184 / 385
第184話 竜、あとは見守るしかない
しおりを挟む
「クリニヒト王国の冒険者か、ありがとう」
「まあ、この子の手柄だけどな」
「あーう?」
「坊主がか? ……アッシュウルフの背中に乗っているのか……」
「そうですよ、立派な子です!」
一旦、その場にいた全員でギルドへ向かい縛り上げたならず者達を引き渡した。
ガルフとトーニャ、そしてリーナが冒険者なので彼等に任せた。そこで何故かザミールがドヤ顔をしてプレゼントした太鼓を振らせていた。
「誘拐事件のみならず、他にもこいつらが関与しそうな事件がいくつかある」
「物騒じゃな」
「お恥ずかしい限りですよ。こいつらも国がまともなら……いや、それはあんた達には関係ないな」
なにかを言いかけたが、それは口にせず他にも細かい事件に関与している可能性があるとし、その辺りを調査したいと返していた。
「誰に雇われていたか調査する必要があるな……」
「後は任せるぜ」
「ああ。ケガをした人は大丈夫だったろうか?」
「傷は浅かったから治療しておきましたよ。今頃は病院です」
「承知した。後ほど城へ報告して報酬を用意するので、また来てくれ」
トワイトがそういうとギルドの人間は小さく頷き、報酬について話をする。
しかしガルフはディラン達を見た後、手を振って笑う。
「いやあ、別にいいよ。たまたま遭遇しただけだし。今から城に戻るしな」
「なに? そりゃどういうこった?」
「まあ、ガルフの言う通り別に報酬はいらんじゃろ。それじゃ後は任せてワシらは戻るとするか」
「そうね。リヒト、行くわよ」
「あーう!」
「うー♪」
ギルドの人間が『本当にいいのか?』と言い、トーニャがまだダルに乗っているリヒトへ声をかける。
しかし椅子に座っている女性の赤ちゃんと遊ぶのがいいのか、まだダメだと口を尖らせていた。
「あらあら、お友達になって欲しいのかしら」
「ふふ……この子が嬉しそうなの、久しぶりです……」
「そういえばどうして狙われたんでしょうね?」
『おばさん、なにか心当たりはある?』
赤ちゃんはリヒトと同じくらいの子で、金髪もよく似ていた。その子に太鼓を見せて鳴らし、二人は笑いあっていた。
しかしどうみても普通の人で、誘拐されるようなお金持ちという感じもしなかった。
「……いえ、私にはなにも……あ、そ、そろそろ病院へ行ってから帰りますね」
「あーう」
そういって女性が立ち上がるとリヒトが口を尖らせた。遊び足りないといった感じだ。
「リヒト、お母さん達は帰るところだったみたいだしお家を教えてもらってまたにしましょ」
「うー」
「あー」
『あはは、むくれているリヒト君と赤ちゃん、可愛い~』
「というか、君、どこかで見たことがあるな?」
「……っ。失礼します」
ギルドの人間がカウンターから探るように目を向けると、女性は顔を隠しながらサッとギルドを出ていく。
またなにかあっては危ないとディラン達が追いかけた。
「待つのじゃ。なにがあったかは聞かんが無事に帰れる手伝いは出来るぞい」
「そうですよ。リヒトも喜びますし」
「でも……ご迷惑になります……」
「構わないわよ。ついでってやつね!」
「わん♪」
「だぁー♪」
ドラゴン一家はリヒトが喜ぶからと女性と先ほど病院に運び込まれた男を連れて帰ると提案した。
赤ちゃんもルミナスを見て笑顔を見せており、女性は困惑する。
すると――
「ああ、見つけました。急に走っていくからなにごと、か、と――」
「……!」
「だうー♪」
――そこへオルドライデが騎士やヴァール達と共に駆けつけて来た。
あの後も少しウォルモーダと言い争いをしていたが、マントを引っ張られたのが気になり、客人を放置するわけにもいかないと追いかけて来たのだ。
そして女性を見て目を見開き、言葉を失う。女性の方もどう反応していいか分からないといった感じだった。
「ご、ごめんなさい……!」
