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北方動乱
第二十二話 情婦志願の女の子達
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アレクは、思い出したようにハッとしてルイーゼに話し掛ける。
「ルイーゼ、緑の信号弾を! 揚陸艇を呼んで、捕らわれた人々を助け出そう!!」
「判ったわ!」
ルイーゼは、トゥルムの背嚢から信号弾の発射装置を受け取ると、緑の信号弾を打ち上げる。
発射装置から勢い良く打ち上げられた信号弾は、大空に弧を描きながら飛んで行く。
程なく教導大隊の揚陸艇が野戦陣地に降下してくる。
着陸した揚陸艇が跳ね橋を降ろすと、中からジカイラとヒナが降りてくる。
降りてきたジカイラがアレク達に話し掛ける。
「良くやったな。奴隷輸送車に捕らわれている人々を揚陸艇に連れて来てくれ」
アレクが答える。
「了解しました」
アレクはユニコーン小隊のメンバーの役割分担を決める。
「オレとアルで奴隷輸送車を回って捕らわれている人々を解放するから、トゥルムはその人達を揚陸艇に案内してやってくれ。ドミトリーと女の子達は、ケガ人や病人の介抱を頼む」
「「了解!」」
アルとアレクは、所狭しと並べられている奴隷輸送車の車列に向かい、一台の奴隷輸送車に取り付く。
奴隷輸送車の扉に鍵は無く、外側からかんぬきで空かないように固定されていただけであった。
アルがかんぬきを外し、アレクが扉を開くと、薄暗い奴隷輸送車の中から異臭が漂ってくる。
アレクとアルの二人は、警戒しながら奴隷輸送車の中に入る。
奴隷輸送車の中には、大勢の女の子達が全裸にされて捕えられていた。
女の子達は、アレクとアルが奴隷輸送車の中に入って来た事に気が付くと、二人の前に集まって跪く。
「騎士様!」
「騎士様!!」
「お願いです! 奉仕させて下さい!!」
女の子達は口々にそう言うと、アレクとアルのズボンとパンツを降ろして、強引に二人の男性器を口に咥える。
女の子達の行動にアルが動揺をする。
「お、おおっと!?」
動揺しているのは、アレクも一緒であった。
「え!? ちょ、ちょっと待って!!」
アレクとアルにそれぞれ女の子が取り付き、口淫を始める。
女の子達は、かなり口淫に慣れているようで、それぞれの男性器をねっとりと舌を絡めて吸い上げる。
程なくアルが口を開く。
「うっ・・・、ううっ・・・、出る!!」
そう言うとアルは、女の子の口の中に射精する。
アレクも口を開く。
「オレも・・・!!」
アルに続いて、アレクも女の子の口の中に射精する。
それぞれ女の子は、口の中に脈を打って大量に出された子種を全て飲み込むと、二人を見上げて懇願する。
「騎士様! 私を傍に置いて下さい!!」
「私も、傍に置いて下さい!!」
女の子達の様子にアレクとアルが呆気に取られていると、最初の二人とは別の女の子達が横からアレクとアルの前に割り込んでくる。
「騎士様の・・・凄く立派です! 私にも奉仕させて下さい!!」
「私にも奉仕させて下さい!!」
次々と迫ってくる女の子達に、アレクとアルの二人は慌ててズボンとパンツを直して男性器を仕舞うと、アレクが女の子達に告げる。
「みんな、此処から出て!」
女の子達は、互いに顔を見合せながら、恐る恐る奴隷輸送車の外に出ていく。
女の子達が奴隷輸送車から外に出ていく様子を眺めながら、アルがアレクに耳打ちする。
「アレク。さっきのは、ナタリーに内緒だぞ?」
「判ってるって!・・・アルこそ、ルイーゼに言うなよ?」
女の子達に口で咥えられて、すぐにイカされた事は、二人ともカッコ悪くて誰にも言えなかった。
アレクとアルは、他の奴隷輸送車も回り、人々を解放していった。
人狩りに捕まった人々は、奴隷輸送車に男、女、老人、子供といった区分毎に、一人で逃げたりしないように家族バラバラに乗せられており、カスパニア軍からは、最低限の水と食糧しか与えられず、劣悪な環境下に置かれていた。
