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曇天の心
しおりを挟む矢作君のファインプレーで光輝と身体の関係に進む事ができた。
ところが身体から攻略したら安心感が得られるどころか海の事を好きすぎて焦燥感が増していく。
俺が欲しいのは海の全部で、心も欲しい。
海は俺と体の関係が出来ても時々「可愛い、付き合いたい。」なんてテレビを見ながら言ったりしている。
後ろでの快感を教えると、そこからはすんなりベッドに誘い込めるようになった。
「気持ちいいコトしよっか」
と提案すると素直に身体を開いて来る。
回を増すごとに海は俺から与える刺激を学習して今では前を触らなくても後ろだけでイケるようになった。
海には決して向けないがそんな状態なのに、女を抱けるのかと怒りが起こる事もある。
「男食い散らかしてやろうと思ってるから。」
数日前に聞いた海の言葉が今でも俺を蝕んでいる。
俺の手で乱れるようになった海が、俺じゃない誰かと付き合っていて抱き合う夢をみるようになった。
知らない男に恍惚の目を向けていた。
女と歩いてる事もある。
信じられない位の殺意で目が覚めて、隣に海の熱が無いことが不安で。
胸がざわついて怖くて堪らなくなって海の窓の鍵を開けて寝てる海のベッドに勝手に潜り込んだ。
深く眠り込んだ海を後ろから抱き込むとホッとして眠れた。
そんな夜を繰り返しているうちに好調だった泳ぎの調子もあっという間に悪くなった。
ずっと苛立ちが付き纏って、フォームも雑になり練習も身に入らないし、泳ぎの途中で脚が攣って危うく溺れかけた。
「ソールバルグ、暫く休んだ方がいい。そんな状態で泳ぎ続けたらそのうち取り返しのつかない故障につながる事もあるんだぞ。」
海がカッコいいって言ってくれる俺で居られない。
全てが悪くなっていく予感だけが膨らんでいく。
*
夏の名残を残したような気温の高い11月の頭、いつものように夜風呂上がりの海が窓をたたいた。
「なー、桜、明日ちょっと遠出して水族館付き合って」
金曜日の夜、向かい合わせの窓の向こうから海が俺を誘う。
この隔たりがもどかしい。
「商店街の福引でチケット貰ったんだ。2枚あるからついてきて欲しい」
とイルカとペンギンがプリントされたチケットを2枚見せて来る。
海は生き物が好きだ。
小さい頃から近所の犬や猫を見るだけでもニコニコしてて可愛かった。
「早めに出てカフェで朝ごはん食べてさ…あ、いや、急すぎるよな、ダメなら来週とか。」
「大丈夫、行こう。」
そう答えるとパッと笑顔を見せて、じゃあ明日な、と窓とカーテンが閉まる。
少しだけささくれた心が落ち着いていく。
海はまだ誰の物でもなく、まだ誰よりも俺を気にかけてくれている。
*
「おいなんだその脚の長さは。喧嘩売ってんのか。」
朝、海を迎えに行った第一声がそれだった。
海は俺のスタイルにコンプレックスを感じる事があるらしく、ムッとした顔で出迎えたところを後ろから来た楓さんに「これ!」と頭を軽く叩かれていた。
俺は細身のデニムにTシャツと黒のライダースに斜め掛けのボディバッグ、スニーカーにキャップを被っている。
海は黒のパンツにTシャツとサイズが大きめの派手な刺繍のないグレーと黒のスカジャンを着てる。
このスカジャンは貰ったんだけど自分には小さいからって海にあげたやつ。
Tシャツもよく見たら前にあげたやつだ。
めちゃくちゃ可愛いな。
「やだ本当に何着ててもカッコいいわね。シグ君お休みの日なのに本当にごめんね。楽しんできてね。」
楓さんがニコニコしながらスニーカーを履いた海を俺の隣に並ばせて写真を撮った。
隣に並ぶと頭一つ分身長差がある。
海はわざとブスッとした顔をしたので思わず笑ってしまった。
*
「どこに座ってても脚が余ってるのなんなの本当」
カフェに行こうかと言ってたんだけど、気温もちょうどよくて天気がいいからテイクアウトをして公園のベンチで済ませる。
今日の海は俺の脚の長さが気になってつっかかる日らしい。
「見てこの地面から膝までの高さの差!俺には成長期存在してないのかよ、中学生の頃から全然身長伸びてないんだけど…」
海は産まれた時も小さくて、保育園でも小学校でも中学でも前の方だった。
