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27.結局あなたはご自身が大事なのですね
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翌週、セルヴェンは不在時の指揮をオーズに託して、王都を出発した。
来月には王族主催の祝賀会が予定されている。
そこで話す挨拶の原稿を移動中に書き上げておこうと、セルヴェンは馬車に紙とペンを持ち込んでいた。
しかし……ラ・ビンカで最後に見たイリファスカの暗い表情が脳裏にチラついて、良い文章は浮かんでこなかった。
手持ち無沙汰が嫌いなセルヴェンが珍しく気力に欠けていた頃……屋敷にいるイリファスカはちょうど、スラータルの紹介でグリスダインとの初対面を果たしているところだった。
セルヴェンは彼女が倒れるよりも前に王都を出発していた。
呼び出しを受けずとも、自主的に向かってきてはいたのだ。
そして迎えた問題の日……イリファスカの看病のために慌ただしく人影が交差する中、ケーレン医師から“万が一”の知らせを飛ばすように勧められていたユタル家令は、何食わぬ顔で火急の知らせを書きつづると、体力に自信のある兵士に使いを頼んだ。
“自分が手紙を燃やしたことは、絶対に主人に知られてはならない”――。
突発的な行動を悔いたユタル家令だったが、こうなってしまっては無実を貫くしかない。
とにかく“自分は被害者だ”と心に言い聞かせ、追求を受けても『そんな便りは受け取っていない』と言い張ることに決めた……。
伝令として王都を目指していた兵士は、街道で運良くセルヴェンを乗せた馬車と出くわした。
「奥様が倒れられましたっ!! 命が危ういとっ……至急屋敷にお戻りをっ!!」
息を切らし、寝ずに馬を飛ばしてきた青白い顔の兵士から手渡された便りには、確かにイリファスカの重篤を告げる内容が書かれていた。
セルヴェンは束の間、呼吸することを忘れた。
ユタル家令は自らの罪を軽くするために……何より自分一人を悪者扱いするセルヴェンのことのが許せずに、イリファスカが倒れた原因は心労であると明記していた。
『先日から診療を受けておられましたが、“旦那様をお支えするために仕事に励まねば”と、ご無理を続けたのが祟ったようです。私は何度も旦那様に報告を上げようとしたのですが、奥様はどうしてか貴方様を恐れ、“体調管理の甘さで咎めを受けるのが怖いから”と、私に便りを出すことを禁じられ――』……と、遠回しにセルヴェンに非があるという風な書き方をして、彼の中の罪悪感を掻き立てた。
実際、イリファスカはユタル家令に口止めをしていた。
彼女はセルヴェンから小言を受けるのが嫌で、『あの方のお邪魔になりたくないから絶対に伝えないでね?』と、普段から周囲に口を酸っぱくして不調を隠すお願いをしていたので、嘘は言っていない。
ユタル家令の手紙が効いたセルヴェンはその後、空の明るさが変わるまで、放心状態で車内の床を眺めていた。
車輪が大きな石を踏んだのか、一度“ガタンッ!”と車体が上下に強く揺れたことで、セルヴェンの意識は呼び戻された。
そして、いつ手に取ったのか分からない例の原稿用紙とペンに目をやった。
手汗でぐしゃぐしゃにふやけた紙……ユタル家令からの便りを読む前に手放したはずだが、もしかしたら別のものに集中して気を紛らわそうと、無意識のうちにたぐり寄せていたのかもしれない。
手中に収めていた道具を見つめ、こんな時でも“仕事”に手を伸ばした自分に嫌気が差したセルヴェンは、それらを対席へと投げ付けて、背もたれに倒れ掛かると乱暴に後頭部を掻きむしった。
「チッ……クソッ!!」
こんなことになるなんて……。
優れた知力を持つ者だけが輝ける世界……研究職は他者に恩恵をもたらす誇りある仕事だというのに、『あなたがやるべきことは他にある』と言って、自分を舞台から引きずり下ろそうとする両親や弟を憎んだこともあったが……あの頃はまさか、こんな大事になるなんて思わなかったんだ。
領地の運営など、やり方を学べば誰にでもできることではないか?
だが研究は違う。自分の頭に降ってきた“ひらめき”が、他人にも宿るとは限らない。
ラバン・カーツはこのセルヴェン・アトラスカの指揮でなければ作成できぬ代物であった。多くの人命、並びに生態系、土地をも救った。
たくさんの人々から感謝され、評価を受けたのだ。侯爵家も功績者の生家として鼻が高いはずだ。それの何がいけなかった? どこが悪かった?
