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1巻 3章~エレノールと凍りオオカミと導術と
エレノール・アストリア登場 Detecting Erna yields an Error Code
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周囲が落ち着くとガルムは改めて俺の前に立ち、手を差し伸べてきた。俺はその手を取り固く握手を交わす。
「レンジ。おめえの心意気は見せてもらった。まったく。とんでもねぇことをやってのけたんだぞ! 」
ガルムは心底呆れたというような表情を俺に見せる。その呆れた表情すらも以前のような侮蔑に満ちたものではなく、どこか信頼感の感じられるものに変わっていたのを感じた。俺はへへっと照れたように笑う。ガルムの穏やかな表情なんて、ラベルク村に来てはじめて見るのかもしれないな。
「ガルム。実は俺から頼みたいことがあるんだ」
フィオナも大きく頷く。グリューンも期待に満ちた目で見上げている。
「ふん……どうせそんなこったろうと思ったぜ」
ガルムはやれやれという表情を浮かべる。そして俺が言うよりも先に、ガルムの口が動くのが分かった。
「レンジ。ワシから先に言わせてくれ。お前のその炎を扱う規格外な魔力。そして教会の嬢ちゃん。二人の力を借りればホワイトドラゴンをなんとかできるかもしれねぇ」
そのガルムの言葉に、グリューンが自分のことを指差しながら、尻尾を振り回し必死にアピールしているので笑ってしまう。
「おっと、すまない……もちろんだ。使い魔にしちゃあよく喋る、お前さんも大事な仲間だ」
そうグリューンに笑いかけるガルム。
その表情を見ていると、今までの彼から感じていた諦めに似た表情や失意のどん底に居る様な暗い眼差しといったもの、それらがもうどこにも感じられなくなっていた。
「この村に王国騎士団の詰所がある。そこで今後について話そう。なにせ相手は……エリュハルトにおいて最強種の一角、ドラゴン族だ」
ガルムの並々ならぬ決意の表情に、俺達は意気込むように大きく頷いたのだった。
✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛
レンジがガルムと和解した少し前。ラベルク村の近郊の小高くなった場所に、一人の真紅のローブを真深く被った小柄な女性の姿があった。そのローブの頭の部分からは、時折チラッと尖った耳が顔を出している。明らかにフィーム族の特徴ではない。
そう、それは以前フィオナの言っていた、東方の魔導王国を起源とするヴェルドワイヤン族のものであった。
『魔の女王たるレイザムに命ずる。我にその知の理を教えたまえ』
低い女性の声がその場に響き渡る。朗々と謳うような呪文の言葉を紡ぎ出す。
『魔力感知……魔紋錬成完了。半径200メートル圏内に異色の魔力を感知。ラベルク村内で発動された魔力の痕跡ならびに特異点解析……解析まで30秒……25……10……』
次に彼女が囁いた言葉は、異世界でいうコンピューターが発するような抑揚のあまりない言葉。
真紅の厚いローブを頭からすっぽりと羽織り、表情はうかがい知れない。ローブの右袖には魔法の杖が雷の呪文を発しているかのような刺繍が織り込まれている。知るものがいればすぐ分かったであろうその深紅のローブと刺繍は、王都での魔導協会の使徒の印であり、知と魔法の象徴でもあった。
ローブの色は導術士の階級を表す。紅はβ級魔導士が身に着けることを許されたもの。その紅のローブの肩の上には、どこか気品の漂う優雅な黒猫が1匹、すました顔で乗っている。
さらにチラッとめくれたローブの中から見える服装は、かなり派手で、周囲の寒さには全くそぐわない下着や肌が見えそうな際どい衣装を見に纏っている。その派手な衣装から零れ落ちそうな大きな胸を揺らし、ヴェルドワイヤン族の女性は驚愕の声を上げた。
「秘匿情報…やと! なんでやねん! 」
彼女はこの異世界には全くそぐわない、地球という星の極東の島国の方言を話した。それが何を意味するのか、ここでは多くは語らないでおこう。
(あたしは強大な魔力を感じたはずだ。結晶化した強い魔力が迸る魔道具の存在を、確かに捉えたはずなのに。あたしの感知魔法が、これほどまでに無力だとは)
彼女はゆっくりと頭のローブを後ろへ滑らせた。肩まで伸びた金色の髪が、冷たい風に揺らめく。それを無造作に左手で梳き上げると、細く切れ長の青い瞳をわずかに眇めた。尖った耳、細い顎のライン、160センチほどの少し低い身長。ヴェルドワイヤン族特有の、洗練された美しさを際立たせていた。
「面白いわね……こうじゃなくちゃ」
彼女、エレノール・アストリアは意志の強そうな眉毛を少し上げ、考え込むようにその場に立ち、これからどうするかを真剣に思案していた。そして肩の上に乗っていた黒猫を愛おしいように撫でる。
彼女の魔力の流れを感じたのであろう。ラベルク村の遥か上空に円を描く様に旋回していた大きな茶色い影。それは2メートルほどの力強い翼を広げ、甲高い鳴き声を発する。聞くものを震え上がらせるような、空の補食者の鋭い威圧の籠った声。その鳴き声を聞いたら真っ先にその場から逃げるようにと、ラベルク村では子供たちに教えていた。
エレノールは自分の持っている漆黒の杖を静かに構えなおす。滑るような足の動き。その洗練された外見からは想像できないような、低い呪文の詠唱。
『魔紋錬成』
彼女の足もとに広がる、優雅な古代魔導文字と称される、遥か過去に消失してしまった偉大な文字形態の羅列が円状に広がる。エリュハルトではそれは『魔紋』と呼ばれ、魔紋を描くことを『錬成する』と表現する。
遥か上空で大きく広げた翼を畳むようにして、一気に首を下に向け獲物を狙うように急降下をしてくる空の補食者……魔力を補食するものと冠された異形の鷹のような鳥類。それがエレノールに向けて襲い掛かる!
彼女は静かに時を待つ。ゆっくりと持っている黒色の杖を構えて、力を込める様な仕草をする。そうしながら、上空より恐ろしいスピードで急降下してくる、モンスターとの距離を見定める。
それは時間にして数十秒という短い時間のはずだった。
彼女の肩の上に乗った猫が、じっと魔力を補食するものの姿を目で追いながら「ミヤァ」と小さく鳴いたのが合図だった。
エレノールが一気に目を見開く! 足もとに描かれた魔紋が光輝き、彼女に力を与えるように大きく脈動する!
『小さき大気の猛者シルフィよ。バルバリー・ティア・アルパート……汝の作り出す刃にて闊達自在に切り刻め! 真空の切っ先』
魔力を補食するものは、大きな嘴を開き、自分が獲物と認めた真っ赤なローブのヒトを喰いちぎる様を脳裏に過らせ、愉悦の涎を垂れ流した……その想像した矢先だった!
空気が歪むようなわずかな衝撃、切り裂かれた様に彼の自慢たる大きな2メートルの翼の片方が、あさっての方向に飛んでいく。
『グギャギャギャ!! 』
彼は翼が飛ばされてから、遅れて自分の激痛を知覚する。大きな避ける様な痛みに苦しみの鳴き声を上げる! そのまま態勢を一気に崩し、らせん状に落下していく。自分の身に何が起こったのか自覚するよりも早く、地面に叩きつけられそのまま絶命する。
エレノールの肩にのった猫は、その落ちてきた鳥類の最後の場面を、哀れみに似た表情を浮かべて一瞥する。しかしそれっきり興味が無くなったように、愛おしそうに自分が乗った主人の頬に何度も擦り寄る。
「いい子ね、ミンミ。タイミングはばっちりだったわ。ありがとう」
そう言って、さも何事も起こっていなかったのように、その場から優雅な足取りで立ち去るエレノールなのであった。
✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛
おはようございます。いよいよ3章が始まりました!
4人目の仲間候補でもある導術士エレノールが登場し、聖なる山へのクエストが開始されます。
このラベルク村周辺で何が起きているのか。
ガルムを襲った悲劇の真相とは。それにどうレンジ達は立ち向かっていくのか。
この3章より投稿ペースを上げていくつもりですので、よろしければお気に入りのボタンを押して応援して頂けると執筆の励みになります。
これからも応援よろしくお願いします m(__)m
「レンジ。おめえの心意気は見せてもらった。まったく。とんでもねぇことをやってのけたんだぞ! 」
ガルムは心底呆れたというような表情を俺に見せる。その呆れた表情すらも以前のような侮蔑に満ちたものではなく、どこか信頼感の感じられるものに変わっていたのを感じた。俺はへへっと照れたように笑う。ガルムの穏やかな表情なんて、ラベルク村に来てはじめて見るのかもしれないな。
「ガルム。実は俺から頼みたいことがあるんだ」
フィオナも大きく頷く。グリューンも期待に満ちた目で見上げている。
「ふん……どうせそんなこったろうと思ったぜ」
ガルムはやれやれという表情を浮かべる。そして俺が言うよりも先に、ガルムの口が動くのが分かった。
「レンジ。ワシから先に言わせてくれ。お前のその炎を扱う規格外な魔力。そして教会の嬢ちゃん。二人の力を借りればホワイトドラゴンをなんとかできるかもしれねぇ」
そのガルムの言葉に、グリューンが自分のことを指差しながら、尻尾を振り回し必死にアピールしているので笑ってしまう。
「おっと、すまない……もちろんだ。使い魔にしちゃあよく喋る、お前さんも大事な仲間だ」
そうグリューンに笑いかけるガルム。
その表情を見ていると、今までの彼から感じていた諦めに似た表情や失意のどん底に居る様な暗い眼差しといったもの、それらがもうどこにも感じられなくなっていた。
「この村に王国騎士団の詰所がある。そこで今後について話そう。なにせ相手は……エリュハルトにおいて最強種の一角、ドラゴン族だ」
ガルムの並々ならぬ決意の表情に、俺達は意気込むように大きく頷いたのだった。
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レンジがガルムと和解した少し前。ラベルク村の近郊の小高くなった場所に、一人の真紅のローブを真深く被った小柄な女性の姿があった。そのローブの頭の部分からは、時折チラッと尖った耳が顔を出している。明らかにフィーム族の特徴ではない。
そう、それは以前フィオナの言っていた、東方の魔導王国を起源とするヴェルドワイヤン族のものであった。
『魔の女王たるレイザムに命ずる。我にその知の理を教えたまえ』
低い女性の声がその場に響き渡る。朗々と謳うような呪文の言葉を紡ぎ出す。
『魔力感知……魔紋錬成完了。半径200メートル圏内に異色の魔力を感知。ラベルク村内で発動された魔力の痕跡ならびに特異点解析……解析まで30秒……25……10……』
次に彼女が囁いた言葉は、異世界でいうコンピューターが発するような抑揚のあまりない言葉。
真紅の厚いローブを頭からすっぽりと羽織り、表情はうかがい知れない。ローブの右袖には魔法の杖が雷の呪文を発しているかのような刺繍が織り込まれている。知るものがいればすぐ分かったであろうその深紅のローブと刺繍は、王都での魔導協会の使徒の印であり、知と魔法の象徴でもあった。
ローブの色は導術士の階級を表す。紅はβ級魔導士が身に着けることを許されたもの。その紅のローブの肩の上には、どこか気品の漂う優雅な黒猫が1匹、すました顔で乗っている。
さらにチラッとめくれたローブの中から見える服装は、かなり派手で、周囲の寒さには全くそぐわない下着や肌が見えそうな際どい衣装を見に纏っている。その派手な衣装から零れ落ちそうな大きな胸を揺らし、ヴェルドワイヤン族の女性は驚愕の声を上げた。
「秘匿情報…やと! なんでやねん! 」
彼女はこの異世界には全くそぐわない、地球という星の極東の島国の方言を話した。それが何を意味するのか、ここでは多くは語らないでおこう。
(あたしは強大な魔力を感じたはずだ。結晶化した強い魔力が迸る魔道具の存在を、確かに捉えたはずなのに。あたしの感知魔法が、これほどまでに無力だとは)
彼女はゆっくりと頭のローブを後ろへ滑らせた。肩まで伸びた金色の髪が、冷たい風に揺らめく。それを無造作に左手で梳き上げると、細く切れ長の青い瞳をわずかに眇めた。尖った耳、細い顎のライン、160センチほどの少し低い身長。ヴェルドワイヤン族特有の、洗練された美しさを際立たせていた。
「面白いわね……こうじゃなくちゃ」
彼女、エレノール・アストリアは意志の強そうな眉毛を少し上げ、考え込むようにその場に立ち、これからどうするかを真剣に思案していた。そして肩の上に乗っていた黒猫を愛おしいように撫でる。
彼女の魔力の流れを感じたのであろう。ラベルク村の遥か上空に円を描く様に旋回していた大きな茶色い影。それは2メートルほどの力強い翼を広げ、甲高い鳴き声を発する。聞くものを震え上がらせるような、空の補食者の鋭い威圧の籠った声。その鳴き声を聞いたら真っ先にその場から逃げるようにと、ラベルク村では子供たちに教えていた。
エレノールは自分の持っている漆黒の杖を静かに構えなおす。滑るような足の動き。その洗練された外見からは想像できないような、低い呪文の詠唱。
『魔紋錬成』
彼女の足もとに広がる、優雅な古代魔導文字と称される、遥か過去に消失してしまった偉大な文字形態の羅列が円状に広がる。エリュハルトではそれは『魔紋』と呼ばれ、魔紋を描くことを『錬成する』と表現する。
遥か上空で大きく広げた翼を畳むようにして、一気に首を下に向け獲物を狙うように急降下をしてくる空の補食者……魔力を補食するものと冠された異形の鷹のような鳥類。それがエレノールに向けて襲い掛かる!
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エレノールが一気に目を見開く! 足もとに描かれた魔紋が光輝き、彼女に力を与えるように大きく脈動する!
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魔力を補食するものは、大きな嘴を開き、自分が獲物と認めた真っ赤なローブのヒトを喰いちぎる様を脳裏に過らせ、愉悦の涎を垂れ流した……その想像した矢先だった!
空気が歪むようなわずかな衝撃、切り裂かれた様に彼の自慢たる大きな2メートルの翼の片方が、あさっての方向に飛んでいく。
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エレノールの肩にのった猫は、その落ちてきた鳥類の最後の場面を、哀れみに似た表情を浮かべて一瞥する。しかしそれっきり興味が無くなったように、愛おしそうに自分が乗った主人の頬に何度も擦り寄る。
「いい子ね、ミンミ。タイミングはばっちりだったわ。ありがとう」
そう言って、さも何事も起こっていなかったのように、その場から優雅な足取りで立ち去るエレノールなのであった。
✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛ ✛
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4人目の仲間候補でもある導術士エレノールが登場し、聖なる山へのクエストが開始されます。
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