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4、そうなったのには理由がある
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精いっぱいうまくやろうとしたのだ。段階をふんで、優しく、怖がらせないように。己の中の獣性を巧みに隠蔽して。
それが、あろうとことか、公衆トイレでレイプまがいの行為で流助の処女を散らしてしまった。
鳥飼は心の底から自分を責めたが、自身の性器は元気いっぱいでそれがよけいに情けなさをあおる。流助に最悪な初体験をさせてしまった罪は大きい。取り返しがつかないことをしてしまった。
「鳥飼さん」
「……はい」
死にそうな声でなんとか返事をする鳥飼の背中に、優しい手の平がのった。
「そんなに落ちこまないで」
「……」
イオはとても疲れているはずなのに、鳥飼のペニスを手でなだめ始めた。無意識にやっているように見える。
鳥飼は驚いて思わず身体を後退させた。
「すごいね。あれだけやっといてまだこんな……」
イオは引き気味の鳥飼にひるむことなく、身を乗りだしてくる。
「笑ったりばかにしたり、怖がったりしないんですか……?」
「……落ちこみながら興奮している人、初めて見たし……」
困惑しながらも勃起がとまらない鳥飼自身を、両手で包む。その手になでさすられながら、イオの様子が少し変なのに気づいた。部屋には流助のフェロモンがまだ高い濃度で満ちている。
「これ、全然おさまらないけど、ぼくにいれたいとか、思う?」
イオはコミュニケーションシートに、男性からの「挿入」を「されたくないこと」としてはっきり書いていた。だから初めのうち何を言っているのかわからなかった。
「したことないし、今まで絶対嫌だと思ってたけど、今はなんとなくできそうな気がする。いや、してみたい……変かな」
Ωのフェロモンのせいか、流助と鳥飼がつながるのを間近で見たためか、先ほどからお腹の中で経験したことのない不思議なうずきがしてたまらないのだった。
目つきがおかしいのは、疲労のせいだけじゃない。
それはまるでΩが発情する様子にそっくりだった。
鳥飼は一つ一つ確認する。
「本当にいいんですか」
イオを壊さないよう注意を払った。流助のように自然に濡れたりはしないので、最初ローションで柔らかくした。そのひと手間が逆にいやらしい。
指をぬきさしすると、ぶわりと薄いピンクのフェロモンが、イオの身体全体をつつむ。Ωとは違うβの控えめな桜色のフェロモンが鳥飼を煽る。目を細めると、ほんのり橙もある。流助の体液がイオに付着して色を放っている。
「なぜ……こんな」
「だって自殺しそうな顔してる。ほっとけない」
混乱しながら犯すと、イオは初めて受け入れる男性器に苦しそうにあえぎながら、鳥飼の頭の後ろをなで、抱きしめようと手をのばしてくる。
天使なのかな、と鳥飼は思った。
流助と鳥飼はおそらく性的に過剰すぎる。それはΩとαの特性だが、βのイオは違う。イオの嫌がることは決してしたくない。鳥飼は固く誓った。今後絶対イオのいうことをきく。絶対傷つけない。
「許して、ください」
「……あ、……わかんな……い、これ……こんな、こんな、知らない、初めて……こんなの、あたって、んん……ふ、大きくて、お腹、重い……」
こんなによがるのは、鳥飼のペニスに流助の体液が付着しているせいだ。それが媚薬のようにイオに作用している。鳥飼としながら、流助の影響を強く受けている。
その日、イオは疲労で朦朧としながらも何度もドライオーガズムをむかえた。鳥飼の巨大な陰茎を後ろで受け入れながら、快楽の涙を流し残っていた体力の全部を使いきったイオは、唇のはしからよだれの糸をひきながら、意識をなくした。
そうやって鳥飼はその日流助とイオの初めてを、なし崩し的に奪ってしまった。流助はトイレで、イオは場末のホテルで。
それを思うと今でも後悔が押し寄せる。清潔な気持ちのいいホテルのちゃんとしたベッドで、段階と合意を経て、優しく相手を気遣いながら身体の関係をもてたらよかった。
