【完結】子授け鳥の気まぐれ〜ハッピーエンドのその後は〜【R18】

凛蓮月@騎士の夫〜発売中です

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本編〜アリアベル編〜

27.独占欲 ※

 
 ランダムに共寝をしなくなって、間もなく一年。
 結局閨事が減ってしまった――とはいえ三日に一度は交合していたが、テオドールとアリアベルの間に子は授からず、とうとうこの日を迎えてしまった。
 明日からテオドールはリディアの妊娠しやすい時期に閨事が始まり、完遂すれば正式に側妃としてテオドールの妻になる。
 その事にアリアベルは未だ胃痛がしていた。

 あの日以来、リディアとは会っていない。
 側妃候補ではあるが、お披露目はされていない為夜会や茶会にも顔は出していない。
 結局孤児院に行こうという話も立ち上がらず、けれどアリアベルはそれで良いと思っていた。

 日を追うごとに少しずつ、少しずつどす黒いものが溜まっていく。
 何度も深呼吸して落ち着ける。
 けれどふとした時に鎌首をもたげ、アリアベルを苛む。

 リディアとの閨を拒否するわけにはいかない。
 だが、閨を重ねて、テオドールがリディアに気持ちが傾いてしまったら……?
 リディアが先に子を成して、その子とリディアを寵愛し、見向きもされなくなったら?
 悪い考えが次から次へと溢れてくる。

 いつもなら、テオドールがアリアベルを抱き不安をかき消してくれていた。
 だが今は、テオドールがいない日もあり、そんな時は疑心暗鬼にかられてしまう。

 土壇場になって己の心が拒絶する事にもアリアベルは戸惑いを隠せない。

(しっかりしなさい、王太子妃!)

 自身を叱責し、窘める。
 もう一度深呼吸をして、アリアベルは空を見上げた。


 その夜、テオドールから共寝の誘いが来た。
 アリアベルは明日で約束の一年が終わるからだと感じていた。

「ベル」

 夫婦の寝室のベッドに腰掛け待っていると、テオドールが入って来た。
 その姿を見るだけで悩みが全て吹き飛ぶかのような気がして、アリアベルは自然と笑みが溢れる。
 ガウンを着たテオドールは前をはだけさせ、鍛えた筋肉が顔を覗かせていた。
 誘われるようにして見入っていたが、アリアベルはハッとして目線を落とした。
 テオドールがベッドに近付き、アリアベルの額に口付ける。

「最近体調はどう?」
「……ありがとう。侍医から薬湯を頂いて飲んでるから大丈夫よ」
「無理しないで。辛かったら言ってくれ」

 隣に座り、抱き寄せる。
 アリアベルも愛する夫の肩にもたれかかると辛い事も忘れてしまいそうだった。

 頬に触れ、さらりと流れた金糸の髪を耳に掛ける。
 そのまま耳に触れ、弄ぶとアリアベルはくすくすと笑った。
 そのまま手を滑らせ顔を上向けると、口付けを落とす。

「ん……」

 ぷちゅ……と唇が合わさり、舌を絡めた。
 角度を変え、時折啄むような口付けをし、再び深くしていく。
 互いに熱を孕んだ目で見つめ合うと、口付けあいながらベッドに倒れ込んだ。

「んっ、ふ……ぅん……」

 夜着を脱がせ、まろび出た乳房を揉み頂きをこね回す。
 テオドールはアリアベルの胸が好きだった。
 手におさまる丁度良い形の胸を好きに揉みしだき、頂きを舌で転がすとアリアベルは腰を浮かせ背をそらすのだが、それはテオドールに、もっと、と強請っているような錯覚に陥るからだ。

「んぅ……ふ、あ……ん、っん、んぅ」

 ぴちゃぴちゃと音が響き、淫靡な夜に誘われる。
 妻の媚態を見ながら、堪えたような、けれど漏れでる喘ぎ声を聞きながら、テオドールのものは覚醒していく。
 早く収まりたい、と急かすように、だがしっかりと準備をしなければアリアベルが傷付いてしまう、と相反する思考と葛藤していた。

