熱血アイドルはお兄ちゃん

紅麗愛

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ー1話ー

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母と私は母子家庭だった。

だった。って言うのは今日、母が再婚相手を連れてきていたからだった。

「ちょっとお母さん…私聞いてないんだけど?」

「あれ?伝えてなかっ…その顔やめてください。本当にお願いします。今度からはちゃんと言います。」

「あはははっ、元気な娘さんで!」

「父さん、脅えながら言っても意味ない。」

「そうだよバカ親父。」

「……お母さん?どういう事か説明してもらおうかしら…?」

「…はい。」

ー1時間後ー

「今度から私に言ってくれないかな?こっちも困るんですけど?」

「はい。すいません。」

「自己紹介まだしていなかったね!」

「うるさい親父。」

「もう自己紹介めんどくさいし、俺は今日の所は帰る。」

「???何言ってるんだ?今日は泊まるって言っただろ?」

「は?俺聞いてないんだけど。」

「お前朝寝ぼけてたからだろ。」

「待って…何それ?私も聞いてないんだけど。」

「とりあえず俺の息子の紹介だけさせてください。お願いします。」

「一般人のしかもJKに土下座してる親父初めて見た。」

「もうこの際あなた達が誰だろうがどうでもいいです。…ただし、家の事だけは手伝ってもらいます!」

「こいつらを使ってください。」

「「は、はあぁぁぁぁぁ?!な、何言ってんだよこのクソ親父!!」」

「て事で、私達は少し旅行に行ってくるわね~」

「そのまま死んでこい。このクソババア」

「美緒ったら酷いわ!でもそんな所もかっこよくて可愛い!」

行くならさっさと行けってんだよ。こちとら洗い物に洗濯、料理と忙しいんだから!

「親ばかは良いから、えっと、その、」

「???」

「めいいっぱい甘えて、その、ずっと、幸せでいてね!」

あぁ、この言葉こんなに恥ずかしい様な言葉だったっけ?///

「!!!ありがとう!美緒!絶対幸せになって美緒に迷惑かけないように頑張るね!」

「幸せにね。」

「なんだろう…今あの子が物凄くかっこよく見えた。」

「俺も…あの子芸能界にいたら絶対モテてそう。」

そんな訳でいきなり未来の兄2人(?)といきなり3人だけになりました。これから大変だな…
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