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第一章“物語の始まり”
Chapter6.目的
しおりを挟む「お前、本当に俺たちについてきて良かったのか?」
「ん?なーにがー?」
「何がじゃなくて、ハルカさんにちゃんと伝えたのかハルト。」
「もっちろーん。」
本当か?疑わしい…。
「ねえねえサクラちゃんその服動きやすい?」
「あ、うん。見た目よりも結構動きやすいよ。」
なんかこいつら少し仲良くなった?
まあ、微笑ましいことだけどな。
「ねえ、シグレ。」
「うん?」
「私達これからどうするの?目的も無くただ旅をするだけ?」
…
「いや、俺が今考えてる事はひとつ。
…テレストライアル王国の…復活だ。」
「!ほ、本気…なの?」
「ああ、本気だ。」
「姫さんはあの嘘に──」
俺の言葉をハルトが遮った。
「シーグーレー?呼び方。」
あ…
では気を取り直して…
「サクラはあの嘘にまみれた国が心底嫌だったんだろ?お前が王になれ。そして国を変えろ。今恐らくテレストライアル王国の国民はウィルダーネス王国に奴隷として扱われているだろう。それを助け出すのも理由の一つだ。最後のひとつは、」
「俺が気に入らないから。」
「は?」
あ、思った通り二人ともきょとんとした顔してる。まあ、無理ないか。
「なあ、シグレ?」
「あ?」
ハルトはおずおずと言った。
「もっとかっこいい理由、無いの…」
はあ?
「何言ってんだお前。素直が一番自分の気持ちに嘘ついちゃダメだろ。」
ハルトは半眼になって俺を見た。
「いや、そうかもしれないけどさ、ちょっと素直すぎない?」
「うっせ。」
「ふふっ」
突如笑い声が聞こえた。
「王国の復活、か…」
それはサクラのものだった。
「ねえ、シグレ本当にそんなの実現すると、思う?」
サクラは視線を半ば伏せて俺に言った。
「するさ、俺が、やってやる。」
「うん、頑張ろう。」
!俺がと言ったんだが、まあいいか。
これがサクラの生きる理由になるのなら。
「決意はご立派だけど、実際はどうするわけ?国の復活なんてこの三人じゃできないでしょ。」
「それなら考えてある。」
「え?」
「自然使いに会いに行く。」
「自然使い…って……!自然を操るあの組織の事!?」
サクラは相当驚いているようだ。
ハルトなんか驚きすぎて固まっている。
まあ、無理もないか。
自然使いは組織と言っても今は三人しかいない集まりだ。
すべての水を操るアオイ・アクエリアス。そして、大気を操るハヤテ・アエリアル。
もう一人は…後回しだ。
「とにかく、その組織のアオイ・アクエリアスとハヤテ・アエリアルに会いに行くぞ。」
「え、どこにいるか分かるの?」
「ああ、勿論。だからここに来たんだろ?」
「は?どういうこと?」
本当に意味がわからないらしくサクラは首をかしげ始めた。
「あのぉ、俺もよくわかんない。」
「あれ、言ってなかったか?あの二人今コズミック皇国にいるぞ。」
「初耳だわ!」
二人は声を揃えて言った。
ハモるとは…、仲良いなお前ら。
「てかなんでシグレがそんなこと知ってるの。」
「連絡取り合ってるから」
「へえー…ってえ!?」
「おいシグレそれどういう──」
少し歩くと小さな館があった。
「あ、着いたぞ」
「おい聞けや」
「さーてどこにいるかな」
俺は周りを見渡した。
「ここに居るわよ」
「うん。」
突然真上から声がした。
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