「ふぁ……、あっ、あん……んっ、んふ……」

 テオドールに触れられた箇所が全て感じてしまう気がするアリアベルは、その温もりを独り占めしたくなった。
 今日を越えればアリアベルのものだけではなくなる身体に、自身の印を付けたくなる。
 だが、いつリディアとの閨が入るか分からない。
 初めてを捧げる男に、他の女性が付けた痕があるとそれが例え正妻であってもリディアもいい気はしないだろうと、独占欲をぐっと堪えた。

 代わりに夫の髪をグシャグシャに掻き抱く。
 胸に押し付け、背中に足を絡める。

「ベル、今日は積極的だね」

 テオドールに言われ、アリアベルは夢中になっていた事に気付き顔を赤らめた。

「ご、ごめんなさい、あの……」
「いいよ。ベルが俺を離さないって言ってるみたいで嬉しい」
「ひぁっ」

 言いながらテオドールは蜜壺に手を添え、ぐちゅ、と音を鳴らした。
 ヒダを掻き分け、突起を刺激すると弓なりに反らしすぐに達してしまう。
 そのまま中に指を挿し入れると、奥へ奥へと誘われるように蠢き、指すら吸い付いて離れたくないと主張しているようでテオドールは嬉しくなった。

「はぁっ、ん、あっ、あは、ん、や、あっあっあぁ、っあ」

 指を増やし、中を擦りながら秘芽を親指で潰す。
 指の腹で捏ね、中に入れた指を曲げるとアリアベルは悲鳴を上げて達した。

 痙攣し、くたりと身体を投げ出すとテオドールも夜着を脱ぎ去りアリアベルの足を拡げた。

「まって……、テオ、今日は……ん……わたしが……っふ……したい……」

 肩で息をしながら、力の入らない身体を起こすとテオドールを押し倒した。

「……ベル?」

 戸惑うテオドールに跨り、自身の蜜壺をいきり立つものに添えるとゆっくりと腰を落としていく。

「っぁ、ベル……」
「んっ……、ふ……」

 ずぶすぶと飲み込まれると、圧迫感が襲って来た。
 全て収め前後に揺らすと、下生えが秘芽を擦り気持ち良い。

「ふぅ……あ、ん……んっ、んぅう……」

 慣れない動きで上手く快楽を拾えず、けれど乳房を揺らして拙く動くアリアベルに、テオドールはひどく興奮して腰を掴むと下から激しく突き上げた。

「ああっ、あっ、あああっ、あ、ひっ、やぁ、あっああ」

 子宮口を潰さんばかりの勢いで、視界が明滅する。
 もっと深い繋がりを求め、テオドールは上半身を浮かせようとした。

「――っ、だめっ、今日は、私がっ、あっ貴方を、気持ち良くしたいのっ……」
「ベル……」
「テオ、覚えていて。貴方は私のもの。心を移さないで」

 泣きそうな顔に、テオドールは目を見開いた。

「リディア様のところに入り浸りにならないで。
 ちゃんと、帰って来て……」

 上気した頬を赤らめ、吐息は熱く。
 けれど、瞳はそれ以上に火傷しそうなくらいの熱を孕んでいる。

 妻が嫉妬している。
 それだけでテオドールは興奮して、上半身を起こしきつく抱き締め揺さぶった。

「あっ、テオ、まっ、あっ、これっ、だめ……」

 尻を掴み、上下に揺らし奥を潰す勢いで貫く。

「あ、あっ、あああっ、あ……やぁ、んぅうっ」

 どうにか過ぎた快楽を逃そうとテオドールの背中に絡めた足のつま先を拡げるが効果は無い。
 しがみつくように抱き締め、ただ喘ぐしかできない。

 高みに近付いて来たのか、テオドールは繋がったままアリアベルをそっと横たえ脚を大きく開いた。

「ベル……愛してる。ベルだけだ」
「テオっ……、すきっ、愛してる……あぁっ」

 口付け合いながら指を絡め高みに昇っていく。

「――っく……」
「ああああっあっ、ああっ……」

 バチンと一際大きく深く挿し入れたところで、テオドールは奥へ奥へと勢い良く放つと、アリアベルも爪先を伸ばして背中をそらした。

 荒い息遣いが寝室に響く。
 指に、頬に口付ける。

「テオ……、……待ってる……」

 夫の手を取り、自身の頬に触れさせる。

「ちゃんと、戻るから」

 額にかかる髪を避け、口付ける。

「待ってて」


 アリアベルはただ、静かに微笑った。



 明日で、約束の一年となる。

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