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第2章
サッカリア帝国為り代わりの王との戦争 中編
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竜生はゆっくりと瞼を開いた。どこかで、悲痛な叫びが聞こえたような気がした。
しかし、目の前は真っ暗で自分は暗闇の中にいた。
『サッカリア帝国』に調査にきて、城主とあったら城主は別の国王となっており、その国王による策略に嵌められた。そのような経緯がすぐに思い起こされ、体を立ち上がらせて歩く。すぐに格子扉に直面し格子を掴み揺らしてみるも開くはずはない。看守さえいないひっそりとした場所の監房の中の牢屋らしい。長い間使われていないのか掃除すら行き届いておらずほこりっぽく腐臭すら漂いネズミらしい生き物が徘徊していた。
「最悪すぎる」
格子扉から懸命に外の様子を観察するが薄暗くて何も見えないのが現状だった。
「明日になれば少しは見えるようになるか」
壁に寄り添って格子窓を見た。そうすると次第に笑いが込み上げた。
「ははっ、俺ってこっち来てから監房と何かと縁があるな……」
つい数週間前に転生して戦争に巻き込まれ自分らが狙われてることを知って今に至り本当にはた迷惑な転生をしたものだと感慨にふける。これならば素直に成仏して天界など言う場所に運ばれた方がまだましだったのではないかと感じた。
「まったく、クソな人生再起になったもんだぜ」
疲れた眼を又そっと閉じて、起きて早々だったが疲れがたたり眠りにつこうとした。
「誰かいないの! ちょっと!」
「誰かいないのですか!」
急激に自らの体を気休めムードに浸らせたことで聴覚が過敏になったように遠くの声を拾った。
「今の声は‥‥」
良くもう一度耳を澄ませて音を拾い集める。
「誰かいるなら返事をして!」
「おうじょさまー! リュウセイ助けてくれ!」
「無駄よアカネさん。あの二人もどこかに同じように監禁されてるはずよ。助けを請うのは違うと思うわよ」
「でも、わからないではないですか」
明らかにあの二人の声だった。
竜生は咄嗟に声を上げた。
「おい! 二人ともいるのか!」
「リュウセイさん!」
「馬鹿ごしゅ――犬!」
「そこはせめてご主人さまにしろ!」
「よかった、しっかり馬鹿ご主人さまね」
とんでもない判断でこちらを信じたアルピノアの声にこっちもほっとした。
それは良いのだが結局脱出できないのには変わらない。
「二人とも無事か?」
「ええ、監房に入れられてること以外はね。外傷も擦り傷程度よ」
「リュウセイさん、王女殿下は?」
「すまない。俺にもよくわからない。俺と王女様は二人で国王に謁見したんだが国王がすり替わっていたんだ。そのあとに策略にはまってそいつの部下っていう傭兵集団に取り囲まれちまってそのまま‥‥」
「そうですか‥‥でも、城の中にいるんですよね?」
「ああ、いると思う。しかし、俺らを奴らはどうするつもりなん‥‥ふぐっ」
「リュウセイさん?」
「いや、だい‥‥じょうぶだ」
そっと竜生は急激に痛んだ腹を見た。
そこには真っ赤に染まりきった裂かれたシャツ、そこから未だに流れ続ける血が見えた。
(そういやぁ、変化して戦ったんだけどやられたんだった‥‥そういやぁ、魔法は解けてるな)
今さらになって瞼が重い原因は疲れから来ることではなく出血によって限界が近いことを悟った。
「早いところ脱出方法を見つけましょう」
「そうですね」
「アカネさん、魔法を使うからどいて」
「はい」
遠くでそのような会話が聞こえた後にド派手な爆発音が響いた。
「うそでしょ」
「魔法耐性の鉄格子ですか。これでは容易に開きませんね」
「だったら、壁を――」
「それは危険です。下手したらこの監房室が瓦解して下敷きになってしまいます」
「そうね‥‥って、じゃあ、どうするのよ」
「うっ‥‥」
絶望的な事態なようだ。
会話を聞いた限りでは鉄格子を魔法で壊せないことが分かる。
竜生も試しに起き上がり変化魔法で攻撃を仕掛けようとした。
しかし――
「がはぁ」
血反吐を吐き、膝をつく。
その声が異様に大きかったのか二人が切羽詰まったように声をかけてくる。
薄れた意識では何を言われたのかわからない。
「やっべぇ」
牢屋の中で意識を薄れさせていきながらいれば、地下監房に新たな音が響いてきた。
誰かがこちらのほうに近づいてくる。
「やはり、興味深いねぇあんた」
「おまえは‥‥」
「ドーモー! 僕はサッカリア帝国、国王シュマジ・サッカリアだよ。自己紹介まだだったよね」
「ここからだせ」
「ノンノン。それはできないよね。なんせ、先生の頼みだから。先生はどうやら君たちを個人的に調査したいらしいんだよね。まぁ、そのあとに先生の国の王様に君たちを届ける様だけど僕には関係ないこと。僕の仕事は君たちが脱走しないように見張ってること」
何かが投げつけられた。目の前に転がったものを見た。
ペットボトルのような形状をした容器に入った水だった。
「しばらくはそれだけでしのぎなよ。そうそう、君たちの王女様ねぇもうここにはいないから」
「っ! どういう意味だそれ?」
「そのまんまの意味。じゃあね、ついでに君には死んでほしくないから頑張って生きてねぇ。奥の子たちもね、んじゃあ、バイビー」
クソなほどにいらつくような言動を吐き捨て彼は監房から消え去った。
咄嗟に水を手にとって飲むもすべてを吐きだした。
「はぁ‥‥はぁ‥‥」
傷口のせいで飲むことが困難になっていた。
水で傷口を濡らし悲鳴を上げる。
「死んで‥‥たまるかよ」
シュマジ・サッカリアの言葉を頭の中でもう一度整理した。
彼の言い方はまるで王女をどこかに送ったというような遠回しな表現をしていた。
つまり、それは推測するに――
「亡国か」
格子窓を見る。
「試してみるか」
このままシュマジがいう先生なるものに出会う前に脱出する。そして、どうにかしてシュマジを捕縛して情報を聞きだすことが一番良い選択。
もう一度、魔法を試みた。魔法のトリガーはアルピノアの窮地に至る想像を起こすことだ。
次第に体に毛が生えていき体格も変わる感覚がみなぎる。
ペットボトルの中の水が月の光の反射で鏡を作り出し自らの姿を映し出す。そこには黒い獣の姿ではなく赤い四足歩行型のトカゲのような顔をした鋭い牙に爪をもつ動物がいた。
赤い怪物と化した竜生は跳躍して格子窓に鋭い爪で斬り付けた。
格子窓には魔法性の耐性はなく外に出るための入り口を作った。
するっとその入り口から外に出て変化をを解く。
「やったぞ」
外は裏庭になっており、更地と外壁があるのみだった。
その外壁を伝いゆっくりとピノたちの声がした方向に歩く。
「裏側からなら防御性の効果もないはず。魔法で壊せるよな」
痛む傷を堪えて懸命に一歩を踏みしめた。
まわりの岩壁に手探りで触れて道をたどる姿は第3者がいてみれば明らかに弱弱しいものだろう。
「本当に最悪なことばっかりね」
聞き覚えのある声が聞こえた。
「ですが、王女殿下がここにはいないというのならばやはり亡国に連れていかれたのでしょうか?」
「みたいね。なんで、そのような真似をしたのか不思議だけど」
息を吸い込み声をかけようとした。
その時、背後から人の気配を感じ咄嗟にその場から避けた。
監房の外壁に突き刺さる無数の短剣。
「シュルルル!」
「なんだ? こいつ?」
奇妙な黒いうごめく物体に覆われた人。それが人と言うには正しいのかは分からないが明らかに声を発して人の形状をし人のように動く。
「誰かはわからないけど邪魔しないでもらえると助かるんだけどな」
苦虫を噛みつぶしたように表情をひきつらせて腹部を抑える。
過剰な動きができないこの体で戦闘は不可能に近い。何よりも、戦闘やケンカなどと言う経験が皆無な竜生にはこの奇妙な人物と争う真似などできるはずもない。アルピノアのように戦闘の力まであるわけでもない竜生。竜生にあるのは獣として変化する力のみ。シルバレットにはこれでどうにか対抗できたがあれですらまぐれに等しいとさえ思っていた。
「馬鹿犬、そこにいるの!」
「馬鹿犬いうな‥‥クソウ‥‥サギ‥‥まぁ、いるけど‥‥今取り込み中‥‥だ」
「ねぇ、ちょっと声苦しそうだけど平気?」
「‥‥へへっ」
わらって返すしかない。その笑いに便乗し目の前の敵がまた短剣を投げた。
また、回避できたが傷口が悪化するように開いた激痛が走った。
「シュラバッ!」
その隙をついて頭上から短剣を手に振り下ろす黒の男。
後ろへ飛び跳ねて回避したが足首をわずかに短剣が掠め斬り裂いた。
「イッ」
攻撃はそれだけではおわらず、逃したことを理解した黒の男は短剣をこちらに向けて2本投擲し接近する。
「くそっ!」
短剣が肩口と腕を指し貫き意識を揺らがせた。
ここで、倒れるわけにはいかないという気力で持ちこたえふらつく足で外壁にむかい走る。
「シュラバッシュラバ!」
グサグサと刺さってく短剣の雨。一体いくつを所持しどこから出してるのか。
それもまた魔法なのだろう。
竜生の背中はもう感覚がなくなっていた。
アルピノアのいるらしい監房の外壁に手をつき、変化の魔法を使う。
その姿はわからない。
シルバレットのような腕が視界に映った。
「これは力がありそうだ」
外壁の向こう側にむけ、外壁から離れるように声をかけた。
そして、黒の男が飛びかかると同時に竜生は拳を振るう。
外壁が粉々に砕け散り、魔法を解いた竜生の首から血しぶきが舞った。
しかし、目の前は真っ暗で自分は暗闇の中にいた。
『サッカリア帝国』に調査にきて、城主とあったら城主は別の国王となっており、その国王による策略に嵌められた。そのような経緯がすぐに思い起こされ、体を立ち上がらせて歩く。すぐに格子扉に直面し格子を掴み揺らしてみるも開くはずはない。看守さえいないひっそりとした場所の監房の中の牢屋らしい。長い間使われていないのか掃除すら行き届いておらずほこりっぽく腐臭すら漂いネズミらしい生き物が徘徊していた。
「最悪すぎる」
格子扉から懸命に外の様子を観察するが薄暗くて何も見えないのが現状だった。
「明日になれば少しは見えるようになるか」
壁に寄り添って格子窓を見た。そうすると次第に笑いが込み上げた。
「ははっ、俺ってこっち来てから監房と何かと縁があるな……」
つい数週間前に転生して戦争に巻き込まれ自分らが狙われてることを知って今に至り本当にはた迷惑な転生をしたものだと感慨にふける。これならば素直に成仏して天界など言う場所に運ばれた方がまだましだったのではないかと感じた。
「まったく、クソな人生再起になったもんだぜ」
疲れた眼を又そっと閉じて、起きて早々だったが疲れがたたり眠りにつこうとした。
「誰かいないの! ちょっと!」
「誰かいないのですか!」
急激に自らの体を気休めムードに浸らせたことで聴覚が過敏になったように遠くの声を拾った。
「今の声は‥‥」
良くもう一度耳を澄ませて音を拾い集める。
「誰かいるなら返事をして!」
「おうじょさまー! リュウセイ助けてくれ!」
「無駄よアカネさん。あの二人もどこかに同じように監禁されてるはずよ。助けを請うのは違うと思うわよ」
「でも、わからないではないですか」
明らかにあの二人の声だった。
竜生は咄嗟に声を上げた。
「おい! 二人ともいるのか!」
「リュウセイさん!」
「馬鹿ごしゅ――犬!」
「そこはせめてご主人さまにしろ!」
「よかった、しっかり馬鹿ご主人さまね」
とんでもない判断でこちらを信じたアルピノアの声にこっちもほっとした。
それは良いのだが結局脱出できないのには変わらない。
「二人とも無事か?」
「ええ、監房に入れられてること以外はね。外傷も擦り傷程度よ」
「リュウセイさん、王女殿下は?」
「すまない。俺にもよくわからない。俺と王女様は二人で国王に謁見したんだが国王がすり替わっていたんだ。そのあとに策略にはまってそいつの部下っていう傭兵集団に取り囲まれちまってそのまま‥‥」
「そうですか‥‥でも、城の中にいるんですよね?」
「ああ、いると思う。しかし、俺らを奴らはどうするつもりなん‥‥ふぐっ」
「リュウセイさん?」
「いや、だい‥‥じょうぶだ」
そっと竜生は急激に痛んだ腹を見た。
そこには真っ赤に染まりきった裂かれたシャツ、そこから未だに流れ続ける血が見えた。
(そういやぁ、変化して戦ったんだけどやられたんだった‥‥そういやぁ、魔法は解けてるな)
今さらになって瞼が重い原因は疲れから来ることではなく出血によって限界が近いことを悟った。
「早いところ脱出方法を見つけましょう」
「そうですね」
「アカネさん、魔法を使うからどいて」
「はい」
遠くでそのような会話が聞こえた後にド派手な爆発音が響いた。
「うそでしょ」
「魔法耐性の鉄格子ですか。これでは容易に開きませんね」
「だったら、壁を――」
「それは危険です。下手したらこの監房室が瓦解して下敷きになってしまいます」
「そうね‥‥って、じゃあ、どうするのよ」
「うっ‥‥」
絶望的な事態なようだ。
会話を聞いた限りでは鉄格子を魔法で壊せないことが分かる。
竜生も試しに起き上がり変化魔法で攻撃を仕掛けようとした。
しかし――
「がはぁ」
血反吐を吐き、膝をつく。
その声が異様に大きかったのか二人が切羽詰まったように声をかけてくる。
薄れた意識では何を言われたのかわからない。
「やっべぇ」
牢屋の中で意識を薄れさせていきながらいれば、地下監房に新たな音が響いてきた。
誰かがこちらのほうに近づいてくる。
「やはり、興味深いねぇあんた」
「おまえは‥‥」
「ドーモー! 僕はサッカリア帝国、国王シュマジ・サッカリアだよ。自己紹介まだだったよね」
「ここからだせ」
「ノンノン。それはできないよね。なんせ、先生の頼みだから。先生はどうやら君たちを個人的に調査したいらしいんだよね。まぁ、そのあとに先生の国の王様に君たちを届ける様だけど僕には関係ないこと。僕の仕事は君たちが脱走しないように見張ってること」
何かが投げつけられた。目の前に転がったものを見た。
ペットボトルのような形状をした容器に入った水だった。
「しばらくはそれだけでしのぎなよ。そうそう、君たちの王女様ねぇもうここにはいないから」
「っ! どういう意味だそれ?」
「そのまんまの意味。じゃあね、ついでに君には死んでほしくないから頑張って生きてねぇ。奥の子たちもね、んじゃあ、バイビー」
クソなほどにいらつくような言動を吐き捨て彼は監房から消え去った。
咄嗟に水を手にとって飲むもすべてを吐きだした。
「はぁ‥‥はぁ‥‥」
傷口のせいで飲むことが困難になっていた。
水で傷口を濡らし悲鳴を上げる。
「死んで‥‥たまるかよ」
シュマジ・サッカリアの言葉を頭の中でもう一度整理した。
彼の言い方はまるで王女をどこかに送ったというような遠回しな表現をしていた。
つまり、それは推測するに――
「亡国か」
格子窓を見る。
「試してみるか」
このままシュマジがいう先生なるものに出会う前に脱出する。そして、どうにかしてシュマジを捕縛して情報を聞きだすことが一番良い選択。
もう一度、魔法を試みた。魔法のトリガーはアルピノアの窮地に至る想像を起こすことだ。
次第に体に毛が生えていき体格も変わる感覚がみなぎる。
ペットボトルの中の水が月の光の反射で鏡を作り出し自らの姿を映し出す。そこには黒い獣の姿ではなく赤い四足歩行型のトカゲのような顔をした鋭い牙に爪をもつ動物がいた。
赤い怪物と化した竜生は跳躍して格子窓に鋭い爪で斬り付けた。
格子窓には魔法性の耐性はなく外に出るための入り口を作った。
するっとその入り口から外に出て変化をを解く。
「やったぞ」
外は裏庭になっており、更地と外壁があるのみだった。
その外壁を伝いゆっくりとピノたちの声がした方向に歩く。
「裏側からなら防御性の効果もないはず。魔法で壊せるよな」
痛む傷を堪えて懸命に一歩を踏みしめた。
まわりの岩壁に手探りで触れて道をたどる姿は第3者がいてみれば明らかに弱弱しいものだろう。
「本当に最悪なことばっかりね」
聞き覚えのある声が聞こえた。
「ですが、王女殿下がここにはいないというのならばやはり亡国に連れていかれたのでしょうか?」
「みたいね。なんで、そのような真似をしたのか不思議だけど」
息を吸い込み声をかけようとした。
その時、背後から人の気配を感じ咄嗟にその場から避けた。
監房の外壁に突き刺さる無数の短剣。
「シュルルル!」
「なんだ? こいつ?」
奇妙な黒いうごめく物体に覆われた人。それが人と言うには正しいのかは分からないが明らかに声を発して人の形状をし人のように動く。
「誰かはわからないけど邪魔しないでもらえると助かるんだけどな」
苦虫を噛みつぶしたように表情をひきつらせて腹部を抑える。
過剰な動きができないこの体で戦闘は不可能に近い。何よりも、戦闘やケンカなどと言う経験が皆無な竜生にはこの奇妙な人物と争う真似などできるはずもない。アルピノアのように戦闘の力まであるわけでもない竜生。竜生にあるのは獣として変化する力のみ。シルバレットにはこれでどうにか対抗できたがあれですらまぐれに等しいとさえ思っていた。
「馬鹿犬、そこにいるの!」
「馬鹿犬いうな‥‥クソウ‥‥サギ‥‥まぁ、いるけど‥‥今取り込み中‥‥だ」
「ねぇ、ちょっと声苦しそうだけど平気?」
「‥‥へへっ」
わらって返すしかない。その笑いに便乗し目の前の敵がまた短剣を投げた。
また、回避できたが傷口が悪化するように開いた激痛が走った。
「シュラバッ!」
その隙をついて頭上から短剣を手に振り下ろす黒の男。
後ろへ飛び跳ねて回避したが足首をわずかに短剣が掠め斬り裂いた。
「イッ」
攻撃はそれだけではおわらず、逃したことを理解した黒の男は短剣をこちらに向けて2本投擲し接近する。
「くそっ!」
短剣が肩口と腕を指し貫き意識を揺らがせた。
ここで、倒れるわけにはいかないという気力で持ちこたえふらつく足で外壁にむかい走る。
「シュラバッシュラバ!」
グサグサと刺さってく短剣の雨。一体いくつを所持しどこから出してるのか。
それもまた魔法なのだろう。
竜生の背中はもう感覚がなくなっていた。
アルピノアのいるらしい監房の外壁に手をつき、変化の魔法を使う。
その姿はわからない。
シルバレットのような腕が視界に映った。
「これは力がありそうだ」
外壁の向こう側にむけ、外壁から離れるように声をかけた。
そして、黒の男が飛びかかると同時に竜生は拳を振るう。
外壁が粉々に砕け散り、魔法を解いた竜生の首から血しぶきが舞った。
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