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第53話 竜、諭す
「里を追い出された後、ここに住みついて、人間の子供を拾って王様とガルフ達にドラゴンだって知られたわけね」
「まあ、そういうことじゃな」
宿のような大きな建物に入った一行は、入ってすぐ右にある談話室に集まっていた。
竜の里にも集会所のようなものがあり、そこで年寄りが集まって話していたことを思い出してディランが作成したのだった。
「一応、リヒトは弟になるわね。抱っこする?」
「あーう?」
「今はそこどっちでもいいの!」
「でも抱っこするんだ」
ディラン達はかいつまんでここまで経緯をトーニャに話し、概ね、すり合わせが出来た。
トワイトはトーニャに義理の弟になると告げて抱っこさせていた。
頬を膨らませながらも、義理とはいえ赤ちゃんで、弟と言われれば可愛いようでしっかりと抱っこしていた。
「抗議すれば良かったのに」
「まあ、長くいたからワシら年寄りが里を追い出されたのは構わんと思ってのう」
「だいたい、人間からするとパパって王様クラスなのよ? まあ、あそこは居心地悪いからこっちのがいいけどさ」
「む、トーニャよディラン殿が王様クラスとはどういうことだ?」
不意にトーニャが発した言葉にモルゲンロートが反応した。ドラゴンの中では偉いというようなニュアンスかと尋ねると、彼女は得意げに鼻を鳴らす。
「ええ! 大昔、東の国で暴れていた八つの頭をした魔物を――」
「よさんかトーニャ!? そんな大昔の話を」
「もがもご!?」
「あーう」
ディランが慌てた様子でトーニャの口を塞ぐ。するとガルフ達が口を開いた。
「えー、聞いてみたいぜ。長生きしているから色々ありそうだ」
「ねー。ダルも聞いてみたいよね」
「わほぉん……」
「私も聞いてみたいのだが……」
「語るほどのことじゃないわい。喋るなよトーニャ」
「ぷは!? 分かったわよー。とりあえずしばらくここに住むってことでいいのね?」
ガルフとユリ、モルゲンロートが聞きたいと懇願したがディランが即却下した。
そしてディランに窘められたトーニャは、父の活躍を口に出来なかったため口を尖らせる。しかし、怒られたくは無いため渋々了承をした。
「行くところも特にないし、ここに居るわよ。私達のことはいいとして、トーニャちゃんはどうして里に戻って来たのかしら?」
「う……! た、たまには里帰りを……しようと思って」
「これはなにかあるな」
「うるさいわよヒューシ!」
「正直に言いなさい、お母さん怒らないから」
「もう怒ってない!? えっと――」
今度は里に帰って来た理由を問われ、トーニャは視線を逸らしながら頭を掻く。
元々、里の暮らしが嫌で一人で生活すると言って出て行ったトーニャ。
人間の町で暮していたり、森で生活をするなどを百五十年ほど続けていたが、つい最近、とある場所でドラゴンの姿をした状態で人間に発見され、狩られそうになったとのこと。
「人間の生活する場所で暮らすならドラゴンの姿になるのはやめておけと言ったじゃろう」
「いやあ、山の中ならいいかなって思ってたら割と強い冒険者が奥地まで来ちゃって……ごめんなさい……」
「それなら仕方ないわね。無事でよかったわ」
「あーい♪」
トワイトが席を立ってトーニャを抱きしめた。トーニャもまた、ちょっと泣きそうな顔をして片手抱きしめ返し、トワイトの敵ではないと分かったリヒトも笑う。
「ごめんねママ、ありがとう。かっこいい彼氏も見つからなかったし、しばらくあたしもここに住むね。ガルフ達もたまに来るみたいだしさ」
「まあ、本当にたまにだけどな。トーニャは慣れているみたいだし、王都へ遊びに来てもいいかもな」
「ディランさん達もね!」
ガルフとレイカが逆に遊びに来てはどうかと提案した。しかしディランは渋い顔をして答えた。
「ワシは行かんぞい」
「私もお父さんが行かないならお家にいるわ。リヒトもまだ小さいし」
「その内、城に招きたかったんだが残念だ」
「人間の多いところは怖いからのう」
モルゲンロートが苦笑しながら肩を竦める。以前、どうして来ないのかという理由を聞いているからである。
「あ、でも、トーニャちゃんが居れば王都のお買い物もできるからいいわね」
「今まではどうしていたの?」
「近くに村があるからそこでな。そういえばザミールがおらんのう」
「最近忙しいようで、捉まらないのだ。娘が王都へ行くのは構わないのか?」
モルゲンロートがトーニャについて問題ないのかと尋ねると、ディランは頷いてから答えた。