イリファスカだって教えてくれればよかったんだ。
嫌なこと、困ったことがあれば相談してくれればよかったのに、ずっと笑っているから気付けなかった。
何かあれば自分だって彼女に寄り添う選択をしたはずなんだ。
俺の記憶の中の君はいつだって笑って――。
『わっ、わたしっ……そんなつもりじゃっ……!』
『……どんな困難が降りかかろうと……この方に生涯添い遂げることを……誓います……』
『セルヴェンさまっ……セルヴェンさまっ……! あぁっ、わたしっ……あなたと肌を重ねられるなんてっ……愛されるなんて思ってもみませんでしたっ……! うれしいっ……夢みたいっ……!』
『まぁっ、セルヴェン様が新しい研究の指揮を執られるのですかっ!? おめでとうございます! お屋敷でもお祝いをしなくてはいけませんわねっ! お義母様やお義父様にはお伝えになられましたか? とってもお喜びになられると思いますよ! うふふっ……我が身のことのように嬉しいですっ!』
『所長就任おめでとうございます。誉れある侯爵様が治める地に住まうことを、領民達も誇りに思うでしょう』
『おかえりなさいませ、お疲れでしょう……公務についてはお気になさらず、お休みを取られてください。最近は役人の方々がようやく私の意見を聞き入れてくださるようになったので、話し合いが円滑に進んでおりますから……旦那様がもっともっと研究に没頭できるよう、努めますわ』
『……貴重なご意見ありがとうございます。領地に戻ったら役人達と話し合ってみます』
……違う……いつもじゃなかった。ここ最近は表情が暗かった。
いや、七年前の始まりから、ずっとそうだったんだ。自分に都合のいいところだけ切り抜いて見ていたのか。
セルヴェンは、ほうけたように車内の天井を見上げた。
金の装飾でかたどられた侯爵家の紋章……ずっと貴族のしがらみが嫌いだった。せっかくの才能を棒に振りたくなかった。
イリファスカに対する罪悪感が芽生えてから、セルヴェンは弟のビズロックにも同様の思いを抱き始めていた。
会いたくない時に限って、ビズロックは先日の会合に国境警備隊の使者として姿を見せた。
『兄上……幼い頃はすまなかった。今になって、あなたを目のかたきにしていたことを後悔しているよ。ラバン・カーツがなければ俺は命を落としていただろう。まさかこんな形であなたに救われるとは……人間、何があるか分からんものだな。積もる話は今度の祝賀会でしよう。奥方に挨拶できる日を楽しみにしているよ。あなたの大切な人にもきちんと謝罪したい……俺が責務を放棄してしまったせいで、きっと大変な思いをしているだろうからな……』
……二年前に魔物の猛攻をその身に受け、瘴気の弊害により生死の境をさまよっていたビズロックは、試作段階のラバン・カーツの被験者となり、奇跡的に危機を脱していた。
投薬後の様子を見るために定期的に顔を合わせていた二人だが、急によそよそしくなった兄の態度を気にしてか、ビズロックは柄にもなく湿っぽい言葉を口にした。
鋭い牙や爪で顔面のあらゆる部分をえぐられていたビズロックは、もう常人のような綺麗な笑い方ができなくなっていた。
口角を上げると頬はいびつに引きつり、左側の目尻はピクピクと痙攣を起こしているように小刻みに震えていた。
年が十個も上である兄のセルヴェンよりも遥かに老けて見えたビズロックの痛ましい笑顔が、その真っ直ぐな瞳が……セルヴェンには直視できないほど、まぶしく映った。
ビズロック……お前のせいじゃない、俺のせいなんだ。俺が最初に責務を押し付けたんだ。
俺が初めから貴族の生き方を受け入れていれば、お前は反骨心から国境警備隊に入隊なんてしなかっただろう。イリファスカだって心労で倒れることはなかったんだ。
二人の命をおびやかしたのは俺なんだ……後悔しているのは俺の方なんだよ……。
頼むから、そんな風に笑わないでくれ。
頼むから、優しさで俺の罪悪感を煽らないでくれ。
俺は変わるから、もう好きなことばかりはしないから……二人共、俺のことを許してくれ――。
予想を大きく上回る主人の早い到着に、昼食の準備をしていた屋敷の使用人達はざわめき立った。
セルヴェンは停車と同時に車内から勢いよく飛び出すと、妻が眠る寝室を目指して、全速力で屋敷を駆けた――。
来月には王族主催の祝賀会が予定されている。
そこで話す挨拶の原稿を移動中に書き上げておこうと、セルヴェンは馬車に紙とペンを持ち込んでいた。
しかし……ラ・ビンカで最後に見たイリファスカの暗い表情が脳裏にチラついて、良い文章は浮かんでこなかった。
手持ち無沙汰が嫌いなセルヴェンが珍しく気力に欠けていた頃……屋敷にいるイリファスカはちょうど、スラータルの紹介でグリスダインとの初対面を果たしているところだった。
セルヴェンは彼女が倒れるよりも前に王都を出発していた。
呼び出しを受けずとも、自主的に向かってきてはいたのだ。
そして迎えた問題の日……イリファスカの看病のために慌ただしく人影が交差する中、ケーレン医師から“万が一”の知らせを飛ばすように勧められていたユタル家令は、何食わぬ顔で火急の知らせを書きつづると、体力に自信のある兵士に使いを頼んだ。
“自分が手紙を燃やしたことは、絶対に主人に知られてはならない”――。
突発的な行動を悔いたユタル家令だったが、こうなってしまっては無実を貫くしかない。
とにかく“自分は被害者だ”と心に言い聞かせ、追求を受けても『そんな便りは受け取っていない』と言い張ることに決めた……。
伝令として王都を目指していた兵士は、街道で運良くセルヴェンを乗せた馬車と出くわした。
「奥様が倒れられましたっ!! 命が危ういとっ……至急屋敷にお戻りをっ!!」
息を切らし、寝ずに馬を飛ばしてきた青白い顔の兵士から手渡された便りには、確かにイリファスカの重篤を告げる内容が書かれていた。
セルヴェンは束の間、呼吸することを忘れた。
ユタル家令は自らの罪を軽くするために……何より自分一人を悪者扱いするセルヴェンのことのが許せずに、イリファスカが倒れた原因は心労であると明記していた。
『先日から診療を受けておられましたが、“旦那様をお支えするために仕事に励まねば”と、ご無理を続けたのが祟ったようです。私は何度も旦那様に報告を上げようとしたのですが、奥様はどうしてか貴方様を恐れ、“体調管理の甘さで咎めを受けるのが怖いから”と、私に便りを出すことを禁じられ――』……と、遠回しにセルヴェンに非があるという風な書き方をして、彼の中の罪悪感を掻き立てた。
実際、イリファスカはユタル家令に口止めをしていた。
彼女はセルヴェンから小言を受けるのが嫌で、『あの方のお邪魔になりたくないから絶対に伝えないでね?』と、普段から周囲に口を酸っぱくして不調を隠すお願いをしていたので、嘘は言っていない。
ユタル家令の手紙が効いたセルヴェンはその後、空の明るさが変わるまで、放心状態で車内の床を眺めていた。
車輪が大きな石を踏んだのか、一度“ガタンッ!”と車体が上下に強く揺れたことで、セルヴェンの意識は呼び戻された。
そして、いつ手に取ったのか分からない例の原稿用紙とペンに目をやった。
手汗でぐしゃぐしゃにふやけた紙……ユタル家令からの便りを読む前に手放したはずだが、もしかしたら別のものに集中して気を紛らわそうと、無意識のうちにたぐり寄せていたのかもしれない。
手中に収めていた道具を見つめ、こんな時でも“仕事”に手を伸ばした自分に嫌気が差したセルヴェンは、それらを対席へと投げ付けて、背もたれに倒れ掛かると乱暴に後頭部を掻きむしった。
「チッ……クソッ!!」
こんなことになるなんて……。
優れた知力を持つ者だけが輝ける世界……研究職は他者に恩恵をもたらす誇りある仕事だというのに、『あなたがやるべきことは他にある』と言って、自分を舞台から引きずり下ろそうとする両親や弟を憎んだこともあったが……あの頃はまさか、こんな大事になるなんて思わなかったんだ。
領地の運営など、やり方を学べば誰にでもできることではないか?
だが研究は違う。自分の頭に降ってきた“ひらめき”が、他人にも宿るとは限らない。
ラバン・カーツはこのセルヴェン・アトラスカの指揮でなければ作成できぬ代物であった。多くの人命、並びに生態系、土地をも救った。
たくさんの人々から感謝され、評価を受けたのだ。侯爵家も功績者の生家として鼻が高いはずだ。それの何がいけなかった? どこが悪かった?
イリファスカだって教えてくれればよかったんだ。
嫌なこと、困ったことがあれば相談してくれればよかったのに、ずっと笑っているから気付けなかった。
何かあれば自分だって彼女に寄り添う選択をしたはずなんだ。
俺の記憶の中の君はいつだって笑って――。
『わっ、わたしっ……そんなつもりじゃっ……!』
『……どんな困難が降りかかろうと……この方に生涯添い遂げることを……誓います……』
『セルヴェンさまっ……セルヴェンさまっ……! あぁっ、わたしっ……あなたと肌を重ねられるなんてっ……愛されるなんて思ってもみませんでしたっ……! うれしいっ……夢みたいっ……!』
『まぁっ、セルヴェン様が新しい研究の指揮を執られるのですかっ!? おめでとうございます! お屋敷でもお祝いをしなくてはいけませんわねっ! お義母様やお義父様にはお伝えになられましたか? とってもお喜びになられると思いますよ! うふふっ……我が身のことのように嬉しいですっ!』
『所長就任おめでとうございます。誉れある侯爵様が治める地に住まうことを、領民達も誇りに思うでしょう』
『おかえりなさいませ、お疲れでしょう……公務についてはお気になさらず、お休みを取られてください。最近は役人の方々がようやく私の意見を聞き入れてくださるようになったので、話し合いが円滑に進んでおりますから……旦那様がもっともっと研究に没頭できるよう、努めますわ』
『……貴重なご意見ありがとうございます。領地に戻ったら役人達と話し合ってみます』
……違う……いつもじゃなかった。ここ最近は表情が暗かった。
いや、七年前の始まりから、ずっとそうだったんだ。自分に都合のいいところだけ切り抜いて見ていたのか。
セルヴェンは、ほうけたように車内の天井を見上げた。
金の装飾でかたどられた侯爵家の紋章……ずっと貴族のしがらみが嫌いだった。せっかくの才能を棒に振りたくなかった。
イリファスカに対する罪悪感が芽生えてから、セルヴェンは弟のビズロックにも同様の思いを抱き始めていた。
会いたくない時に限って、ビズロックは先日の会合に国境警備隊の使者として姿を見せた。
『兄上……幼い頃はすまなかった。今になって、あなたを目のかたきにしていたことを後悔しているよ。ラバン・カーツがなければ俺は命を落としていただろう。まさかこんな形であなたに救われるとは……人間、何があるか分からんものだな。積もる話は今度の祝賀会でしよう。奥方に挨拶できる日を楽しみにしているよ。あなたの大切な人にもきちんと謝罪したい……俺が責務を放棄してしまったせいで、きっと大変な思いをしているだろうからな……』
……二年前に魔物の猛攻をその身に受け、瘴気の弊害により生死の境をさまよっていたビズロックは、試作段階のラバン・カーツの被験者となり、奇跡的に危機を脱していた。
投薬後の様子を見るために定期的に顔を合わせていた二人だが、急によそよそしくなった兄の態度を気にしてか、ビズロックは柄にもなく湿っぽい言葉を口にした。
鋭い牙や爪で顔面のあらゆる部分をえぐられていたビズロックは、もう常人のような綺麗な笑い方ができなくなっていた。
口角を上げると頬はいびつに引きつり、左側の目尻はピクピクと痙攣を起こしているように小刻みに震えていた。
年が十個も上である兄のセルヴェンよりも遥かに老けて見えたビズロックの痛ましい笑顔が、その真っ直ぐな瞳が……セルヴェンには直視できないほど、まぶしく映った。
ビズロック……お前のせいじゃない、俺のせいなんだ。俺が最初に責務を押し付けたんだ。
俺が初めから貴族の生き方を受け入れていれば、お前は反骨心から国境警備隊に入隊なんてしなかっただろう。イリファスカだって心労で倒れることはなかったんだ。
二人の命をおびやかしたのは俺なんだ……後悔しているのは俺の方なんだよ……。
頼むから、そんな風に笑わないでくれ。
頼むから、優しさで俺の罪悪感を煽らないでくれ。
俺は変わるから、もう好きなことばかりはしないから……二人共、俺のことを許してくれ――。
予想を大きく上回る主人の早い到着に、昼食の準備をしていた屋敷の使用人達はざわめき立った。
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