教導大隊は、揚陸艇が解放した人々を収容している間、小隊毎に別れて小休止を取る。
アレク達は揚陸艇の跳ね橋の傍で、木箱をテーブル代わりにして休息していた。
エルザが揚陸艇の中から、軽食を手に跳ね橋を降りてアレク達の元にやって来る。
エルザが口を開く。
「みんな、聞いて~。カスパニア軍って、女の子達にイヤらしい事をするのと引き換えに、水や食糧を与えていたみたい。最低ね~」
ルイーゼが口を開く。
「酷いわね」
ナディアもエルザに追従する。
「最低ね~」
ナタリーもエルザに続く。
「サイテー!!」
小隊の女の子達が口々にカスパニア軍を批判しているのを聞いて、女の子達から口淫され射精させられたアレクとアルの二人は、気まずくなって苦笑いする。
「そ、そうだな・・・」
「うん・・・」
エルザが続ける。
「人狩りに捕まった女の子達の中には、奴隷輸送車での生活に耐えきれず、カスパニア軍士官の情婦になって、陣営の士官用テントで暮らしていた子が居たみたい」
ナディアが口を開く。
「まぁ、奴隷輸送車で家畜同然に生きるのが良いか、好きでもない男に抱かれるけど人として暮らせるのが良いか。・・・『カスパニア軍士官の情婦になってでも、人として暮らしたい』という気持ちは、判らなくも無いけどね」
エルザとナディアの話を聞いて、アレクとアルは、奴隷輸送車での女の子達が二人に迫って来た理由が理解できた。
アレクは、俯きながら考える。
(それで、あの子達は、あんなに必死に・・・)
アルは、空を見上げながら呟く。
「ま、『生きるため』・・・ってやつだろうな」
トゥルムも口を開く。
「帝国の外の世界というのは、力の無い女子供には、生きる事さえ大変な世界のようだ。・・・如何に帝国の臣民が恵まれているか、理解できる」
ドミトリーもトゥルムに追従する。
「少なくとも、帝国領内に人狩りは居ないからの」
ナディアが遠い目をして呟く。
「この世界は残酷にできているわね」
奴隷貿易と人狩り。
アレク達は、帝国の内と外での違いについて、認識を改にする。
「ルイーゼ、緑の信号弾を! 揚陸艇を呼んで、捕らわれた人々を助け出そう!!」
「判ったわ!」
ルイーゼは、トゥルムの背嚢から信号弾の発射装置を受け取ると、緑の信号弾を打ち上げる。
発射装置から勢い良く打ち上げられた信号弾は、大空に弧を描きながら飛んで行く。
程なく教導大隊の揚陸艇が野戦陣地に降下してくる。
着陸した揚陸艇が跳ね橋を降ろすと、中からジカイラとヒナが降りてくる。
降りてきたジカイラがアレク達に話し掛ける。
「良くやったな。奴隷輸送車に捕らわれている人々を揚陸艇に連れて来てくれ」
アレクが答える。
「了解しました」
アレクはユニコーン小隊のメンバーの役割分担を決める。
「オレとアルで奴隷輸送車を回って捕らわれている人々を解放するから、トゥルムはその人達を揚陸艇に案内してやってくれ。ドミトリーと女の子達は、ケガ人や病人の介抱を頼む」
「「了解!」」
アルとアレクは、所狭しと並べられている奴隷輸送車の車列に向かい、一台の奴隷輸送車に取り付く。
奴隷輸送車の扉に鍵は無く、外側からかんぬきで空かないように固定されていただけであった。
アルがかんぬきを外し、アレクが扉を開くと、薄暗い奴隷輸送車の中から異臭が漂ってくる。
アレクとアルの二人は、警戒しながら奴隷輸送車の中に入る。
奴隷輸送車の中には、大勢の女の子達が全裸にされて捕えられていた。
女の子達は、アレクとアルが奴隷輸送車の中に入って来た事に気が付くと、二人の前に集まって跪く。
「騎士様!」
「騎士様!!」
「お願いです! 奉仕させて下さい!!」
女の子達は口々にそう言うと、アレクとアルのズボンとパンツを降ろして、強引に二人の男性器を口に咥える。
女の子達の行動にアルが動揺をする。
「お、おおっと!?」
動揺しているのは、アレクも一緒であった。
