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第五章 滅亡、または繁栄を祝う輪舞
77.酷い父親
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初日の会議は日暮れには終了した。主な議題となる国家予算については例年、二日目と三日目で審議を進めることとなっており、開催地への到着日は各領地の現状を報告し合うくらいの軽めの内容で済ませていた。早く終わらせた分、早く食事を取り、早く就寝して、翌日早くから会議を再開させる。これがいつもの護公会議だった。
だが、議場を出たからといって各自に自由が訪れるわけではない。廊下での立ち話や朝昼晩の会食時など、非公式の場で繰り広げられる何気ない会話からすで裏工作は始まっているのだ。
二日目の夕食後、ヌジマとささやかな雑談を交わしてからパジオとエイレンは自らに割り当てられていた客間へ戻ろうとした。
そこへ、いつの間に先んじていたのか、部屋の前には書記役の青年を連れたランカガが待ち構えていた。
「手酷く振ったのだな。アナビーニホが連日幼子のように俺に泣き付いてきてかなわんぞ」
「少し前までは私の方に哀れみを乞うてきたよ。コロコロと止まり木を変えて調子のいい奴だ。これを機に誠意というものを勉強させてやったらどうだ?」
「ぶぁはは!! そうカッカするな!! お前はいちいち揚げ足を取るから他公に避けられるのだ。俺のように身も心も大きな男になれ! 愚か者すら抱き込んでやる大きな男にな!」
それらしい嫌味をパジオに言わせると、ランカガは議場にいる時と変わらぬ声量でパジオの肩をバシバシと叩いた。
パジオの記憶の中にあるランカガという男は、常に闘争の渦中にいた。
跡目争い、内乱の鎮静、隣国とのいざこざ……若いうちから思い付く限りの問題にぶつかってきた彼は、その度に持ち前の武勇を奮って有利な結果を勝ち取ってきた。そんなランカガが近年唱えているのが、タハボートの軍国化だ。
争いに生きた者だからこそ、争いのニオイに敏感であるというべきか……隣国スティングラまで伸びてしまった暴国ユージャムルの侵攻に人知れず焦りを感じていたランカガは、自身が現役のうちに出来得る限りの武力体制を整えねばと他公に熱く訴え続けてきた。国内有数の知勇を誇る己が指揮を執れば、必ずかの大国をしりぞけてみせると。
その意見は至極真っ当で、且つ祖国への愛がこもった誠意あるものに感じられた。だが他の護り手が彼の軍事力強化論に賛同しなかったのは、口惜しくもランカガ自身が誇る、彼の生き様から秘められた野心が透けて見えるせいであった。
ランカガは裏表のないような外見と振る舞いをしているが、そのくせ腹の中では誰もが震え上がるむごたらしい光景を思い描く男なのである。
皆、分かっていたのだ。ランカガはユージャムルをしりぞけるために軍国化を望んでいるのではなく、自身がこの国の全権を握るために変革を推し進めているのだと。
無論、ユージャムルに危機感を抱いているのは本心であろう。どうにか対処せねばとも思っているに違いない。しかしここでランカガに特別な権限を与えてしまえば、来たるユージャムルとの対抗戦よりも先に、ランカガ自身がタハボートを衰退させて侵略のお膳立てをしまうのではないかと生前のパジオは考えていた。
軍事力を強化するには兵を増やさねばならない。恐らく既存の頭数では足りないので募兵し、場合によっては徴兵を行って戦闘経験のない多数の平民を戦地で動ける程度にまでしごき上げなければならない。国軍に所属したからには生活に掛かる費用を国が工面しなければならないし、仮に防衛成功後は徴兵した民に正当な額の報奨金を支払わねば、下手に力を付けた集団はどんな行動に出るか分からず……と、少し頭を働かせただけでも山積みの問題が降ってくる。
小国の防衛戦は、とにかく旨味がないのだ。
ただでさえ近頃は災害被害により支出が増えているというのに、一体どこから資金を調達しようというのか? そう責める度にランカガはのらりくらりと適当な言い訳を口にしてパジオの指摘をかわした。
今思えば、風見鶏のフォエルマはとっくにランカガの脅しに屈していたのかもしれない。護公会議前に執政官を送り込んできたのも、パジオの不安を煽り融資を獲得し、ランカガに金を横流しするつもりだったとしたら……なんとも浅はかな悪手である。
自身が焚き付けなくとも仲良く手を取り合っていた西南の二公に、エイレンは謝辞を送りたい気分だった。
