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三章 バラの香に囚われて
●気づかなかった自分の本心
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「……ッ、ま、だ……続ける、のか……?……ン……っ」
「もちろん……だって、ようやく貴方の心に届く……好きです、カナイ」
熱にやられた時のうわ言みたいなミカルの呟きに、俺の鼓動が大きく爆ぜる。
理由を知ったところで、俺が置かれた状況も、ミカルと俺の立場も、今までと何も変わらないというのに。
あの小さく無力だった子供が俺を上回る力を身に着け、俺を求められるようになったと思うと、嬉しくてたまらない。
奥を突かれて新たに生み出されていく快楽は、頑なだった心にまで響き、大きなうねりとなって俺の理性を飲み込んでいく。
ずっと抗おうと強く決めていたのに。
ミカルの告白に懐柔された心は堪えることなく、あっさりと理性を手放した。
「あぁッ、ぁ、おく、が……アッ……ンむ……ンっ……」
素直に感じるようになってしまった俺へ、ミカルが最奥を穿ちながら唇を奪う。
密着する唇が、這い回り絡みつく舌が、伝わってくる熱が――すべてが甘い痺れとなって心地良い。
夢中で俺はミカルの背へしがみつき、淫らに唸り、嬌声を安易に溢していく。
ここまで胸の奥底を満たし、虚しさのない快楽を与えられたことはない。
もっと気持ちさを求めて――ミカルが欲しくて、俺は自分からも舌を絡め、衝動のままに腰を揺らす。そうすればより淫靡な刺激を覚え、俺は自分を嬉々として追い詰めていく。
この行為に激しく悦んでしまう今に、俺はずっと気づかなかった本心を見てしまう。
俺は……愛に飢えていたのか。
人だった時も、吸血鬼になった後も、愛を得ることなどないと思っていたのに。
先代の吸血鬼の王が情けを与えてくれた時でさえ、あれは同情であって、愛してくれている訳ではなかった。同胞であり味方なのだと俺に教え込む行為なだけ。
――一瞬、ヒューゴが脳裏をよぎる。
もし俺が望んでいたなら、アイツと契りを交わしていたかもしれない。
だがヒューゴは僕。俺に忠義を尽くしてくれる延長で俺を愛してくれただろうが、自分から望んで俺に手を伸ばすことはしなかったと思う。現に俺たちに体の関係はなかった。
どんな状況であっても自ら手を伸ばし、俺を激しく求めたのはミカルだけ。
その現実を思い知り、俺の目元が熱くなる。
悦びに感極まっているのか、本当に求めて欲しかった相手ではないと嘆きたいのか分からない。
快楽以外の感覚を追い出したくて、俺はミカルにしがみつく腕へ力を込める。
そんな俺の望みに気づいて応えるように、ミカルは俺を強く抱き締め、より深く繋がって俺にさらなる悦びを刻んでいった――。
「もちろん……だって、ようやく貴方の心に届く……好きです、カナイ」
熱にやられた時のうわ言みたいなミカルの呟きに、俺の鼓動が大きく爆ぜる。
理由を知ったところで、俺が置かれた状況も、ミカルと俺の立場も、今までと何も変わらないというのに。
あの小さく無力だった子供が俺を上回る力を身に着け、俺を求められるようになったと思うと、嬉しくてたまらない。
奥を突かれて新たに生み出されていく快楽は、頑なだった心にまで響き、大きなうねりとなって俺の理性を飲み込んでいく。
ずっと抗おうと強く決めていたのに。
ミカルの告白に懐柔された心は堪えることなく、あっさりと理性を手放した。
「あぁッ、ぁ、おく、が……アッ……ンむ……ンっ……」
素直に感じるようになってしまった俺へ、ミカルが最奥を穿ちながら唇を奪う。
密着する唇が、這い回り絡みつく舌が、伝わってくる熱が――すべてが甘い痺れとなって心地良い。
夢中で俺はミカルの背へしがみつき、淫らに唸り、嬌声を安易に溢していく。
ここまで胸の奥底を満たし、虚しさのない快楽を与えられたことはない。
もっと気持ちさを求めて――ミカルが欲しくて、俺は自分からも舌を絡め、衝動のままに腰を揺らす。そうすればより淫靡な刺激を覚え、俺は自分を嬉々として追い詰めていく。
この行為に激しく悦んでしまう今に、俺はずっと気づかなかった本心を見てしまう。
俺は……愛に飢えていたのか。
人だった時も、吸血鬼になった後も、愛を得ることなどないと思っていたのに。
先代の吸血鬼の王が情けを与えてくれた時でさえ、あれは同情であって、愛してくれている訳ではなかった。同胞であり味方なのだと俺に教え込む行為なだけ。
――一瞬、ヒューゴが脳裏をよぎる。
もし俺が望んでいたなら、アイツと契りを交わしていたかもしれない。
だがヒューゴは僕。俺に忠義を尽くしてくれる延長で俺を愛してくれただろうが、自分から望んで俺に手を伸ばすことはしなかったと思う。現に俺たちに体の関係はなかった。
どんな状況であっても自ら手を伸ばし、俺を激しく求めたのはミカルだけ。
その現実を思い知り、俺の目元が熱くなる。
悦びに感極まっているのか、本当に求めて欲しかった相手ではないと嘆きたいのか分からない。
快楽以外の感覚を追い出したくて、俺はミカルにしがみつく腕へ力を込める。
そんな俺の望みに気づいて応えるように、ミカルは俺を強く抱き締め、より深く繋がって俺にさらなる悦びを刻んでいった――。
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