「え!? ちょ、ちょっと待って!!」
アレクとアルにそれぞれ女の子が取り付き、口淫を始める。
女の子達は、かなり口淫に慣れているようで、それぞれの男性器をねっとりと舌を絡めて吸い上げる。
程なくアルが口を開く。
「うっ・・・、ううっ・・・、出る!!」
そう言うとアルは、女の子の口の中に射精する。
アレクも口を開く。
「オレも・・・!!」
アルに続いて、アレクも女の子の口の中に射精する。
それぞれ女の子は、口の中に脈を打って大量に出された子種を全て飲み込むと、二人を見上げて懇願する。
「騎士様! 私を傍に置いて下さい!!」
「私も、傍に置いて下さい!!」
女の子達の様子にアレクとアルが呆気に取られていると、最初の二人とは別の女の子達が横からアレクとアルの前に割り込んでくる。
「騎士様の・・・凄く立派です! 私にも奉仕させて下さい!!」
「私にも奉仕させて下さい!!」
次々と迫ってくる女の子達に、アレクとアルの二人は慌ててズボンとパンツを直して男性器を仕舞うと、アレクが女の子達に告げる。
「みんな、此処から出て!」
女の子達は、互いに顔を見合せながら、恐る恐る奴隷輸送車の外に出ていく。
女の子達が奴隷輸送車から外に出ていく様子を眺めながら、アルがアレクに耳打ちする。
「アレク。さっきのは、ナタリーに内緒だぞ?」
「判ってるって!・・・アルこそ、ルイーゼに言うなよ?」
女の子達に口で咥えられて、すぐにイカされた事は、二人ともカッコ悪くて誰にも言えなかった。
アレクとアルは、他の奴隷輸送車も回り、人々を解放していった。
人狩りに捕まった人々は、奴隷輸送車に男、女、老人、子供といった区分毎に、一人で逃げたりしないように家族バラバラに乗せられており、カスパニア軍からは、最低限の水と食糧しか与えられず、劣悪な環境下に置かれていた。
教導大隊は、揚陸艇が解放した人々を収容している間、小隊毎に別れて小休止を取る。
アレク達は揚陸艇の跳ね橋の傍で、木箱をテーブル代わりにして休息していた。
エルザが揚陸艇の中から、軽食を手に跳ね橋を降りてアレク達の元にやって来る。
エルザが口を開く。
「みんな、聞いて~。カスパニア軍って、女の子達にイヤらしい事をするのと引き換えに、水や食糧を与えていたみたい。最低ね~」
ルイーゼが口を開く。
「酷いわね」
ナディアもエルザに追従する。
「最低ね~」
ナタリーもエルザに続く。
「サイテー!!」
小隊の女の子達が口々にカスパニア軍を批判しているのを聞いて、女の子達から口淫され射精させられたアレクとアルの二人は、気まずくなって苦笑いする。
「そ、そうだな・・・」
「うん・・・」
エルザが続ける。
「人狩りに捕まった女の子達の中には、奴隷輸送車での生活に耐えきれず、カスパニア軍士官の情婦になって、陣営の士官用テントで暮らしていた子が居たみたい」
ナディアが口を開く。
「まぁ、奴隷輸送車で家畜同然に生きるのが良いか、好きでもない男に抱かれるけど人として暮らせるのが良いか。・・・『カスパニア軍士官の情婦になってでも、人として暮らしたい』という気持ちは、判らなくも無いけどね」
エルザとナディアの話を聞いて、アレクとアルは、奴隷輸送車での女の子達が二人に迫って来た理由が理解できた。
アレクは、俯きながら考える。
(それで、あの子達は、あんなに必死に・・・)
アルは、空を見上げながら呟く。
「ま、『生きるため』・・・ってやつだろうな」
トゥルムも口を開く。
「帝国の外の世界というのは、力の無い女子供には、生きる事さえ大変な世界のようだ。・・・如何に帝国の臣民が恵まれているか、理解できる」
ドミトリーもトゥルムに追従する。
「少なくとも、帝国領内に人狩りは居ないからの」
ナディアが遠い目をして呟く。
「この世界は残酷にできているわね」
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