ヌジマを取られていれば多少は厄介だったかもしれないが、フォエルマの方はどうにも無自覚に身内の足を引っ張るような人種に思えてならない。曲がりなりにも護り手なので、いないよりかはいた方が良いのだろうが……こうしてランカガが直々に接近してくる辺り、やはり使える人物ではなさそうだ。
「何を話しに来たのかは予想がつく。生憎だが私も娘も疲れているので失礼させてもらうよ」
「長話でもない、せっかくの顔合わせの期間に素っ気ない態度はよせ。我ら護公、この混沌とした時代に一丸となって民を導かんでどうする? 今こそ互いの欠点を補い合い、より深く繋がり合わねばならん」
「欠点があるのはそちらだけだ。何故うちがよその汚点を肩代わりしなければならないんだ?」
他に人の姿がないとはいえ、およそ廊下で繰り広げていい話ではない。背後に控える西部の書記役、ランカガの息子であるローカンは表情を硬くしていた。
「パジオ、お前は昔からそうだ。いつも自分が正しいという顔をして、己が罪に目を背ける」
「私が何の過ちを犯したというんだ? 言い掛かりも甚だしい……」
「伴侶のことだ。一年も経てば新たに娶っても見聞は悪くないだろうに……もう六年だぞ? まさか死ぬまで喪に服すつもりか? 上に立つ者の生き方を理解していたあの奥方なら、元夫の再婚も冥界で笑って許してくれるだろうに。いつまで周囲に気を遣わせるつもりだ?」
ランカガの言葉に、エイレンの胸の内でカアッと熱がこみ上がった。
これはパジオの怒りだ。器に染み付いた個の記憶が、ランカガの心ない発言に反応しているのだ。
タハボートでは位の高い男性に愛人や側室がいるのは当然のことと見なされていたため、亡き妻カーネスターに操を立てるパジオは好奇の対象であった。
まさに”英雄色を好む”を体現したランカガとは正反対。人形はまるで本物の人間であるかのように、苛立ちを露わにした。
「”元”ではない。彼女が死したとしても、私とカーネスターの婚姻関係は終わらない。さっきから何なんだ? 今日のお前はいつにも増して不快だ。そこを退け、部屋に戻らせてもらう。嫌でも明日の会議には顔を合わせなければならないのだからな」
「まぁ待て、最後まで聞いていけ。……俺はなぁパジオ、一人の友としてお前を心配しているのだ。お前だけではなく、ミェンタージュ嬢のこともな。いつまでその子を奥方の代わりに隣に立たせるつもりだ? 祝宴や行事に連れ回し、跡継ぎのように男の仕事まで覚えさせて……とても不憫で見ていられんよ。女子には女子の、相応の役割というものがある」
己に集中する周囲からの意識に、エイレンは俯きがちだった顔を上げた。
パジオと馬が合わないはずだ。友を自称する割には、相手が大切にしている愛嬢に明らかな軽侮を投げ掛けてくる。
「彼女の生き方をお前がどうこう言う筋合いはない」
「俺は客観的な意見を述べとるだけだ。ミェンタージュ嬢、君も恋路の一つくらい歩んでおきたかろう? パジオに向かって一言、嫁がせろと口にしてみればいい。もしくは婿を迎えたいと願ってみるか……そこでだ! うちの三男をやろう!」
ランカガは見下しの態度から一変して、気のいい世話焼き人間のような穏やかな顔付きになった。”ほれ、前に出んか!”と、一言も発さずにいた息子のローカンの背を叩くと、強引にアラスチカ親子の面前に引っ張り出した。
「本当は長男がいいのだが、奴は俺に似て色好みでな。どうせ大量に女を囲っとる男は好かんだろう? 年が近いのは四男、五男辺りだが、それだと生まれ順を気にするパジオは物足りんと文句を垂れるだろうし……ここだけの話、君のためにローカンに決まっていた婚約を解消させたのだ。俺の顔を立てるためにも此奴を受け取ってくれんか?」
「やめろ、ミェンに近寄るな、話し掛けるな、勝手に話を進めるな! スタウツーデュの男児なんぞ問答無用で願い下げだ!」
パジオは自身を避けてエイレンに耳打ちしに接近したランカガを突き飛ばして言った。ローカンはそんな親同士のやり取りをハラハラとした様子で見つめる。
ランカガはおかしそうに笑いながら襟を正すと、細めた目でエイレンを捉え、肩をすくめた。
「そこがお前の罪なのだパジオ。真に娘を思うなら行き遅れの恥を被る前に良縁を見つけて嫁がせてやるべきなのに、お前ときたら自らの手引きで彼女を蔑視の道へと誘導している。これのどこが罪でないと言えるんだ? 時に血染めの争いに発展する壇上にわざわざ可愛い娘を送り込む必要などないだろうに、お前は娘の気持ちを優先するフリをして自分が良い父親であると思い込みたいだけだ」
