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第二十章 おっさん、再び
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凍えるような風から逃げるように暖房の利いたエントランスに飛び込み、自動販売機で購入した缶のホットコーヒーを両手で抱えて暖を取っているくたびれたスーツを着た若いサラリーマンは、何となく向けた視線に飛び込んできたポスターに、はっ、と気をとられたのだった。
「サークル『異世界召喚予備軍』、メンバー募集中!
メンバー:三〇代~五〇代が中心です。
活動時間:毎週、火曜・木曜の二〇時より二十二時まで。
どなたでも気軽に参加いただけるサークルです」
「何だこれ? 異世界召喚って、ラノベとかで良く見るアレか?」
それにしても良くできたポスターだ。
細部まで描き込まれた黒いドラゴンの前には、一〇人の戦士たちがそれぞれ思い思いのポーズで描かれている。ちょっと不思議に思ったのは、一番端に立っている戦士だけ若い。高校生くらいのはにかんだような微笑が生き生きと目に映る。
残りのメンバーはどれもこれも戦士というには歳がいっている気もするのだが――。
「……変なの。でも、何だか楽しそうだな」
「楽しそう、じゃなくって楽しいんだよ」
不意を衝いたその一言で、知らぬうちに独り言を漏らしていたことに気付き、妙に気恥ずかしくなってしまった。その沈黙を掻い潜り、気さくに声をかけてきた、どう見てもその辺にいそうな『普通そのもの』のおっさんはこう言うのだった。
「見学……してきませんか?」
さて、彼はどうするべきか。
しばし迷った挙句に彼は――。
<完>
「サークル『異世界召喚予備軍』、メンバー募集中!
メンバー:三〇代~五〇代が中心です。
活動時間:毎週、火曜・木曜の二〇時より二十二時まで。
どなたでも気軽に参加いただけるサークルです」
「何だこれ? 異世界召喚って、ラノベとかで良く見るアレか?」
それにしても良くできたポスターだ。
細部まで描き込まれた黒いドラゴンの前には、一〇人の戦士たちがそれぞれ思い思いのポーズで描かれている。ちょっと不思議に思ったのは、一番端に立っている戦士だけ若い。高校生くらいのはにかんだような微笑が生き生きと目に映る。
残りのメンバーはどれもこれも戦士というには歳がいっている気もするのだが――。
「……変なの。でも、何だか楽しそうだな」
「楽しそう、じゃなくって楽しいんだよ」
不意を衝いたその一言で、知らぬうちに独り言を漏らしていたことに気付き、妙に気恥ずかしくなってしまった。その沈黙を掻い潜り、気さくに声をかけてきた、どう見てもその辺にいそうな『普通そのもの』のおっさんはこう言うのだった。
「見学……してきませんか?」
さて、彼はどうするべきか。
しばし迷った挙句に彼は――。
<完>
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エエ話を読ませて頂きました。
加護野君の未来に……おっさん達の未来に幸あれですね(o´∀`)♪
やっと最新話まで読めたー(o´∀`)♪
寺崎さん色んな意味で強くなりましたねえ!
水守先輩!コメントありがとうございます!
フツーのつまらないおっさんだったはずが、いつの間にかちょっぴりカッコよくなってたりします。これって、なんかいいですよね。
おっさんと言われる歳になったら、もう新しいことは何もできない、このまま年を重ねるだけ…きっとそう考えていたんだと思います。でも、まだまだ変わることができる、それを知ったんですね。
普通に書籍化申請狙ってるんですね!
頑張って下さいー!
コメント書ける時には書かせて頂きますのでー!
そして主要登場人物はおっさんなんですねえ(面白いですよー♪)……。
水守先輩!コメントありがとうございます!
ですねー狙っちゃってますよー!
やっぱり「夢」ですもん!
コメントは無理せずに、気が向いた時だけでいいですからね♪
応援ありがとゴザイマース!(・∀・)