「……! 待ってくれシエラ!」
そこでハッとした女性が駆け出そうとし、オルドライデに肩を掴んで引き留めた。
「あら、もしかして奥さん?」
「そういえば金髪の子じゃのう」
「パパとママ、呑気すぎ」
「お前もなトーニャ」
「これは良かった、のでしょうか?」
「難しいところだな……」
ディラン達はその様子を見て一連の流れであるオルドライデの息子があの赤ちゃんであることを察して良かったと頷いていた。
しかし、ヴァールとコレルは渋い顔をして『これは大丈夫だろうか』そんなことを口にする。両親は平民の妻は忌避しているからだ。
ひとまず見守るかと話を聞いてみることにした。
「父上に追い出されたのだろう? もう安心だ。今後は私がしっかり守る。あの二人には手を出させない」
「それは……」
「だー」
「おお、私の子か! ああ、目元はシエラに似ているな」
興奮気味に話すオルドライデだが、シエラの方は沈んでいる。赤ちゃんは確かに自分の子だと嬉しそうに目を細めていた。
「しかし、今までどこに……? 探してもまったく見つからなかったのに……」
「……本当はもう会うつもりは……無かったの……最後に一目、この子にお父さんを見せてあげたくて……」
「最後? どういうことだ? 一体、今までどこに――」
「オルドライデ王子」
「む、ヴァール殿なにか?」
「ここは一度お城へ戻りましょう。会食の途中でもありますし、なにより人目が多い」
「確かに」
いつの間にか野次馬が増えており、周りが見えなくなっていたオルドライデをヴァールが止めに入った。
オルドライデはその通りだと頷き、シエラを伴って歩き出す。
「あー」
「だうー」
「お、リヒト君ウチの子と遊んでくれるのかい?」
ダルの上に乗ったままのリヒトがシエラの足元へ行き、赤ちゃんに手を振る。オルドライデが構ってくれているのかと言うと、ディランが口元を笑みを浮かべて言う。
「というか、その二人を見つけたのはある意味リヒトじゃぞ」
「え!?」
「あーい♪」
「だうー♪」
リヒトの太鼓に赤ちゃんが反応する。それを見てトーニャが口を開いた。
「リコットちゃんと一緒に居て楽しかったから、赤ちゃんはみんなそうだと思っているのかな?」
「そうかもしれないわね♪ ペット達も友達だけど、赤ちゃんは人間のお友達って感じなのかも」
「だからリヒトは赤ちゃんに気づけたのかもしれんのう」
「さて、問題はここからですかね」
「うーむ、こればかりは口出しはできんわい」
喜ぶオルドライデと沈むシエラの背を見ながらヴァールとディランはそんなことを話すのだった。
「まあ、この子の手柄だけどな」
「あーう?」
「坊主がか? ……アッシュウルフの背中に乗っているのか……」
「そうですよ、立派な子です!」
一旦、その場にいた全員でギルドへ向かい縛り上げたならず者達を引き渡した。
ガルフとトーニャ、そしてリーナが冒険者なので彼等に任せた。そこで何故かザミールがドヤ顔をしてプレゼントした太鼓を振らせていた。
「誘拐事件のみならず、他にもこいつらが関与しそうな事件がいくつかある」
「物騒じゃな」
「お恥ずかしい限りですよ。こいつらも国がまともなら……いや、それはあんた達には関係ないな」
なにかを言いかけたが、それは口にせず他にも細かい事件に関与している可能性があるとし、その辺りを調査したいと返していた。
「誰に雇われていたか調査する必要があるな……」
「後は任せるぜ」
「ああ。ケガをした人は大丈夫だったろうか?」
「傷は浅かったから治療しておきましたよ。今頃は病院です」
「承知した。後ほど城へ報告して報酬を用意するので、また来てくれ」
トワイトがそういうとギルドの人間は小さく頷き、報酬について話をする。
しかしガルフはディラン達を見た後、手を振って笑う。
「いやあ、別にいいよ。たまたま遭遇しただけだし。今から城に戻るしな」
「なに? そりゃどういうこった?」
「まあ、ガルフの言う通り別に報酬はいらんじゃろ。それじゃ後は任せてワシらは戻るとするか」
「そうね。リヒト、行くわよ」
「あーう!」
「うー♪」
ギルドの人間が『本当にいいのか?』と言い、トーニャがまだダルに乗っているリヒトへ声をかける。
しかし椅子に座っている女性の赤ちゃんと遊ぶのがいいのか、まだダメだと口を尖らせていた。
「あらあら、お友達になって欲しいのかしら」
「ふふ……この子が嬉しそうなの、久しぶりです……」
「そういえばどうして狙われたんでしょうね?」
『おばさん、なにか心当たりはある?』
赤ちゃんはリヒトと同じくらいの子で、金髪もよく似ていた。その子に太鼓を見せて鳴らし、二人は笑いあっていた。
しかしどうみても普通の人で、誘拐されるようなお金持ちという感じもしなかった。
「……いえ、私にはなにも……あ、そ、そろそろ病院へ行ってから帰りますね」
「あーう」
そういって女性が立ち上がるとリヒトが口を尖らせた。遊び足りないといった感じだ。
「リヒト、お母さん達は帰るところだったみたいだしお家を教えてもらってまたにしましょ」
「うー」
「あー」
『あはは、むくれているリヒト君と赤ちゃん、可愛い~』
「というか、君、どこかで見たことがあるな?」
「……っ。失礼します」
ギルドの人間がカウンターから探るように目を向けると、女性は顔を隠しながらサッとギルドを出ていく。
またなにかあっては危ないとディラン達が追いかけた。
「待つのじゃ。なにがあったかは聞かんが無事に帰れる手伝いは出来るぞい」
「そうですよ。リヒトも喜びますし」
「でも……ご迷惑になります……」
「構わないわよ。ついでってやつね!」
「わん♪」
「だぁー♪」
ドラゴン一家はリヒトが喜ぶからと女性と先ほど病院に運び込まれた男を連れて帰ると提案した。
赤ちゃんもルミナスを見て笑顔を見せており、女性は困惑する。
すると――
「ああ、見つけました。急に走っていくからなにごと、か、と――」
「……!」
「だうー♪」
――そこへオルドライデが騎士やヴァール達と共に駆けつけて来た。
あの後も少しウォルモーダと言い争いをしていたが、マントを引っ張られたのが気になり、客人を放置するわけにもいかないと追いかけて来たのだ。
そして女性を見て目を見開き、言葉を失う。女性の方もどう反応していいか分からないといった感じだった。
「ご、ごめんなさい……!」
「……! 待ってくれシエラ!」
そこでハッとした女性が駆け出そうとし、オルドライデに肩を掴んで引き留めた。
「あら、もしかして奥さん?」
「そういえば金髪の子じゃのう」
「パパとママ、呑気すぎ」
「お前もなトーニャ」
「これは良かった、のでしょうか?」
「難しいところだな……」
ディラン達はその様子を見て一連の流れであるオルドライデの息子があの赤ちゃんであることを察して良かったと頷いていた。
しかし、ヴァールとコレルは渋い顔をして『これは大丈夫だろうか』そんなことを口にする。両親は平民の妻は忌避しているからだ。
ひとまず見守るかと話を聞いてみることにした。
「父上に追い出されたのだろう? もう安心だ。今後は私がしっかり守る。あの二人には手を出させない」
「それは……」
「だー」
「おお、私の子か! ああ、目元はシエラに似ているな」
興奮気味に話すオルドライデだが、シエラの方は沈んでいる。赤ちゃんは確かに自分の子だと嬉しそうに目を細めていた。
「しかし、今までどこに……? 探してもまったく見つからなかったのに……」
「……本当はもう会うつもりは……無かったの……最後に一目、この子にお父さんを見せてあげたくて……」
「最後? どういうことだ? 一体、今までどこに――」
「オルドライデ王子」
「む、ヴァール殿なにか?」
