242 / 259
242話 今日は一日いい天気らしい②
「準備も整ったところで、さっそく公園に行こ~!」
誰が見ても分かるほどに、あたしは上機嫌になっている。
理由はもちろん、ミミちゃんに日焼け止めを塗ってもらったから。
あの快感と興奮……思い出すだけでも体が火照ってしまう。
気温が上がりきる前とはいえ外で体を動かせば嫌でも体温が上がるので、エッチすぎる日焼け止め塗りイベントのことはいったん考えないようにしよう。
それにしても、まさかミミちゃんがあんな大胆にあたしの――
「ユニコちゃん?」
「はぅえっ!?」
急に背後から声をかけられ、驚きのあまりビクンッと体が震える。
「ご、ごめんなさい、驚かせるつもりじゃなかったんですけど……玄関で立ち止まったまま動かないから、どうしたのかと思って」
「あたしの方こそごめんね、大したことじゃないから心配しないで」
考えないようにするという意思は一秒と経たず行方をくらまし、自分の肌を伝う手のひらの温もりや敏感なところを刺激する指の感触などを鮮明に脳内で反芻しようとしていた。
今度こそ、いったん頭の隅に置いておこう。
それで、寝る前とかに好きなだけ思い出してニヤニヤしよう。
「そうですか? でも、なにかあったらすぐ話してくださいね」
「ミミちゃん優しい~っ。大好き!」
あたしは荷物を足元に置き、ミミちゃんに抱き着いた。
背伸びをしてできるだけ身長差を縮め、顔を上げてミミちゃんを見つめる。
「わたしも大好きです、ユニコちゃんっ」
あたしたちは玄関で熱い抱擁を交わしながら、引き合うように唇を重ねた。
数え切れないぐらい繰り返してきたこの愛情表現は、未だに褪せることのない幸福感と高揚感を与えてくれる。
でも、ほどほどのところで切り上げないと。
「ミミちゃん……」
「ユニコちゃん……」
目を見れば分かる。二人とも考えていることは同じだ。
だけど、
「ちゅっ」
瞬きを一度挟み、あたしたちは再びキスをした。
第三者は知る由もないけど、実はこんな感じで予定通りに行動できないことが多々ある。
お出かけ前にリビングや玄関でイチャイチャしてバスに乗り遅れたり、ご飯を作る前にキッチンでイチャイチャしてたら料理を始めるまでの時間の方が長くなってたり、余裕をもってコラボ配信の準備をするつもりがイチャイチャしすぎて時間ギリギリになったり。
今日も例に漏れず同じことになりそうだから、この辺りで気持ちを切り替えて公園へ行くための一歩を踏み出さなきゃいけないんだけど……。
ダメだ、心と体がミミちゃんから離れようとしない。
よし、こういう時は深呼吸しよう。
大きく息を吸って――
「っ!?」
いい匂いすぎる~~~~っっ!!!!
場所が悪かったというか、よかったとも言えるというか、ミミちゃんに密着してるわけだから当然その匂いがハッキリと伝わってくる。
桃を彷彿とさせる爽やかな甘さと、比喩表現だけど砂糖を山ほど入れたミルクみたいな濃厚な甘さ。それらを絶妙なバランスでブレンドして、お花みたいな香りをちょっと足したような?
落ち着こうとして冷静に分析してみたものの、上手く表現できているのか自信が持てない。
とにかく世界一と断言できる素晴らしい芳香が鼻腔を通り抜けて脳に伝わって、爆発的な勢いで幸せな気持ちが全身を駆け巡る。
深呼吸して気持ちを切り替えるつもりだったのに、むしろ真逆の結果になってしまった。
***
そして結局、あたしたちが家を出たのはそれから一時間近く経った頃だった。
誰が見ても分かるほどに、あたしは上機嫌になっている。
理由はもちろん、ミミちゃんに日焼け止めを塗ってもらったから。
あの快感と興奮……思い出すだけでも体が火照ってしまう。
気温が上がりきる前とはいえ外で体を動かせば嫌でも体温が上がるので、エッチすぎる日焼け止め塗りイベントのことはいったん考えないようにしよう。
それにしても、まさかミミちゃんがあんな大胆にあたしの――
「ユニコちゃん?」
「はぅえっ!?」
急に背後から声をかけられ、驚きのあまりビクンッと体が震える。
「ご、ごめんなさい、驚かせるつもりじゃなかったんですけど……玄関で立ち止まったまま動かないから、どうしたのかと思って」
「あたしの方こそごめんね、大したことじゃないから心配しないで」
考えないようにするという意思は一秒と経たず行方をくらまし、自分の肌を伝う手のひらの温もりや敏感なところを刺激する指の感触などを鮮明に脳内で反芻しようとしていた。
今度こそ、いったん頭の隅に置いておこう。
それで、寝る前とかに好きなだけ思い出してニヤニヤしよう。