「ワシはあまりいいとは言えんがな。ドラゴンだとバレそうになってこの有様じゃ。モルゲンロート殿も困るのではないか?」
「まあ、その側面はあるが人間の姿で歩いていたこともあるしこちらが把握していれば大丈夫だろう。酒だけは飲まないようにしてもらう必要はあるが」
「あ、あはは……!」
困った顔でモルゲンロートがトーニャに視線を向けると、彼女は冷や汗を搔きながら目を逸らす。
「トーニャちゃん……」
「あ、ママ違うの! 宴が楽しくてつい……!」
「それは後で良かろう。ひとまず、今回の件はワシからも謝罪させてくれ。迷惑をかけた、ウチの娘が申し訳ない」
「申し訳ありません」
「ご、ごめんなさい……」
「こけー」
「「「ぴよー」」」
「「「わふ」」」
一家が頭を下げると、ペット達も頭を下げて真似をして一声鳴いていた。
モルゲンロートはまあまあと手を前に出してから答える。
「現状、バレてはいないので良しとしよう。今後は気を付けるようにな」
「あ、はい!」
「次にバレたらまた移住しないといけないからねトーニャちゃん? うふふ」
「わ、分かっているわよ、ママ」
「仲、なんだかんだいいわねー」
モルゲンロートがトーニャに告げると、シャキッとしてから頷く。トワイトが笑顔を近づけて気を付けるように諭すと、リヒトを抱きしめながら分かっていると言う。
親子の会話にユリが苦笑していると、父であるディランが腕組みをして口を開く。
「ワシが言うのもなんじゃが、モルゲンロート殿は甘いのう」
「フフフ、ドラゴン達もウチの国民だからな。やれるだけのことはする。もちろん、国民になにかあればその限りではないが」
そこは国王としてギリギリまでなんとかすると笑う。それを聞いていたバーリオはため息を吐きながら話し出す。
「ギリアム様に知られなかったのは幸いでしたな。国にドラゴンが居れば国王としては気が気ではないはずですし」
「ギリアム?」
「うむ、彼は――」
「俺のことさ」
「なに……!?」
そこで入口から声が聞こえ、一同が振り返るとそこには壁を背にして腕組みをしているギリアムが居た。
談話室は軽く入れるようにしているため、扉がついていない。
建物に入ってすぐはホールとなっているが、そこに騎士達も並んでいた。
「ふふ、話は聞かせてもら――」
「何者じゃ? ワシの知らない者が入ってきてはいかん」
「あ、ちょっと!?」
「陛下!? 貴様、失敬だぞ! ……うお!?」
「トワイトさんと同じくらい速い……」
「うふふ、私なんてまだまだですよ♪」
「パパ、もっと凄いのよ」
ギリアムが口を開こうとする前に、サッと移動したディランに抱えられていた。
焦るギリアムがじたばたし、びっくりした騎士がディランの腕を掴むがそのまま引きずられてしまう。
「お、おい……!」
「この男、怯みもしない!?」
「ほれ」
「ぐは!?」
騎士達がディランを止めようと組みつくが、意に介さずギリアムを外に転がした。
腕組みをして見下ろしていると、モルゲンロートが慌てて並び立つ。
「……ギリアム、お前まさか後をつけてきたのか? いや、つけてきたとしか言えないが、どうしてこんなことを……」
「知っておるのか?」
「うむ。隣の国ロイヤードの国王なのだ。先日、ピンクのドラゴンを追ってこの国へ来訪したのだ」
「ピンク? ……なるほどのう」
ディランがトーニャに視線を移してから事情を即座に理解した。
「この人数なのに気づかなったな……」
「しっ、とりあえずことの成り行きを見よう」
「わほぉん」
ヒューシが冷や汗をかきながらポツリと呟くとユリとダルが頷きながら声を出す。
その時、ディランがギリアムに手を差し伸べる。
「うん……?」
ギリアムは困惑しながら手を掴むと引っ張り上げられ、立たされた。
「とりあえずワシはお前を知らない。それに目的もじゃ。ひとまずモルゲンロート殿の知り合いということは分かったが、一体何しに後をつけてきたのじゃ?」
「あ、ああ……」
「ありゃ、パパちょっと怒ってる……?」
静かな声だが圧のある雰囲気にギリアムとロムガートの騎士達が怯む。
「俺はドラゴンを追って来た。話からするとトーニャが俺の見たピンクのドラゴンのようだな? あんたの娘みたいだが」
「そうじゃな。それで?」
「う……ひ、ひと目見たかったのが一つ。もう一つは倒すなりしてドラゴンの素材を手に入れて娘のプレゼントにするつもりだったんだよ」
「陛下!?」
「そんな馬鹿正直に……!?」
「ギリアム……」
ギリアムは冷や汗を掻きながらハッキリと『倒してでも』と口にした。
騎士達は驚愕の声を出す。
モルゲンロートはそれほど驚いてはいないが失言ではと考えていた。
その回答にディランはというと――
