421 / 670
第421話 イケオジ
しおりを挟む
ドアの向こうから聞こえてきた低くてしぶい声にビクっと反応したシズクは
「雨宮さん、絶対に声を出さないでくださいね!」
慌てて千隼の口を塞いで控室の中にある物置スペースへ。
「どうしてシズクまで隠れる必要があるんだ?」
引っ張り込んだ千隼から冷たく言われ
「なんか他にもっと言い方ありません?」
思わずぼやいて睨みつける。
「部外者の雨宮さんが怒られないようにと思って行動したらミスって俺もいっしょに隠れちゃっただけって、状況を見たらわかるでしょうが!」
声を必死で抑えながら怒るシズクに
「そうか。それは申し訳なかったな」
素直に謝る千隼。
うっ…。
やけに素直な雨宮さん。
シズクはそれ以上の文句が言えなくなって、千隼といっしょに物置スペースから控室へと視線を移した。
控室へと入ってきたのは大垣。
「あれ?シズクは?」
不思議そうに控室を見回しながら絢世に聞く。
「と…トイレですかね…?」
苦しい言い訳をしながら絢世が物置スペースを睨む。
つられて物置スペースのほうを見た大垣の顔を見て
「…ほう。なかなかにイケメンだな。イケオジ…」
似合わない言葉で千隼がつぶやく。
「雨宮さん“イケオジ”とかいう言葉、使うんですね…」
驚いて突っ込んだシズクの言葉など耳に入っていないかのように
「想像していた大垣とはイメージが異なる。イライラするから俺も挨拶してこようか」
耳を疑うようなことを言って足を踏み出す。
「はぁっ?!や、やめてください!馬鹿なんですか?」
反射的に服を引っ張ってシズクが慌てて引き留めた。
まさかそんなやり取りが物置スペースでおこなわれているとは知らない大垣と絢世。
「そうか。厨房にいたら店内や控室の様子はわからないから。タイミングが悪かったな」
「ん?大垣さん、シズクに用事がありました?」
「あぁ、まぁ…。これを絢世に作ってやってほしいと頼まれていてな」
持っていた紙袋を絢世に手渡した次の瞬間…。
「雨宮さん、絶対に声を出さないでくださいね!」
慌てて千隼の口を塞いで控室の中にある物置スペースへ。
「どうしてシズクまで隠れる必要があるんだ?」
引っ張り込んだ千隼から冷たく言われ
「なんか他にもっと言い方ありません?」
思わずぼやいて睨みつける。
「部外者の雨宮さんが怒られないようにと思って行動したらミスって俺もいっしょに隠れちゃっただけって、状況を見たらわかるでしょうが!」
声を必死で抑えながら怒るシズクに
「そうか。それは申し訳なかったな」
素直に謝る千隼。
うっ…。
やけに素直な雨宮さん。
シズクはそれ以上の文句が言えなくなって、千隼といっしょに物置スペースから控室へと視線を移した。
控室へと入ってきたのは大垣。
「あれ?シズクは?」
不思議そうに控室を見回しながら絢世に聞く。
「と…トイレですかね…?」
苦しい言い訳をしながら絢世が物置スペースを睨む。
つられて物置スペースのほうを見た大垣の顔を見て
「…ほう。なかなかにイケメンだな。イケオジ…」
似合わない言葉で千隼がつぶやく。
「雨宮さん“イケオジ”とかいう言葉、使うんですね…」
驚いて突っ込んだシズクの言葉など耳に入っていないかのように
「想像していた大垣とはイメージが異なる。イライラするから俺も挨拶してこようか」
耳を疑うようなことを言って足を踏み出す。
「はぁっ?!や、やめてください!馬鹿なんですか?」
反射的に服を引っ張ってシズクが慌てて引き留めた。
まさかそんなやり取りが物置スペースでおこなわれているとは知らない大垣と絢世。
「そうか。厨房にいたら店内や控室の様子はわからないから。タイミングが悪かったな」
「ん?大垣さん、シズクに用事がありました?」
「あぁ、まぁ…。これを絢世に作ってやってほしいと頼まれていてな」
持っていた紙袋を絢世に手渡した次の瞬間…。
25
あなたにおすすめの小説
俺は夜、社長の猫になる
衣草 薫
BL
冤罪で職を追われた葵は、若き社長・鷹宮に拾われる。
ただし条件は――夜は“猫”として過ごすこと。
言葉を話さず、ただ撫でられるだけの奇妙な同居生活。
タワマン高層階の部屋で、葵は距離を崩さない鷹宮に少しずつ惹かれていく。
けれど葵はまだ知らない。自分が拾われた本当の理由を。
第2王子は断罪役を放棄します!
木月月
BL
ある日前世の記憶が蘇った主人公。
前世で読んだ、悪役令嬢が主人公の、冤罪断罪からの巻き返し痛快ライフ漫画(アニメ化もされた)。
それの冒頭で主人公の悪役令嬢を断罪する第2王子、それが俺。内容はよくある設定で貴族の子供が通う学園の卒業式後のパーティーにて悪役令嬢を断罪して追放した第2王子と男爵令嬢は身勝手な行いで身分剥奪ののち追放、そのあとは物語に一切現れない、と言うキャラ。
記憶が蘇った今は、物語の主人公の令嬢をはじめ、自分の臣下や婚約者を選定するためのお茶会が始まる前日!5歳児万歳!まだ何も起こらない!フラグはバキバキに折りまくって折りまくって!なんなら5つ上の兄王子の臣下とかも!面倒いから!王弟として大公になるのはいい!だがしかし自由になる!
ここは剣と魔法となんならダンジョンもあって冒険者にもなれる!
スローライフもいい!なんでも選べる!だから俺は!物語の第2王子の役割を放棄します!
この話は小説家になろうにも投稿しています。
台風の目はどこだ
あこ
BL
とある学園で生徒会会長を務める本多政輝は、数年に一度起きる原因不明の体調不良により入院をする事に。
政輝の恋人が入院先に居座るのもいつものこと。
そんな入院生活中、二人がいない学園では嵐が吹き荒れていた。
✔︎ いわゆる全寮制王道学園が舞台
✔︎ 私の見果てぬ夢である『王道脇』を書こうとしたら、こうなりました(2019/05/11に書きました)
✔︎ 風紀委員会委員長×生徒会会長様
✔︎ 恋人がいないと充電切れする委員長様
✔︎ 時々原因不明の体調不良で入院する会長様
✔︎ 会長様を見守るオカン気味な副会長様
✔︎ アンチくんや他の役員はかけらほども出てきません。
✔︎ ギャクになるといいなと思って書きました(目標にしましたが、叶いませんでした)
落としたのは化粧じゃなく、みんなの心でした
444
BL
『醜い顔…汚らしい』
幼い頃、実母が病気によって早くに亡くなった数年後に新しい義母からそう言われたシリルは、その言葉が耳に残って16歳となった今も引きずっていた。
だが、義母のその言葉は真っ赤な嘘でシリルはとても美しかった。ただ前妻の息子であるシリルに嫉妬した結果こぼした八つ当たりの言葉であったのをシリルは知らずに、義母のいう醜い顔を隠すために化粧をする。
その結果、彼は化粧によって本当に醜い顔になってしまった。そんな彼が虐げられながらも徐々に周囲を絆す話
暴力表現があるところには※をつけております
【短編】【完結】王子様の婚約者は狼
天田れおぽん
BL
サティ王子はクルクルした天然パーマな茶髪が可愛い18歳。婚約者のレアンは狼獣人で、子供の頃は子犬のように愛くるしかったのに、18歳となった今はマッチョでかっこよくなっちゃった。
「レアンのこと大好きだから守りたい。キミは信じてくれないかもしれないけれど……」
レアン(すでにオレは、貴方しか見ていませんが?)
ちょっと小柄なカワイイ系王子サティと、美しく無口なゴツイ系婚約者レアンの恋物語。
o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。+。o♡o。
ノベルバにも掲載中☆ボイスノベルがあります。
侯爵令息セドリックの憂鬱な日
めちゅう
BL
第二王子の婚約者候補侯爵令息セドリック・グランツはある日王子の婚約者が決定した事を聞いてしまう。しかし先に王子からお呼びがかかったのはもう一人の候補だった。候補落ちを確信し泣き腫らした次の日は憂鬱な気分で幕を開ける———
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
初投稿で拙い文章ですが楽しんでいただけますと幸いです。
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
【創作BLオメガバース】優しくしないで
万里
BL
壮士(そうし)は男のΩ。幼馴染の雅人(まさと)にずっと恋をしていた。雅人は太陽のように眩しくて、壮士の世界を変えてくれた存在。彼の影を追うように、同じスポーツを始め、同じ高校に進学し、ずっと傍にいた。
しかし、壮士のヒートのせいで、雅人も充てられて発情してしまう。壮士は必死に項を守り、番になることを拒む。好きだからこそ、こんな形では結ばれたくなかった。壮士は彼の幸せを願って別の大学へ進学する。
新しい環境で出会ったのは、α・晴臣(はるおみ)。彼もまた、忘れられない人がいるという。
互いに“好きな人”を抱えたまま始まる関係。心の隙間を埋め合うふたり。けれど、偽りのはずだったその関係に、いつしか本物の感情が芽生えていく?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる