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プロローグ
しおりを挟む世界なんて、滅んでしまえばいい。
誰しも、そんな事を考えたの事はないだろうか?
「さあ、行こう」
「はい」
彼女の壊れた笑顔が、隣にある。
きっと、オレの顔もいびつに歪んでいる事だろう。
目下に広がる、地獄絵図。
善良だった市民は、もうどこにもいない。
革命の連続で荒れた花の王都は、見る影もない。凄惨な現実がそこに広がっている。
無統治状態となり、鉱物資源の主権を奪い合う為周辺諸国が治安回復を大義名分に、大軍を送り込んで四つ巴の混戦状態となっている。そこに人類への深い遺恨のある魔獣たちを招き入れてやれば、地獄は再現できた。
オレは彼女の肩を抱いて、踵を返す。もう、このここに用はない。
燃える街を後にして、オレ達は旅に出た。
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