「まあ、そういうことじゃな」
宿のような大きな建物に入った一行は、入ってすぐ右にある談話室に集まっていた。
竜の里にも集会所のようなものがあり、そこで年寄りが集まって話していたことを思い出してディランが作成したのだった。
「一応、リヒトは弟になるわね。抱っこする?」
「あーう?」
「今はそこどっちでもいいの!」
「でも抱っこするんだ」
ディラン達はかいつまんでここまで経緯をトーニャに話し、概ね、すり合わせが出来た。
トワイトはトーニャに義理の弟になると告げて抱っこさせていた。
頬を膨らませながらも、義理とはいえ赤ちゃんで、弟と言われれば可愛いようでしっかりと抱っこしていた。
「抗議すれば良かったのに」
「まあ、長くいたからワシら年寄りが里を追い出されたのは構わんと思ってのう」
「だいたい、人間からするとパパって王様クラスなのよ? まあ、あそこは居心地悪いからこっちのがいいけどさ」
「む、トーニャよディラン殿が王様クラスとはどういうことだ?」
不意にトーニャが発した言葉にモルゲンロートが反応した。ドラゴンの中では偉いというようなニュアンスかと尋ねると、彼女は得意げに鼻を鳴らす。
「ええ! 大昔、東の国で暴れていた八つの頭をした魔物を――」
「よさんかトーニャ!? そんな大昔の話を」
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「あーう」
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「えー、聞いてみたいぜ。長生きしているから色々ありそうだ」
「ねー。ダルも聞いてみたいよね」
「わほぉん……」
「私も聞いてみたいのだが……」
「語るほどのことじゃないわい。喋るなよトーニャ」
「ぷは!? 分かったわよー。とりあえずしばらくここに住むってことでいいのね?」
ガルフとユリ、モルゲンロートが聞きたいと懇願したがディランが即却下した。
そしてディランに窘められたトーニャは、父の活躍を口に出来なかったため口を尖らせる。しかし、怒られたくは無いため渋々了承をした。
「行くところも特にないし、ここに居るわよ。私達のことはいいとして、トーニャちゃんはどうして里に戻って来たのかしら?」
「う……! た、たまには里帰りを……しようと思って」
「これはなにかあるな」
「うるさいわよヒューシ!」
「正直に言いなさい、お母さん怒らないから」
「もう怒ってない!? えっと――」
今度は里に帰って来た理由を問われ、トーニャは視線を逸らしながら頭を掻く。
元々、里の暮らしが嫌で一人で生活すると言って出て行ったトーニャ。
人間の町で暮していたり、森で生活をするなどを百五十年ほど続けていたが、つい最近、とある場所でドラゴンの姿をした状態で人間に発見され、狩られそうになったとのこと。
「人間の生活する場所で暮らすならドラゴンの姿になるのはやめておけと言ったじゃろう」
「いやあ、山の中ならいいかなって思ってたら割と強い冒険者が奥地まで来ちゃって……ごめんなさい……」
「それなら仕方ないわね。無事でよかったわ」
「あーい♪」
トワイトが席を立ってトーニャを抱きしめた。トーニャもまた、ちょっと泣きそうな顔をして片手抱きしめ返し、トワイトの敵ではないと分かったリヒトも笑う。
「ごめんねママ、ありがとう。かっこいい彼氏も見つからなかったし、しばらくあたしもここに住むね。ガルフ達もたまに来るみたいだしさ」
「まあ、本当にたまにだけどな。トーニャは慣れているみたいだし、王都へ遊びに来てもいいかもな」
「ディランさん達もね!」
ガルフとレイカが逆に遊びに来てはどうかと提案した。しかしディランは渋い顔をして答えた。
「ワシは行かんぞい」
「私もお父さんが行かないならお家にいるわ。リヒトもまだ小さいし」
「その内、城に招きたかったんだが残念だ」
「人間の多いところは怖いからのう」
モルゲンロートが苦笑しながら肩を竦める。以前、どうして来ないのかという理由を聞いているからである。
「あ、でも、トーニャちゃんが居れば王都のお買い物もできるからいいわね」
「今まではどうしていたの?」
「近くに村があるからそこでな。そういえばザミールがおらんのう」
「最近忙しいようで、捉まらないのだ。娘が王都へ行くのは構わないのか?」
モルゲンロートがトーニャについて問題ないのかと尋ねると、ディランは頷いてから答えた。
「ワシはあまりいいとは言えんがな。ドラゴンだとバレそうになってこの有様じゃ。モルゲンロート殿も困るのではないか?」
