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第641話 やっかいな菌と寄生虫
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「おいおい、大丈夫かよ。これ、クリニックはしばらく営業できないんじゃねぇの?」
侵入者のせいで無施錠になっていた高峰クリニックの扉を開けるなり眉をしかめる友己。
「これは酷いな」
千隼もあとを追う。
待合室のソファは切りつけられてなかのクッション材があふれ返り、なぎ倒された観葉植物は鉢から大量の土がこぼれて散らばっている。
診察室のパソコンは壊され、診療台は切り刻まれ、薬品などが保管してある棚もボロボロに破壊されていて無残な姿。
「…俺のせいだ…」
青ざめてつぶやく絢世を千隼が抱きしめる。
「絢世のせいなわけがない」
「だけど蓮くんも美咲さんも、それから元締めだって俺が標的だって…。俺が稀血だから…」
震えていた絢世だったけれど、奥に高峰と萩尾零士の姿を見つけてすぐに駆け寄った。
「高峰さん!零士さん!」
声をかけても反応はない。
赤や紫に晴れ上がった皮膚が痛々しく、血痕もあちこちに付着。
「2人ともカラダ、ボロボロだな。手加減ナシかよ…」
友己が高峰を抱き起し
「大丈夫か?」
あらためて声をかけてやると、薄っすらだが目が開いた。
「高峰さん!」
顔を覗き込んだ絢世を見て微かに微笑むと
「…よかった…無事か…」
消え入りそうな声で言う。
そしてすぐ
「…蓮のカラダからゾンビアリ菌と寄生虫のトキソプラズマがみつかった…。どちらもかなりやっかりだし、解明されてないことも多い…」
続ける。
「…想像はしてたけど…元締め、やべぇわ。あいつら止めないと…。稀血や珍しい血液だけじゃない。人間のいろいろな部分がぜんぶ金持ちや世界に売られてしまう…」
どうにかしゃべり切った高峰に
「それ、どういう意味だよ?それにゾンビアリ菌と寄生虫トキソプラズマって…?」
興奮状態で詰め寄る友己を制止した千隼は
「とりあえず手当てが先だ」
床に倒れ込んだままだった萩尾零士のカラダを起こした。
侵入者のせいで無施錠になっていた高峰クリニックの扉を開けるなり眉をしかめる友己。
「これは酷いな」
千隼もあとを追う。
待合室のソファは切りつけられてなかのクッション材があふれ返り、なぎ倒された観葉植物は鉢から大量の土がこぼれて散らばっている。
診察室のパソコンは壊され、診療台は切り刻まれ、薬品などが保管してある棚もボロボロに破壊されていて無残な姿。
「…俺のせいだ…」
青ざめてつぶやく絢世を千隼が抱きしめる。
「絢世のせいなわけがない」
「だけど蓮くんも美咲さんも、それから元締めだって俺が標的だって…。俺が稀血だから…」
震えていた絢世だったけれど、奥に高峰と萩尾零士の姿を見つけてすぐに駆け寄った。
「高峰さん!零士さん!」
声をかけても反応はない。
赤や紫に晴れ上がった皮膚が痛々しく、血痕もあちこちに付着。
「2人ともカラダ、ボロボロだな。手加減ナシかよ…」
友己が高峰を抱き起し
「大丈夫か?」
あらためて声をかけてやると、薄っすらだが目が開いた。
「高峰さん!」
顔を覗き込んだ絢世を見て微かに微笑むと
「…よかった…無事か…」
消え入りそうな声で言う。
そしてすぐ
「…蓮のカラダからゾンビアリ菌と寄生虫のトキソプラズマがみつかった…。どちらもかなりやっかりだし、解明されてないことも多い…」
続ける。
「…想像はしてたけど…元締め、やべぇわ。あいつら止めないと…。稀血や珍しい血液だけじゃない。人間のいろいろな部分がぜんぶ金持ちや世界に売られてしまう…」
どうにかしゃべり切った高峰に
「それ、どういう意味だよ?それにゾンビアリ菌と寄生虫トキソプラズマって…?」
興奮状態で詰め寄る友己を制止した千隼は
「とりあえず手当てが先だ」
床に倒れ込んだままだった萩尾零士のカラダを起こした。
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