灰色ノ魔女

マメ電9

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第二章 国渡りへ

番外編 お礼のクッキー 後編

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~~~番外編~~~続き


「オーダーメイドか!アイゼンさんは凄いんだな·····!
でも悪い·····私のはもうここにあるから」


そう言って腰に差している短剣をアイゼンに見せた。
すると目の色を変えて突然近寄ってくる。

「おおお!それ!!ジェイトの野郎が作ったってやつか!ちょっと見せてみろ」

グイグイ勢いよく来て、私の短剣を抜いて鑑定し始めた。

この親子。結構似たところがある気がする·····特に突然グイグイ来るところら辺が·····。

ってかこのヒトもジェイトの事知ってるんだな。



マジマジと短剣を眺め終わると、短剣を持ったまま棚から別の直剣を取り出してきた。
一体何をするつもりなんだ??

「作りや形は最高だ。ジェイトの野郎ここに居た時より腕を上げやがったな?
ったく。鍛治職人にならねぇのが勿体ねぇな~」

「ここに居た?ジェイトはここで働いてたのか?」

「おうよー。今は便飛びだったか?
その前はここでバイトしてたが、技術を全部身につけたら辞めて行きやがったよ。それも数週間でだぜ?
ガハハハハ!あんな奴今までで見た事ねぇや!
…………んだがぁ~?

見た目だけじゃぁ意味がねぇんだよな。
剣ってのは·····なっ!!」


次の瞬間

ブンっ!と風を切る音が響いた。


アイゼンは私の短剣に向かって剣を振りかざしたのだ!

ば、バカ!!!
そんな事したら短剣が折れる!!!
折角ジェイトに作ってもらったのに!!!


キーンッ

刃が折れ、宙を舞い、そのまま木の床に突き刺さる。

しかし突き刺さった刃は翡翠色では無かった。
よく見ると折れてしまったのは、なんと振りかざした方の剣で私の短剣は傷一つついていない!

強度が直剣より短剣の方が勝ったのだ!


「ほーーっ!素晴らしいーー!!耐久性も優れているのか!
ガハハハハハハ!イイぞぉ!こりゃぁ良い短剣だ!
ジェイトの奴め、認めてやるしかねぇなー!」


ビックリした·····っ
一瞬壊されたと思ったぞ·····。
心臓に悪いなぁ。


ホッと一安心していると、満足気なアイゼンは私に短剣を返してくれた。

「コイツは一級品だ。こいつに勝る刃はそうそう無いと思ってくれていい。
お嬢ちゃんの為に作られた仕様で、嬢ちゃんの魔力に適応しやすくもしてあるみたいだ。

相当気に入られてるみてぇだな!嬢ちゃん。ガハハハハ!

コイツは良い武器だ·····
相棒を大事にしてやれよ」

「あ、あぁ。·····ありがとう」

ジェイト·····そこまでしてくれてたのか。
というか、本当に何者なんだあの男は。

………まぁなんと言うか、ジェイトの知らない一面が知れて良かったかな。
ジェイトはいつもヘラヘラしてて掴み所が分からないと言うか、何を考えているのか分からないと言うか……。

心が読みにくいんだよな。

でも私の為にこの短剣を心を込めて作ってくれた事は分かる。
とびっきりに美味しいクッキーを作って、ちゃんとお礼をしよう!
きっと、たぶんそれが私にできる唯一のお返しだ。


私はアイゼンに別れを告げて店を後にした。
またメンテナンスに来ることもあるだろう……。
その時にもっと色々話を聞けたらいいな。

そう思いながらポルクと共に歩いていると、アイゼンが息を切らしながら追いかけて来た。
右手には何か紙袋を持っている。

ん?
私何か忘れ物でもしたか?

「父ちゃん?!」

「おーーい!ハァハァ、間に合って良かったぜ、ハァハァ」

「どうしたんだ?!そんな慌てて……私何か置いてってしまったか?」

「いや、ちゲェんだ。へへ、嬢ちゃんジェイトと仲よさそうだからな……ワイよりも会う頻度が高いだろ。
これをワイの代わりに渡してやって欲しいんだ。頼むよ嬢ちゃん」

そう言って渡されたのはやはり紙袋。
受け取ると意外とズッシリしていて重い。

一瞬落としそうになるもしっかり受け取った。

「あの野郎がもし、もし鍛治職人としてやっていくつもりがほんの少しでもあるなら、コレを使ってくれ……
そう伝えてくれねぇか?」

「鍛治職人が使う道具か?それなら私が渡すより本人に直接渡した方が…─────」

その方が喜ぶと言いかけたが、アイゼンは私の言葉に重ねて否定した。
そしてプイっとそっぽを向いて呟くのだが、

「いやいや、嬢ちゃんが渡してくれ。こっ、小っ恥ずかしいだろうよ」

理由も可愛いし、何より大きな熊が頬を赤らめている事が何より可愛かった。
アイゼンって結構癒し系なのかも知れない。

「わかった。私が責任を持って渡しておくよ」と言って今度こそアイゼンと別れた。


さぁコレからが本番だ!
まずお礼をするにもクッキーを作らないことには何も始まらない!