「まあ、その側面はあるが人間の姿で歩いていたこともあるしこちらが把握していれば大丈夫だろう。酒だけは飲まないようにしてもらう必要はあるが」
「あ、あはは……!」
困った顔でモルゲンロートがトーニャに視線を向けると、彼女は冷や汗を搔きながら目を逸らす。
「トーニャちゃん……」
「あ、ママ違うの! 宴が楽しくてつい……!」
「それは後で良かろう。ひとまず、今回の件はワシからも謝罪させてくれ。迷惑をかけた、ウチの娘が申し訳ない」
「申し訳ありません」
「ご、ごめんなさい……」
「こけー」
「「「ぴよー」」」
「「「わふ」」」
一家が頭を下げると、ペット達も頭を下げて真似をして一声鳴いていた。
モルゲンロートはまあまあと手を前に出してから答える。
「現状、バレてはいないので良しとしよう。今後は気を付けるようにな」
「あ、はい!」
「次にバレたらまた移住しないといけないからねトーニャちゃん? うふふ」
「わ、分かっているわよ、ママ」
「仲、なんだかんだいいわねー」
モルゲンロートがトーニャに告げると、シャキッとしてから頷く。トワイトが笑顔を近づけて気を付けるように諭すと、リヒトを抱きしめながら分かっていると言う。
親子の会話にユリが苦笑していると、父であるディランが腕組みをして口を開く。
「ワシが言うのもなんじゃが、モルゲンロート殿は甘いのう」
「フフフ、ドラゴン達もウチの国民だからな。やれるだけのことはする。もちろん、国民になにかあればその限りではないが」
そこは国王としてギリギリまでなんとかすると笑う。それを聞いていたバーリオはため息を吐きながら話し出す。
「ギリアム様に知られなかったのは幸いでしたな。国にドラゴンが居れば国王としては気が気ではないはずですし」
「ギリアム?」
「うむ、彼は――」
「俺のことさ」
「なに……!?」
そこで入口から声が聞こえ、一同が振り返るとそこには壁を背にして腕組みをしているギリアムが居た。
談話室は軽く入れるようにしているため、扉がついていない。
建物に入ってすぐはホールとなっているが、そこに騎士達も並んでいた。
「ふふ、話は聞かせてもら――」
「何者じゃ? ワシの知らない者が入ってきてはいかん」
「あ、ちょっと!?」
「陛下!? 貴様、失敬だぞ! ……うお!?」
「トワイトさんと同じくらい速い……」
「うふふ、私なんてまだまだですよ♪」
「パパ、もっと凄いのよ」
ギリアムが口を開こうとする前に、サッと移動したディランに抱えられていた。
焦るギリアムがじたばたし、びっくりした騎士がディランの腕を掴むがそのまま引きずられてしまう。
「お、おい……!」
「この男、怯みもしない!?」
「ほれ」
「ぐは!?」
騎士達がディランを止めようと組みつくが、意に介さずギリアムを外に転がした。
腕組みをして見下ろしていると、モルゲンロートが慌てて並び立つ。
「……ギリアム、お前まさか後をつけてきたのか? いや、つけてきたとしか言えないが、どうしてこんなことを……」
「知っておるのか?」
「うむ。隣の国ロイヤードの国王なのだ。先日、ピンクのドラゴンを追ってこの国へ来訪したのだ」
「ピンク? ……なるほどのう」
ディランがトーニャに視線を移してから事情を即座に理解した。
「この人数なのに気づかなったな……」
「しっ、とりあえずことの成り行きを見よう」
「わほぉん」
ヒューシが冷や汗をかきながらポツリと呟くとユリとダルが頷きながら声を出す。
その時、ディランがギリアムに手を差し伸べる。
「うん……?」
ギリアムは困惑しながら手を掴むと引っ張り上げられ、立たされた。
「とりあえずワシはお前を知らない。それに目的もじゃ。ひとまずモルゲンロート殿の知り合いということは分かったが、一体何しに後をつけてきたのじゃ?」
「あ、ああ……」
「ありゃ、パパちょっと怒ってる……?」
静かな声だが圧のある雰囲気にギリアムとロムガートの騎士達が怯む。
「俺はドラゴンを追って来た。話からするとトーニャが俺の見たピンクのドラゴンのようだな? あんたの娘みたいだが」
「そうじゃな。それで?」
「う……ひ、ひと目見たかったのが一つ。もう一つは倒すなりしてドラゴンの素材を手に入れて娘のプレゼントにするつもりだったんだよ」
「陛下!?」
「そんな馬鹿正直に……!?」
「ギリアム……」
ギリアムは冷や汗を掻きながらハッキリと『倒してでも』と口にした。
騎士達は驚愕の声を出す。
モルゲンロートはそれほど驚いてはいないが失言ではと考えていた。
その回答にディランはというと――
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