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『星空の余白で、君と』
第一部・第4話 揺れる心
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夜空には、ひときわ大きな星が瞬いていた。
庭園の噴水のそばに立つエリスは、その光を仰ぎながら胸に問いを抱えていた。
「隣に立つって……どういうことなのでしょう」
声は小さく、けれど確かにジュリアンへ届いた。
隣に立つ王子は、返す言葉を探すように視線を落とす。
「君が望む答えを……私はまだ知らない」
彼はそう呟くと、星明かりに照らされた横顔を曇らせた。
万能と称えられる王子が、ただのひとりの青年として、答えを持てずにいる。
エリスは小さく首を振る。
「わたしも、分からないのです。……愛は未来のためにあるもの? それとも、いま目の前にあるものなのでしょうか」
自分でも驚くほど真剣な声が出た。
胸の奥からせり上がる問いは、彼女自身の心を震わせていた。
ジュリアンは沈黙したまま、夜空を仰いだ。
長い睫毛の影が頬に落ち、口を開きかけては閉じる。
沈黙は重くなかった。
むしろ、答えを急がず、ふたりで同じ問いを抱えている──そのことが、妙に心を安らげた。
やがて彼は、かすかに唇を動かした。
「……答えを探すより、君と同じ問いを見上げていたい」
その言葉に、エリスの胸が震える。
答えではなく、問いを共有すること。
それが今、この瞬間にふたりを結ぶものだった。
噴水の水音が、夜空の静けさに重なり合う。
まだ手も重ねられない。
けれど確かに、心は近づいていた。
庭園の噴水のそばに立つエリスは、その光を仰ぎながら胸に問いを抱えていた。
「隣に立つって……どういうことなのでしょう」
声は小さく、けれど確かにジュリアンへ届いた。
隣に立つ王子は、返す言葉を探すように視線を落とす。
「君が望む答えを……私はまだ知らない」
彼はそう呟くと、星明かりに照らされた横顔を曇らせた。
万能と称えられる王子が、ただのひとりの青年として、答えを持てずにいる。
エリスは小さく首を振る。
「わたしも、分からないのです。……愛は未来のためにあるもの? それとも、いま目の前にあるものなのでしょうか」
自分でも驚くほど真剣な声が出た。
胸の奥からせり上がる問いは、彼女自身の心を震わせていた。
ジュリアンは沈黙したまま、夜空を仰いだ。
長い睫毛の影が頬に落ち、口を開きかけては閉じる。
沈黙は重くなかった。
むしろ、答えを急がず、ふたりで同じ問いを抱えている──そのことが、妙に心を安らげた。
やがて彼は、かすかに唇を動かした。
「……答えを探すより、君と同じ問いを見上げていたい」
その言葉に、エリスの胸が震える。
答えではなく、問いを共有すること。
それが今、この瞬間にふたりを結ぶものだった。
噴水の水音が、夜空の静けさに重なり合う。
まだ手も重ねられない。
けれど確かに、心は近づいていた。
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