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第13章 作戦前夜
284-13-12_薬師と若い騎士
「王宮? 本当に僕? ちょっと待って、まったく心当たりが無いんだけど何だろう?」
そう言ってピュリスに視線を向けた。すると、ピュリスも不思議な顔をしてこちらを見る。
「エリアちゃんに王宮から使いなんて気味が悪いね。それなら、私も行こう。エリアちゃんはここで待っている方がいいよ」
「ピュリス様の仰るとおりだ。王宮の使いと言えど、ワシの大切な娘を、仲介人も立てずに来るような、見知らぬ客人に合わせる訳にはいかん」
僕の事を箱入り娘みたいに言っちゃって。
「分かった。じゃぁ、お願いします」
そうして、男爵とピュリスが玄関に向かった。
王宮から僕に会いにって、ホントに何だろう? 全く見当付かないけど。いや待てよ、もしかして、昼間、王宮の門番の衛兵にいい夢見せてあげた事? でも、あれはバレてないはずなんだけど……。
しばらくすると、男爵が戻ってきて、談話室の扉からこちらを覗くようにして言った。
「エリア、今日、薬師を治療したのか?」
「えっ? うん、薬師かどうか知らないけど、女の人を治療したのは確かだよ」
そして、その隣からピュリスも顔を覗かせる。
「エリアちゃん、使いの者は王宮というよりも第二王女様の護衛の者だったよ。一体、何をしたんだい?」
すると、その背後から、モートンが二人に声を掛けた。
「お使いの方にお入りいただきましょうか?」
二人は一斉に振り返ってモートンを見る。そして、男爵が、「そうだな」と言ってモートンに使いの人をダイニングルームに通すように指示を出した。その後、男爵はこちらの方を向いて、自分自身を納得させるように言った。
「今回は、女性がエリアに会いたいと言って来ておるから、仕方ないな。縁談の話でない事だけは間違いないので、まぁ、いいだろう」
何の話だよ、まったく!
それにしても、昼間の薬師の関係だとすると、恐らく、あの彼氏か。確か、自分のこと王宮関係者って言ってたけれど、第二王女様の護衛って言うと、もしかして第二王女様親衛隊?
そうして、男爵とピュリスはそのままダイニングに向かい、その後に続いてククリナとともに移動した。念のため明日の采配があるセシリカには談話室に残ってもらう事になった。全員がダイニングのテーブルに座った事を確認すると、モートンがメイドに合図しダイニングルームの扉が開かれた。
メイドに案内されてダイニングルームに入ってきた人物は、騎士風の白いコートを身にまとったブロンドヘアの若い男だ。彼は、部屋に入るなり姿勢を正し大きく一礼をすると、一番奥の男爵に向かって挨拶をした。
「し、失礼いたします。改めまして! わ、私はアン・ディア・クライナ王女様の護衛をしております、イーサン・フォックスと申します……」
あっ、やっぱり昼間のイケメンだっ!
「……こ、この度は、私の知り合いの命をエリア様に救っていただき、な、何んと感謝を申し上げれば良いか……」
ギルドに来た時と全然雰囲気が違うな。やけに丁寧だし、それに、ちょっと視線が宙を浮いてるよ。あがり症なの?
「まぁ、イーサン君、そう固くならずに、こっちに来てかけたまえ。連れの方も一緒にな。話はゆっくりと聞かせてもらおうじゃないか」
男爵は、イーサンという若い男が緊張と恐縮で言葉を詰まらせた時に、そうやって声を掛けた。
「はっ!」
そうして、モートンがイーサンを案内すると、メイドの女性が彼の連れをダイニングルームに案内して席に誘導した。イーサンの隣に座った彼女は落ち着いた振る舞いで少し控えめに会釈をすると、スッと立ち上がり自己紹介をした。
「私は、薬師をしておりますサナレと申します。私の命を救っていただいた方がこちらにいらっしゃると伺って、いてもたってもいられず、兎に角、感謝を申し上げたい気持ちで、突然のご無礼とは承知ながら、このような時間にお邪魔いたしました。申し訳ございません」
彼女はそう言うと、その場で深く頭を下げた。
この人があの時の……。でも、とても誠実そうな感じの人だ。
改めてサナレを観察してみる。彼女はブラウンの髪を頭の後ろでお団子にまとめ、きりっとした眉と芯のあるような切れ長の目をしている。化粧っけは全く無いけれどきめ細かな肌をしており、とても清潔感がある美人さんだ。そして、背の高さは平均的な女性の身長くらいで身体の線も細いけれど、ハッキリとした話し方が活発な性格を印象づけている。服装はベージュのブラウスに茶色い革製のチョッキと同じ色のロングスカートを履いていた。年齢は二十歳前後ってとこか。
僕の魔法がよく効いているようだね。お肌が光っているみたいに綺麗だ。
「サナレさんというのだな。まぁ、掛けたまえ。なるほど、何となく事情が掴めてきた。昼間に、うちの娘が何かやらかしたようだな、ん? エリア?」
男爵は、やれやれと言うような視線で僕を見た。
「アハハ~、ま、まぁ、たまたまね。僕が冒険者ギルドを見学していたら、その騎士さんに出会って、それで、連れの人が怪我をしているって聞いたからさ、この騎士さんと一緒に、彼女のところに行ったんだ。そしたら、なんとかたまたま上手くいっただけだよ。ほら、サナレさん薬師なんでしょ? 自分で応急手当もしていたようだしね、だからだよ」
決して嘘を言ってはいない。事実、彼女の応急手当が無ければ助からなかったはずだから。ただ、色々と突っ込みどころは満載だ。何で彼は冒険者ギルドにやって来たのか、とか、冒険者ギルドに依頼に来たであろうはずなのに、何で僕が治療する事になったのか、とかね。それにしても、冒険者ギルドには守秘義務って無いんだね、まったく! 今度、ギルマスに文句言っとかなきゃ!
「何度目のたまたまか分からんが……」
男爵はそう言って、僕に質問をせず、話をイーサンに振った。ここまで来ると、いちいち確認するのも面倒なんだと思う。
「イーサン君、エリアが治療魔法で彼女の傷を治したというのは分かった。サナレさんも命の恩人に一刻も早く感謝を伝えたいと言う気持ちであることも理解できる。しかし、君がさっき第二王女様親衛隊と名乗った所をみると、彼女の付き添いのためだけにここにやってきた訳では無いのだろう?」
男爵はイーサンにそう言って説明を促した。
ほぅほぅ! そう言う切り口なのね。流石は男爵様!
ピュリスも腕を組んで彼を射抜くように視線を向けている。
「……」
しかし、イーサンは、一瞬、ピュリスに視線を向けると、口を一文字に閉じたまま目を泳がせた。男爵は、そうした彼の様子を見逃さずイーサンに向かって言った。
「イーサン君、君はこちらにピュリス様がいらっしゃることを気にしているようだ。と言う事は、君が話そうとしている内容は、貴族の派閥争いに関係しているのだな?」
男爵がそう言うと、ピュリスがいきなり高笑いした。
「ワッハッハッハッハ! 何だ、イーサン! 慌ててやってきたようだけど、まさか私がここにいるとは思わなかったかようだね? まぁ、第二王女親衛隊の君が私の事を気にする理由も分からないでもないよ。しかし、それは杞憂だ。私は確かにアトラス派が推している公爵家の者だが、公爵家がアトラス派に組みしている訳では無いし、こうして私がボズウィック男爵と懇意にしていることからも、私がそのような者では無いと分かるだろ? その辺りは察してもらえると助かるのだけどな」
イーサンは、ピュリスにそう言われても、まだ、迷いがあるようだ。ただ、彼の話は想像が付く。
「ねぇ、イーサンさん。話したい事ってサナレさんがどうしてあんなに大きな傷を負ったのか、その理由の事でしょ?」
そう言ってピュリスに視線を向けた。すると、ピュリスも不思議な顔をしてこちらを見る。
「エリアちゃんに王宮から使いなんて気味が悪いね。それなら、私も行こう。エリアちゃんはここで待っている方がいいよ」
「ピュリス様の仰るとおりだ。王宮の使いと言えど、ワシの大切な娘を、仲介人も立てずに来るような、見知らぬ客人に合わせる訳にはいかん」
僕の事を箱入り娘みたいに言っちゃって。
「分かった。じゃぁ、お願いします」
そうして、男爵とピュリスが玄関に向かった。
王宮から僕に会いにって、ホントに何だろう? 全く見当付かないけど。いや待てよ、もしかして、昼間、王宮の門番の衛兵にいい夢見せてあげた事? でも、あれはバレてないはずなんだけど……。
しばらくすると、男爵が戻ってきて、談話室の扉からこちらを覗くようにして言った。
「エリア、今日、薬師を治療したのか?」
「えっ? うん、薬師かどうか知らないけど、女の人を治療したのは確かだよ」
そして、その隣からピュリスも顔を覗かせる。
「エリアちゃん、使いの者は王宮というよりも第二王女様の護衛の者だったよ。一体、何をしたんだい?」
すると、その背後から、モートンが二人に声を掛けた。
「お使いの方にお入りいただきましょうか?」
二人は一斉に振り返ってモートンを見る。そして、男爵が、「そうだな」と言ってモートンに使いの人をダイニングルームに通すように指示を出した。その後、男爵はこちらの方を向いて、自分自身を納得させるように言った。
「今回は、女性がエリアに会いたいと言って来ておるから、仕方ないな。縁談の話でない事だけは間違いないので、まぁ、いいだろう」
何の話だよ、まったく!
それにしても、昼間の薬師の関係だとすると、恐らく、あの彼氏か。確か、自分のこと王宮関係者って言ってたけれど、第二王女様の護衛って言うと、もしかして第二王女様親衛隊?
そうして、男爵とピュリスはそのままダイニングに向かい、その後に続いてククリナとともに移動した。念のため明日の采配があるセシリカには談話室に残ってもらう事になった。全員がダイニングのテーブルに座った事を確認すると、モートンがメイドに合図しダイニングルームの扉が開かれた。
メイドに案内されてダイニングルームに入ってきた人物は、騎士風の白いコートを身にまとったブロンドヘアの若い男だ。彼は、部屋に入るなり姿勢を正し大きく一礼をすると、一番奥の男爵に向かって挨拶をした。
「し、失礼いたします。改めまして! わ、私はアン・ディア・クライナ王女様の護衛をしております、イーサン・フォックスと申します……」
あっ、やっぱり昼間のイケメンだっ!
「……こ、この度は、私の知り合いの命をエリア様に救っていただき、な、何んと感謝を申し上げれば良いか……」
ギルドに来た時と全然雰囲気が違うな。やけに丁寧だし、それに、ちょっと視線が宙を浮いてるよ。あがり症なの?
「まぁ、イーサン君、そう固くならずに、こっちに来てかけたまえ。連れの方も一緒にな。話はゆっくりと聞かせてもらおうじゃないか」
男爵は、イーサンという若い男が緊張と恐縮で言葉を詰まらせた時に、そうやって声を掛けた。
「はっ!」
そうして、モートンがイーサンを案内すると、メイドの女性が彼の連れをダイニングルームに案内して席に誘導した。イーサンの隣に座った彼女は落ち着いた振る舞いで少し控えめに会釈をすると、スッと立ち上がり自己紹介をした。
「私は、薬師をしておりますサナレと申します。私の命を救っていただいた方がこちらにいらっしゃると伺って、いてもたってもいられず、兎に角、感謝を申し上げたい気持ちで、突然のご無礼とは承知ながら、このような時間にお邪魔いたしました。申し訳ございません」
彼女はそう言うと、その場で深く頭を下げた。
この人があの時の……。でも、とても誠実そうな感じの人だ。
改めてサナレを観察してみる。彼女はブラウンの髪を頭の後ろでお団子にまとめ、きりっとした眉と芯のあるような切れ長の目をしている。化粧っけは全く無いけれどきめ細かな肌をしており、とても清潔感がある美人さんだ。そして、背の高さは平均的な女性の身長くらいで身体の線も細いけれど、ハッキリとした話し方が活発な性格を印象づけている。服装はベージュのブラウスに茶色い革製のチョッキと同じ色のロングスカートを履いていた。年齢は二十歳前後ってとこか。
僕の魔法がよく効いているようだね。お肌が光っているみたいに綺麗だ。
「サナレさんというのだな。まぁ、掛けたまえ。なるほど、何となく事情が掴めてきた。昼間に、うちの娘が何かやらかしたようだな、ん? エリア?」
男爵は、やれやれと言うような視線で僕を見た。
「アハハ~、ま、まぁ、たまたまね。僕が冒険者ギルドを見学していたら、その騎士さんに出会って、それで、連れの人が怪我をしているって聞いたからさ、この騎士さんと一緒に、彼女のところに行ったんだ。そしたら、なんとかたまたま上手くいっただけだよ。ほら、サナレさん薬師なんでしょ? 自分で応急手当もしていたようだしね、だからだよ」
決して嘘を言ってはいない。事実、彼女の応急手当が無ければ助からなかったはずだから。ただ、色々と突っ込みどころは満載だ。何で彼は冒険者ギルドにやって来たのか、とか、冒険者ギルドに依頼に来たであろうはずなのに、何で僕が治療する事になったのか、とかね。それにしても、冒険者ギルドには守秘義務って無いんだね、まったく! 今度、ギルマスに文句言っとかなきゃ!
「何度目のたまたまか分からんが……」
男爵はそう言って、僕に質問をせず、話をイーサンに振った。ここまで来ると、いちいち確認するのも面倒なんだと思う。
「イーサン君、エリアが治療魔法で彼女の傷を治したというのは分かった。サナレさんも命の恩人に一刻も早く感謝を伝えたいと言う気持ちであることも理解できる。しかし、君がさっき第二王女様親衛隊と名乗った所をみると、彼女の付き添いのためだけにここにやってきた訳では無いのだろう?」
男爵はイーサンにそう言って説明を促した。
ほぅほぅ! そう言う切り口なのね。流石は男爵様!
ピュリスも腕を組んで彼を射抜くように視線を向けている。
「……」
しかし、イーサンは、一瞬、ピュリスに視線を向けると、口を一文字に閉じたまま目を泳がせた。男爵は、そうした彼の様子を見逃さずイーサンに向かって言った。
「イーサン君、君はこちらにピュリス様がいらっしゃることを気にしているようだ。と言う事は、君が話そうとしている内容は、貴族の派閥争いに関係しているのだな?」
男爵がそう言うと、ピュリスがいきなり高笑いした。
「ワッハッハッハッハ! 何だ、イーサン! 慌ててやってきたようだけど、まさか私がここにいるとは思わなかったかようだね? まぁ、第二王女親衛隊の君が私の事を気にする理由も分からないでもないよ。しかし、それは杞憂だ。私は確かにアトラス派が推している公爵家の者だが、公爵家がアトラス派に組みしている訳では無いし、こうして私がボズウィック男爵と懇意にしていることからも、私がそのような者では無いと分かるだろ? その辺りは察してもらえると助かるのだけどな」
イーサンは、ピュリスにそう言われても、まだ、迷いがあるようだ。ただ、彼の話は想像が付く。
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