1 / 3
第1章 学祭準備、スタート!
しおりを挟む
「学祭委員なんて気が重いよぉ…」
放課後、深い溜め息をつく亜子を華がなだめる。
「まぁまぁ、くじ引きだし仕方ないじゃん。それにほら、一緒に委員やる風谷くん、結構イケメンじゃない?」
ちらりと華が目をやった相手は、一緒に学祭委員をやる風谷翔。確かになかなかのイケメンだし、サッカー部で活躍していると聞いたことがある。
「学祭委員は一緒にいる時間も長いし、何かあるかもしれないよ~?」
「何言ってんの華!いちいち意識させるようなこと言わないで、仕事しづらくなるから!」
それに…と亜子はもう1度翔の方へ目をやる。正確には翔の隣にいる相手、海原蓮に。
「(あたしが好きなのは海原くんなんだよなぁ)」
ん?と聞き返す華を何でもない、と振り切り、亜子は帰り支度を始める。
「とりあえず今日は帰ろ。明日小テストだし勉強しないと」
「そうだね、帰ろっか」
2人で席を立つと、同じように雑談をしていた蓮と翔が振り向いた。翔が亜子に向かって手を振る。
「明日からよろしくー、川野さん。気をつけて帰ってね~」
「ありがと、こちらこそよろしくね。じゃあまた明日、風谷くん…と、海原くん」
一緒にいるんだから不自然じゃないよね、と蓮の名前も付けて挨拶を返す。
蓮は返事をしなかったけれど、亜子の方をきちんと見て軽く片手を上げてくれた。
やった、挨拶できた…と内心でガッツポーズをしながら教室を出た亜子に、華がささやいた。
「気をつけて帰ってね~だって。顔だけじゃなくて中身までイケメンなんじゃない?これは何かしらあるんじゃない?」
「ちょっと華、しつこいよ!風谷くんは確かに優しいしカッコいいけど、委員仲間だからね!」
なんか言葉を重ねるごとに嘘っぽくなっちゃうな、と亜子がモヤモヤしていると、案の定華はニヤニヤしている。
「分かった分かった、そんなムキにならなくてもいいじゃーん」
形勢不利となった亜子は、無理矢理話題を変えた。
「あ、そういえば明日の小テストって数学だったっけ?」
「え?何言ってんの華、英語だよ?ちょっとー、範囲とか大丈夫?」
「あぁそうだ間違えた!範囲は多分メモしてあるから大丈夫…分かんなかったらLINEで聞くね」
その後も雑談しながら歩き、コンビニの角で分かれて家に向かう。
「じゃあまた明日」
「うん、ばいばーい!」
華と分かれて軽く溜め息をつき、亜子は空を見上げる。
「(学祭委員、頑張んなくちゃ…。それにしても華…)」
クラスで1番仲が良く、周りからも親友と思われている亜子と華だが、今の亜子はそう思っていない。
中学時代は違った。亜子も華を親友だと思っていたし、何でも華に話していた。
「(絶対に海原くんのことを好きってことは華にバレちゃダメだ…。だけど風谷くんとくっつけようとするのも止めてもらわないと…)」
隣の芝は青い、という言葉があるが、華にはぴったりの言葉だ。"亜子の好きな人"というのは華にはものすごく魅力的らしい。
人だけじゃない、キャラクターも、文房具も、お菓子も、何もかも。そして欲しいと思ったものは、華は絶対手に入れる。
「(多分あたしにバレてないと思ってるんだろうな)」
中学時代、亜子には好きな男子がいた。ちょっと良い感じになっていたと思う。そこに突然華が割り込み、全てを持っていったのだ。
「ごめんね亜子、付き合うことになっちゃって」
あの時の華は申し訳なさそうに見せていたが、目の奥は嬉しそうに、楽しそうにキラキラしていた。
単に華が選ばれたのなら、悔しいけれど文句はない。けれど後に別の友達から教えられた事実は衝撃だった。
「亜子ごめん…言っていいのか分かんなくて今まで言えなかったんだけど、亜子は知っといた方が良いと思って…」
華は"亜子に裏で嫌がらせをされている"という相談をその男子にしていたらしい。
亜子が華に暴言を浴びせる、やめてと言うとじゃあ仲良くしてやんないと脅す、家に来ては他人の悪口を言いふらす…。
その男子は確かに亜子と良い感じだったのに、華の嘘を信じ込み、最終的に華と付き合った。
今ならそんな嘘を信じる男子もバカじゃん、と思えるけれど、当時は辛かった。
「(海原くんは久しぶりに好きになった人だから…華に邪魔されたくない)」
結果ダメでも仕方ない。中学時代のように、横やりを入れられるのは絶対に嫌だ。
翌日、さっそく学祭委員の会議が行われた。
「じゃあ亜子、帰っちゃうよ?ほんとに待ってなくていいの?」
「いいよ、何時になるか分かんないし。また明日ね」
華が何度も振り返りながら帰っていくのを見届け、亜子は会議室に入った。見ると翔はもう来ている。
「早いね」
「そう、俺意外と5分前行動派なの」
翔はさらっと言ったが、実は遅刻魔だということはみんな知っている。軽口に和みつつ、亜子はちょっと探りを入れてみた。
「風谷くんって海原くんと仲良いよね…部活一緒だから?」
「ん?あーそうだね、確かにクラスも部活も一緒だからいる時間は長いかなぁ。川野さんは山里さんと仲良いよねー、同中なの?」
「あ、そうそう、中学から一緒なんだよね。その頃から結構…」
仲良いんだ、と続けるべきだったが、モヤモヤが邪魔してつい詰まってしまった。ちょうど先生がやって来たので、これ幸いと慌てて前を向く。
「はい、それじゃあ今年の学祭委員会、記念すべき第一回を始めるぞー」
かなりボリュームのある内容だったので、亜子は必死にメモをとる。横目でうかがうと、翔もペンを動かしているようだ。
「(風谷くんが良い人で良かった…頑張れそう)」
気づくとあっという間に小一時間が経っていた。
「それじゃあ決めごと終わったクラスから解散でー。お疲れさーん」
先生が教室を出たところで、翔が亜子を振り向いた。
「じゃあちゃちゃっと決めること決めて、帰ろっか」
「そうだね…あたしみんなの前出るのあんまり得意じゃないから、書記やってもいいかな?」
「俺逆に書くの苦手だから、その方が助かるわ。じゃあ俺はまとめ役の方やる。さっそく明日テーマ決めだな!」
「5・6時間目ホームルームだもんね。それじゃあ…よろしくお願いします」
「こちらこそ~!よし、帰ろうぜ!」
そのまま玄関まで一緒に行くと、サッカー部の男子が数人固まっていた。もしかして…と探すと、やっぱり蓮もいる。
「あれ、今日部活休みじゃん。おまえら何してたの?」
「いや、教室でダラダラしてたらこんな時間になっちゃってさー。翔は委員会?おつかれー」
帰りに一目見れてラッキー、と帰ろうとした亜子に背中から声がかかった。
「川野さんも、委員会おつかれ」
振り向くと、蓮が亜子の方を向いている。挙動不審になりそうなところを落ち着け自分、と言い聞かせ、亜子は出来る限り自然な笑顔で返した。
「ありがとう海原くん、また明日ね」
校門を出てから、亜子は嬉しさのあまり駆け足になっていた。
「(2日連続挨拶できた…!しかも今日は海原くんから声かけてくれたよー!)」
ゆるんだ顔のままコンビニの側を通った亜子は、華が店内から見ていたことに全く気づいていなかった。
放課後、深い溜め息をつく亜子を華がなだめる。
「まぁまぁ、くじ引きだし仕方ないじゃん。それにほら、一緒に委員やる風谷くん、結構イケメンじゃない?」
ちらりと華が目をやった相手は、一緒に学祭委員をやる風谷翔。確かになかなかのイケメンだし、サッカー部で活躍していると聞いたことがある。
「学祭委員は一緒にいる時間も長いし、何かあるかもしれないよ~?」
「何言ってんの華!いちいち意識させるようなこと言わないで、仕事しづらくなるから!」
それに…と亜子はもう1度翔の方へ目をやる。正確には翔の隣にいる相手、海原蓮に。
「(あたしが好きなのは海原くんなんだよなぁ)」
ん?と聞き返す華を何でもない、と振り切り、亜子は帰り支度を始める。
「とりあえず今日は帰ろ。明日小テストだし勉強しないと」
「そうだね、帰ろっか」
2人で席を立つと、同じように雑談をしていた蓮と翔が振り向いた。翔が亜子に向かって手を振る。
「明日からよろしくー、川野さん。気をつけて帰ってね~」
「ありがと、こちらこそよろしくね。じゃあまた明日、風谷くん…と、海原くん」
一緒にいるんだから不自然じゃないよね、と蓮の名前も付けて挨拶を返す。
蓮は返事をしなかったけれど、亜子の方をきちんと見て軽く片手を上げてくれた。
やった、挨拶できた…と内心でガッツポーズをしながら教室を出た亜子に、華がささやいた。
「気をつけて帰ってね~だって。顔だけじゃなくて中身までイケメンなんじゃない?これは何かしらあるんじゃない?」
「ちょっと華、しつこいよ!風谷くんは確かに優しいしカッコいいけど、委員仲間だからね!」
なんか言葉を重ねるごとに嘘っぽくなっちゃうな、と亜子がモヤモヤしていると、案の定華はニヤニヤしている。
「分かった分かった、そんなムキにならなくてもいいじゃーん」
形勢不利となった亜子は、無理矢理話題を変えた。
「あ、そういえば明日の小テストって数学だったっけ?」
「え?何言ってんの華、英語だよ?ちょっとー、範囲とか大丈夫?」
「あぁそうだ間違えた!範囲は多分メモしてあるから大丈夫…分かんなかったらLINEで聞くね」
その後も雑談しながら歩き、コンビニの角で分かれて家に向かう。
「じゃあまた明日」
「うん、ばいばーい!」
華と分かれて軽く溜め息をつき、亜子は空を見上げる。
「(学祭委員、頑張んなくちゃ…。それにしても華…)」
クラスで1番仲が良く、周りからも親友と思われている亜子と華だが、今の亜子はそう思っていない。
中学時代は違った。亜子も華を親友だと思っていたし、何でも華に話していた。
「(絶対に海原くんのことを好きってことは華にバレちゃダメだ…。だけど風谷くんとくっつけようとするのも止めてもらわないと…)」
隣の芝は青い、という言葉があるが、華にはぴったりの言葉だ。"亜子の好きな人"というのは華にはものすごく魅力的らしい。
人だけじゃない、キャラクターも、文房具も、お菓子も、何もかも。そして欲しいと思ったものは、華は絶対手に入れる。
「(多分あたしにバレてないと思ってるんだろうな)」
中学時代、亜子には好きな男子がいた。ちょっと良い感じになっていたと思う。そこに突然華が割り込み、全てを持っていったのだ。
「ごめんね亜子、付き合うことになっちゃって」
あの時の華は申し訳なさそうに見せていたが、目の奥は嬉しそうに、楽しそうにキラキラしていた。
単に華が選ばれたのなら、悔しいけれど文句はない。けれど後に別の友達から教えられた事実は衝撃だった。
「亜子ごめん…言っていいのか分かんなくて今まで言えなかったんだけど、亜子は知っといた方が良いと思って…」
華は"亜子に裏で嫌がらせをされている"という相談をその男子にしていたらしい。
亜子が華に暴言を浴びせる、やめてと言うとじゃあ仲良くしてやんないと脅す、家に来ては他人の悪口を言いふらす…。
その男子は確かに亜子と良い感じだったのに、華の嘘を信じ込み、最終的に華と付き合った。
今ならそんな嘘を信じる男子もバカじゃん、と思えるけれど、当時は辛かった。
「(海原くんは久しぶりに好きになった人だから…華に邪魔されたくない)」
結果ダメでも仕方ない。中学時代のように、横やりを入れられるのは絶対に嫌だ。
翌日、さっそく学祭委員の会議が行われた。
「じゃあ亜子、帰っちゃうよ?ほんとに待ってなくていいの?」
「いいよ、何時になるか分かんないし。また明日ね」
華が何度も振り返りながら帰っていくのを見届け、亜子は会議室に入った。見ると翔はもう来ている。
「早いね」
「そう、俺意外と5分前行動派なの」
翔はさらっと言ったが、実は遅刻魔だということはみんな知っている。軽口に和みつつ、亜子はちょっと探りを入れてみた。
「風谷くんって海原くんと仲良いよね…部活一緒だから?」
「ん?あーそうだね、確かにクラスも部活も一緒だからいる時間は長いかなぁ。川野さんは山里さんと仲良いよねー、同中なの?」
「あ、そうそう、中学から一緒なんだよね。その頃から結構…」
仲良いんだ、と続けるべきだったが、モヤモヤが邪魔してつい詰まってしまった。ちょうど先生がやって来たので、これ幸いと慌てて前を向く。
「はい、それじゃあ今年の学祭委員会、記念すべき第一回を始めるぞー」
かなりボリュームのある内容だったので、亜子は必死にメモをとる。横目でうかがうと、翔もペンを動かしているようだ。
「(風谷くんが良い人で良かった…頑張れそう)」
気づくとあっという間に小一時間が経っていた。
「それじゃあ決めごと終わったクラスから解散でー。お疲れさーん」
先生が教室を出たところで、翔が亜子を振り向いた。
「じゃあちゃちゃっと決めること決めて、帰ろっか」
「そうだね…あたしみんなの前出るのあんまり得意じゃないから、書記やってもいいかな?」
「俺逆に書くの苦手だから、その方が助かるわ。じゃあ俺はまとめ役の方やる。さっそく明日テーマ決めだな!」
「5・6時間目ホームルームだもんね。それじゃあ…よろしくお願いします」
「こちらこそ~!よし、帰ろうぜ!」
そのまま玄関まで一緒に行くと、サッカー部の男子が数人固まっていた。もしかして…と探すと、やっぱり蓮もいる。
「あれ、今日部活休みじゃん。おまえら何してたの?」
「いや、教室でダラダラしてたらこんな時間になっちゃってさー。翔は委員会?おつかれー」
帰りに一目見れてラッキー、と帰ろうとした亜子に背中から声がかかった。
「川野さんも、委員会おつかれ」
振り向くと、蓮が亜子の方を向いている。挙動不審になりそうなところを落ち着け自分、と言い聞かせ、亜子は出来る限り自然な笑顔で返した。
「ありがとう海原くん、また明日ね」
校門を出てから、亜子は嬉しさのあまり駆け足になっていた。
「(2日連続挨拶できた…!しかも今日は海原くんから声かけてくれたよー!)」
ゆるんだ顔のままコンビニの側を通った亜子は、華が店内から見ていたことに全く気づいていなかった。
0
あなたにおすすめの小説
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
悪役令嬢として断罪? 残念、全員が私を庇うので処刑されませんでした
ゆっこ
恋愛
豪奢な大広間の中心で、私はただひとり立たされていた。
玉座の上には婚約者である王太子・レオンハルト殿下。その隣には、涙を浮かべながら震えている聖女――いえ、平民出身の婚約者候補、ミリア嬢。
そして取り巻くように並ぶ廷臣や貴族たちの視線は、一斉に私へと向けられていた。
そう、これは断罪劇。
「アリシア・フォン・ヴァレンシュタイン! お前は聖女ミリアを虐げ、幾度も侮辱し、王宮の秩序を乱した。その罪により、婚約破棄を宣告し、さらには……」
殿下が声を張り上げた。
「――処刑とする!」
広間がざわめいた。
けれど私は、ただ静かに微笑んだ。
(あぁ……やっぱり、来たわね。この展開)
悪役令嬢だったので、身の振り方を考えたい。
しぎ
恋愛
カーティア・メラーニはある日、自分が悪役令嬢であることに気づいた。