それでも何とか高校に入って160センチをやっと越えた時は「俺にも時代がきた」とか言って喜んでいた。
「今身長どんだけ?」
と聞くと。
「2メートル」と言ってから「ウソ161…」と答えた。
俺達の身長差は25センチある。
俺が海の歳にはすでに180を越えていた。
海のお父さんの謙一郎さんが俺と似たような身長だし、楓さんも女性にしては長身なので海も当たり前に大きくなると思っていたがその兆しがないので遺伝子からの最強のイジメだと言い続けている。
*
バスで水族館入り口前で降りる。
水族館の入り口でチケットを受け取ると、そのチケットが貰ったものじゃない事に気がつく。
優待や招待の物ではない。
海がお小遣いからチケットを買ってくれていた。
時々、海は俺が落ち込んでる時やなんかをかぎ取ってこういう風に連れ出してくれたりする。
「どっか行こうよどこ行きたい?」と聞いて来る海に「海の行きたいところ」と答え続けていたら海は行き先を俺に聞く事はしないけど、連れ出してくれる。
その度に俺はずっと救われてきてる。
入館して、長いエスカレーターにのる。
海が先に乗り。目線が近くなると「こんくらいの身長だったらなぁ」とまだ身長の事を言ってた。
小さい水槽がたくさん並ぶエリアは照明が暗い。
非常灯のグリーンが暗い場所でよく目立つ。
「海、手繋いでいい?」と聞くと、暗いからいいよ、と手を握ってきた。
この暗さであれば海の顔立ちが可愛いし体格差も手伝って普通のカップルにしか見えない。
暫く水槽に顔をくっつけて、海老が可愛いとか、タコもイカも可愛いと言っていた。
その横顔が尊い。
館内のメイン水槽は、建物4階分をぶち抜いている超巨大水槽。
そこにはいろんな魚達が泳いでいる。
サメやエイ、巨大魚と小魚が混泳していて不思議な気持ちになる。
海は感動して黙って見上げている。
目が水面を映してとても綺麗だった。
すると餌のタイミングだったようで水槽上部に小魚の群がうねりながら餌に群がった。
「わ…」
周りの客と同時に海が声をあげた。
握られた手に力が籠るのがつたわってきた。
「みんな桜みたいに泳げるのいいなぁ。」
海が感嘆とした声で言ってくる。
今この瞬間にも急速に気持ちが限界を迎えているのがわかる。
海。
俺はもう、海の心が欲しい。
心が欲しくて、俺が壊れそうだ。
俺以外の人に笑いかけないで欲しい。
触らないで欲しい。
世間体も何もかも全部捨てて海と逃げたい。
どこか遠くに連れ去って俺しか頼れないようにしたい。
でも、この重く歪んだ気持ちを海に背負わせようとして今後、海が俺を見る目が否定的なものになってしまったらと思うと吐き気が込み上げてきそうになった。
もう、無理やり掴んでいる手を離してやるべき時が来たんじゃ無いのか、海は正しく大人になるべきだと頭の中の正しい自分が俺を滅多打ちにしてくる。
巨大水槽の周りにはベンチがいくつも配置されている。
少しぐるっと回ると非常扉の近くが客の死角になっていて空きがあった。
海は「ラッキー!」と上機嫌で俺の手を引いた。
そこは少し水槽の全景が切れているけど、海はそれでも水槽を独り占めしてるみたいな気持ちになって「すごい、すごい」と何度も呟いた。
こんなにもはしゃぐ海が近くにいるのに、俺の気持ちが水槽の底に沈む。
「桜、今しんどい?」
不意に水槽を見上げながら海が俺の手をギュッと握った。
海の言葉に心臓が跳ねる。
「ちょっとね。」
と答えると水槽に向けられていた視線が俺の顔を見る。
「話しよ、俺じゃだめ?」
ざわつく人の声はするけど、この死角に気がつく人は少ない。
少し大きく息を吸って吐き出す。
「桜」
海は俺を見たままだ。
海の方を見ずに曖昧に笑って俺は繋いだ手の指を絡ませて握る。
「桜、なんか苦しんでるの、俺じゃどうもできないかもしれないけど話なら聞けるよ。」
澄んだ海の瞳が、俺の醜い気持ちを閉じ込めた心を開こうとしてくる。
「…海、聞いたら困ると思うよ。」
「困るかどうかなんて聞かないとわかんないだろ」
できなくないよ、と言いたげに口を尖らせるのも小さい頃から見てきたものだ。
「いいよ、無理には聞かないけど、落ち込んでる桜見てるの俺も苦しい。」
海の顔が下を向く。
地面には上からライトで照らされた水槽の水面の光が揺らめいている。
「そっか…俺の悩みは海にしか解決できない」
繋いだ手を自分の膝の上に寄せる。
「海さ、俺と本当に付き合ってよ」
海の身体がビクッと跳ねた。
「海、俺は海の事が凄い好き。海とキスもセックスするのも、そういう意味で好き。」
やっと顔を向けると「え」という驚いた顔の海が俺の目を見てる。
「最近海が、俺じゃない誰かと付き合う夢ばっかり見てる。調子が悪いのはそのせい。海が女の子見て付き合いたいって聞くの苦しい。海がそばに居ても俺の海じゃないんだって思うと気が狂いそう。」
責めるような言い方になってしまう。
海は一言も返してこない。
「俺はもう隣の家の優しい桜は卒業したい。」
発した言葉は取り消せず、気持ちだけが静かに暗くなる。
「でも、海は女の子と付き合いたいんでしょ。だからこんな気持ち困るでしょ。俺、水泳やめて何年か旅でよっかなって考えてる」
海が俺のものじゃないなら、競泳だってやってても意味ないんだよ。
会社は父さんに任せるし海の就職も困らないから。
絡ませた指を離してそう言って頭を撫でた瞬間、海の目から涙が溢れ出る。
「あ…まって…やだよ、やだ。だめ。どっか行ったらだめ。」
桜がすがる様に手を掴んでくる。
泣くなよ…泣きたいのは俺の方だって。
「まって桜、俺…おれ…桜の事、好き。俺も好き。」
空いてる手で頬を走る涙を拭ってやる。
「俺が泳ぎやめて旅に出るって言ってるからじゃなくて?」
海が大きくうなづく。
「隣の家に住んでる家族としてじゃなくて?」
海の唇が震えてる。
魚影が水槽を何匹も横切る。
言葉が出て来ずに海が掴んだ手を強く握り返す。
いいよ、待っててあげる。
俺の事居なくならないで欲しいなら、海が出せる答えは一つしかないし、その答えを言ったら、それが本心じゃなくてももう離してあげられないよ。
ほぅ、と海が深呼吸をする。
海が顔を上げて俺を見る。
「違う俺、桜が泳ぎやめるっていうからじゃない。
…初めて桜の部屋でした時に思ったんだ、こんな事好きな人としか俺はできないって。
でも、桜は凄いし、周りいっぱい女の子とか集まって来るから、エロい事して俺のそばに居てくれるなら桜がバイバイって言って来るまで甘えてよって思ってた」
俺の存在が桜の邪魔になりたくない、俺は桜を惹きつけておけるものがない。
だって。
海の言葉達にもう気持ちがやばい。
惹きつけておけるものがないなんて、本気に思ってるの?俺はこんなにもずっと海に惹かれてるのに。
「俺、桜が居なくなるの怖い。」
抑え切れず海の頭を両手で包んでキスした。
チラッと覗き込んだ女達が慌てて立ち去る。
「桜…俺と付き合って…」
唇が離れると、海から告白される。
薄闇が取り払われる。
気持ちが晴れる。
俺は一気に明るい水面へと浮上する。
「うん。付き合お。」
海を抱き寄せると素直に抱き返してきた。
暫くそのままベンチで休んだ。
海がしきりに照れる、恥ずかしい、でも嬉しいと口に出してる。握った海の手にキスをしたら海は暗闇でも赤くなってるのがわかる表情をしていた。
水族館を後にして、ウインドウショッピングしたりカフェで甘いものを食べたりした。
誰が見てるかわからないから、今は明るいところでは手は繋がない。
ニコニコ笑う海に思わず外で軽いキスをしたら真っ赤になって「バカ!外!」と怒られた。
いつか、そんな事気にせず何処でも手を繋いで歩けるようになればいいのに。
夕飯前に家に着いた。
家の前の道路で「桜、後で桜の部屋行っていい?」と海が聞いて来る。
本当はキスしたいけど「待ってる」と返した。
*
窓がノックされる。
お風呂あがりで少し髪の濡れた海が紅茶の入ったピッチャーとお菓子を渡してきた。
それを受け取ると「母さんが持ってけって」と言いながらこちらの窓に入って来る。
向き合って膝に乗せた海をギュッと抱きしめる。
「さ…くら」
少し苦しそうに名前を呼ばれるけど、まだ解放してあげられない。
少し満足して、身体を離すと海からキスをされた。
「ドキドキすんね」と言いながらはにかむ。
今までに感じた事のない高揚感に包まれる。
「していい?」
そう聞くと海は小さく「いいよ」と答えた。
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