「……違う」
「己の死後、取り残された彼女の立場を考えたことはあるか? お前が敵ばかり作っているせいで、後ろ盾を失ったミェンタージュ嬢が政界や戦地でどんな仕打ちを受けるか……親の行動が子の命運を分けることをよく理解しておけ。お前の勝手気ままで困るのはこの子なのだぞ」
ここにヌジマとフォエルマがいれば、口撃にたじろぐパジオの珍しい姿を眼に焼き付けんが如く凝視していただろう。
普段の彼ならここで押し黙らず嫌味ったらしく反論するが、エイレンはランカガの付け入る隙を探るためにパジオに真に受けたような反応をさせ、この縁談に乗ってみることにした。
「お父様……わたくし、ローカン様とお話してみたいです」
「おおっ、聞いたかパジオ!? やはり年頃の女子であるからなぁ、人並みに異性が気になろうよ! どれ、部屋を用意してもらおう! 親がいては緊張するだろうからな、我らは別室で待とう! 若人同士、水入らずで交流を深めるといい!」
ランカガは喜びの声を上げるとすぐに城の使用人を捕まえ、空の客間に案内させた。燭台に温かな光が灯る部屋に通されると、ランカガは憂慮に顔を歪ませるパジオを引きずって隣室へと消えていった。
流石に未婚の男女を二人っきりにするわけにもいかないので、部屋にはそれぞれの地方の護衛の騎士を呼び付けて同伴させていた。
西手側の屈強な騎士一人と、己の人形である生気のない無表情な北部の騎士一人に見守られながら、エイレンは腹部の前で手を組んで柔らかく会釈した。
「改めまして、ミェンタージュ・アラスチカです。こうして直接お言葉を交えるのは初めてですわね」
「ええ、そうですね……あっ! し、失礼しましたっ、ローカン・スタウツーデュですっ! この度はっ、よろしくお願いしまツっ!」
「まぁ……うふふ……」
よほど緊張しているのか、言葉を噛んでしまうローカンにエイレンは穏やかな微笑みを装った失笑を送った。髪の色や毛量の多さは父親譲りなものの体躯は至って平凡、中は似ても似つかぬ愚鈍さらしい。この慌て具合が演技なら表彰ものだ。
二人が対面する形でソファーに腰掛けると、ちょうどお茶を持ってきた使用人が部屋の扉を叩いて入室してきた。手早く用意を済ませた使用人が立ち去ると、湯気の上がるカップを口元で傾げながらエイレンの方から先に社交辞令を並べた。
「お父上は本当にお元気ですのね。威風堂々と言いますか、おそばにおられるだけで頼もしい方ですわ」
「ははっ……い、家ではもう少し静かなのですがね……やかましく思われたら、その……大丈夫ですよっ! 家では静かですからっ!」
「……そうですの」
エイレンは口角を上げただけの冷めた笑みを送った。
その後、ローカンはせきを切ったように一方的に話を始めた。彼の口から出てくる話題の全ては父であるランカガについてだった。如何にランカガが武勇に優れた人物か……如何にランカガが災難に見舞われる西部を上手くまとめているか……そんな人が義父になるのは素晴らしいと思わないか……など。
一体誰との婚約を進めようとしているのか尋ねてみたくなるほど、ローカンの話術はお粗末なものだった。統治と戦勲については今後の駆け引きに使えるかもしれないと興味を寄せたが、使い所のなさそうな私的な話に移ってしまうと途端に聞く気が失せてしまう。
これがイヴリーチ相手なら何日でも話しっぱなしでいられるのにと、エイレンは小さく溜息を吐き、カップに残ったお茶を飲み干して静かにローカンを見つめた。
「それで、父が言うには――」
「もう結構ですわ」
「……え?」
黙って聞いていたエイレンが突然に冷たい声を出すので、ローカンは面食らった様子で何度も瞬きを繰り返した。
エイレンはおもむろに立ち上がると、自分とローカンの中間くらいの位置を狙って、手にしていたカップを思い切りテーブルに叩き付けた。
「うわぁっ、何をなさるんですかっ!?」
「お嬢様っ、一体何をっ!?」
飛び散る水滴と磁器の破片がローカンの服を濡らし、彼は間の抜けた声を出して焦り立ち上がった。
咄嗟の出来事に西部の騎士も慌てて剣を抜き、鈍く光る先をエイレンに向ける。そんな彼に斜め後方から体当たりを決めてエイレンを守るように前に立ったのが、北部の人形騎士だ。
絶対的存在である父が勧めた縁談が取り下げ確実になってしまったローカンには悪いが、ここで騒動を聞き付けたパジオにも登場してもらう。
部屋の扉を力いっぱいに押し開け、血相を変えて駆け付けたパジオに、ローカンは今にも意識を失いそうなほど顔色を悪くして瞳を震わせた。
