけられていた。湿った石の匂いが鼻を刺し、奥では女たちのすすり泣く声が響く。
その部屋には、十数人の若い女性たちが同じように鎖で繋がれていた。肌には鞭の跡や痣があり、怯えた瞳がこちらを伺っている。
「へへっ……新入りか。ずいぶんと可愛い顔してんなぁ」
扉を開けて入ってきた黒尽くめの男が、下卑た笑みを浮かべる。
ティアは一瞬で男の弱点を探りながら、わざと怯えた表情を作った。
「……お願い、私……何も悪いことしてないの。お家に帰りたい……」
小さく震える声に、男はにやつきながら近づく。
「安心しな、お前はすぐにいい旦那の元へ――いや、いい客の元へ送ってやるよ」
その言葉を、ティアは心の中で冷静に反芻する。(……人身売買。資金源はこれですわね)
⸻
数日後。
ティアは弱々しい被害者を演じながら、男たちの会話を注意深く拾っていた。
数日が過ぎる頃には、二つの確信を得ていた。
一つ――この拠点では攫った若い女性を奴隷として売り捌き、巨額の資金を得ている。
二つ――それと並行して、近く行われる「邪神復活の儀」に大量の女性を生贄として捧げる計画が進んでいる。
(……やはり、奴らはただの人攫いではありませんわね)
ティアの唇に、鎖の影に隠れるような微笑が浮かんだ。
⸻
勇者パーティー、突入
その夜、地上から地鳴りのような衝撃音が響いた。
「な、なんだ!?」
拠点の男たちが慌てて外へ飛び出す。次の瞬間、鉄の扉が爆音と共に吹き飛び、土埃の中から大柄な人影が現れた。
「おらぁぁぁ! 今日からここは閉店だぁ!」
豪快な声と共に飛び込んできたのは、あの男――勇者ロディアス・クラウン。背中の大剣を片手で振り回し、黒尽くめの男たちを次々と吹き飛ばす。
「ロディアス! 奥にも敵がいます!」
天真爛漫な魔法使いアリスが火球を放ち、通路を制圧する。
「はいよ! マイク、そっちの通路頼む!」
「おう、任せとけ!」槍を構えたマイクが笑いながら突進する。
「まったく……若いのは元気じゃな」バレスティーが呟き、詠唱の杖から結界を張る。
混乱の中、ティアの前にロディアスが立ち、鎖を一撃で叩き切った。
「大丈夫か、お嬢さん!」
ティアは驚いたふりをして小さく頷く。
「……ありがとう、ございます……」
だがその瞳の奥には、次の一手を描く冷静な光が宿っていた。
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猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。
そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。
まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。
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