【短編集】気ままにショートストーリー

黒子猫

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「俺と生徒の本音トーク」

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(ある日、俺は生徒に先生こんな提案をした)。

「先生は、みんなと本音で向き合う時間を作ろうと思う。
今日から放課後1人ずつ教室に残りなさい」

(早速、始めていこう。
生徒との俺の本音トークを)。

教師「では、早速始めたいと思う。
何を話してくれてもいいんだぞ。
本音で話してくれ」
生徒「いつも話が長いです」
教師「……?」
生徒「要点がまとまってなくて、長い間しゃべってるから、聴く側も疲れます」
教師「……いやいや、早速俺へのダメ出しとは……(苦笑い)。……参ったな。俺の話はそんなに長いかー……?(地味に凹む)。
そうじゃなくてな、お前の本音を知りたいんだよなー……。教えてくれるか?」
生徒「いつも口が臭いです」
教師「……それは本音じゃなく悪口なんだよなー……」
生徒「服がダサいし、いつもちょっと汚れてて不潔に感じます」
教師「あー……。そう見えんのかー……。汚れてんのは、気付かんかった……」
生徒「ブランド着てる割りにダサいです」
教師「あー、そうなんだよ……。いい服なら長持ちするかと思って買ってんだけど……。ダサいかー……」
生徒「猛烈にセンスないです」
教師「そうかー。先生センスないかー……」
生徒「服は全部買い直した方がいいと思います。しまむらとかイオンでもいいと思うんで」
教師「あー……、でも今更安い店で買うのもなー……」
生徒「正直先生のセンスでは、いくら使ってもお金がもったいないです」
教師「そこまで言うかー……。まぁ確かに思い当たる節はあるんだよなぁ……」
生徒「……そろそろ帰っていいですか?」
教師「あぁ、ごめん。時間取ってもらってありがとう……」
生徒「失礼します」
教師「(ため息をついて、上を見る)…………本音ってそういうことじゃないんだよなー……」

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