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第4章 獣に植物に聖女結衣
第37話 異世界教から逃げた女
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独裁国家ウッドバーレン。この国の女王はとても用心深くほぼ姿を見せることはない。
閉鎖的で他国の思想を持ち込むことを禁じ異世界教を嫌う。鎖国的な法令が多く自国民第一主義の国家である。
女王は神子の住むマルコ神殿がある都市をとある事件をキッカケに閉鎖し、神子を幽閉していた。
◆ ◆ ◆
「はぁー疲れる」
目的地はウッドバーレンの首都リュウコウ。
海上に造られた路をひよりむに乗って向かっていた。
「勝手に走ってくれるから楽でいいんだけどさすがに景色が変わらないと飽きるなー」
見える景色は海ばかり。最初はだだっ広い海に感動していたが、そんな気持ちはもってせいぜい3分、既に体をべたつかせる潮風に気持ち悪さしか感じなくなっていた。
「あっ、かのんさんに会いに行くのを忘れてた……約束してたのに悪いことしちゃったなぁ」
遠くにぼんやりと見える地上、見渡す限りの海を見たときよりも感動しただろう。
「やっと見えてきた。って、随分と独り言が増えたなー。それもこれも全て暇が悪いんだ」
疲労困憊。ゆっくり休めるかと思ったら厳しい入国審査が待っていた。
「君は異世界教徒との関わりはあるのかね?」
「君のギルドカードはどこで作ったものかね?」
この国は異世界教を特に嫌っているようだ。数時間も異世界教を始め様々な思想について問い詰められ、開放されたのがついさっき。既に空は黒く染まり始めていた。
今日中にシモフリまで行きたかったなぁ。疲れ果ててもう動きたくないし、ウォットで1泊するか。
──港町ウォットから首都リュウコウまでの経由地としてシモフリがある──
「はぁ、お腹すいた」
こんな小さな街に随分と宿屋があるもんだ。
もしかして大量の宿屋を潤わせるために入国審査に時間をかけているんじゃないよなー。
「まさかね。宿も決めたしご飯食べに行こ」
どこの食堂も大盛況、その内の目に付いたお店に入る。
店内はラノベでよく見るようなジョッキ片手に大声を張り上げている者を中心に商人ですと言わんばかりの服装を纏った人などであふれかえっていた。
隅にある座席に座ると通りがかったウェイトレスにお任せで注文、運ばれてくるのを周りの声に耳を傾けながら待っていた。
「よー姉ちゃん、ひとりだったら俺達と一緒に飲まないか。飯ぐらいおごってやるぜ」
屈強そうな男がガハガハジョキを持って声をかけてくる。
「ごめんなさい、シモフリに彼を待たせているのでお断りさせていただきます」
必殺技を使って丁重に断るが、酔っぱらいに話しが通じないのは世の常なのかも知れない。
「なんだてめぇ、優しくしてりゃあお高くとまりよってよー」
「おい止めろよ。そんな子供に何ムキになってるんだよ」
「邪魔すんじゃねぇ。これは俺の問題だ」
殴り合いの喧嘩を始めてしまった。
オロオロしてしまう僕を尻目に客が取り囲んでお互いを囃し立てる。
「「いけいけー」」
「「そこだ、やれー」」
一瞬だった。ふたりが宙を飛んだのは。
その場に立っていたのは料理を運んできたウェイトレス。
「ケンカするなら外でやって下さい。ここは食事をする場所であって暴れる場所ではありません」
待ってましたと言わんばかりに周りから響く指笛と喝采。
「さすがサナンだ。彼女の強さを知らねー輩が暴れて吹っ飛ばされるのを見るのが楽しみなんだー」
「カッコいいぜー、サナンー」
「サナンが来てからここも平和になったよなー」
得意気に腕組みをする女性、この女性どこかで見たことある。
「田中……さん」
僕の言葉にピクリと反応したウェイトレスは料理を持ったまま奥に引っ込んでしまった。
それから彼女がお店に出てくることはなかった。
もう一度注文してからお任せ料理が出てきたのは30分後、ご丁寧に僕の見た目に合わせたレディースの量、とても美味しかったが少し物足りないままお店を後にした。
その後も何人かの男たちに声をかけられたが丁寧に断った。無理強いしてくることもなく、さっきのウェイトレスが抑止力になっているようだ。
店を後にして宿に戻ろうとしたその時だった。
「よーねーちゃん」
ごっつい手で肩を掴まれた。振り返った先には見覚えのある男。
「さっきお店でウェイトレスに投げられた人だ」
「うっせー。油断しただけだ、調子に乗りやがって」
いや僕は何もやっていないし……ウェイトレスでは無く僕の所に来たということは……「推し量れるな」
普段ならこんな男に絡まれたら震えていただろう。
「師匠のおかげかな」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる」
次の瞬間。男が宙を舞った。
「あなたたちも懲りないわねー。私が相手になるわよ」
服装が違うので一瞬わからなかったが、その女性はまさしくウェイトレス。
「また、お前か。今日のところは勘弁してやる。覚えてろよー」
お約束の捨て台詞を残して逃げていった。
「あなた、ちょっと付き合ってくれない?」
連れられたのは町外れにある建物。この街で働く人の自宅はシモフリにあるので、夜を過ごす宿舎的なところのようだ。
部屋の中は質素な作り。夜を過ごすだけなので簡易的な作りだそうだ。
「あなた、なんで私の本名を知ってるの?」
「田中……早苗さん?」
知っていて当然だ。同級生の上に同じクラス……そんなこと言えないけど。
「どう考えても私はあなたを知らない。でもあなたは私のことを知っている」
「僕の名前はサクラ。心花 桜」
一人称を僕にしたのは正解。なにより話しやすい。
「桜……さん? あっちの世界の人よね。この世界をあまり知らないようだし……モイセス様のリンゴを……いやそんなはずないわ。ティアのリンゴを食べた人かしら」
ティア?リンゴ?なんのことだ。
「田中さん、君の言っていることが良くわからないんだけど」
「私はモイセス様からいただいた異世界リンゴでこの世界に来れるようになった。あなたはティアさんのリンゴを食べてこっちに来た人かと思ったんだけど……」
「リンゴ? 一体何の……?」
「まぁいいわ。言いたくなければ。ただ私が異世界教徒だったことは黙っていて欲しいの。今は脱退してサナンとしてここで暮らしているの。お願いだから私の平和を奪わないで」
彼女は祈るように懇願した。涙まで流して……
「あの……僕は通りすがりだし余計なことを言うつもりはないよ。良ければ異世界教のことを教えてもらってもいいかな」
「いいわ。交換条件というわけね」
そんなつもりは無いけど……黙って聞いた。
「私は異世界教を逃げ出した。本当は平和とは違う目的を持っているような気がして怖くなったの」
「違う目的?」
「そうよ、異世界教徒は火水風地の4属性を持って無くてはいけない……普通はね」
「普通は?」
「私は違った能力を持っていたの」
四属性……違った能力。まさしくラノベのようだ。
サナンは続けて口を開いた。
「特殊部隊として扱われいろんな使命を言い渡されたわ。なんでか細かいことまでは覚えてないんだけど」
やっぱり異世界教は記憶を……
「なんか矛盾してるね」
「そうね、四属性とは違った能力をもっていたから雫さんのように迫害されるかと思ったわ」
「雫もこの世界に来てるのか!」
「あなた雫さんの知り合いなのね。彼女はなぜか他の街に追いやられてたけど……属性をルールにしたのは、私のような特殊能力を持った人間を見つけるものだったの……それで異世界教を嫌うこの国に逃げてきたってわけ」
そうか……異世界教はセレンさんの言ったとおり魔物を復活させたのか。いや、そこまで飛躍するのは早計だろう。
まぁ最初に訪れた町としては十分な情報を得られた。
「ありがとう、君のことは秘密にするよ。異世界教をを調べている僕……お互いに内緒にしよう」
「分かったわ。でも桜さん、あんな男に絡まれて何も出来ない位だったらどこかでのんびり暮らしたほうが良いと思うわ」
「そうだね、考えてみるよ」
彼女の部屋を出た。
いろいろと考えてしまう。異世界教の真の目的……魔物の復活? 短絡的に考えることないかぁ。
「さーて今日はもう寝よう」
知り合いに会えたことが嬉しかったのか、なかなか寝付けなかった。
閉鎖的で他国の思想を持ち込むことを禁じ異世界教を嫌う。鎖国的な法令が多く自国民第一主義の国家である。
女王は神子の住むマルコ神殿がある都市をとある事件をキッカケに閉鎖し、神子を幽閉していた。
◆ ◆ ◆
「はぁー疲れる」
目的地はウッドバーレンの首都リュウコウ。
海上に造られた路をひよりむに乗って向かっていた。
「勝手に走ってくれるから楽でいいんだけどさすがに景色が変わらないと飽きるなー」
見える景色は海ばかり。最初はだだっ広い海に感動していたが、そんな気持ちはもってせいぜい3分、既に体をべたつかせる潮風に気持ち悪さしか感じなくなっていた。
「あっ、かのんさんに会いに行くのを忘れてた……約束してたのに悪いことしちゃったなぁ」
遠くにぼんやりと見える地上、見渡す限りの海を見たときよりも感動しただろう。
「やっと見えてきた。って、随分と独り言が増えたなー。それもこれも全て暇が悪いんだ」
疲労困憊。ゆっくり休めるかと思ったら厳しい入国審査が待っていた。
「君は異世界教徒との関わりはあるのかね?」
「君のギルドカードはどこで作ったものかね?」
この国は異世界教を特に嫌っているようだ。数時間も異世界教を始め様々な思想について問い詰められ、開放されたのがついさっき。既に空は黒く染まり始めていた。
今日中にシモフリまで行きたかったなぁ。疲れ果ててもう動きたくないし、ウォットで1泊するか。
──港町ウォットから首都リュウコウまでの経由地としてシモフリがある──
「はぁ、お腹すいた」
こんな小さな街に随分と宿屋があるもんだ。
もしかして大量の宿屋を潤わせるために入国審査に時間をかけているんじゃないよなー。
「まさかね。宿も決めたしご飯食べに行こ」
どこの食堂も大盛況、その内の目に付いたお店に入る。
店内はラノベでよく見るようなジョッキ片手に大声を張り上げている者を中心に商人ですと言わんばかりの服装を纏った人などであふれかえっていた。
隅にある座席に座ると通りがかったウェイトレスにお任せで注文、運ばれてくるのを周りの声に耳を傾けながら待っていた。
「よー姉ちゃん、ひとりだったら俺達と一緒に飲まないか。飯ぐらいおごってやるぜ」
屈強そうな男がガハガハジョキを持って声をかけてくる。
「ごめんなさい、シモフリに彼を待たせているのでお断りさせていただきます」
必殺技を使って丁重に断るが、酔っぱらいに話しが通じないのは世の常なのかも知れない。
「なんだてめぇ、優しくしてりゃあお高くとまりよってよー」
「おい止めろよ。そんな子供に何ムキになってるんだよ」
「邪魔すんじゃねぇ。これは俺の問題だ」
殴り合いの喧嘩を始めてしまった。
オロオロしてしまう僕を尻目に客が取り囲んでお互いを囃し立てる。
「「いけいけー」」
「「そこだ、やれー」」
一瞬だった。ふたりが宙を飛んだのは。
その場に立っていたのは料理を運んできたウェイトレス。
「ケンカするなら外でやって下さい。ここは食事をする場所であって暴れる場所ではありません」
待ってましたと言わんばかりに周りから響く指笛と喝采。
「さすがサナンだ。彼女の強さを知らねー輩が暴れて吹っ飛ばされるのを見るのが楽しみなんだー」
「カッコいいぜー、サナンー」
「サナンが来てからここも平和になったよなー」
得意気に腕組みをする女性、この女性どこかで見たことある。
「田中……さん」
僕の言葉にピクリと反応したウェイトレスは料理を持ったまま奥に引っ込んでしまった。
それから彼女がお店に出てくることはなかった。
もう一度注文してからお任せ料理が出てきたのは30分後、ご丁寧に僕の見た目に合わせたレディースの量、とても美味しかったが少し物足りないままお店を後にした。
その後も何人かの男たちに声をかけられたが丁寧に断った。無理強いしてくることもなく、さっきのウェイトレスが抑止力になっているようだ。
店を後にして宿に戻ろうとしたその時だった。
「よーねーちゃん」
ごっつい手で肩を掴まれた。振り返った先には見覚えのある男。
「さっきお店でウェイトレスに投げられた人だ」
「うっせー。油断しただけだ、調子に乗りやがって」
いや僕は何もやっていないし……ウェイトレスでは無く僕の所に来たということは……「推し量れるな」
普段ならこんな男に絡まれたら震えていただろう。
「師匠のおかげかな」
「何をごちゃごちゃ言ってやがる」
次の瞬間。男が宙を舞った。
「あなたたちも懲りないわねー。私が相手になるわよ」
服装が違うので一瞬わからなかったが、その女性はまさしくウェイトレス。
「また、お前か。今日のところは勘弁してやる。覚えてろよー」
お約束の捨て台詞を残して逃げていった。
「あなた、ちょっと付き合ってくれない?」
連れられたのは町外れにある建物。この街で働く人の自宅はシモフリにあるので、夜を過ごす宿舎的なところのようだ。
部屋の中は質素な作り。夜を過ごすだけなので簡易的な作りだそうだ。
「あなた、なんで私の本名を知ってるの?」
「田中……早苗さん?」
知っていて当然だ。同級生の上に同じクラス……そんなこと言えないけど。
「どう考えても私はあなたを知らない。でもあなたは私のことを知っている」
「僕の名前はサクラ。心花 桜」
一人称を僕にしたのは正解。なにより話しやすい。
「桜……さん? あっちの世界の人よね。この世界をあまり知らないようだし……モイセス様のリンゴを……いやそんなはずないわ。ティアのリンゴを食べた人かしら」
ティア?リンゴ?なんのことだ。
「田中さん、君の言っていることが良くわからないんだけど」
「私はモイセス様からいただいた異世界リンゴでこの世界に来れるようになった。あなたはティアさんのリンゴを食べてこっちに来た人かと思ったんだけど……」
「リンゴ? 一体何の……?」
「まぁいいわ。言いたくなければ。ただ私が異世界教徒だったことは黙っていて欲しいの。今は脱退してサナンとしてここで暮らしているの。お願いだから私の平和を奪わないで」
彼女は祈るように懇願した。涙まで流して……
「あの……僕は通りすがりだし余計なことを言うつもりはないよ。良ければ異世界教のことを教えてもらってもいいかな」
「いいわ。交換条件というわけね」
そんなつもりは無いけど……黙って聞いた。
「私は異世界教を逃げ出した。本当は平和とは違う目的を持っているような気がして怖くなったの」
「違う目的?」
「そうよ、異世界教徒は火水風地の4属性を持って無くてはいけない……普通はね」
「普通は?」
「私は違った能力を持っていたの」
四属性……違った能力。まさしくラノベのようだ。
サナンは続けて口を開いた。
「特殊部隊として扱われいろんな使命を言い渡されたわ。なんでか細かいことまでは覚えてないんだけど」
やっぱり異世界教は記憶を……
「なんか矛盾してるね」
「そうね、四属性とは違った能力をもっていたから雫さんのように迫害されるかと思ったわ」
「雫もこの世界に来てるのか!」
「あなた雫さんの知り合いなのね。彼女はなぜか他の街に追いやられてたけど……属性をルールにしたのは、私のような特殊能力を持った人間を見つけるものだったの……それで異世界教を嫌うこの国に逃げてきたってわけ」
そうか……異世界教はセレンさんの言ったとおり魔物を復活させたのか。いや、そこまで飛躍するのは早計だろう。
まぁ最初に訪れた町としては十分な情報を得られた。
「ありがとう、君のことは秘密にするよ。異世界教をを調べている僕……お互いに内緒にしよう」
「分かったわ。でも桜さん、あんな男に絡まれて何も出来ない位だったらどこかでのんびり暮らしたほうが良いと思うわ」
「そうだね、考えてみるよ」
彼女の部屋を出た。
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