これじゃ流助とイオを襲った連中と大差ないではないか。
翌日流助がケロリとした顔で目を覚まし、「薬を間違えたみたい」といった。
「はあ!?」
それが、あろうとことか、公衆トイレでレイプまがいの行為で流助の処女を散らしてしまった。
鳥飼は心の底から自分を責めたが、自身の性器は元気いっぱいでそれがよけいに情けなさをあおる。流助に最悪な初体験をさせてしまった罪は大きい。取り返しがつかないことをしてしまった。
「鳥飼さん」
「……はい」
死にそうな声でなんとか返事をする鳥飼の背中に、優しい手の平がのった。
「そんなに落ちこまないで」
「……」
イオはとても疲れているはずなのに、鳥飼のペニスを手でなだめ始めた。無意識にやっているように見える。
鳥飼は驚いて思わず身体を後退させた。
「すごいね。あれだけやっといてまだこんな……」
イオは引き気味の鳥飼にひるむことなく、身を乗りだしてくる。
「笑ったりばかにしたり、怖がったりしないんですか……?」
「……落ちこみながら興奮している人、初めて見たし……」
困惑しながらも勃起がとまらない鳥飼自身を、両手で包む。その手になでさすられながら、イオの様子が少し変なのに気づいた。部屋には流助のフェロモンがまだ高い濃度で満ちている。
「これ、全然おさまらないけど、ぼくにいれたいとか、思う?」
イオはコミュニケーションシートに、男性からの「挿入」を「されたくないこと」としてはっきり書いていた。だから初めのうち何を言っているのかわからなかった。
「したことないし、今まで絶対嫌だと思ってたけど、今はなんとなくできそうな気がする。いや、してみたい……変かな」
Ωのフェロモンのせいか、流助と鳥飼がつながるのを間近で見たためか、先ほどからお腹の中で経験したことのない不思議なうずきがしてたまらないのだった。
目つきがおかしいのは、疲労のせいだけじゃない。
それはまるでΩが発情する様子にそっくりだった。
鳥飼は一つ一つ確認する。
「本当にいいんですか」
イオを壊さないよう注意を払った。流助のように自然に濡れたりはしないので、最初ローションで柔らかくした。そのひと手間が逆にいやらしい。
指をぬきさしすると、ぶわりと薄いピンクのフェロモンが、イオの身体全体をつつむ。Ωとは違うβの控えめな桜色のフェロモンが鳥飼を煽る。目を細めると、ほんのり橙もある。流助の体液がイオに付着して色を放っている。
「なぜ……こんな」
「だって自殺しそうな顔してる。ほっとけない」
混乱しながら犯すと、イオは初めて受け入れる男性器に苦しそうにあえぎながら、鳥飼の頭の後ろをなで、抱きしめようと手をのばしてくる。
天使なのかな、と鳥飼は思った。
流助と鳥飼はおそらく性的に過剰すぎる。それはΩとαの特性だが、βのイオは違う。イオの嫌がることは決してしたくない。鳥飼は固く誓った。今後絶対イオのいうことをきく。絶対傷つけない。
「許して、ください」
「……あ、……わかんな……い、これ……こんな、こんな、知らない、初めて……こんなの、あたって、んん……ふ、大きくて、お腹、重い……」
こんなによがるのは、鳥飼のペニスに流助の体液が付着しているせいだ。それが媚薬のようにイオに作用している。鳥飼としながら、流助の影響を強く受けている。
その日、イオは疲労で朦朧としながらも何度もドライオーガズムをむかえた。鳥飼の巨大な陰茎を後ろで受け入れながら、快楽の涙を流し残っていた体力の全部を使いきったイオは、唇のはしからよだれの糸をひきながら、意識をなくした。
そうやって鳥飼はその日流助とイオの初めてを、なし崩し的に奪ってしまった。流助はトイレで、イオは場末のホテルで。
それを思うと今でも後悔が押し寄せる。清潔な気持ちのいいホテルのちゃんとしたベッドで、段階と合意を経て、優しく相手を気遣いながら身体の関係をもてたらよかった。
これじゃ流助とイオを襲った連中と大差ないではないか。
翌日流助がケロリとした顔で目を覚まし、「薬を間違えたみたい」といった。
「はあ!?」
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