「ここは一度お城へ戻りましょう。会食の途中でもありますし、なにより人目が多い」
「確かに」
いつの間にか野次馬が増えており、周りが見えなくなっていたオルドライデをヴァールが止めに入った。
オルドライデはその通りだと頷き、シエラを伴って歩き出す。
「あー」
「だうー」
「お、リヒト君ウチの子と遊んでくれるのかい?」
ダルの上に乗ったままのリヒトがシエラの足元へ行き、赤ちゃんに手を振る。オルドライデが構ってくれているのかと言うと、ディランが口元を笑みを浮かべて言う。
「というか、その二人を見つけたのはある意味リヒトじゃぞ」
「え!?」
「あーい♪」
「だうー♪」
リヒトの太鼓に赤ちゃんが反応する。それを見てトーニャが口を開いた。
「リコットちゃんと一緒に居て楽しかったから、赤ちゃんはみんなそうだと思っているのかな?」
「そうかもしれないわね♪ ペット達も友達だけど、赤ちゃんは人間のお友達って感じなのかも」
「だからリヒトは赤ちゃんに気づけたのかもしれんのう」
「さて、問題はここからですかね」
「うーむ、こればかりは口出しはできんわい」
喜ぶオルドライデと沈むシエラの背を見ながらヴァールとディランはそんなことを話すのだった。
159
あなたにおすすめの小説
魔の森に捨てられた伯爵令嬢は、幸福になって復讐を果たす
三谷朱花
恋愛
ルーナ・メソフィスは、あの冷たく悲しい日のことを忘れはしない。
ルーナの信じてきた世界そのものが否定された日。
伯爵令嬢としての身分も、温かい我が家も奪われた。そして信じていた人たちも、それが幻想だったのだと知った。
そして、告げられた両親の死の真相。
家督を継ぐために父の異母弟である叔父が、両親の死に関わっていた。そして、メソフィス家の財産を独占するために、ルーナの存在を不要とした。
絶望しかなかった。
涙すら出なかった。人間は本当の絶望の前では涙がでないのだとルーナは初めて知った。
雪が積もる冷たい森の中で、この命が果ててしまった方がよほど幸福だとすら感じていた。
そもそも魔の森と呼ばれ恐れられている森だ。誰の助けも期待はできないし、ここに放置した人間たちは、見たこともない魔獣にルーナが食い殺されるのを期待していた。
ルーナは死を待つしか他になかった。
途切れそうになる意識の中で、ルーナは温かい温もりに包まれた夢を見ていた。
そして、ルーナがその温もりを感じた日。
ルーナ・メソフィス伯爵令嬢は亡くなったと公式に発表された。
【完結】婚約破棄され国外追放された姫は隣国で最強冒険者になる
まゆら
ファンタジー
完結しておりますが、時々閑話を更新しております!
続編も宜しくお願い致します!
聖女のアルバイトしながら花嫁修行しています!未来の夫は和菓子職人です!
婚約者である王太子から真実の愛で結ばれた女性がいるからと、いきなり婚約破棄されたミレディア。
王宮で毎日大変な王妃教育を受けている間に婚約者である王太子は魔法学園で出逢った伯爵令嬢マナが真実の愛のお相手だとか。
彼女と婚約する為に私に事実無根の罪を着せて婚約破棄し、ついでに目障りだから国外追放にすると言い渡してきた。
有り難うございます!
前からチャラチャラしていけすかない男だと思ってたからちょうど良かった!
お父様と神王から頼まれて仕方無く婚約者になっていたのに‥
ふざけてますか?
私と婚約破棄したら貴方は王太子じゃなくなりますけどね?
いいんですね?
勿論、ざまぁさせてもらいますから!
ご機嫌よう!
◇◇◇◇◇
転生もふもふのヒロインの両親の出逢いは実は‥
国外追放ざまぁから始まっていた!
アーライ神国の現アーライ神が神王になるきっかけを作ったのは‥
実は、女神ミレディアだったというお話です。
ミレディアが家出して冒険者となり、隣国ジュビアで転生者である和菓子職人デイブと出逢い、恋に落ち‥
結婚するまでの道程はどんな道程だったのか?
