異世界に飛ばされたら弱いまま不老不死にさせられて人生詰んだ件

異世界転生夢見るおじさん

文字の大きさ
32 / 37
Chapter.4 力の覚醒編

Short Episode.02 第一回最強武器決定戦

しおりを挟む
 ソムニア歴1000年 不変の月(秋)

俺がウィンミルトンに来てから約二週間、ここでの生活にも慣れてきた。

仕事はロナの手伝いが主でたまにエリックやトールの仕事を手伝う感じである。

本日は昨日の狩りの成果が良かったので、休みという事になった。

休みなので何をしようか迷っていると仕事を抜けてきたエリックとトールが話があるという事で酒場で話し合う事にした。

「で、話って何?」
店の席に着くと同時にロナが二人へそう切り出した。

「ふっふっふ、よくぞ聞いてくれた」
トールがアホっぽい高笑いをあげながら、俺達を呼んだ理由を話し始める。

「今日は長年議論してきた問題に決着をつける」

「長年議論? ロスト、何かあったっけ?」
ロナさん、俺に聞かれても分かりません。

「いや、トールが変なテンションなだけで話したい内容は普通なんだ」
暴走しているトールを制し、エリックが議論したい内容を説明してくれた。

「自分達の扱っている武器で何が一番ゆう――」

「誰の武器が一番強いか決めるぞ!」
説明の途中で無駄にテンションが高いトールが割って入り、俺達二人は混乱する。

「「……は?」」
そして、話してる内容が理解できたと同時にそんな間抜けな返事を二人してしまった。

Short Episode.02 第一回最強武器決定戦

武器、それは戦闘によういる道具や器具の総称そうしょうである。

No.1 剣

剣とは長い両刃の刀身を持つ武器の一種だ。

剣の良い所は、どんな局面においても扱う事の出来る汎用性はんようせいの高さにある。

例えば屋内などの狭い場所では武器を振り回すのも大変だが、剣は他の武器よりサイズが小さいので小回りがいて使いやすい。

「やっぱり、無難ぶなんなのは剣だな」
エリックが持ってきた剣を掲げ、俺達にその使いやすさをアピールする。

「はっ、所詮しょせん剣など無難止まりよ」

「お前、誰だよ」
未だに暴走し、調子に乗った発言をするトールに俺は横からツッコミを入れる。

No.2 槍

槍とは長いの先端に鋭利えいりな刃が装着された武器の一種だ。

槍の良い所は、柄の部分の長さゆえに対峙する相手と距離をとりながら戦闘が出来る事にある。

少し離れた位置にいる相手でも、突きや払うと言った攻撃が出来て剣と比較すると多少だが安全に戦う事が可能だ。

「槍こそ最強! 槍こそNo.1!」
依然いぜんとして暴走を続けるトールは、酒場のテーブルによじ登り大車輪の如く手に持った槍を回転させる。

「はっはっは、我に敵なし!」
……あぁ、駄目だ、誰もこいつを止められない。

と、思っていたのだが……

「槍が――」
飽きずにテーブルの上で叫び続けるトールの足をすたすた歩いてきたアデラさんが掴み、そのまま床に引きずり下ろした。

「ぐぇあっ」
人間の声か疑わしくなるうめき声をあげ、トールが顔面から床に叩きつけられる。

「他のお客さんの迷惑だからやめろ」

「すみません」
トールがその場で土下座しながら謝罪している、果てしなくダサい。

No.3 アデラさん

これが最強で良いのでは?

「ロスト、真面目にやって」

「はいはい」

No.3 弓

弓とは木製の――

「あ、ロスト、弓は今回なしで頼む」
説明に入る前にエリックがそう呟き、話が中断させられる。

「えー、何で私のだけ?」
当然、持ち主であるロナが不満そうにエリックへ抗議する。

「すまない、実は……」
そう言ってエリックはロナに近付き、何やら耳打ちすると元の場所に戻った。

「なるほどなるほど、それなら仕方ないね」
事情を聞いたロナが意味深に何度も頷き、此方こちらを見つめながら納得いった様子で引き下がる。

俺には話せない内容なんだろうか?

「さて、候補の武器はこれで全部かな?」

「待て待て、もう一つあるだろ」
まとめにかかっているエリックを俺は止め、最後の候補である武器の説明を始める。

No.3 斧

斧とは――

「いやいや、ないない」

「何でだよ!」
先程の弓同様に遮られ、気合い入れて説明しようとした俺は腹を立てる。

「自分も斧はどうかと思う、扱いが難しいからね」

「難しくないって、俺でも扱えるんだから!」
エリックにまで反対され、俺はムキになって反論しようとするが……

「でも、盗賊と戦った時、一度も攻撃当てられなかったよね?」

「すみません、俺が間違ってましたー!」
ロナにぐうの音も出ない正論を言われ、俺は素直に謝罪する。

結局、斧は候補から外されました。

その後、剣と槍による頂上決戦が行われたが3対1で剣が優勝した。

「な、納得いかん」
小声でトールが何やら呟いているが無視である。

そんな訳で第一回最強武器決定戦は剣という形で幕引きを迎えた。

後日、ロナと家で談笑だんしょうしているとエリックが訪ねてきた。

「今日はどうしたんだ?」

「ああ、今まで秘密にしてたがロストにプレゼントがある」
そう言ってエリックが取り出したのは一振りの剣。

「え、これを俺に?」

「そうだ、護身用ごしんようにまともな武器を持った方が良いと思ってね」
エリックの話を聞き、山での採掘やどの武器が最強か議論を行った理由を理解した。

全ては俺に護身用の武器をプレゼントする為にやっていたのだ。

「ありがとう」
俺はそんな彼の気遣いに感謝し、笑顔でお礼を述べた。
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

巻き込まれ異世界召喚、なぜか俺だけ竜皇女の推しになった

ノラクラ
ファンタジー
俺、霧島悠斗は筋金入りの陰キャ高校生。 学校が終わったら即帰宅して、ゲームライフを満喫するのが至福の時間――のはずだった。 だがある日の帰り道、玄関前で学園トップスターたちの修羅場に遭遇してしまう。 暴君・赤城獅童、王子様系イケメン・天条院義孝、清楚系美少女・柊奏、その親友・羽里友莉。 よりによって学園の顔ぶれが勢ぞろいして大口論!? ……陰キャ代表の俺に混ざる理由なんて一ミリもない。見なかったことにしてゲームしに帰りたい! そう願った矢先――空気が変わり、街に巨大な魔法陣が出現。 赤城たちは光に呑まれ、異世界へと召喚されてしまった。 「お~、異世界召喚ね。ラノベあるあるだな」 そう、他人事のように見送った俺だったが……。 直後、俺の足元にも魔法陣が浮かび上がる。 「ちょ、待て待て待て! 俺は陰キャだぞ!? 勇者じゃないんだぞ!?」 ――かくして、ゲームライフを愛する陰キャ高校生の異世界行きが始まる。

【完結】スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜

かの
ファンタジー
 世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。  スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。  偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。  スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!  冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました

まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。 その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。 理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。 ……笑えない。 人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。 だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!? 気づけば―― 記憶喪失の魔王の娘 迫害された獣人一家 古代魔法を使うエルフの美少女 天然ドジな女神 理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕! ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに…… 魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。 「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」 これは、追放された“地味なおっさん”が、 異種族たちとスローライフしながら、 世界を救ってしまう(予定)のお話である。

クラス転移したら種族が変化してたけどとりあえず生きる

アルカス
ファンタジー
16歳になったばかりの高校2年の主人公。 でも、主人公は昔から体が弱くなかなか学校に通えなかった。 でも学校には、行っても俺に声をかけてくれる親友はいた。 その日も体の調子が良くなり、親友と久しぶりの学校に行きHRが終わり先生が出ていったとき、クラスが眩しい光に包まれた。 そして僕は一人、違う場所に飛ばされいた。

ペーパードライバーが車ごと異世界転移する話

ぐだな
ファンタジー
車を買ったその日に事故にあった島屋健斗(シマヤ)は、どういう訳か車ごと異世界へ転移してしまう。 異世界には剣と魔法があるけれど、信号機もガソリンも無い!危険な魔境のど真ん中に放り出された島屋は、とりあえずカーナビに頼るしかないのだった。 「目的地を設定しました。ルート案内に従って走行してください」 異世界仕様となった車(中古車)とペーパードライバーの運命はいかに…

最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

MP
ファンタジー
高校2年の夏。 高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。 地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。 しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。

猫好きのぼっちおじさん、招かれた異世界で気ままに【亜空間倉庫】で移動販売を始める

遥風 かずら
ファンタジー
【HOTランキング1位作品(9月2週目)】 猫好きを公言する独身おじさん麦山湯治(49)は商売で使っているキッチンカーを車検に出し、常連カードの更新も兼ねていつもの猫カフェに来ていた。猫カフェの一番人気かつ美人トラ猫のコムギに特に好かれており、湯治が声をかけなくても、自発的に膝に乗ってきては抱っこを要求されるほどの猫好き上級者でもあった。 そんないつものもふもふタイム中、スタッフに信頼されている湯治は他の客がいないこともあって、数分ほど猫たちの見守りを頼まれる。二つ返事で猫たちに温かい眼差しを向ける湯治。そんな時、コムギに手招きをされた湯治は細長い廊下をついて歩く。おかしいと感じながら延々と続く長い廊下を進んだ湯治だったが、コムギが突然湯治の顔をめがけて引き返してくる。怒ることのない湯治がコムギを顔から離して目を開けると、そこは猫カフェではなくのどかな厩舎の中。 まるで招かれるように異世界に降り立った湯治は、好きな猫と一緒に生きることを目指して外に向かうのだった。

処理中です...