その執着、愛ですか？～追い詰めたのは俺かお前か～

４９

「今日の伊吹いぶきはどうしちゃったの？　ちゃんと解さなきゃ辛いよ？」

　俺自身も、どうしてしまったんだろうと思う。
　でも、今まで我慢してきた本当の愛を持って抱いてくれる真白ましろが早く欲しくて。

「い、から……痛くてもいい、から……挿れて？」

　その言葉に真白がフッと触れるだけの口付けを落としてきて。
　スキニーパンツの中から、既に熱く隆起しているそれを取り出した。

　それだけで期待で腰がたゆたってしまって、焚きつけるように真白と霞んだ視線を絡ませる。

「本当に挿れるよ？　伊吹」

　真白の、少しだけ余裕のないその声が嬉しくて。
　返事の代わりに真白の背中に腕を回してきつく抱きしめた。

　切っ先が後孔に当てがわれて、真白が内壁を押し広げるように埋め込まれていく。

「っ……ぁ、痛っ……」

「だから辛いって言ったのに」

　呆れるようにクスクスと笑う真白が愛おしくて。
　痛みすらも、享楽きょうらくに感じられるほど身体が熱くなって。

　けれど、真白が奥まで腰を進めると、真白を欲していた身体はすぐにそれを享受して。真白がゆっくり抽挿を始めると、あっという間に劣情の波に呑まれる。

「んっ……ぁ、……っ……まし、ろっ」

　やがて激しく真白が抽挿を繰り返すと、もう何も考えられなくなって。
　ただただ、真白を求める身体に従うままに感情を無くして、自分でも笑えるくらい甘ったるい声をこぼし続けた。