「そうですか? でも、なにかあったらすぐ話してくださいね」
「ミミちゃん優しい~っ。大好き!」
あたしは荷物を足元に置き、ミミちゃんに抱き着いた。
背伸びをしてできるだけ身長差を縮め、顔を上げてミミちゃんを見つめる。
「わたしも大好きです、ユニコちゃんっ」
あたしたちは玄関で熱い抱擁を交わしながら、引き合うように唇を重ねた。
数え切れないぐらい繰り返してきたこの愛情表現は、未だに褪せることのない幸福感と高揚感を与えてくれる。
でも、ほどほどのところで切り上げないと。
「ミミちゃん……」
「ユニコちゃん……」
目を見れば分かる。二人とも考えていることは同じだ。
だけど、
「ちゅっ」
瞬きを一度挟み、あたしたちは再びキスをした。
第三者は知る由もないけど、実はこんな感じで予定通りに行動できないことが多々ある。
お出かけ前にリビングや玄関でイチャイチャしてバスに乗り遅れたり、ご飯を作る前にキッチンでイチャイチャしてたら料理を始めるまでの時間の方が長くなってたり、余裕をもってコラボ配信の準備をするつもりがイチャイチャしすぎて時間ギリギリになったり。
今日も例に漏れず同じことになりそうだから、この辺りで気持ちを切り替えて公園へ行くための一歩を踏み出さなきゃいけないんだけど……。
ダメだ、心と体がミミちゃんから離れようとしない。
よし、こういう時は深呼吸しよう。
大きく息を吸って――
「っ!?」
いい匂いすぎる~~~~っっ!!!!
場所が悪かったというか、よかったとも言えるというか、ミミちゃんに密着してるわけだから当然その匂いがハッキリと伝わってくる。
桃を彷彿とさせる爽やかな甘さと、比喩表現だけど砂糖を山ほど入れたミルクみたいな濃厚な甘さ。それらを絶妙なバランスでブレンドして、お花みたいな香りをちょっと足したような?
落ち着こうとして冷静に分析してみたものの、上手く表現できているのか自信が持てない。
とにかく世界一と断言できる素晴らしい芳香が鼻腔を通り抜けて脳に伝わって、爆発的な勢いで幸せな気持ちが全身を駆け巡る。
深呼吸して気持ちを切り替えるつもりだったのに、むしろ真逆の結果になってしまった。
***
そして結局、あたしたちが家を出たのはそれから一時間近く経った頃だった。
あなたにおすすめの小説
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
とある高校の淫らで背徳的な日常
神谷 愛
恋愛
とある高校に在籍する少女の話。
クラスメイトに手を出し、教師に手を出し、あちこちで好き放題している彼女の日常。
後輩も先輩も、教師も彼女の前では一匹の雌に過ぎなかった。
ノクターンとかにもある
お気に入りをしてくれると喜ぶ。
感想を貰ったら踊り狂って喜ぶ。
してくれたら次の投稿が早くなるかも、しれない。
義姉妹百合恋愛
沢谷 暖日
青春
姫川瑞樹はある日、母親を交通事故でなくした。
「再婚するから」
そう言った父親が1ヶ月後連れてきたのは、新しい母親と、美人で可愛らしい義理の妹、楓だった。
次の日から、唐突に楓が急に積極的になる。
それもそのはず、楓にとっての瑞樹は幼稚園の頃の初恋相手だったのだ。
※他サイトにも掲載しております
〈社会人百合〉アキとハル
みなはらつかさ
恋愛
女の子拾いました――。
ある朝起きたら、隣にネイキッドな女の子が寝ていた!?
主人公・紅(くれない)アキは、どういったことかと問いただすと、酔っ払った勢いで、彼女・葵(あおい)ハルと一夜をともにしたらしい。
しかも、ハルは失踪中の大企業令嬢で……?
絵:Novel AI
ちょっと大人な物語はこちらです
神崎 未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な短編物語集です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】【ママ友百合】ラテアートにハートをのせて
千鶴田ルト
恋愛
専業主婦の優菜は、夫・拓馬と娘の結と共に平穏な暮らしを送っていた。
そんな彼女の前に現れた、カフェ店員の千春。
夫婦仲は良好。別れる理由なんてどこにもない。
それでも――千春との時間は、日常の中でそっと息を潜め、やがて大きな存在へと変わっていく。
ちょっと変わったママ友不倫百合ほのぼのガールズラブ物語です。
ハッピーエンドになるのでご安心ください。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。