「大丈夫かミェンッ!! 何があったんだっ!?」
「ほっ、北手様っ……こっ……これはっ……!!」
「我が公よっ! ああ、お嬢様っ……間に合わず申し訳ございませんっ、申し訳ございませんっ!」
パジオがエイレンに近付くと、人形騎士はわざとらしく嘆きの言葉を口にした。ずっと無表情だった男は顔をくしゃっと歪ませ、少女の代わりと言わんばかりに何故か悔し涙を滲ませる。
驚けど驚けど驚き足りないくらいに、さらなる災難がローカンを襲う。
エイレンは白い頬にはっきりと映える赤い手形を浮き上がらせ、その膨らみを少しだけ増してやった。はたから見ればそれは、明らかな暴力の跡だった。
「ああああっ……頬が腫れているじゃないか……!! 何故こんな怪我をっ!?」
「ぇっ……は、はれるなんてっ、そんなっ!? だって、僕は触れてもないのに、どうやって頬を叩くって言うんですかっ!?」
「そうです!! ローカン様は何も手出ししておりません!! ご息女が急にカップを投げ付け、ローカン様のせいに仕立て上げたのです!!」
「何と卑劣な言い訳をっ!! お嬢様を傷付けておきながら罪のなすり付けまでっ……!! ええいっ、恥を知れ!!」
「やかましいっ!! 全員黙ってろっ!!」
静かだった相手側の騎士は別人のように騒ぎ出し、北手は宝物のように扱っている少女を取り乱しながら抱き止める……ローカンは息をすることもままならない状況で、錆び付いた玩具のようにぎこちなく首を回し、扉の方を確認した。
開放された扉の奥では壁に掛けられた燭台のかすかな光に当てられ、廊下で佇んで動かない父の顔が暗闇にひっそりと浮かんでいた。
そして、この部屋で唯一の高音域の声がポツポツと呟きを始める。
「……ローカン様がアラスチカを貶める発言をなされるものですから、わたくし我慢ならずに反論したのです……するとカップを投げ付けられ、頬を強く叩かれて……」
「ち、違うっ!! 僕は触れてもいないんだ!! その女が勝手にカップを割って……!!」
「ローカン、お前は喋るな」
距離のある場所から放たれるランカガの重く低い一言に、ローカンはそれ以上何も言えなかった。
パジオはエイレンの頬をしきりに撫でながら安心させるように額にキスを落とし、横抱きにすると、人形騎士を連れて部屋の外へ出ていこうとした。
扉を抜けてすぐの所に立つランカガの前で止まると、ありったけの憎悪を込めて睨み付ける。
「話などさせるのではなかった、やはり貴様の子だな。無礼な態度に物言い……殴り倒してやりたいほどそっくりだ」
「すまなかったパジオ。近いうちに埋め合わせをさせてくれ」
「必要ないっ!! 今後一切この子にスタウツーデュの男児を引き合わせることは許さんっ……視線すら寄越すな!!」
怒りを表すように大股でズカズカと進んでゆくパジオを、ランカガは静かに見送った。
パジオの体に隠れたエイレンは密かにほくそ笑んだ。少しだけ、勝ちだ。まだ何の事も起こしていないが、初日の議場で脅かしてくれたお返しだ。
偽物の父の胸元に頭を預け、エイレンはイヴリーチへ良い土産話ができたことを満足していた。
◇◇◇
「せ、西手様……こんな……私が付いていながら、誠に、不甲斐なく……!」
「ぼっ、僕は上手くやろうとしたんですっ……! 本当に触れてないのにっ、あああっ、あの女がっ……あの女が突然暴れ出してっ……見計らったように北手が現れてっ、それでっ……!!」
弁明のために言い寄る二人に、ランカガは息も凍る冷たい視線を向けた。
呆れの溜息もない。怒りを落ち着ける呼吸音もない。静寂の中、ただ温度のない金の瞳がローカンと騎士を射抜く。
ランカガは己が子達を所有物として見ていた。普段愛用している魔物の皮で作った外套や、親から受け継いだ剣と同じ……育てれば成長するだけの、生きている道具でしかなかった。だから――。
「女というのは価値に敏感だ。特に貴族の女は己の価値を引き上げてくれる相手でなければ、ないがしろにしてよいと思っている節がある。嘆かわしいことにお前達は揃って十代の小娘に低値を付けられ、挙げ句罠にはめられたのだ。他の兄弟だと血の気が多すぎるのでお前を選んだが……失敗だったようだな、ローカン」
―― 役目を果たせない道具など、手元に置いておく必要はないのだ。
「父上お願いですっ、もう一度やらせてください!! 次こそは上手くやってみせますっ!! 絶対にお望みの結果をお持ちいたしますのでどうかっ、どうかご容赦をっ……!!」
「よく教えているだろう。人の首は一つ……一度断ち斬られれば終わりなのだ。それが戦場というものだ」
そう言って、ランカガはローカンと騎士を置いて部屋を後にした。
残された男達は全身の生き血を抜かれたように青い顔をして、放心状態から動くことができなかった。
だが、議場を出たからといって各自に自由が訪れるわけではない。廊下での立ち話や朝昼晩の会食時など、非公式の場で繰り広げられる何気ない会話からすで裏工作は始まっているのだ。
二日目の夕食後、ヌジマとささやかな雑談を交わしてからパジオとエイレンは自らに割り当てられていた客間へ戻ろうとした。
そこへ、いつの間に先んじていたのか、部屋の前には書記役の青年を連れたランカガが待ち構えていた。
「手酷く振ったのだな。アナビーニホが連日幼子のように俺に泣き付いてきてかなわんぞ」
「少し前までは私の方に哀れみを乞うてきたよ。コロコロと止まり木を変えて調子のいい奴だ。これを機に誠意というものを勉強させてやったらどうだ?」
「ぶぁはは!! そうカッカするな!! お前はいちいち揚げ足を取るから他公に避けられるのだ。俺のように身も心も大きな男になれ! 愚か者すら抱き込んでやる大きな男にな!」
それらしい嫌味をパジオに言わせると、ランカガは議場にいる時と変わらぬ声量でパジオの肩をバシバシと叩いた。
パジオの記憶の中にあるランカガという男は、常に闘争の渦中にいた。
跡目争い、内乱の鎮静、隣国とのいざこざ……若いうちから思い付く限りの問題にぶつかってきた彼は、その度に持ち前の武勇を奮って有利な結果を勝ち取ってきた。そんなランカガが近年唱えているのが、タハボートの軍国化だ。
争いに生きた者だからこそ、争いのニオイに敏感であるというべきか……隣国スティングラまで伸びてしまった暴国ユージャムルの侵攻に人知れず焦りを感じていたランカガは、自身が現役のうちに出来得る限りの武力体制を整えねばと他公に熱く訴え続けてきた。国内有数の知勇を誇る己が指揮を執れば、必ずかの大国をしりぞけてみせると。
その意見は至極真っ当で、且つ祖国への愛がこもった誠意あるものに感じられた。だが他の護り手が彼の軍事力強化論に賛同しなかったのは、口惜しくもランカガ自身が誇る、彼の生き様から秘められた野心が透けて見えるせいであった。
ランカガは裏表のないような外見と振る舞いをしているが、そのくせ腹の中では誰もが震え上がるむごたらしい光景を思い描く男なのである。
皆、分かっていたのだ。ランカガはユージャムルをしりぞけるために軍国化を望んでいるのではなく、自身がこの国の全権を握るために変革を推し進めているのだと。
無論、ユージャムルに危機感を抱いているのは本心であろう。どうにか対処せねばとも思っているに違いない。しかしここでランカガに特別な権限を与えてしまえば、来たるユージャムルとの対抗戦よりも先に、ランカガ自身がタハボートを衰退させて侵略のお膳立てをしまうのではないかと生前のパジオは考えていた。
軍事力を強化するには兵を増やさねばならない。恐らく既存の頭数では足りないので募兵し、場合によっては徴兵を行って戦闘経験のない多数の平民を戦地で動ける程度にまでしごき上げなければならない。国軍に所属したからには生活に掛かる費用を国が工面しなければならないし、仮に防衛成功後は徴兵した民に正当な額の報奨金を支払わねば、下手に力を付けた集団はどんな行動に出るか分からず……と、少し頭を働かせただけでも山積みの問題が降ってくる。
小国の防衛戦は、とにかく旨味がないのだ。
ただでさえ近頃は災害被害により支出が増えているというのに、一体どこから資金を調達しようというのか? そう責める度にランカガはのらりくらりと適当な言い訳を口にしてパジオの指摘をかわした。
今思えば、風見鶏のフォエルマはとっくにランカガの脅しに屈していたのかもしれない。護公会議前に執政官を送り込んできたのも、パジオの不安を煽り融資を獲得し、ランカガに金を横流しするつもりだったとしたら……なんとも浅はかな悪手である。
自身が焚き付けなくとも仲良く手を取り合っていた西南の二公に、エイレンは謝辞を送りたい気分だった。
ヌジマを取られていれば多少は厄介だったかもしれないが、フォエルマの方はどうにも無自覚に身内の足を引っ張るような人種に思えてならない。曲がりなりにも護り手なので、いないよりかはいた方が良いのだろうが……こうしてランカガが直々に接近してくる辺り、やはり使える人物ではなさそうだ。
「何を話しに来たのかは予想がつく。生憎だが私も娘も疲れているので失礼させてもらうよ」
「長話でもない、せっかくの顔合わせの期間に素っ気ない態度はよせ。我ら護公、この混沌とした時代に一丸となって民を導かんでどうする? 今こそ互いの欠点を補い合い、より深く繋がり合わねばならん」
「欠点があるのはそちらだけだ。何故うちがよその汚点を肩代わりしなければならないんだ?」
他に人の姿がないとはいえ、およそ廊下で繰り広げていい話ではない。背後に控える西部の書記役、ランカガの息子であるローカンは表情を硬くしていた。
「パジオ、お前は昔からそうだ。いつも自分が正しいという顔をして、己が罪に目を背ける」
「私が何の過ちを犯したというんだ? 言い掛かりも甚だしい……」
「伴侶のことだ。一年も経てば新たに娶っても見聞は悪くないだろうに……もう六年だぞ? まさか死ぬまで喪に服すつもりか? 上に立つ者の生き方を理解していたあの奥方なら、元夫の再婚も冥界で笑って許してくれるだろうに。いつまで周囲に気を遣わせるつもりだ?」
ランカガの言葉に、エイレンの胸の内でカアッと熱がこみ上がった。
これはパジオの怒りだ。器に染み付いた個の記憶が、ランカガの心ない発言に反応しているのだ。
タハボートでは位の高い男性に愛人や側室がいるのは当然のことと見なされていたため、亡き妻カーネスターに操を立てるパジオは好奇の対象であった。
まさに”英雄色を好む”を体現したランカガとは正反対。人形はまるで本物の人間であるかのように、苛立ちを露わにした。
「”元”ではない。彼女が死したとしても、私とカーネスターの婚姻関係は終わらない。さっきから何なんだ? 今日のお前はいつにも増して不快だ。そこを退け、部屋に戻らせてもらう。嫌でも明日の会議には顔を合わせなければならないのだからな」
「まぁ待て、最後まで聞いていけ。……俺はなぁパジオ、一人の友としてお前を心配しているのだ。お前だけではなく、ミェンタージュ嬢のこともな。いつまでその子を奥方の代わりに隣に立たせるつもりだ? 祝宴や行事に連れ回し、跡継ぎのように男の仕事まで覚えさせて……とても不憫で見ていられんよ。女子には女子の、相応の役割というものがある」
己に集中する周囲からの意識に、エイレンは俯きがちだった顔を上げた。
パジオと馬が合わないはずだ。友を自称する割には、相手が大切にしている愛嬢に明らかな軽侮を投げ掛けてくる。
「彼女の生き方をお前がどうこう言う筋合いはない」
「俺は客観的な意見を述べとるだけだ。ミェンタージュ嬢、君も恋路の一つくらい歩んでおきたかろう? パジオに向かって一言、嫁がせろと口にしてみればいい。もしくは婿を迎えたいと願ってみるか……そこでだ! うちの三男をやろう!」
ランカガは見下しの態度から一変して、気のいい世話焼き人間のような穏やかな顔付きになった。”ほれ、前に出んか!”と、一言も発さずにいた息子のローカンの背を叩くと、強引にアラスチカ親子の面前に引っ張り出した。
「本当は長男がいいのだが、奴は俺に似て色好みでな。どうせ大量に女を囲っとる男は好かんだろう? 年が近いのは四男、五男辺りだが、それだと生まれ順を気にするパジオは物足りんと文句を垂れるだろうし……ここだけの話、君のためにローカンに決まっていた婚約を解消させたのだ。俺の顔を立てるためにも此奴を受け取ってくれんか?」
「やめろ、ミェンに近寄るな、話し掛けるな、勝手に話を進めるな! スタウツーデュの男児なんぞ問答無用で願い下げだ!」
パジオは自身を避けてエイレンに耳打ちしに接近したランカガを突き飛ばして言った。ローカンはそんな親同士のやり取りをハラハラとした様子で見つめる。
ランカガはおかしそうに笑いながら襟を正すと、細めた目でエイレンを捉え、肩をすくめた。
「そこがお前の罪なのだパジオ。真に娘を思うなら行き遅れの恥を被る前に良縁を見つけて嫁がせてやるべきなのに、お前ときたら自らの手引きで彼女を蔑視の道へと誘導している。これのどこが罪でないと言えるんだ? 時に血染めの争いに発展する壇上にわざわざ可愛い娘を送り込む必要などないだろうに、お前は娘の気持ちを優先するフリをして自分が良い父親であると思い込みたいだけだ」
「……違う」
「己の死後、取り残された彼女の立場を考えたことはあるか? お前が敵ばかり作っているせいで、後ろ盾を失ったミェンタージュ嬢が政界や戦地でどんな仕打ちを受けるか……親の行動が子の命運を分けることをよく理解しておけ。お前の勝手気ままで困るのはこの子なのだぞ」
ここにヌジマとフォエルマがいれば、口撃にたじろぐパジオの珍しい姿を眼に焼き付けんが如く凝視していただろう。
普段の彼ならここで押し黙らず嫌味ったらしく反論するが、エイレンはランカガの付け入る隙を探るためにパジオに真に受けたような反応をさせ、この縁談に乗ってみることにした。
「お父様……わたくし、ローカン様とお話してみたいです」
「おおっ、聞いたかパジオ!? やはり年頃の女子であるからなぁ、人並みに異性が気になろうよ! どれ、部屋を用意してもらおう! 親がいては緊張するだろうからな、我らは別室で待とう! 若人同士、水入らずで交流を深めるといい!」
ランカガは喜びの声を上げるとすぐに城の使用人を捕まえ、空の客間に案内させた。燭台に温かな光が灯る部屋に通されると、ランカガは憂慮に顔を歪ませるパジオを引きずって隣室へと消えていった。
流石に未婚の男女を二人っきりにするわけにもいかないので、部屋にはそれぞれの地方の護衛の騎士を呼び付けて同伴させていた。
西手側の屈強な騎士一人と、己の人形である生気のない無表情な北部の騎士一人に見守られながら、エイレンは腹部の前で手を組んで柔らかく会釈した。
「改めまして、ミェンタージュ・アラスチカです。こうして直接お言葉を交えるのは初めてですわね」
「ええ、そうですね……あっ! し、失礼しましたっ、ローカン・スタウツーデュですっ! この度はっ、よろしくお願いしまツっ!」
「まぁ……うふふ……」
よほど緊張しているのか、言葉を噛んでしまうローカンにエイレンは穏やかな微笑みを装った失笑を送った。髪の色や毛量の多さは父親譲りなものの体躯は至って平凡、中は似ても似つかぬ愚鈍さらしい。この慌て具合が演技なら表彰ものだ。
二人が対面する形でソファーに腰掛けると、ちょうどお茶を持ってきた使用人が部屋の扉を叩いて入室してきた。手早く用意を済ませた使用人が立ち去ると、湯気の上がるカップを口元で傾げながらエイレンの方から先に社交辞令を並べた。
「お父上は本当にお元気ですのね。威風堂々と言いますか、おそばにおられるだけで頼もしい方ですわ」
「ははっ……い、家ではもう少し静かなのですがね……やかましく思われたら、その……大丈夫ですよっ! 家では静かですからっ!」
「……そうですの」
エイレンは口角を上げただけの冷めた笑みを送った。
その後、ローカンはせきを切ったように一方的に話を始めた。彼の口から出てくる話題の全ては父であるランカガについてだった。如何にランカガが武勇に優れた人物か……如何にランカガが災難に見舞われる西部を上手くまとめているか……そんな人が義父になるのは素晴らしいと思わないか……など。
一体誰との婚約を進めようとしているのか尋ねてみたくなるほど、ローカンの話術はお粗末なものだった。統治と戦勲については今後の駆け引きに使えるかもしれないと興味を寄せたが、使い所のなさそうな私的な話に移ってしまうと途端に聞く気が失せてしまう。
これがイヴリーチ相手なら何日でも話しっぱなしでいられるのにと、エイレンは小さく溜息を吐き、カップに残ったお茶を飲み干して静かにローカンを見つめた。
「それで、父が言うには――」
「もう結構ですわ」
「……え?」
黙って聞いていたエイレンが突然に冷たい声を出すので、ローカンは面食らった様子で何度も瞬きを繰り返した。
エイレンはおもむろに立ち上がると、自分とローカンの中間くらいの位置を狙って、手にしていたカップを思い切りテーブルに叩き付けた。
「うわぁっ、何をなさるんですかっ!?」
「お嬢様っ、一体何をっ!?」
飛び散る水滴と磁器の破片がローカンの服を濡らし、彼は間の抜けた声を出して焦り立ち上がった。
咄嗟の出来事に西部の騎士も慌てて剣を抜き、鈍く光る先をエイレンに向ける。そんな彼に斜め後方から体当たりを決めてエイレンを守るように前に立ったのが、北部の人形騎士だ。
絶対的存在である父が勧めた縁談が取り下げ確実になってしまったローカンには悪いが、ここで騒動を聞き付けたパジオにも登場してもらう。
部屋の扉を力いっぱいに押し開け、血相を変えて駆け付けたパジオに、ローカンは今にも意識を失いそうなほど顔色を悪くして瞳を震わせた。
「大丈夫かミェンッ!! 何があったんだっ!?」
「ほっ、北手様っ……こっ……これはっ……!!」
「我が公よっ! ああ、お嬢様っ……間に合わず申し訳ございませんっ、申し訳ございませんっ!」
パジオがエイレンに近付くと、人形騎士はわざとらしく嘆きの言葉を口にした。ずっと無表情だった男は顔をくしゃっと歪ませ、少女の代わりと言わんばかりに何故か悔し涙を滲ませる。
驚けど驚けど驚き足りないくらいに、さらなる災難がローカンを襲う。
エイレンは白い頬にはっきりと映える赤い手形を浮き上がらせ、その膨らみを少しだけ増してやった。はたから見ればそれは、明らかな暴力の跡だった。
「ああああっ……頬が腫れているじゃないか……!! 何故こんな怪我をっ!?」
「ぇっ……は、はれるなんてっ、そんなっ!? だって、僕は触れてもないのに、どうやって頬を叩くって言うんですかっ!?」
「そうです!! ローカン様は何も手出ししておりません!! ご息女が急にカップを投げ付け、ローカン様のせいに仕立て上げたのです!!」
「何と卑劣な言い訳をっ!! お嬢様を傷付けておきながら罪のなすり付けまでっ……!! ええいっ、恥を知れ!!」
「やかましいっ!! 全員黙ってろっ!!」
静かだった相手側の騎士は別人のように騒ぎ出し、北手は宝物のように扱っている少女を取り乱しながら抱き止める……ローカンは息をすることもままならない状況で、錆び付いた玩具のようにぎこちなく首を回し、扉の方を確認した。
開放された扉の奥では壁に掛けられた燭台のかすかな光に当てられ、廊下で佇んで動かない父の顔が暗闇にひっそりと浮かんでいた。
そして、この部屋で唯一の高音域の声がポツポツと呟きを始める。
「……ローカン様がアラスチカを貶める発言をなされるものですから、わたくし我慢ならずに反論したのです……するとカップを投げ付けられ、頬を強く叩かれて……」
「ち、違うっ!! 僕は触れてもいないんだ!! その女が勝手にカップを割って……!!」
「ローカン、お前は喋るな」
距離のある場所から放たれるランカガの重く低い一言に、ローカンはそれ以上何も言えなかった。
パジオはエイレンの頬をしきりに撫でながら安心させるように額にキスを落とし、横抱きにすると、人形騎士を連れて部屋の外へ出ていこうとした。
扉を抜けてすぐの所に立つランカガの前で止まると、ありったけの憎悪を込めて睨み付ける。
「話などさせるのではなかった、やはり貴様の子だな。無礼な態度に物言い……殴り倒してやりたいほどそっくりだ」
「すまなかったパジオ。近いうちに埋め合わせをさせてくれ」
「必要ないっ!! 今後一切この子にスタウツーデュの男児を引き合わせることは許さんっ……視線すら寄越すな!!」
怒りを表すように大股でズカズカと進んでゆくパジオを、ランカガは静かに見送った。
パジオの体に隠れたエイレンは密かにほくそ笑んだ。少しだけ、勝ちだ。まだ何の事も起こしていないが、初日の議場で脅かしてくれたお返しだ。
偽物の父の胸元に頭を預け、エイレンはイヴリーチへ良い土産話ができたことを満足していた。
◇◇◇
「せ、西手様……こんな……私が付いていながら、誠に、不甲斐なく……!」
「ぼっ、僕は上手くやろうとしたんですっ……! 本当に触れてないのにっ、あああっ、あの女がっ……あの女が突然暴れ出してっ……見計らったように北手が現れてっ、それでっ……!!」
弁明のために言い寄る二人に、ランカガは息も凍る冷たい視線を向けた。
呆れの溜息もない。怒りを落ち着ける呼吸音もない。静寂の中、ただ温度のない金の瞳がローカンと騎士を射抜く。
ランカガは己が子達を所有物として見ていた。普段愛用している魔物の皮で作った外套や、親から受け継いだ剣と同じ……育てれば成長するだけの、生きている道具でしかなかった。だから――。
「女というのは価値に敏感だ。特に貴族の女は己の価値を引き上げてくれる相手でなければ、ないがしろにしてよいと思っている節がある。嘆かわしいことにお前達は揃って十代の小娘に低値を付けられ、挙げ句罠にはめられたのだ。他の兄弟だと血の気が多すぎるのでお前を選んだが……失敗だったようだな、ローカン」
―― 役目を果たせない道具など、手元に置いておく必要はないのだ。
「父上お願いですっ、もう一度やらせてください!! 次こそは上手くやってみせますっ!! 絶対にお望みの結果をお持ちいたしますのでどうかっ、どうかご容赦をっ……!!」
「よく教えているだろう。人の首は一つ……一度断ち斬られれば終わりなのだ。それが戦場というものだ」
そう言って、ランカガはローカンと騎士を置いて部屋を後にした。
残された男達は全身の生き血を抜かれたように青い顔をして、放心状態から動くことができなかった。
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