もう恋なんてしない

竹柏凪紗

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第430話 闇市場での需要

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「黛さんが血液型にこだわるのにも何か理由があるんですかね…?」
自然とそんな言葉が滑り出していて自分でも驚く絢世。

シズクと高峰のやり取りを見ていて、ふと何かがつながった気がした。

それはすごく一瞬のことで、煙を掴むように消えていったけれど。
なにか掴めそうだったように思う。

「…あ、す、すみません。俺、なんか、全然ちがう話をブチ込んじゃって…」

申し訳なさそうに謝った絢世の言葉を高峰が拾った。

「黛さんを悪くいうわけではないが、血液は臓器ほどではなくても闇市場では一定の需要はある。世の中にはこだわりを持つ人間も、そのために大金を出すヤツもいる。行方不明ホストの件も含めて考えると、なにかよくないことに手を出している可能性も考えられるな」

高峰の言葉に固まる3人。
それは耳に入ってきた内容が糸口になりそうな気がしたから。

黛がよくないことに手を染めているかどうかはわからない。

ただ闇市場では血液に一定の需要があって、世の中にはこだわりを持つ人間も、そのために大金を出すヤツもいる。
それは事実。

そして行方不明のホストたち。
どこかで何かがつながりそうな気がする。

そのためにも確認しておきたいことは…?

絢世はハッとして
「ナンバー2のシゲさんと3のアオイさんは健康診断を受けたと思うか?」
シズクに聞いた。

「…え?」

突然の問いに返事を返せずにいたシズクに絢世が畳みかける。

「明日、確認してみよう」

もし2人が健康診断を受けていたとしたら、行方不明ホストの謎を解くヒントになるかもしれない。
喉の奥に溜まった空気をゆっくりと呑み込んだ。
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