断罪イベントまではあと数ヶ月、ヒロインへのざまぁ返しを計画…せずに、カーティアは大好きな読書を楽しみながら、修道院のパンフレットを取り寄せるのだった。悪役令嬢としての日々をカーティアがのんびり過ごしていると、不仲だったはずの婚約者との距離がだんだんおかしくなってきて…。
隣人の幼馴染にご飯を作るのは今日で終わり
鳥花風星
恋愛
高校二年生のひよりは、隣の家に住む幼馴染の高校三年生の蒼に片思いをしていた。蒼の両親が海外出張でいないため、ひよりは蒼のために毎日ご飯を作りに来ている。
でも、蒼とひよりにはもう一人、みさ姉という大学生の幼馴染がいた。蒼が好きなのはみさ姉だと思い、身を引くためにひよりはもうご飯を作りにこないと伝えるが……。
幼馴染の許嫁
山見月 あいまゆ
恋愛
私にとって世界一かっこいい男の子は、同い年で幼馴染の高校1年、朝霧 連(あさぎり れん)だ。
彼は、私の許嫁だ。
___あの日までは
その日、私は連に私の手作りのお弁当を届けに行く時だった
連を見つけたとき、連は私が知らない女の子と一緒だった
連はモテるからいつも、周りに女の子がいるのは慣れいてたがもやもやした気持ちになった
女の子は、薄い緑色の髪、ピンク色の瞳、ピンクのフリルのついたワンピース
誰が見ても、愛らしいと思う子だった。
それに比べて、自分は濃い藍色の髪に、水色の瞳、目には大きな黒色の眼鏡
どうみても、女の子よりも女子力が低そうな黄土色の入ったお洋服
どちらが可愛いかなんて100人中100人が女の子のほうが、かわいいというだろう
「こっちを見ている人がいるよ、知り合い?」
可愛い声で連に私のことを聞いているのが聞こえる
「ああ、あれが例の許嫁、氷瀬 美鈴(こおりせ みすず)だ。」
例のってことは、前から私のことを話していたのか。
それだけでも、ショックだった。
その時、連はよしっと覚悟を決めた顔をした
「美鈴、許嫁をやめてくれないか。」
頭を殴られた感覚だった。
いや、それ以上だったかもしれない。
「結婚や恋愛は、好きな子としたいんだ。」
受け入れたくない。
けど、これが連の本心なんだ。
受け入れるしかない
一つだけ、わかったことがある
私は、連に
「許嫁、やめますっ」
選ばれなかったんだ…
八つ当たりの感覚で連に向かって、そして女の子に向かって言った。
わんこ系婚約者の大誤算
甘寧
恋愛
女にだらしないワンコ系婚約者と、そんな婚約者を傍で優しく見守る主人公のディアナ。
そんなある日…
「婚約破棄して他の男と婚約!?」
そんな噂が飛び交い、優男の婚約者が豹変。冷たい眼差しで愛する人を見つめ、嫉妬し執着する。
その姿にディアナはゾクゾクしながら頬を染める。
小型犬から猛犬へ矯正完了!?
【完結】離婚を切り出したら私に不干渉だったはずの夫が激甘に豹変しました
雨宮羽那
恋愛
結婚して5年。リディアは悩んでいた。
夫のレナードが仕事で忙しく、夫婦らしいことが何一つないことに。
ある日「私、離婚しようと思うの」と義妹に相談すると、とある薬を渡される。
どうやらそれは、『ちょーっとだけ本音がでちゃう薬』のよう。
そうしてやってきた離婚の話を告げる場で、リディアはつい好奇心に負けて、夫へ薬を飲ませてしまう。
すると、あら不思議。
いつもは浮ついた言葉なんて口にしない夫が、とんでもなく甘い言葉を口にしはじめたのだ。
「どうか離婚だなんて言わないでください。私のスイートハニーは君だけなんです」
(誰ですかあなた)
◇◇◇◇
※全3話。
※コメディ重視のお話です。深く考えちゃダメです!少しでも笑っていただけますと幸いです(*_ _))*゜
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる