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7話 聖獣 白虎
しおりを挟む「おはようございます。セリーヌ様」
「あぁ、おはよーー。。朝は苦手だぁ・・」
ミリアは朝から食事の準備と出立の準備で
忙しそうだった。
「あれ?リベラは?」
「何か気になる事があるらしく、周りを見てくると
仰ってましたが・・」
「ふーん・・そうなんだぁ・・」
ダラダラと起き上がり、私も準備を始めた。
森の中で目覚めるというのは、もっと爽やかだと
思っていたが、意外とそうでもない。
結構、片付けやら準備やらで
バタバタするもんだわね。
しばらくするとリベラが帰ってきた。
「セリーヌ様、ちょっと昨夜、何者かが
私達の回りを徘徊したみたいですわねぇ・・」
「え?そうなの?結界を張っていたら
気づかないんじゃ?」
「はい。普通の魔獣程度では気づかない
はずなんですが・・
もちろん、人間も含めてですけどぉ・・」
リベラは気になるようだった。
「とにかく、ここを離れましょう。
なにか嫌な予感がしますわぁ」
「わかった」
リベラが戻ってきて、程なく出立の
準備が整った。
「では、参りましょうか?」
ミリアが馬車を動かし始めた。
「ちょっと待って!やはり何かいるわ!」
リベラが急に声を上げた。
「え??何?」
「セリーヌ様、降りましょう!何か来る!!」
私達はリベラの言うがまま馬車を降りた。
すると、上空から何か大きいモノが落ちてきた
ズッシャーーーーンッ!!
馬車が木っ端みじんに飛び散った。
「な・・・なにっ!?」
馬車の残骸に居たのは、巨大なトラだった。
「なに?サーベルタイガー??
いや、もっとデカい!」
「あら・・まぁ・・何者かと思えば・・
白虎じゃありませんか・・」
リベラがいかにも知っているような口ぶりで
言った。
「な・・・なに?知ってるの?白虎ってなに?」
「聖獣でございます。
ちょっと厄介な事になりました」
ミリアが応えた。
白虎が舌なめずりをしながら声をあげた。
「ほう・・・誰かと思えば、貴様かぁ・・
久しいな・・まだ生きておったか」
「お生憎様、美女は長生きなのよぉ?
クソネコ!!」
「ふんっ!減らず口は相変わらずだのぅ・・
今度は我の胃袋に収まってもらうとするか・・
フッフフ」
リベラ?知ってるんだ!
「リベラ、なんで知ってるの?」
「はい、以前この世界でやりあったんで
ございますわよぉ~
まぁ、勝敗つかずでしたが・・」
リベラで勝敗つかず??って
メッチャ強いってことーー!?
ちょっとヤバいかも・・・
「今日は3人連れか・・
またまた3人揃って極上の魔力を
振り撒いておるな・・
貴様も含めて仲良く我の胃袋に収まるがイイ」
「まぁ、相変わらず無粋なクソネコだこと・・
言っておいてあげるわぁ。
私はともかく、このセリーヌ様には、
アナタ負けましてですわよぉ?ホッホホホ」
えーーーっ!なになにーーっ!!
いきなり、私!?
リベラでも勝てないのに、
勝てるわけないじゃーーん!!もぉーーーー!
「ほう?おお・・そいつもかなり匂うな・・
魔の匂いがプンプンするわ」
に・・・臭うって!!なにコイツ!!
ムカつく!
「ちょっとアンタ!女の子に向かって、
匂うって失礼じゃないの!!」
「ふん!生意気な・・我を聖獣と知っての
愚弄か?」
「セリーヌ様、奴は光属性が弱点です。
私は、光属性を持たないため、
以前は決定打を打てきれませんでした。
貴女様なら大丈夫ですわよぉ」
リベラが念話で言ってきた。
そうなんだ!じゃぁ、ビビる必要はないわね。
サーベルタイガーより大きいけど。
「私が相手をしてあげる。
食えるものなら食ってみなさい!」
私はクラウ・ソラスを抜いた。
「なっ・・光の剣か!貴様、光の使い手か?!」
「ウダウダうるさいっ!いくわよっ!」
私は瞬間移動で白虎の懐に入った・・・
つもりだった。
そこには何もいなかった。
「そんなので我を打てると思うのか?浅はかな!」
奴は私の後ろにいた。
鋭い爪が私に向かって打ち下ろされた。
「喰らえっ!」
「クッ!しまった!」
私の指輪がピカッ!と光った。
その瞬間、リベラの氷解波動が
白虎の爪をはじいた。
ドゥーーンッ!!
「な・・何?小癪な!」
そのスキに、私は光速剣を奴の
左足に打ち付けた。
遅い!全然、余裕で動きが見える。
そのまま、私は奴の背にまたがり、
クビを捉えた。
白虎は跳ね返そうと暴れた。
私は剣の柄で思いっきり奴の脳天を十数回打った。
グハッ!!
白虎が白目を剥いた。
今だ!!今度はそのまま奴の下あごに潜り込み、
喉元に剣を突き付け、止めた。
「これで終わりよ・・」
「まぁまぁ!セリーヌ様、
さすがでございますわぁ~!」
リベラがニコニコして喜んだ。
「セリーヌ様、お見事でございます!!」
ミリアもホッとした様子だった。
「う・・・ま・・待て・・」
「イヤよ」
「ま・・参った。我の負けを認める。
待ってくれ。話を聞いてくれ」
「私に話を聞くメリットは?」
「こ・・この森を抜けるまでの安全を保障する」
「そんなの、アンタの保証が無くっても
大丈夫だわ」
「わ・・・わかった・・なんでも言う事は聞く。
そ・・その剣を納めてくれ。まずは話を聞いてくれ」
「納めた途端、襲ってきても、
アンタの動きは丸わかりよ?わかってる?」
「わ・・わかっている。我はそんな卑怯者ではない」
「いいわ。納めてあげる」
私はクラウ・ソラスを鞘に納めた。
白虎が借りて来たネコみたいになっていた。
「さぁ、なんでもって、アンタに何ができるの?」
「そ・・その前に・・その指輪は?一体」
白虎は私の右手を注視した。
「なぁに?この指輪がどうかしたの?」
「その指輪が先ほど光ったおり、
我の力が萎えたのだ。我を無力化するとは?」
何かの魔法でも受けたと言いたげだった。
「なぁに?それは、私がアンタの脳天を剣の柄で
しこたま小突いたからでしょう?」
「いや、それもそうだが・・」
白虎は納得できないようだった。
何を言いたいのか、わかんない。
取り立てて、私からする話もないし・・
「話は聞いたわ。
で?馬の代わりにでもなって
くれるのかしら?」
「わ・・・我が・・馬がわり??」
白虎が意外そうな顔をした。
「そうよ~。アンタが馬車をつぶしたんじゃない。
私達は海岸まで行かないといけないのよ?
どうしてくれるの?」
「我・・が・・・馬・・・」
白虎はウマ扱いに、相当なショックを
受けていたようだ。
「いい?勝ったのは私。アンタは負けたの。
なんでも言う事を聞くっていうから、
許してあげたのよ?文句言わない!」
白虎は、また指輪を見ていた。
何か思い当たる節でもあったのか、
意を決したように言った。
「わ・・わかった。
では、せめて我と主従の契約をしてくれぬか?
主のためであれば、馬でも豚でもかまわん」
「ん?主従の契約??って?」
私はリベラを見た。
「セリーヌ様の下僕として、
お仕えするということですわぁ。
その代り、セリーヌ様の魔力を与えて
あげることです」
「へーーそうなんだ」
「私がシュベル様から名前を頂いた時と
同じことです」
ふーーん。。そういうことかぁ・・。
私は白虎に聞いた。
「ねぇ、アンタ聖獣って言ってたわよね?」
「い・・いかにも」
「じゃぁさ、聖属性ってこと?」
「確かに、属性は持っているが、それだけではない。
氷属性と風属性があるが・・」
「じゃぁ治癒魔法は使えるの?」
「あ・・あぁ・・もちろん」
何をしたいのだ?と言わんばかりの顔をした。
「よし!じゃぁ契約してあげるわ!
私達魔族は治癒魔法が使えないらしいから、
ちょうどいいわ!」
「と・・ところで・・貴女様は・・
何者ですか?」
白虎は指輪をチラチラと見ながら
しおらしく、聞いてきた。
「私?私は魔王よ?」
「ええええっ!!そ・・そんな・・」
白虎は慌ててリベラを見た。
リベラはニヤァっと笑った。
「うふふ。なぁに?
魔王様とわかっていたら、
手を出さなかったのぉ?」
「まさか・・魔王に仕える事になろうとは・・」
白虎はガックリと方を落として言った。
「オッホホホホ!聖獣の名折れですわねぇ?」
リベラは勝ち誇ったように高笑いした。
やったのは、私なんですけど・・
「致し方ない、負けは負けだ。
潔くお仕えすることとしよう」
白虎は覚悟を決めたように呟いた。
「で?契約ってどうすんの?」
「私と同じ、名前を与えてあげればいいのですよ」
ミリアが言った。
「え?儀式みたいのがあるんじゃ?」
「名前を授ける事が儀式でございましてよぉ。
この白虎に名を授けてくださいまし」
リベラは完全に白虎を見下していた。
前回の勝敗つかずが、よっぽど気に入らなかった
のだろう。
「我の額に手を当て、名づけをお願いいたしまする」
白虎が跪いた。
「名前ねぇ・・うーーーん・・
どんなのがいいかなぁ?・・タマ?にゃん吉?」
「んぐぐ・・・もう少し・・白虎ですので・・」
アハハ、やっぱプライドあるよねぇ。
私は考えた。昔飼ってたネコが
『ジャン』と呼んでいた。
いつのまにかいなくなったけど・・
「いいわ!アンタの名前は『ジャン』にするわ!」
「有りがたく頂戴いたしまする」
白虎は納得が得られたようだった。
私は白虎の額に手を当て、新たな名前を付けた。
「アナタはジャン。これから私の従魔です」
「畏まりました」
白虎が一際、白く輝いた。
新たな力を授かったのだろうか。
私達に新しい連れができた。
新しい馬車をリベラに出してもらった。
ウマはもう居ないので、約束通り、
ジャンが引っ張ることとなった。
さすがに馬よりも早い!
私はジャンに何ができるか知っておきたかった。
「ねぇジャン。アンタは他になにができるの?」
私は念話でジャンに聞いた。
「はい。姿を隠すこともできます。
人型はもちろん、小さくもなれます」
「じゃぁ普通のネコみたいな大きさにも
なれるんだ?」
「左様でございます」
「セリーヌ様、暗視と聴力は我々以上でしてよぉ」
リベラが相変わらず勝ち誇ったように言う。
「へーやっぱりねー。音もたてずに行動するとかも?」
「もちろんでございます。
主様のお陰で、今までより数倍の速さも
授かりました。
護衛は我にお任せください」
ジャン、少し元気になったようね。ウフフ
「この世界で、アナタが私の初めての名付けよ。
これから頼むわね?」
「おぉ。。そうでございましたか。
光栄に存じます」
「セリーヌ様、普通、聖獣は魔の者に
従属いたしません。
私も聖獣が従魔をいうのは初めてです」
ミリアが感心して言った。
「んーー私、あんまりルールわかんないから。
アハハハ!いいんじゃない?こういうのも」
「ウフフ。さすがシュベル様のご息女ですわぁ」
リベラが言う。
「ねぇ、ジャン。すごく早いと思うんだけど、
この調子でいくと、海岸までどれくらいで
行けるの?」
「はい。あと1日あれば到着すると思います。
で、主殿、どちらに向かわれるのですか?」
「えとねーリーワースってとこに行って、
そこからデミヒューマンエリアの
内陸まで行くのよ」
「ほう?内陸?あのあたりに何か?」
「オーディンという魔導剣士に会いに行くの」
「オーディンですか!」
ジャンが驚いたように言った。
「え?ジャン知ってるの?」
「はい。以前、こちらの森に居りましたゆえ」
「へ~~どんな人なの?」
「孤高の剣士ですね。
相当な使い手でございます」
「その人にね、魔導剣士のスキルを
伝授してもらいに行くの。
押しかけだけどね」
「んーー・・結構、難しい御仁とは
聞いておりますが・・」
ジャンが言いづらそうに応えた。
「ジャン殿~アナタは遣り合わなかったの?
オーディンと」
リベラが聞いた。
「出会うことがありませんでした。
聞いた話によると、このエリアを支配する
ゴルゴーン姉妹とやりあって片目を失い、
デミヒューマンエリアに行ったとのことでした」
「ゴルゴーン姉妹??なにそれ?」
また新しい名前が出てきた。。
「ここ数年、ヒューマンと戦争をしている
ビーストエリアの支配者です。
関わらない方がよろしいかと」
ジャンが言った。
「この世界のイザコザにはクビは突っ込まないわ。
私達は中立よ」
私はレイグリッドらに教わったように言った。
「それを聞いて安心しました。
この先に村がありますが、どうされますか?」
ジャンはこの辺りには詳しいようだった。
「そうねぇ・・そこで逗留しても
明日には、海岸に着く?」
「大丈夫でございます」
「じゃぁ、そこに泊まろうか。
お風呂にも入りたいしぃ・・
なんせ、私達、匂うらしいから?」
それとなーく、私はジャンにチクリ。
「も・・・申し訳ありません・・・」
はい。予想通りのリアクション
良くできました。アハハ
しばらくして、ロハの村に入った。
明日は海岸に着く。
いよいよだわ。
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