その火遊び危険につき~ガチで惚れたら火傷した模様~

ちろる

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 真夜まやが一つ溜め息を吐いて。

「そう。俺さ、ホストになるまではずっと売り専……まぁ、平たく言うと男娼してた。歳もずっと誤魔化してさ。そうしなきゃ生きられない環境でさ。中学ん時両親死んで親戚たらい回しでさ、嫌気が差して家出した。生きてくためには店の寮に入って身体売るしかなかった。そこを今の『ネロック』のオーナーに拾われて三ヶ月前にホストになった。でも……身体売ってた刹那的な生き方にどっかでどっぷり浸かってさ。性依存っていうんだって、こういうの。こんな汚れた俺は誰か一人と幸せになることは出来ないんだ。だったら毎日違う人でもいいからそばにいてくれたらって常に飢えてる。慰めて欲しいって言ったのは本当」

 語尾は震えていたその言葉に俺はどうしてやったらいいのかもわからず「真夜……」と名前を呼んで固まってしまったのを酷く情けないと思った。

「ごめん……。こんなこと宇大うたくんに話しても困るだけってわかってるけど……。でも、宇大くんには聞いてもらいたかった。だからあっち行かないでよ? 一緒に寝よ?」

 俺の手首を握っていた真夜の指が震えていて、そのいとけなさに胸が締め付けられるように痛んで、自分に出来ることはなんだろうかと考えた。

「ああ……。悪い。一人にしようとして」

 起こしていた半身を再び倒して真夜を抱きしめてやったら、その肩が震えていて静かに泣いているのがわかった。

(突然こんなの反則だろ……。俺はどうしてやったらいいんだ……)

 俺の背に腕を回してきた真夜が涙声で「おやすみ、宇大くん」と呟くから、自分でも気持ち悪いくらいに甘ったるい声で「おやすみ、真夜」と囁いてやった。

 これで俺が真夜を抱いてやれたらいいのかもしれないが――。

 やっぱり、男など抱けそうにない俺はただただ抱きしめてやることしか出来ない己の無力さを呪った。

(こんな真夜……真夜じゃないだろう……)

 いつも飄々としたコイツのこんな姿は見たくなかった。
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