家に帰り、エプロンに着替えて、バンダナを三角にして頭に被る。

ポルクはソファーのところでコハクと戯れて遊んでいる。

ジェイトは夕方に家に遊びに来ることになっているから、それまでに完成させないといけない。
私は一段と気合いを入れた。

「ルーク!よろしくお願いします!」

ルークもエプロンに着替えて私のサポートに回る。

「よし、ならまずこの材料を……───」

ルークに言われた通りの手順でクッキーの生地を作っていく。

薄黄色の生地と茶色い生地。

茶色い生地にはココアの粉を混ぜている。

計量もしっかりして、慎重に丁寧に進めていく。


私だって、ちゃんと教えてもらえれば出来る子なんだ!ってところをルークに見せつけたかったってのもあるが、
ちゃんとこんな風にお菓子を作ったことが無かったから楽しくて仕方なかった。


生地が出来上がると、今度は型でくり抜いたりプレーン生地とココア生地をくっつけて四角いクッキーを作ったりして、それを鉄板の上に並べる。
並べ終わったらその鉄板を熱々のオーブンの中へ………。

焦がさずに焼けるか、不安でいっぱいだったけどルークは
「大丈夫だ、頑張って作ったんだ。うまく焼けるさ」
と言ってくれた。

いつも嫌味ばっかり言うくせに………
今日は何故か優しい。



焼いてる最中に使い終わった調理器具を洗ったりして時間を潰した。
するとオーブンからいい匂いがして来て、その香りは部屋中に充満。

匂いにつられ、ソファーで遊んでいたポルクとコハクがキッチンの方へ駆けてきた。

「シロナ!焼けた?もうクッキー焼けた?!凄くいい匂いがするよ!」
「クークー!」

机に手をついてピョンピョンと飛び跳ねている。

「どうなんだろ…?ルーク、コレってもう開けても大丈夫か?」

「んー……」

壁に掛かっている時計を確認。少し間があったが、微笑みながら振り向く。

「あぁ、もういいぞ。時間的にはそろそろだから、開けてみろ」

開けてオッケー。

そう言われると胸がドキドキした。

生まれて初めてのお菓子作り。
それも、自分で食べるのではなく他人にあげるもの。
最初からハードルが高い気がするけど、ジェイトの為にって頑張って作った。

成功して欲しい。

どうか、焦げてませんよう!焦げてませんように!!


そう願いながらゆっくりとオーブンを開く。

魔法でもなんでもそうだが、私は何故か1度目は必ずと言ってもいいほど失敗をする。
そこから努力して何とか上手くいくのだけど、今回はどうか一発で成功して欲しい。

その願いが届いたのか、クッキーはいい感じの焼き加減で焦げている所は一切なかった。

オーブンの隙間から漏れていた香りは、開いたことによって更に香りが増し、その香りは家の外まで流れた。


「焼·····けた?ちゃんと焼けた?……やった。ルーク!やったぞ!」

「頑張ったかいがあったな」

「うん!!ありがとうルーク!」

素直にお礼を言ったからか、ルークは私の頭を軽く撫でる。

笑い合っているとそれを遮るように家のチャイムが鳴り響いた。

でも、ジェイトが来るにはまだ少し時間が早い気もするけど·····誰だろ?

するとルークはエプロンを外し丸めて机の上に置き、ドアノブに手をかけた。

「俺が見てくる。シロナはキッチンを頼むよ」

「うん。分かった」

玄関に向かうルーク。

私は出来上がったクッキーをラッピングするために部屋に袋を取りに行った。
ポルクも私の部屋が見たいと言って一緒についてくる。

相変わらず殺風景な部屋だけど、2階だから風もいい感じに入ってきて、日当たりもいい。
だから結構気に入っている。

そして、机の引き出しの中から買っておいたラッピング袋を取り出す。





誰も居なくなったキッチン。

そこに1人誰かが入ってくる音が·····。

ルークが戻ってきたのかな?
ラッピング袋を手に持ち、一階へ降りていく。
「ルーク。さっきの誰だったん·····だ··········
··········え?」

ルークだと思った気配は全く別人。
それは、トトーの後ろ姿だった。

「トトー?!ビックリした。なんだ、さっきのチャイムはトトーだったのか。
また何か依頼でもある·····の·····

って!!!ちょっとあんた!!
何して!!?!」

トトーに近寄って気づいた。

さっきからキッチンでモソモソ動いていて、何をしているんだろうとは思っていた。

その理由が目に飛び込んできた時、現状を信じられなかった。

「ん?お~っ·····モグモグ。チロルじゃねぇか。旦那がここで待ってろって言うからモグモグ来てみたら、美味そうな菓子がありやしてね!
これ、旦那が作ったんでやんすか?モグモグ
めっちゃ美味いっすよー!チロルとポルクもどー?」

さっき焼いたばかりのクッキーが。
無惨にもトトーの腹の中へ·····。

一瞬頭が真っ白になったが、すぐ我に返りトトーを止めに入る。

「ちょっと!トカゲ!!!あんた何してんだ!!!そのクッキーは·····っ!!」

「ぐえっ!ち、チロル?!どうしやした?!あ、ちょ、やめ」

トトーと揉み合う。
それをポルクとコハクは止めたいけどどうしたらいいか分からずあたふた。

服を掴んだりしているうちに、まだクッキーが数枚残っている鉄板が地面にカーンッと音を立てて落ちた。

そして落ちたクッキーをトトーが踏む。

バキっとクッキーが割れる音が聞こえ、シロナはパッとトトーの服から手を離し床に膝をついた。

「あーーーーーーー!!!!」

トトーはシロナの反応を見ても、何が何だかわかっていない様子だ。

「え?何?なに?」

「あ~ぁ。やっちゃった~」
「ク~ゥ」

「はえっ?!え??なんか不味った??」


はぁ~っ

嘘だろ·····?

·····ああ··········、もう·····


最悪だ。

頑張って作ったのに·····。



床に散らばり、潰れたクッキーを呆然と眺める。

嫌な空気を裂くように、ジェイトの声が大きな声が玄関から突き抜けた。

「ルークーー、シーロナーー!来たぞーー。上がっていいかーー?ってか勝手に入るぞー」

それに対し、物置の方にルークは何かを取りに行ったらしく

「おー。キッチンの方行ってくれ」
と聞こえてきた。

ビリッと電気が走ったかのように背筋が伸びる。

本人が来てしまった。
どうする?!
来てくれたもののあげるはずだったクッキーは粉々。
今から作ったって時間かかるしサプライズにもならない。

あぁ。もうダメだ·····。

大人しく諦めて謝るしかないな·····。



足音がキッチンに近づいてきてジェイトが扉を開けた。

「うぃーすっ。来たよぉ·····って·····え。
何だ?この状況·····」

まず一言目になんて言おうか·····。
言葉が出てこない。

膝を着いたまま私は顔を上げジェイトを見た。
多分目頭が熱く感じるから半泣きになっているんだろうな。
酷い顔してなかったらいいけど·····

そんな事を考えていた。


「あの·····ジェイト·····。その··········」

床に散乱したクッキー。
エプロン姿のシロナ。

そして口の周りに菓子くずをいっぱいつけたトトーに、心配そうにしているポルクとコハク。

それらを観察し、直ぐに状況を察した。

「あ~·····。なるほどね」

ジェイトは私の前にしゃがみ込み、落ちている欠片の大きなクッキーを口にヒョイッと放り込んだ。

「なっ!?ジェイト何やって?!それは落ちたやつ」

モグモグと口を動かし、唇をペロッと舐めて食べた合図を送る。
食べ終わったらニカッと笑ってみせた。

「うっまーーー!シロナうっまいぞこのクッキー。形は個性的だけど、俺にはコレで十分だぜ。

ありがとなシロナ。俺の為に頑張って作ってくれたんだろ?
ルークとはまた違った味がして、俺は好きだぜ。シロナのクッキー。
また作ってくれよ·····な?

へへ、だからさ。んなしょぼくれた顔すんなよ」


ガシガシと強めに頭を撫でるジェイト。


喜んで·····くれたのか?

本当に?

お返し·····私ちゃんと出来たのか?


何か、また逆に救われたような気がして更に目頭が熱くなる。

泣きそうだけど、泣きたくない。
恥ずかしいし見られたくない。

だから私は俯いたままボソッと
「ありがとう·····」

そう、伝えた。
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