今語られるミレディアの可愛らしい?
侯爵令嬢時代は、女神ミレディアファン必読の価値有り?
◈◈この作品に出てくるラハルト王子は後のアーライ神になります!
追放された聖女は隣国で…にも登場しておりますのでそちらも合わせてどうぞ!
新しいミディの使い魔は白もふフェンリル様!
転生もふもふとようやくリンクしてきました!
番外編には、ミレディアのいとこであるミルティーヌがメインで登場。
家出してきたミルティーヌの真意は?
デイブとミレディアの新婚生活は?
婚約破棄したら食べられました(物理)
かぜかおる
恋愛
人族のリサは竜種のアレンに出会った時からいい匂いがするから食べたいと言われ続けている。
婚約者もいるから無理と言い続けるも、アレンもしつこく食べたいと言ってくる。
そんな日々が日常と化していたある日
リサは婚約者から婚約破棄を突きつけられる
グロは無し
忘れるにも程がある
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたしが目覚めると何も覚えていなかった。
本格的な記憶喪失で、言葉が喋れる以外はすべてわからない。
ちょっとだけ菓子パンやスマホのことがよぎるくらい。
そんなわたしの以前の姿は、完璧な公爵令嬢で第二王子の婚約者だという。
えっ? 噓でしょ? とても信じられない……。
でもどうやら第二王子はとっても嫌なやつなのです。
小説家になろう様、カクヨム様にも重複投稿しています。
筆者は体調不良のため、返事をするのが難しくコメント欄などを閉じさせていただいております。
どうぞよろしくお願いいたします。
見捨ててくれてありがとうございます。あとはご勝手に。
有賀冬馬
恋愛
「君のような女は俺の格を下げる」――そう言って、侯爵家嫡男の婚約者は、わたしを社交界で公然と捨てた。
選んだのは、華やかで高慢な伯爵令嬢。
涙に暮れるわたしを慰めてくれたのは、王国最強の騎士団副団長だった。
彼に守られ、真実の愛を知ったとき、地味で陰気だったわたしは、もういなかった。
やがて、彼は新妻の悪行によって失脚。復縁を求めて縋りつく元婚約者に、わたしは冷たく告げる。
【完結】あなたのいない世界、うふふ。
やまぐちこはる
恋愛
17歳のヨヌク子爵家令嬢アニエラは栗毛に栗色の瞳の穏やかな令嬢だった。近衛騎士で伯爵家三男、かつ騎士爵を賜るトーソルド・ロイリーと幼少から婚約しており、成人とともに政略的な結婚をした。
しかしトーソルドには恋人がおり、結婚式のあと、初夜を迎える前に出たまま戻ることもなく、一人ロイリー騎士爵家を切り盛りするはめになる。
とはいえ、アニエラにはさほどの不満はない。結婚前だって殆ど会うこともなかったのだから。
===========
感想は一件づつ個別のお返事ができなくなっておりますが、有り難く拝読しております。
4万文字ほどの作品で、最終話まで予約投稿済です。お楽しみいただけましたら幸いでございます。
試験の多い魔導王国王家
章槻雅希
ファンタジー
法律の多いことで有名なカヌーン魔導王国。
だが、実は王族に対しての試験が多いことは知られていない。
カヌーン王家に属する者は王も王妃も側室も王子も王女も定期的に試験を受けるのである。試練ではない。試験だ。ペーパーテストだ。
そして、その結果によっては追試や廃嫡、毒杯を賜ることもある。
そんな苛酷な結果を伴う試験を続けた結果、カヌーン王家は優秀で有能で一定以上の人格を保持した国王と王妃によって統治されているのである。
ネタは熱いうちに打てとばかりに勢いで書いたため、文章拙く、色々可笑しいところがあるかもしれません。そのうち書き直す可能性も大(そのまま放置する可能性はもっと大きい)。
『小説家になろう』様・『アルファポリス』様に重複投稿、自サイトにも掲載。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる